月額1,700円で台湾特有のゴミ出しの悩みを解決、Tracle(垃可)が2,500万円をシード調達

Image credit: Tracle(垃可)

オンラインゴミ収集サービスの Tracle(垃可)は14日、シードラウンドで元 LINE と LINE Pay の総経理 Sting Tao(陶韻智)氏、Kaik の創業者 Lawrence Lin(林宜儒)氏、Singularity and Infinity(奇点無限)の CTO Cheng-Yang Shih(施赬陽)氏ほか複数のエンジェル投資家から550万ニュー台湾ドル(約2,500万円)を調達したと発表した。

Tracleは、シードラウンドの資金を利用して、市場拡大、技術システム開発、サービス体験の最適化を加速させ、1年以内に会員数を3,000人、6大都市圏の市場に拡大することを想定している。

Tracle(垃可)の創業メンバー。左2番目から左へ:COO の Zhitao Chan(陳稟韜)氏、CEO の Ho Lo(何洛)氏、CMO の Yitong Chan(陳奕同)氏
Image credit: Tracle(垃可)

ゴミ出し3大悩みを解決、更新率90%

Tracle は、大学時代に賃貸住宅で生活していた際にゴミ出しの問題に悩まされた23歳の3人が起業したものだ。こうした問題は、Tracle のターゲットである、残業でゴミ収集時間に間に合わないサラリーマン、幼い子供の世話で外出できない親、ゴミの出し方が統一されていない集合住宅に住み、毎週自分でゴミを出さなければならない身体の不自由な高齢者に共通の悩みだ。

※編注 熱帯特有の事情からか、台湾のゴミ収集車は日本などと異なり、夜(午後7時〜9時頃)にやってくることが多い。ゴミの集積場が設けられているわけではなく、ゴミ収集車から放たれるメロディを合図に、住民は自ら道路に出て走り行く収集車に自らゴミを投げ込む必要がある。

Tracle の創業者 Luo He(何洛)氏によると、現在、伝統的なゴミ収集業者の多くは電話で連絡を受け、手作業で注文書を作成し、収集業者はルートに関するメモまで紙に書いているとのことだ。

そこで Tracle と Singularity and Infinity は顧客管理システムと車両管理システムを共同開発、ユーザは LINE でゴミ収集のメニューの選択、回収日の調整、回収時間の確認などを、ワンストップでサービスを申し込むことができるようになった。ゴミ収集車については自社だけでなく、他の収集業者と協議して「最速オーダー収集・発送」のルートアルゴリズムを最適化し、サービス全体の効率化を図っている。

LINE 会員システムでは、LINE でゴミの収集時間を予約することができる。
Image credit: Tracle(垃可)

バックエンド処理に関しては、環境保護企業、リサイクルメーカー、都市ごみ処理場と協力して、受け取った資源物と食品廃棄物をリサイクルする。例えば、Tracle は、水虻を使った生ゴミ処理会社 Monster Biotech(巨獣緑色科技)とバックエンドのリサイクル・エコシステムを構築した。生ゴミを水虻に食べさせると、経済価値の高い昆虫タンパク質となる。

現在、Tracle は台北市と新北市新店区でサービスを提供しており、ゴミの収集頻度に応じて月額369〜1,080台湾ニュー台湾ドル(約1,700円〜5,000円)を徴収している。 2年以内に6つの大都市圏にサービスを拡大し、最終的には集中廃棄物処理を行わない台湾の集合住宅に住む580万世帯にサービスを提供することを目指す。

新北市でのサービスエリア拡大を継続するとともに、台南市の南科地域(編注:台南市のシリコンバレーの異名を持つ)が次の適地と考えている。台南市のエンジニアは皆、家を借りて夜遅くまで仕事をしているので、この集積機能はゴミの収集効率向上に役立つだろう。今後は、ゴミの回収だけでなく、他の家庭向けサービスも徐々にテストし、より利便性を高めていきたいと Ho 氏は話した。

【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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