ケニアでバイクタクシードライバー向けBNPL「Zaribee」運営、日本企業2社から9,000万円を調達

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Image credit: Unchorlight Kenya Limited

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

ケニアを中心に、ボダボダと呼ばれるバイクタクシードライバー向けの BNPL(Buy Now, Pay Later)サービス「Zaribee」を提供する Unchorlight Kenya Limited(UKL)は30日、ホンダトレーディングとスカイライトコンサルティングから9,000万円を調達したと発表した。ホンダトレーディングは日本の自動車グループ大手傘下の商社であり、スカイライトコンサルティングは IT アウトソーシング大手トランスコスモス傘下のコンサルティングファームである。

UKL は、2021年にスカイライトコンサルティングと、アフリカに特化したシード投資ファンド「UNCOVERED FUND」が2021年に設立したジョイントベンチャーの、ケニアにおける現地子会社である。

アフリカでは金融サービスが未発達であるため、無担保ローンを借りるのが非常に難しい。特に労働環境が過酷であるにも関わらず報われていないのがタクシードライバーだ。その中でもm、UKL はギグワーカーのバイクタクシードライバーに対して、Rent to Own 型のバイク販売サービスを提供する。このサービスでは、複数人のバイクタクシードライバーでグループを組成し、信用の 可視化をベースとしたコミュニティ型返済を行う。ドライバーはバイク代金を積み立てることで、18ヶ月後にはバイクが自分のものになる。

UKL は2021年9月にケニアでこの事業を開始し、2022年6月までの9ヶ月間で250人以上のバイクドライバーへの車両販売を行ったという。UKL では車両販売以外に、ドライバーに対し、保険販売、バイクタクシーを含むモビリティを必要とする職業の紹介、安全運転に関わる啓蒙活動なども行う。

この分野では、やはりケニアで、四輪自動車のタクシードライバー向け中古車ファイナンスサービス「HAKKI」を提供する HAKKI AFRICA が今年3月、シリーズ A ラウンドで2.2億円を調達した。同社は BNPL のための運転資金として、複数の海外ローンファンドから合計8.4億円分のデット枠を確保したことも明らかにしている。

また、同様に、サブサハラアフリカ(サハラ砂漠以南のアフリカ地域)の個人事業主に車両ファイナンスを提供する Moove が今年3月、日本の三菱 UFJ イノベーション・パートナーズを含む投資家からシリーズ A2 ラウンドで1億500万米ドルを調達した。

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