ソフトバンクが支援、日米韓の飲食業界で活躍する配膳ロボット「Servi」/完全無人化ビジネス(1)

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Image credit:Bear Robotics

国内外問わず、労働人口の問題は常に大きな課題だ。パーソル総合研究所が2019年に公表した「労働市場の未来推計 2030」によると、2030年時点で644万人の人手不足が予測されている。さらにこのレポートが2019年のものであることを考えると、コロナ禍の影響で飲食店等がさらなる苦境に立たされる中、このペインの加速度はさらに増していくことも考えられる。一方、課題があるということは、その解決方法を提供するチャンスが転がっていることの裏返しでもある。

テスラが人型ロボットを量産するまでもなく、国内でも機械化された店舗が新しい購買体験を提供しようとテストを開始しているのだ。そこで本稿では、特に労働力問題に直結する「完全無人化ビジネス」というテーマでいくつかのスタートアップをご紹介してみたい。

ソフトバンクが支援、日米韓の飲食業界で活躍する配膳ロボット「Servi」

カリフォルニア州に拠点を置くBear Roboticsはレストランおよびホスピタリティ業界に自律型ロボットを開発している。レストラン経営の経験がある創業者のJohn Ha氏がレストランにおける繰り返し作業を自動化する方法として開発したのが「Servi」だ。

完全自動運転ロボットである Serviにはカメラ、プロセッサ、LiDar システムを含む各種センサーが搭載されている。自動的に目的地に到達できるのはもちろんのこと、人が飛び出してくるなどの予測不可能な事態にも対応する能力を持っている。TechCrunchのインタビューに答えている通り、機械的なロボットレストランに対して好印象を持っていなかった創業者が開発した機体は店に馴染み、目立たないデザインとなっていることも特徴だ。

米Lightspeedのレポートによると、世界的に労働力不足が問題となっている飲食産業では、アメリカの場合今後3年以内にレストランの50%が何らかの自動化技術を導入する予定だとされている。日本でも同様に存在する問題を解決するべく、同社の2020年1月のシリーズA調達時にリードとソフトバンクが参加したことがきっかけとなり、日本での販売に向けて、ソフトバンクとアイリスオーヤマが合同会社を設立。現在、すでにデニーズやかっぱ寿司、丸源などの一部の店舗で稼働している

アメリカのフードテックメディアThe Spoonによると、販売は好調で、出荷台数は5000 台を超えた。最大の市場は日本と韓国で、アメリカでもファミリーレストランのChili’sや、スポーツスタジアム複数社との連携を進めている。さらなる拡大を目指して、今年5月には高層ホテルおよびオフィス ビル向けにホスピタリティロボットを発表し、労力に見合わない低収入のルーティンワークが多いビル内配達の自動化に踏み切る予定だ。

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