プライバシーはどうなるーーMetaが1,500ドルでQuest Pro発表(3)

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プライバシー

MetaQuestProインターフェースのプライバシー設定画面

(前回からのつづき)記者会見でMetaは、プライバシーに関する質問があるだろうと予想していたようだ。Rao氏はヘッドセットは最初から「プライバシーを考慮して設計になっている」と説明している。

Rao氏によると、視線追跡と表情設定はデフォルトでオフになっているそうだ。そしてこれらの機能を有効にすると、目と顔のセンサーによってキャプチャされた生の画像がヘッドセットに残ることになるのだが、それらはローカルで処理されると彼女は話していた。収集するのはデバイスが必要とするデータのみだ。

ただ、これは一部の人にとっては恐ろしいことになりかねない。というのも、何かを見ていたり、あなたが笑っているのか、それとも眉をひそめているのかが分かってしまうからだ。アイコンタクトをとればデバイスはそれを認識する。これ自体は遠距離コラボレーションの時に誰かが微笑んでいる様子を見れるようになるわけなので、アプリ体験は素晴らしいものになるのだが。

「これらの画像は処理後すぐに削除されます。未加工の画像がMetaや第三者に送信されることはありません。Meta Quest Proがこれらの画像を分析すると、目と顔の動きを推定する一連の数値が作成され、これらの数字はコンテンツを作成する開発者に共有されます」(Rao氏)。

Rao氏によるとMetaはユーザーに対し、明確なコントロールを渡すという。デフォルトでは追跡機能は無効になっており、ユーザーは、クイック設定バーまたはアプリで、いつでもオンとオフを切り替えることができる。

「私たちはお客様のためにイノベーションを続け、新しい機能の構築を検討し続けます。一方、私たちは、プライバシーには細心の注意を払うつもりでいます」(Rao氏)。

パススルーセンサーを使用して、ヘッドセットの外側の視野で何が起こっているかを検出すると赤いライトが表示され、カメラがそれらを記録している可能性があることを周囲に知らせる仕組みになっている。ただ、筆者はこういった取り組みを信じられない人がたくさんいることも知っている。これに対してMetaはプライバシーに関しては以前よりも改善すると公言してもいる。

メタクエストタッチプロコントローラー

MetaQuestProタッチコントローラー

Meta Quest Touch Proコントローラーは、Metaとしては初となるセルフトラッキングコントローラーになる。バランスが取れており、触覚フィードバックが改善されているため、VRでコントローラーが手の延長であるかのように感じられると同社は謳っているのだが、確かにこの点については同意したい。セルフトラッキングの設計により、360度の完全な可動が可能になり、TruTouch HapticsにはローカライズされたVCMハプティクスのアップグレードが備わっている。

Meta Quest Touch Proコントローラーが再設計されたことで、VRにより没入できるようになった。

以前のヘッドセットにあったセンサーリングはなくなっている。独自のセンサーが搭載されているため、このVRヘッドセットはたとえヘッドセットビューから見えなかったり、後ろに隠れていたりしても、常に手がどこにあるかを認識してくれるからだ。つまり、背中に背負った仮想的な矢筒から矢を引いても、ヘッドセットはあなたの手を見失うことはない、というわけだ。

「デッドスポットはありません」とRao氏は言う。

また、ハプティクスも改善されているため、ドラムを叩くようなタッチフィードバックをよりよく感じることができる。コントローラーまたは指を使って、オブジェクトをつまんで持ち上げることができる。コントローラーなしで指を制御するオプションはまだある。これは、アートアプリの仮想的な絵筆を使用したときに非常にうまく機能した。

小さな物理スタイラスも付属する。これをコントローラーの底に差し込み、筆記具に変えることができるのだ。表面上でスタイラスを引くとVRで壁に絵を描いたり、机の上で書類に署名したりすることができる。さまざまな太さの線を書くことができ、フィードバックを感じるようになっている。ジェスチャーの操作性を高める精密なピンチモーションとジョイスティックに加え、スケッチやホワイトボードに適したスタイラスチップを搭載しており、細かい動きにも対応する。実際、私は指でジェンガができた。コントローラーには、それぞれ1つのQualcomm Snapdragon 662モバイルプロセッサが搭載されており、また、コントローラーごとに3つのセンサーが付いている。

1,500ドルのMeta Quest Proに付属しているもの

コントローラーは充電式バッテリーを搭載しているため、ドックに置いて充電することが可能になっている。1,500ドルでVRヘッドセット、2つのコントローラー、充電器が手に入る。

筆者はProject Cambriaをベースとしたこれらの技術は、将来のヘッドセットが取りうるさまざまな方向性の1つなのかと尋ねてみた。Rao氏は、さまざまなプロジェクトで検討が進められており、これらの目標は各ヘッドセットと互換性を持たせることだと回答している。Quest 2アプリはMeta Quest Pro上で動作する。しかし、Proを最大限に活用したい場合は、最適化されたアプリが必要になる場合がある。

「私たちは間違いなく多額の投資をしています。そして、物理学の限界を拡大させる方法、技術を実現する方法、そしてそれらが可能にする体験のタイプを見極めようとしてきました」(Rao氏)。

開発者ツール

Meta Quest Proのアクセサリー

Metaはまた、Quest 2プラットフォーム用に発表した一連の開発者ツールである「Presence Platform」を強化したことも発表している。Meta Quest Pro用に新たなツールが追加されたもので、開発者がより魅力的な複合現実体験を構築できるようにする、一連の認識機能とAI機能が搭載された。

Metaは、Social PresenceとMovement SDKと呼ばれるスタックに新たな機能を追加している。Movement SDKは、開発者が新しい視線、顔、3点ボディトラッキング機能を利用できるようにするもので、これらはすべて、VRにおける新しい次元の存在感を引き出すのに役立つ。

Eyeand Face Tracking Capabilities Movement SDKには、Meta Quest Proの新しいテクノロジーによって実現した目と顔の追跡機能が含まれている。ヘッドセットの内部には、顔に向けられた5つのIRセンサーがあり、3つのセンサーは目と顔の上部に向けられ、2つのセンサーは顔の下に向けられている。

フェイストラッキングは、Meta Quest Proが幅広い顔の動きを検出できる機械学習モデルによって稼働する。人々は自分のアバターが表現力豊かに見えることを望んでいるが、同時に自然に感じられることも重要だ。上記のリンクのPresence Platformにはその他にも多くのツールが解説されている。

このヘッドセットは、22か国のMeta Storeから購入できる。Metaは13歳以上の利用を推奨する。側面に付けるライトブロッカーは個別に購入することができ、イヤホンは50ドルで販売される。

Roomscale VRには、最低6.5フィート四方の障害物のない床面が必要になる。どちらも、選択したスペースの周囲に追加の余白が必要。リンクとエアリンクがサポートされており、視野は水平106°、垂直96°、重さは1.59ポンドとなる。Meta Quest Proに搭載されている6GHzのWiFi6は、最大1.6Gbpsのスループットを提供でき、Quest 2 Wi-Fi機能の2倍の帯域幅を実現している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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