動画をアジア16言語に翻訳・字幕追加「Auris」運営、130万米ドルをシード調達——来春に向け、吹替機能も実装へ

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

シンガポールを拠点に、音声認識や自然言語処理技術を活用したプラットフォームを開発する AI Communis は14日、シードラウンドで130万米ドルを調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、東大 IPC(東京大学協創プラットフォーム開発)、DG インキュベーション、THE SEED と名前非開示のエンジェル投資家複数。これは AI Communis にとって、今年4月に実施したエンジェルラウンドのエクステンションに続くものだ。THE SEED では前回出資に続くフォローオン。累積調達額は210万米ドルに達した。

AI Communis は2020年4月、動画の翻訳・字幕追加・編集などを手掛けてきた鈴木信彦氏により創業。従来、こういった動画の海外市場対応、多言語対応は手作業によるものだったが、Amazon Transcribe(音声からの書き起こし)、DeepL や Google Translate(翻訳)の精度が以前に比べ著しく向上したこともあり、多くを機械処理で行えるようになった。

AI Communis はこうした、動画の翻訳 → 字幕追加 → 編集といった一連作業をクラウドで一元的に対応できる Web アプリ「Auris」を昨年ローンチした。現在、アジア16言語に対応している。世界110カ国で利用され、2022年11月現在のユーザは87,000人。さらに今年に入って、AI Communis では、このアプリを使って、クラウドワーカー(クラウドソーシングされたギグワーカー)らが動画多言語化を支援する事業をローンチした。

また同社は、2022年夏以降、音声合成研究の権威である東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻音メディア情報学研究室(猿渡・小山研究室)の高道慎之介助教に学術指導を受け、音声合成技術を応用した動画音声の吹替機能の実装を目指している。これが実現すれば、字幕だけでなく音声吹替が可能になることから、用途はさらに拡大することが期待される。吹替後の合成音声を構成する音素に、原語発話者のものが採用されるのかどうかは現時点で不明だ。

AI Communis では今回調達した資金を使って、YouTuber やマーケティング動画の制作者向けに、母国語でのコンテンツ理解、母国語以外でのコンテンツ発信において、気軽なローカライゼーションの体験を目指すべく、文字起こし・動画編集機能の改善、音声合成を活用した新機能を来年春に向けて実装する予定だ。今後は特に、日本や東南アジアの国々の中でも、Auris のヘビーユーザが多い国々への本格展開を進めるとしている。

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