仮想空間でダンベルエクササイズ「Valkyrie Industries」がフィットネス効果をもたらす方法/仮想でも健康になれるVRスポーツの世界(2)

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Image crediit:Valkyrie Industries

前回に続いて取り上げるのはエクササイズ領域だ。

VRゲームの多くは実際の身体の動きを入力として操作するため、そもそもがフィットネスとしての側面も持っている。VRゲームで最も売れているリズムゲームの「Beat Saber」、テニスと同等の運動強度があるボクシングゲームの「BoxVR」、シューターゲームの「Pistol Whip」、ダンスゲームの「Audio Trip」などが代表的だ。

今回取り上げるのは、これらのフィットネス効果を副次的に得られるVRゲームとは異なり、VRでの本格的なフィットネスを目的としたハプティクスアームバンドとアプリを開発するValkyrie Industriesだ。

同社のValkyrie EIRはEMSと呼ばれる電気によって筋肉の伸縮を促す技術を用いて、VR空間でサンドバッグを殴ったり、ゴムバンドを引っ張ったり、ダンベルを持ち上げたりするときのフィードバックを実現している。EMS自体は筋力トレーニング、損傷した筋肉のリハビリなどに長年使用されてきた技術だが、従来のカーディオトレーニング(心肺機能を強化するエクササイズ)を組み合わせることでフィットネスによる効果を高める設計となっている。これまでVR空間ではコントローラー以上の重さを感じることはできなかったが、EMSのフィードバックにより腕二頭筋と上腕三頭筋への刺激を通じて強度の高い運動が可能になるそうだ。

VRscoutによると、Valkyrie EIRは腕に密着させる粘着ゲルパッドが必要で、約20〜30回の再利用ができ、電気による刺激を生み出すコアの機器の充電は約1時間で約1時間半の稼働ができるそうだ。 また、VRのケーブルマシンによって最大4kgに相当する強度のトレーニングが可能となる。

Image crediit:Valkyrie Industries

現在提供が予定されているValkyrie EIRは、同社のオリジナルエクササイズをユーザーに提供するアプリEIR Trainingとだけ互換性を持つ。SportTechieによると、今後Valkyrie EIRを用いて他のVR フィットネス企業がアプリ開発ができるようにSDKをリリースする予定だという。また、対応するヘッドセットがMeta QuestとMeta Quest 2だけだが、TikTokの親会社であるByteDanceが所有するPicoヘッドセットを含む、他のデバイスとの互換性を追加する予定だという。Valkyrie EIRは2023 年の夏に出荷が開始され、EIR TrainingアプリはすでにMetaのApp Lab で入手できる。興味がある方は是非一度体験してみてほしい。

次につづく:メタバース時代のフィットネスジム「Supernatural」/仮想でも健康になれるVRスポーツの世界(3)

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