AIが商品画像を分析「Vizit」成功を収めたブランドのケーススタディ(2)

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Image credit:Vizit

 

VizitのAIプラットフォームで成功を収めたブランド

(前回からのつづき)Marsのデザイン・アートワークを担当する、グローバルディレクターであるRoman Vorobiev氏は次のように述べた。

「以前は、Marsはコンバージョンに貢献するイメージやデザイン要素を判断する方法がありませんでした。Vizitは画像の関連性と効果を測定するための基準点を与えてくれます。そして、Vizitスコアが高いコンテンツは、大手小売店での販売個数を最大30%増加させることが実証されています」。

Vorobiev氏によると、Marsは現在ほぼ12カ国でVizit Scoresを共有しているという。Vizitは10カ国で様々な業界の企業顧客を抱えており、その中には食品・飲料メーカー上位10社のうちの数社、バイクメーカー最大手、世界最大の化粧品・美容メーカーなどが含まれている。Brand Foundry Venturesのジェネラルパートナーで、BonobosとTrunk Clubの創業者であるBrian Spaly氏は次のように述べている。

「すべての業界がビジュアルコミュニケーションとビジュアルブランド構築の成功に依存しています。Vizitは製品の商品化、市場調査、キャンペーンの作成、新製品の構想、ブランド構築の方法を変えてしまいました」。

Hamedi氏は今回のシリーズA資金調達により、Vizitはフォーチュン100社の顧客にサービスを提供するためのプラットフォームの機能拡張と、Vizitの国際的プレゼンスの拡大に向けた投資を継続するとしている。

デジタル商品棚で注目を集めるには

ウェブ解析を手掛けるSimilarwebによると、Vizitのような企業がデジタル棚の分野で人気を得るためには、顧客のニーズを理解し、それに応じてページを最適化することによって、競合他社よりも優れたオンラインショッピング体験を提供する必要があるという。これにはSEOに投資して可視性を向上させる、正しいデジタル棚の指標に焦点を当てる、ビジュアルコンテンツを強化するなどいくつかの方法がある。

また素晴らしいブランドと素晴らしい製品があっても、その2つだけでは2022年にデジタル棚を制覇することはできないという。デジタルショッパーの行動と、デジタルショッピング空間での発見の特異性に直接対処する戦略が必要となってくる。

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