組立工程の情報伝達を3D資料で効率化「Scene」、 1.1億円をシード調達——部門横断でやりとりできる基盤構築へ

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Image credit: Scene

組立工程の情報伝達を3D資料で効率化する Scene は30日、 シードラウンドで1.1億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、サイバーエージェント・キャピタル、グリーベンチャーズ、京都芸術大学 Art&Biz ファンド、GLOBIS(G-STARTUPファンド)、ミナミインキュベート、90s、グリーベンチャーズ、East Ventures、アプリコット・ベンチャーズと、個人投資家として大冨智弘氏、Nalin Advani 氏、Anuraag Agrawal 氏。

このうち、グリーベンチャーズ、East Ventures、アプリコット・ベンチャーズ、Anuraag Agrawal 氏は、同社が2020年4月に実施したプレシードラウンドにも参加している。

Scene は2021年12月にローンチした、3D CADデータを読み込み、立体的な手順書を作成できるツールだ。直感的に操作できるため、3Dツールに慣れていない部門においても利用可能で、組立工程の情報伝達を10倍効率化する。

製造業、建設業問わず、設計現場においては馴染みがある CAD だが、生産・製造部門では日常的に使われていないため、生産情報の伝達に問題が発生することが少なくない。

特に短納期化や多品種化が進む製造業では、品質の維持、コスト削減の観点から、組立指示書が作成されず、断面図や分解図だけを製造現場に渡し、ベテラン作業者の勘と経験に基づいて組み立てられるのが多いのが現状だという。これにより作業者による品質のバラツキや、作業の手戻り、ノウハウのブラックボックス化が進んでいる。

製造ラインで3D組立手順書を見ながら組立する様子
Image credit: ヤマト科学

Scene は Web ブラウザベースで利用できるため、アプリのインストール不要でどんな端末でも資料を閲覧でき、共有ドライブは手順書やマニュアルの一元管理も可能だ。設計部門で完成させた3Dデータを読み込ませるとCADのレイヤーが反映されており、プレゼンテーションページごとにレイヤー設定することで指示書の作成を行える。ここで触った感触だと、元の3D CADデータが CUI で Scene は GUI ぐらい使いやすさが違うように感じた。

今後は手順書作成にとどまらず、設計情報・製造情報を紐づけ、各部門が共通のデジタル情報にアクセスでき、横断的なやり取りが可能なコミュニケーションプラットフォームを構築していくという。設計部門から3Dデータが展開され、組立をする前に製造門から組立性の問題を設計部門にフィードバックするなど、フロントローディング・コンカレントエンジニアリングを実現することを目指す。Web と3D の技術を活用することで同社は、ものづくりの現場のコミュニケーションとコラボレーションを刷新していくだろう。

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