マーケMad Corp.、決済Fiserv、宅トレHealthy FriendsがM&Aでイグジット——韓国スタートアップシーン週間振り返り(10月31日~11月4日)

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Image credit: Mad Corporation, Healthy Friends

<12日午前7時更新> 本稿は公開後に原文に大幅な更新があったため、全内容を改め再掲出します。

10月31日~11月4日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは10件で、資金総額は599億ウォン(約60億円)に達した。

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主なスタートアップ投資

  • Aqara Korea(아카라코리아)が256億ウォン(約26億円)を調達し、時価総額が1,000億ウォン(約100億円)に達した。スマートハブ、センサー、コントローラー、照明、ドアロックなどを保有するホーム IoT 専門企業としてホーム IoT の世界通信規格「Matter」の適用を進め、成長の可能性を高く評価されている。
  • エドテック専門企業 Hodoo labs(크호두랩스)が130億ウォン(約13億円)を調達し、時価総額が600億ウォン(約60億円)に達した。この1年で時価総額は3倍になった。幼児・小学生向けに英会話コンテンツ「Hodoo English」を提供している。今回のグロースは国内外の事業成長性に起因する。調達した資金を使って、Hodoo English のサービスを拡張する予定だ。
  • Secuchart Global(시큐차트글로벌)が82億ウォン(約8.2億円)を調達した。セキュリティソリューション企業 Everspin(에버스핀)の子会社として、ホワイトリストベースのマルウェア検知ソリューション「Fake Finder(페이크파인더)」を、韓国国内主要金融会社に提供している。
  • ID ID(아이디아이디)が50億ウォン(約5億円)を調達した。500曲以上の音源を使い、多様な映像と音楽コンテンツを制作できる短編ソーシャルエンターテイメントプラットフォーム「Baund(바운드)」を運営している。調達した資金を使って、韓国内外の裾野を拡大し、サービスの高度化を狙う。

トレンド分析

頭角を表すバーチャルヒューマンスタートアップ

メタバースの人気とともにバーチャルヒューマンを作るスタートアップが投資家の関心を得ている。特にアーリースタートアップが投資ニュースを伝えている。バーチャルヒューマンスタートアップは昨年から大規模な投資を受け始めた。大企業など多くの企業がバーチャルヒューマンを広告などマーケティング手段として活用し、バーチャルインフルエンサーが MZ 世代(ミレニアル+ Z 世代)に人気を得、これを制作する企業に対する関心が高まっている。

昨年、バーチャルヒューマン製作会社 Deepbrain(딥브레인)は500億ウォン(約50億円)の調達を完了し、時価総額200億ウォン(約20億円)に達した。LionRocket(라이온로켓)も昨年65億ウォン(約6.5億円)を調達し、AI を使って実際の顔から自分だけの唯一のバーチャルフェイスを作ることができるサービス「VeryMe(베리미)」を披露した。Klleon(클레온)も昨年40億ウォン(約4億円)を調達し、写真1枚と音声で素早く安価にバーチャルヒューマンを作れるサービス「Kamelo(카멜로)」を提供している。

今年も昨年に続き、関連スタートアップが相次いで調達に成功している。ほとんどのアーリースタートアップで成長の可能性を認められたわけだ。

MBC の社内ベンチャーで1期目を出発した Vlast(블래스트)は24億ウォン(約2.4億円)を調達した。バーチャルヒューマンドキュメンタリー番組「君に会った(=너를 만났다。母親が死んだ娘に出会うストーリー。)」などでバーチャルキャラクターを作った企業で、LINE FRIENDS のオリジナルキャラクタなど IPX(LINE FRIENDS)のキャラクター IP を活用してメタバース向け高品質デジタルコンテンツを制作したことがある。Aria Studio(아리아스튜디오)はバーチャルヒューマン「ARii(아리)」を開発中だ。人工ニューラルネットワークとリアルタイム 3D モデリング技術により、既存のバーチャルヒューマンに比べ、よりリアルなビジュアルと感情表現を披露するそうだ。

最近、鄭周永(チョン・ジュヨン)創業競進大会(編注:ヒュンダイグループ系アサンナヌム財団による運営。ヒュンダイ創業者の名前を冠している)で大賞を獲得した Plume.D(플룸디)は、Vtuber のためのソフトウェア「avatok(아바톡)」を提供する。 AI リアルタイムモーションにより、ウェブカメラのようにリアルタイムで全身をトラッキングし、ユーザの表情やモーションをリアルタイムで模倣する 3D アバターを少ないコストで実現できる。

Scon(스콘)も VTuber 制作をサポートするサービス「Meechu(미츄)」を提供する。キャラクタ作家、モデリング作業者、開発者が、3D モデリング、フェイシャルトラッキングやモーショントラッキングなどバーチャルキャラクタを制作するためのすべての過程を支援し、コンピューターとスマートフォンだけで、バーチャルキャラクタを利用し映像コンテンツを制作できるようにする。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

【原文】

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