ファストファッション「SHEIN」が東京店を来週開設、香港で仮想資産取引可能に?——中国スタートアップシーン週間振り返り(10月31日~11月4日)

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SHEIN が大阪に開設していたポップアップストア
Image credit: Roadget Business

本稿は、Technode(動点科技)が、10月31日〜11月4日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

SHEIN、東京に初のオフラインショップを来週開設(11月4日)

中国発のファストファッションスタートアップの SHEIN は、11月13日に東京に初のオフライン店舗をオープンする。同店では、アプリで QR コードを読み取り、試着や購入が可能だが、直接商品を購入することはできない。また、将来的にはファッションショーやデザイナーのショーケースなどのイベントスペースとしても利用される予定だ。

今回の SHEIN のポップアップストア出店は、日本では大阪に続くものだ。SHEIN はフィリピンにも出店している。超高速の新スタイルと激安モデルで、SHEIN は今や世界中で何百万人もの顧客を集めており、ウォールストリート・ジャーナルは先週、同社が今年240億米ドルの収益を上げる見込みだと報じ、世界最大のファッション大手 Zara や H&M に近づいたと報じた。また、この報道では、Shein に近い人物の発言として、2019年から黒字化したと伝えている。InsideRetailウォールストリート・ジャーナル

SHEIN、IPO を念頭に Donald Tang 氏を執行副会長に起用(11月3日)

中国のファストファッション大手 SHEIN は、IPOを検討するため、投資銀行 Bear Stearns 出身のインベストメントバンカー Donald Tang(唐偉)氏を執行副会長に起用したと、Forbes が2日に報じた。同誌によると、Tang 氏はすでに1年以上、同社 CEO で共同創業者の Chris Xu(許仰天)氏のアドバイザーとして働いていたという。Tang 氏は、いくつかの国際的な投資家が中国で大きな取引を行うのを支援したことで知られている。

ブルームバーグは今年に入ってから、SHEIN が早ければ2024年にもアメリカでの上場を計画していると報じ、ロイターは、中国企業の海外上場に対する中国の厳しい規則を回避するために、Xu 氏がシンガポールの永住権を取得したと伝えている。

しかし、Sequoia Capital China(紅杉資本)の支援を受けた同社が直面する ESG 問題は、IPO の障害となる可能性がある。ブルームバーグは7月、サステナブルなショッピングを訴える団体から、繊維廃棄物と環境への影響に関して SHEIN が批判を受け続けていると報じた。南京に拠点を置く同社は、4月の最新の資金調達ラウンドで1,000億米ドルと評価された。Forbes

Pinduoduo(拼多多)の海外プラットフォーム「Temu」、インセンティブ付き紹介機能を開始へ(11月3日)

Pinduoduo(拼多多) の越境ショッピングプラットフォーム「Temu」は、WhatsApp、Messenger、Facebook 経由で友人に商品リンクを共有することで、より安い価格で購入できるインセンティブ付き紹介機能を導入する予定だと報じられている。

Pinduoduo は、Alibaba(阿里巴巴)や JD(京東)といった E コマース大手に対抗するため、中国で初めてサービスを開始したとき、同様の機能によって非常に低いコストでユーザーを獲得した。しかし、この機能には賛否両論があり、ユーザが割引を受けるために十分な回数のシェアをすることができず、アプリがもっとシェアするようにしつこく要求してきたとして、Pinduoduo が訴訟を起こされる事態にまで発展している。

中国のメディア LatePost(晩点)は9月、Temu が海外では紹介機能を提供しないと報じ、同社はコンテンツ広告を通じて、より多くの買い物客をプラットフォーム上で取引させることを望んでいるとした。Temu は9月のサービス開始以来、1日の商品取扱額が150万米ドル強を記録し、社内の予想をわずかに下回ったため、再考のきっかけになったと伝えられている。財連社

香港政府、個人投資家の仮想資産取引容認を検討 (10月31日)

香港政府は、仮想資産の発展に関する政策声明の中で、個人投資家が仮想資産を取引する際の制限を緩和することについて協議する予定であることを明らかにした。この発表は、香港が仮想資産の世界的なハブになるというビジョンと一致する。

香港の仮想資産取引所は現在、少なくとも800万香港ドル(約1.5億円)相当のポートフォリオを保有する必要のある「プロの投資家」のみにサービスを制限している。声明によると、香港は世界の仮想資産取引所と「交わる準備ができている」とし、新しいビジネスのために彼らを香港に招待するという。香港はまた、「Hong Kong Techweek 2022」の NFT発行、グリーンボンド・トークナイゼーション、eHKD(デジタル香港ドル)に関するパイロットプロジェクトも検討している。香港政府

bilibili(嗶哩嗶哩)、「三体」アニメを12月に配信開始(10月31日)

SF 作家の劉慈欣氏のヒューゴー賞受賞三部作「三体」「黒暗森林」「死神永生」「地球の過去への追憶」をアニメ化したシリーズが、12月3日から中国の動画プラットフォーム「bilibili(嗶哩嗶哩)」で正式に配信されることが決定した。このプロジェクトは2019年に初めて発表され、それ以来その進捗が注目されてきた。Bilibili によると、番組のティーザー予告編はフォロワー300万人を集め、再生回数は4,000万回に達している。

この作品は、Bilibili、The Three-Body Universe(三体宇宙)、中国の注目すべきアニメスタジオ YHKT Entertainment(武漢芸書開天文化伝播)によって開発・制作された。Tencent(騰訊)と Netflix もこの小説の映画化権を獲得しており、後者は実写版の制作を計画しているが、両社とも映画化の具体的なリリース日はまだ発表していない。嗶哩嗶哩

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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