AIと会話してシナリオ進行するRPG「Latitude」/注目集まるGenerative AI(2)

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Image credit:Latitude

アメリカ・ユタ州で2019年に設立されたLatitudeはAIゲームを開発するブリガムヤング大学のハッカソンから生まれたスタートアップだ。これまでにシードラウンドを完了して、累計で410万ドルの資金調達を行っている。

同社が開発しているのがAI DungeonというAIテキストベースのRPGゲームだ。このゲームが他とは違うのは、予め決められたストーリーがないという点になる。プレイヤーは最初にファンタジーやロマンスなどを世界観を選んで物語を始めると、AIが入力されたテキストに合わせてシナリオを描き、キャラクターを登場させたり、プレイヤーに会話を求めたりしながら、エイリアンの侵略を撃退する軍隊を率いたり、妖精の女王の暗殺未遂を調査する神話上の探偵になったりと様々なシナリオの一登場人物として楽しむことができる。

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実際触ってみると、自分が主人公になりきることでテンポ感も相まって、あっという間にゲームの世界観に引き込まれてしまう。さらに同じような設定で始めても、表現一つで違うストーリーへ導かれるため、ゲームとしているというよりは、漫画やアニメに入り込んで自分の言動に合わせてキャラクターがリアクションしてくるような感覚に近い全く新しい体験をすることができる。選択肢がない究極のシミュレーションゲームといえるだろう。無料で簡単に遊べるので、是非一度試してほしい。マルチプレイに対応しているので友人と遊ぶと面白さも倍増するのでおすすめだ。

同社はAIモデルとして、イーロン・マスク氏らの設立したOpenAIが開発した高性能言語モデルのGPT-3(事前学習済みトランスフォーマー言語モデルの後継モデル)を利用している。GPT-3は、WikipediaなどWebサイトから収集した45TBもの膨大なテキストデータに対し、前処理を行った570GBのデータセットを自己回帰型言語モデル(ある単語の次に出てくる単語を予測するモデル)で学習する生まれた言語モデルだ

GPT-3でも十分ゲームを楽しめたが、さらに進化する可能性が生まれている。11月30日にOpenAIは対話に特化した言語モデル「ChatGPT」を発表した。対話型ゲームであるAI Dungeonとはゲーム性という点においては相性が良いだろう。LatitudeがChatGPTモデルを採用する発表をしているわけではないが、キャラクター同士の会話主導でストーリーを進行するゲームへのアップデートがあるのかもしいれないと期待せずにはいられない。

次につづく:医療品もAIが開発支援「Insilico Medicine」/注目集まるGenerative AI(3)

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