クラウド専門SIerのBespinが140億円、AI学習アプリ「QANDA」が21億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り（12月12日~16日）

左：ソウルにある Bespin Global のテクノロジーセンター、右：アプリ「QANDA」日本語版
Image credit: Bespin Global, Mathpresso

12月12日~12月16日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは13件で、資金総額は2,077億ウォン（約208億円）に達した。

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主なスタートアップ投資

クラウド管理サービス「Bespin Global（베스핀글로벌）」が、UAE（アラブ首長国連邦）最大の IT 企業 e& Enterprise から1,400億ウォン（約140億円）を調達した。両社は中東、アフリカ、パキスタンなどを主要拠点として活動する合弁会社設立する予定で、追加で2,000億ウォン（約200億円）を追加調達する条件にも合意している。Bespin は e& Enterprise を通じ世界展開を図る。
AI 学習プラットフォーム「QANDA（콴다）」運営会社 Mathpresso（매스프레소）が210億ウォン（約21億円）を追加調達し、合計770億ウォン（約77億円）の調達でシリーズ C ラウンドをクローズした。累積調達額は1,430億ウォン（約140億円）に達した。未知の問題の写真を AI が読み込み、解き方を教えるサービスとして成長。ベトナムなど海外でも頭角を表しつつある。今後のパーソナライズされた学習経験のためのバーティカルサービスを高度化し、収益向上を強化する。
e コマースプラットフォーム「Plugo（플루고）」が120億ウォン（約12億円）を調達した。Codebrick（코드브릭）の代表者が設立した企業で、シンガポールを拠点にオールインワンの eコマースソリューションを提供。最近、プライベートβ版をローンチし、来年初めに正式版をローンチする予定だ。
創作コンテンツプラットフォーム「Postype（포스타입）」が100億ウォン（約10億円）を調達した。ウェブトゥーン、ウェブ小説など創作物を販売できるプラットフォームで、累積調達額は123億ウォン（約12億円）に達した。調達した資金を使って、クリエイター成長支援、IP 事業プログラム拡大、クリエイターグッズストアの機能を追加する予定だ。

トレンド分析

多様化するシニアフレンドリースタートアップ

シニア産業のトレンドが多様化している。退職が早くなり、経済活動が可能なアクティブシニアが増えており、新型コロナであらゆる産業で DX が起こり、シニア産業も多様化されつつある。これまでは、主に高齢者の健康を中心としたヘルスケアプラットフォームが人気を得ていたが、最近は購買力の高いシニアを対象としたレジャーや購入活動を支援したり、高齢者ターゲットの雇用サービスなど、さまざまなオンラインスタートアップが登場している。

最も多くの投資が集まる分野はどうやらヘルスケアだ。その中でもオフライン＆アナログで行われてきたヘルスケアをデジタルに切り替えるスタートアップだ。特に介護者仲介をベースに介護産業をデジタル化し、さらにヘルスケア全般を扱うプラットフォームが投資家の関心を集めた。昨年は CareDoc（케어닥）、CareNation（케어네이션）、韓国シニア研究所（한국시니어연구소）など主要介護者プラットフォームが大規模な資金調達を実施したが、今年は Caring（케어링）が300億ウォン（約30億円）という最も多くの資金を調達した。Caring は DX をで介護産業の非効率化を改善するシニアテック企業で、介護サービスだけでなく統合ケアを通じて健康な老後を送れるよう、住まいからケアまで提供するという目標を持っている。

アクティブシニアの趣味、レジャー、購買活動に集中したサービスも少ないが注目されている。Losh Korea（로쉬코리아）は、50〜60代のためのライフスタイルプラットフォーム「Siiso（시소）」を運営している。レジャーキュレーションプラットフォームで文化センターなどに特化したシニアのカルチュアライフを拡張、文化、レジャー、趣味関連コンテンツを紹介し、オフライン体験を支援する。Bind（바인드）は、引退後の消費と余暇を楽しむ50～60代アクティブシニアを対象としたレジャープラットフォーム「Athler（애슬러）」を通じ、スポーツ用品の購入などを支援する。Athler はレジャースポーツのバーティカルプラットフォームで、ゴルフ、登山、釣りの3つのカテゴリをはじめ、中高年のモバイル購入体験を簡単に作りたいと考えている。

GreyScale（그레이스케일）は、シニア e コマースプラットフォーム「GreyMall（그레이스케일）」を運営している。高齢者向けの情報不均衡を解消するための福祉用具オンラインモールだ。高齢者の長期療養保険加入者が政府の支援を受けて、カスタマイズされた福祉用具を購入することができる。中間流通を減らし、価格検索、キュレーション、購入までサポートしている。高齢者の雇用創出のためのサービスも出てきた。シニア配達員により定期配送統合ソリューション「Ong Going（옹고잉）」を運営する NaeYiLuLi（내이루리）だ。シニア配達人を正社員として雇い、物流定期配送を代行する。定期配送物流の非効率を解決し、高齢者に安定した雇用を提供している。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

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