
Image credit: Quando
福岡・北九州を拠点として、製造業・建設業・設備管理業の現場向け遠隔支援コミュニケーションツール「SynQ Remote(シンク・リモート)」を開発するクアンドは、プレシリーズ A ラウンドのエクステンションで3.8億円を調達したことを明らかにした。同社では調達した資金を使って、リアルタイム通話の精度向上、ナレッジデータベースなどの新たな領域にも発展させる。
今回のエクステンションラウンドに参加したのは、次の通り。
- B Dash Ventures(BDV)
- 三菱 UFJ キャピタル
- みずほキャピタル
- SMBC ベンチャーキャピタル
- BEENEXT の ALL STAR SAAS FUND
- UB Ventures
- 岡野バルブ製造
- ドーガン・ベータ
- ツネイシキャピタルパートナーズ
- 肥銀キャピタル
- 福岡地所
- 青柳直樹氏
- 西口一希氏
- 安達誠寛氏(SEREAL CEO)
- 宮田昇始氏(Nstock 代表取締役 CEO)
- 會田武史氏(Revcomm 代表取締役)
- 河合総一郎氏
- 橋本正徳氏(ヌーラボ 代表取締役)
- 深井龍之介氏(COTEN 代表取締役)
これは同社にとって、2021年8月に実施したプレシリーズ A ラウンドの 1st クローズに続くものだ。プレシリーズ A ラウンドの 1st クローズでは、F Ventures、岡野武治氏(岡野バルブ製造 代表取締役社長)、端羽英子氏(ビザスク 代表取締役 CEO)らも出資を表明していた。今回のエクステンションを受けて、プレシリーズ A ラウンド全体での調達額は5億円に達した。
クアンドは2017年、以前 P&G の工場で製造管理などに携わっていた下岡純一郎氏(現 代表取締役 CEO)により創業。製造業・建設業・設備管理業といったレガシー業界では、AI や IoT の導入でデジタル化が進んでいる部分もあるものの、技術者がこれまで作業をしてきた多くの部分でアナログなままだ。創業当初はレガシー業界向けのコンサルティングや受託開発に傾倒してきた同社だが、下岡氏は実家の建設業での経験を踏まえ、レガシー業界の非効率を解決すべく Synq Remote を開発した。

Image credit: Masaru Ikeda
SynQ Remote は、〝現場〟に最適化された「レガシー業界向けの Zoom」と言えるだろう。レガシー業界の現場では、トラブルが発生したり、解決策が見出しづらい課題に直面したりすると、熟練技術者に頼ることになるが、多くの現場では労働人口の高齢化も影響して熟練技術者の数は限られる。SynQ Remote では現場で撮影した画面を共有し、そこに熟練が遠隔で図や文字を書いて説明できるようにした。
クアンドは昨年、「Industry Co-Creation(ICC)サミット KYOTO 2022」のピッチイベント「SaaS RISING STAR CATAPULT 次のユニコーンを探せ!」で優勝、B Dash Camp 2022 Fall in 福岡 の「Pitch Arena」で優勝した。
via PR TIMES
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