メタバースの将来像:Suishow CEO 片岡× ACV唐澤・村上(5)

本稿はアクセンチュア・ベンチャーズが配信するポッドキャストからの転載。音声内容をテキストにまとめて掲載いたします

アクセンチュア・ベンチャーズ (ACV)がスタートアップと手を取り合い、これまでにないオープンイノベーションのヒントを探るポッドキャスト・シリーズです。旬のスタートアップをゲストにお招きし、カジュアルなトークから未来を一緒に発見する場を創っていきます。

ポッドキャストで語られたこと

メタバースの将来像

(中略)

唐澤:メタバースの世界では、結構いろんなプレイヤーが空間自体を用意したり、その空間ビルダーの機能・ソリューションも矢継ぎ早に出たりしていると思うんですが、片岡さんがおっしゃるように、儲からないですよね。片岡さんが見据えるメタバースの未来は、今後ってどうなっていくと思いますか? もちろんNFTで儲けるというのも一つあるのかもしれないですけど、事業としてサステナブルなんですかね?

片岡:やっぱりメタバースはハードウェアがどれくらい進化するかによると思います。Metaが一応お金をかけてくれてるらしいので、今後どんどん発展していくと僕は思ってるんですよね。発展してからこういうことをやるのはちょっと手遅れで、発展する前に押し込んどいて、そっからどんどん時間かけて作っていくっていうのが重要だと思っています。

ハードウェアの進化にもよりますが、それによっては結構いいのかなと思っています。ただうちとしてはそれだけだとマネタイズに困ってしまうので、違う軸でいくつかマネタイズのポイントを持っていて、そこからどんどん増やしていきますが、将来的にはメタバース自体の市場が大きくなると思っているので、そっちに投資しつつ、違うもので稼いでいくスタイルです。

他のメタバースのWeb2の会社は基本同じ感じのスタンスで、toC向けのサービスでめちゃめちゃ稼いでるところって全然無いんですよね。全部toB向けなど違う軸で稼いで、そっちを回しているみたいなのが現状だったりするので、それが一番やっぱり今は正しくて、メタバース自体がもっと使いやすくなったり、UXが良くなったり、スマホみたいなデバイスでVR・ARとかがもっと簡単に良い体験ができるようになったりすれば、また違うのかなと思っています。

Zoa.spaceには数多くのスペースが生まれている

唐澤:Cのユーザーがお金払ってくれるレベルまで行くのにやっぱり少し時間がかかるだろうから、その間はtoBだったりとか、さっきのNFTみたいな、少しずらしたようなマネタイズをやっていくイメージですか。

片岡:そうですね、自分たちは別にWeb3事業領域自体にこだわりを持っているわけではなくて、どちらかというとWeb2寄りの会社と思われるかもしれないですが、別にWeb3じゃなきゃいけないとか、ブロックチェーン使わなきゃいけないとかではありません。Web2の事業でやった方がいいことだったり、環境とかもそうですし、いろんなことをやりたいなと思っているので、一つの事業に特化するというより、いろんな軸でやっていきたいと思っています。

唐澤:冒頭おっしゃった「Discordの3D化」(というコンセプト)はすごく共感できます。要はメタバースの一つすごく重要なユースケースとしてコミュニティがあると思っていて、結局、人が集まるからメタバースに意味があるわけじゃないですか。

おっしゃるようにDiscordがこれだけ今使われてる中で、みんなが使いづらいって言うじゃないですか。それの3D化、メタバース上に持っていくっていうのが、メタバース元来のコミュニティとの親和性ともすごく相性がいいのかなと思いました。

次につづく:在学中にNFT×メタバースで起業したワケ

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