オンライン&オフラインのアポ日程調整ツール「Spir」、5.5億円をプレシリーズA調達——ジャフコとOne Capitalから

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Image credit: Spir

主に社外の人とオンラインやオフラインのアポイントメント日程を調整できるツール「Spir(スピア)」を開発・運営する Spir は22日、プレシリーズ A ラウンドで5.5億円を調達したと発表した。このラウンドはジャフコ グループ(東証:8595)がリードし、One Capital がフォローオンで参加した。Spir にとっては、2021年5月に実施したシードラウンドに続くものだ。今回の調達を受けて、Spir の累積調達額は7.5億円に達した。

Spir は、ユーザベースで「SPEEDA」や「NewsPicks USA」の立ち上げを務めた大山晋輔氏(現 CEO)、ABEJA や Virtusize 出身の姜正謀氏、大山氏と同じくユーザベースで NewsPicks 各種サービスの開発リーダーを務めた木下渉氏(ソフトウェアエンジニア)の3人により創業。ビジネスで利用するカレンダーと連携し、テレカンの日程調整からカレンダーへの登録までをワンストップで行えるプラットフォームを提供している。

Spir は2020年11月にβローンチ、2021年5月に正式ローンチしたが、同社はユーザが前年比4.3倍の成長を見せ、10万人を突破したことを明らかにした。従来からスタートアップや個人事業主の利用が多かったが、昨年8月から有料の法人プラン開始で、エンタープライズユーザからの問い合わせも増えた。営業部門は顧客との商談の設定に、また、採用部門は応募者との面談の設定に、など用途も広がりを見せていることから、将来は ATS、HubSpot、Salesforce など業務側のツールとの API 連携も視野に入れる。

現在の Spir は、カレンダー側が Google Calendar と Office 365 の Outlook、テレカンプラットフォーム側が Google Meet と Zoom と Microsoft Teams に対応している。法人向けのチームプランでは、チームメンバーが代理で日程調整できたり(例えば、外回りに出ている営業担当者に代わって、営業事務を担当する内勤者が代わりにスケジュールするイメージ)、人を特定せず、複数担当者の全員か誰か一人が対応できるようにしたり(採用部門の誰が面接を担当するイメージ)、選択肢がより柔軟になる。

Spir では今回のプレシリーズ A ラウンドでの調達とあわせ、商談獲得や採用面接の調整などで活用できる「Webサイトへの埋め込み機能」と、日程調整の確定時に調整相手に質問できる「フォーム機能」を追加した。今回調達した資金を使って、同社では法人向けのチームプランを中心としたプロダクト強化と、海外展開のための人材採用強化・マーケティング活動を行うとしている。

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