ByteDance、Baidu、復旦大学、Geely、InspurでのChatGPT類似サービス開発の動き——中国スタートアップシーン週間振り返り(2月20日~24日)

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サービス停止中の「MOSS」の画面。
Image credit: Fudan University(復旦大学)

本稿は、Technode(動点科技)が、2月20日〜2月24日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

ByteDance(字節跳動)、ChatGPT に対抗する技術開発で検索と画像を重視か(2月24日)

AI チャットボットサービス「ChatGPT」の熱狂が、中国企業が独自の同様のツールを開発することを後押しし続ける中、「TikTok」を所有する ByteDance(字節跳動)は、大規模言語モデルチームを設立し、その技術を検索や広告事業に組み込むことを目指している 36Kr(36気)が報じた。

ByteDance は、大規模言語モデルのために言語と画像処理に注力するとしており、36Kr の報道は複数の関係者の話を引用して、今年半ばにローンチされる見込みであると伝えている。TikTok のグローバル検索・開発責任者 Zhu Wenjia(朱文佳)氏が、大規模言語モデルチームと画像モデルチームのディレクターに任命された。36気

復旦大学が開発した ChatGPT 風プラットフォーム「MOSS」、需要急増でクラッシュ(2月22日)

復旦大学自然言語処理研究室が開発した ChatGPT 風のチャットボットプラットフォーム「MOSS」が、ローンチから1日でクラッシュした。

OpenAI の「ChatGPT」に似たこのモデルは、中国の大ヒット SF 映画「流浪地球(邦題:流転の地球)」に登場する量子コンピュータにちなんで MOSSと名付けられた。20日に公開された MOSS は、中国初の ChatGPT 競合と見られていたが、サーバクラッシュにより、一般ユーザが直接利用することはできなくなった。

MOSS はまだ非常に未熟なモデルで、これからだ。我々の学術研究室は ChatGPT と同様の機能を持つモデルを作ることはできない。

復旦大学のチームは、実験的なソフトウェアのユーザを失望させたことを謝罪し、チャットボットプラットフォーム上でこのように声明を発表した。第一財経

中国自動車メーカー Geely(吉利)、Baidu(百度)の ChatGPT 風ツールを自動車に搭載(2月21日)

Geely(吉利)は20日、Baidu(百度)のChatGPTのようなチャットボットを搭載した新しい電気自動車のポートフォリオを展開すると発表し、車の所有者と車両システム間の円滑なインタラクションを目的として、車両に人工知能技術を組み込む最新の中国の自動車メーカーとなった。

その前日、ボルボの親会社は、新しいポートフォリオ「Geely Galaxy(吉利銀河)」の下で初の電動クロスオーバー「L7」を2月23日にデビューさせ、中国国内の中・高級価格帯をターゲットにすると発表した。

Baidu と Geely の合弁会社 Jidu(集度)、Great Wall Motor(長城汽車)、FAW(第一汽車)のブランド「Hongqi(紅旗)など複数の国内自動車メーカーがすでに Baidu と提携し、Baidu のチャットボットサービス「Ernie Bot」を車載システムに組み込むことを約束している。証券時報

サーバメーカー大手 Inspur(浪潮)、「Yuan 1.0(源1.0)」の本格展開はまだ準備中」(2月21日)

中国のサーバメーカー大手 Inspur(浪潮)は20日、懸念する書簡に応じる形で、大規模言語モデル「Yuan 1.0(源1.0)」は短期的には大規模展開の準備ができていないと述べた。同社は、OpenAI の「ChatGPT」と比較して、Yuan 1.0 の実際のパフォーマンスにはまだギャップがあると述べている。

Yuan 1.0 は、Inspur が開発した自然言語処理モデルで、2021年10月にローンチし、2457億件のパラメータで学習させた。首尾一貫した中国語の文章を生成することが可能だ。毎日経済新聞

Baidu(百度)、ChatGPT 風サービスを独立ポータルサイトで展開か(2月20日)

中国メディア 36Kr(36気)は、Baidu(百度)の複数の従業員の話として、ChatGPT 風サービス「Ernie Bot」を Microsoft Bing のようにメインの検索プラットフォームに組み込むか、独立したサービスとして開始するかについて検討していると報じた。

Baidu は、Bing や Google の最近のプロジェクトで見られた失敗を避けるために、人工知能を搭載したチャットボットの立ち上げをめぐる予測不可能な状況を反映し、Ernie Bot に関する優柔不断さが伝えられている。

近年、以前に増して AI 機能を戦略の中心に据えている Baidu は、2月上旬に Ernie Bot を3月に稼働させると発表した。36気

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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