ジェネレーティブ（自動生成）AIは爆発的に普及しており、AI によって生成された最初のゲームや映画が生まれようとしてる。その瞬間を記念して、ある企業グループが5月9日にサンフランシスコでThe Culture AI Games and Film Festivalを開催する。

FableのCEOであるEdward Saatchi氏は、スタジオCHAPTRのCEOであるPhilip Nastaly氏と同様に、この集まりを立ち上げた1人だ。それに加えて、Fableと他の企業は3月23日に開催されるGDC AI Games Hackathonを後援しており、ジェネレーティブAIを搭載したゲームのデモンストレーションを実施できた人に1万ドルの賞金を提供していると、Saatchi氏とNastaly氏は GamesBeat とのインタビューで述べている。

「AIゲームと映画の両方でかつてないほどクールな人々がたくさん出てきています。AIを使用するだけでなく、AIゲームを作成している最初のゲームスタジオや、AIを使用して映画を作成している映画スタジオを目にするようになるでしょう」とSaatchi氏は言う。

OpenAIのChatGPTは話題の最前線にあるが、Saatchi氏はさらに多くのことが起こっていると考えている。AIが作成したゲームとAIが監督する映画が新しいメディアになると信じているのだ。

Saatchi氏にとって、AIゲームとは人間のゲームディレクターが AIをツールとして活用する類のゲームを意味している（自動生成されるだけのゲームではない）。最終的なアセットのかなりの部分がAIによって作成される。コアメカニクスとゲームループ（訳註：ゲーム開発ロジックのこと）は、実質的にAIによって動いており、AIはプレイヤーの行動を通じて学習しさらに最適化が進む。

「この新しいテクノロジーが消費者、クリエイター、ビジネスに与える潜在的な影響は計り知れず、私たちの生活の仕方を大きく変える可能性があります。クリエイティブがコンテンツ作成におけるAIの限界を押し広げ、最終的に比類のない視聴覚体験を提供する素晴らしい機会です。私たちは、人間の創造性とAIテクノロジーの交差点から生まれる相乗的な魔法を目の当たりにしたいと思っています」（Saatchi氏）

The Culture AI Games and Film Festivalでは、最初のAI制作ゲームである「Tales of Syn」や、最初のジェネレーティブAI長編映画である「White Mirror」などが披露される。これはFable Simulation、Geppetto AI、The Culture DAO によって上演される。

「メディア業界と、より広範囲なメディアおよびエンターテインメント業界が、ゲーム全体を変えるパラダイムシフトを起こすと信じています。私たちは多くの実験を見てきましたが、ほとんどが失敗しています。私たちは、ジェネレーティブAIの出現が、より幅広いエンターテインメントとメディアの展望全体を変えていると信じています。分散化された、またはコミュニティの一員になる可能性のあるすべてのクリエイターは、自分自身と、それぞれの頭の中にあるアイデアを実際に表現するためのツールを手に入れることになるでしょう」（Nastaly氏）。

GDC AI Games Hackathonは、Inworld AI、Fdotinc、Geppetto、およびFableが主催する。賞の審査員には、Andreesen HorowitzのJack Soslow氏とReplikaのEugenia Kuyda氏が参加している。

Saatchi 氏は、過去12か月だけで、ベンチャー キャピタリストによってAI画像、映画、ゲームの生成に5億5,000万ドル以上が投資されたと述べる。これらのスタートアップには、ゲーム スタジオのAvalon、Scenario、Geppetto AIゲーム エンジン、Inworld AI、Deep Voodoo（South Park のクリエイターによるもの）、Stability AI、Runway ML、Synthesia、AI、Hour One などがある。

「私の感覚では、ジェネレーティブAIはゲームや映画をかなり大規模かつ即座にディスラプト（破壊）させることになるでしょう。それが3D AIの使用であろうと、ピクサースタイルの映画であろうと、アニメの作成であろうと、それは非常に破壊的なものになると思います。テキストだけでなく、コンセプトアートやポストプロダクションなどのプレプロダクションだけでなく、実際に完全なAIゲームや完全なAIムービーを作成することもできます」（Saatchi氏）。

映画やゲームには引き続きクリエイティブディレクターがいるが、最終的には1人がゲームと映画の両方で多くの部門の仕事をこなせるようになるだろうと彼は続け、また「来年トップ20のゲームのひとつとトップ20の映画の ひとつがすべてAIによって生成されるでしょう。それは私たちにとって合理的な目標だと思います」と予想した。

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【via VentureBeat】 @VentureBeat

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