ChatGPTのライバル「Claude」と今すぐチャットする方法ーー元OpenAI社員のAnthropicが公開

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

MicrosoftがOpenAIのChatGPTを検索エンジン「Bing」に組み込んだのは2月初旬のことでした。昨年11月に一般公開され、かつてない速度で1億人が利用するまでに至ったChatGPTのインパクトをより拡大させることになります。

当然ながら対抗馬となる企業も指を加えて待っているわけではなく、最大のライバルとされるGoogleは3月15日、同社が扱うLLM(大規模言語モデル)を基礎とした一連のジェネレーティブ(生成)AIシリーズを発表しています。同様に、スタートアップ側でもその動きは加速しているようです。

Anthropicは元OpenAIの社員だったDario Amodei氏とDaniela Amodei氏(兄弟)が2021年に創業したジェネレーティブAIスタートアップです。直近のラウンドではSpark Capiitalをリードに3億ドルを集め、評価額は410億ドルと報じられています。彼らにはGoogleも3億ドルを出資しており、OpenAIの対抗馬のひとつに数えられています。

そのAnthropicが用意しているのが対話型AI「Claude」です。このツールはOpenAIのChatGPTと同様、チャット形式で回答を自動生成してくれるテキストタイプのジェネレーティブAIで、要約の提供、質問への回答、文章作成の支援、コードの生成などが可能です。

またその口調や性格、行動を調整することができるようになっています。ChatGPTよりも有害な回答率が低い点が特徴と言われていたのですが、これまでベータ版だったサービスを3月14日に公開しました。(サインアップはこちらから)

彼らの狙いは「正直で無害」なAIアシスタントを開発することだそうです。また、自己完結を目指すためにインターネットへのアクセスがないのも特徴としています。同社ではフル機能よりも安価に利用が可能なClaude Instantも公開しています。同社はこれまでにNotionやQuora、検索エンジンのDuckDuckGoなどにアクセスを提供しているそうです。API利用の価格についてはこちらの資料に価格表を公開していました

Quoraの新アプリ「Poe」で両方が利用可能に

気になるのがこのClaudeの精度です。現在はまだ一般公開されておらず、バックエンドで動いているとされる検索エンジンのDuckDuckGoではWikipediaの検索アシストという限られた範囲なので限定的な結果しか得られません。

そこで候補に上がるのがQuoraの新しいアプリ「Poe」です。

QuoraのCEOであるAdam D’Angelo氏は15日にこのアプリのサブスクリプションサービスとしてGPT-4とClaude+へのアクセスを提供すると発表していたのです。Poeそのものは無料で、3.5ベースのChatGPTと+じゃない方のClaudeが使えます。とりあえずClaudeを試したい方は無料で確認が可能です。さらに月額3,000円で、GPT-4とClaude+の両方にもアクセスできるようになります(1日1回は無料で使えました)。

ちなみに実際に使ってみた印象では、GPT-3.5と通常のClaudeはそれぞれの後継バージョンを使った後では使い物にならないぐらい精度が上がっていました。さらにAngelo氏はブログでChatGPT、Claude以外のモデルについても言及しており、将来的にそういった各種モデルを切り替えて使えるようにしたいとも語っています。これらの差分を取りたい方には現時点で唯一の方法になっています。

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