工場や店舗の現場管理業務をノーコードでアプリ化、カミナシがシリーズBでデット含め30億円調達

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Image credit: Kaminashi

現場改善プラットフォーム「カミナシ」を開発・運営するカミナシは29日、シリーズ B ラウンドで約30億円を調達したと発表した。このラウンドは Coral Capital がリードし、ALL STAR SAAS FUND、千葉道場ファンド 、みずほキャピタルが参加した。

調達額には、日本政策金融公庫などの金融機関からのデットが含まれる。ALL STARS SAAS FUND と Coral Capital の両者は、共にシードラウンドシリーズ A ラウンドに続くフォローオン。千葉道場ファンドはシリーズ A ラウンドに続くフォローオン。今回の調達を受けて、累積調達額は約44億円に達した。

カミナシは「ノンデスクワーカーの才能を解き放つ」をミッションに、PC やデスクのない現場で働くノンデスクワーカー3,900万人の働き方を変革することを目指してきた。2020年6月にローンチしたカミナシは、工場や店舗で行われる日報・作業チェックなど現場管理業務をノーコードでアプリ化する業務効率化ツールだ。

手書き情報のデータ化から集計、報告など、これまで紙やスプレッドシートで行っていた現場管理業務をデジタル化することで、正しい作業手順の徹底やチェックデータのリアルタイムな一元管理、報告書作成の自動化を実現する。製造や飲食、ホテル、小売、物流など、さまざまな現場の業務改善や品質向上を実現し、現場の DX を支援する。

カミナシは2016年12月の設立(当時の社名はユリシーズ)。代表取締役の諸岡裕人氏の実家は航空機の機内食製造工場を営んでおり、諸岡氏のここでの体験からカミナシが生まれることになった。当初は、食品工場をターゲットに、食品の安全を担保するための煩雑な帳票記録をデジタル化することを意図して開発されたが、現在ではさまざまなサービスに利用されている。

Image credit:カミナシ

今回の資金調達発表にあわせて、同社は中長期のプロダクト戦略「まるごと現場 DX 構想」を発表した。これまでの現場の紙をなくしデジタル化を推進することに留まらず、新規プロダクト開発を含めたマルチプロダクト化によって、さらなるノンデスクワーカーの活躍・挑戦を後押ししていく。

同社では、調達した資金は、「まるごと現場DX構想」の実現、既存および新規プロダクトの開発およびエンジニアやプロダクトマネジメント、デザイナーなどのプロダクト職の採用と組織体制の強化に充てる予定だとしている。なお、プロダクト開発においては、IoT や AI といったテクノロジーへの投資を積極的に行い、プロダクト職の組織は2023年中に現在の約20名から約50名へと2倍に拡大する方針だ。

via PR TIMES

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