圧倒的な多業種展開の秘訣/琉球アスティーダ早川代表 × ACV唐澤・村上(3)

本稿はアクセンチュア・ベンチャーズが配信するポッドキャストからの転載。音声内容をテキストにまとめて掲載いたします

アクセンチュア・ベンチャーズ (ACV)がスタートアップと手を取り合い、これまでにないオープンイノベーションのヒントを探るポッドキャスト・シリーズです。旬のスタートアップをゲストにお招きし、カジュアルなトークから未来を一緒に発見する場を創っていきます。

ポッドキャストで語られたこと

  • 設立から3年「Tリーグ優勝」できたワケ
  • スポーツを「投資を受けられる」ビジネスに育てる
  • 圧倒的な多業種展開の秘訣
  • トークンコミュニティ運営に重要なこと
  • ファンタジースポーツへの期待と苦労
  • トークンホルダーを育てる努力

シナジーを踏まえた、圧倒的な多業種展開

唐澤:もちろんスポーツチームがコアだとは思うんですけれども、飲食とか他の事業もやられているじゃないですか。今、どのようにコアの事業とシナジーを生み出してるんですか。

早川:スポンサー、チケット収入、ファンクラブの収入に頼らないで、スポーツを通じたBtoC、BtoBマーケティング会社として成長しようということを考えました。その中でBtoCのマーケットを押さえるために月間約3万人ほどご来店いただいている飲食グループのスポーツバルをやっていこうと思いました。

パーソナルジムもそうですし、鍼灸院とか整骨院もそうですし、ラインアップをどう集めていくのか、インスタ(のフォロワー)をどう集めていくのかを考えています。沖縄県内で何かしたいと思われる経営者のみなさんが、例えば「広告を出すより、琉球アスティーダと連携した方がマーケティングにプラスになるよね」という母体を作るための仕組み作りをしてきました。

BtoBでは、月に4,000件ほど企業にコールさせてもらって、そのうち2.1〜2.2%にアポイントを頂戴して、その後、10〜15%の確度でスポンサー様に決まっていっています。そういった2万3,000社ぐらいのリストがあるかと思うんですが、広告を出すよりも我々スポーツチームと連携することで、法人のリード獲得がしやすくなるんです。

例えば、「琉球アスティーダパートナーズ」というサイトもオープンしたんですが、これはスポンサー同士をマッチングするプラットフォームを作ったんです。(年収)1,000万円の営業マンを雇用されるより、うちに1,000万円スポンサードしていただいた方が、実は営業的な数字が上げられるんじゃないかということです。BtoC、BtoBのマーケティング会社を育てるために、さまざまな掛け算で循環モデルを作っているのが、我々のやり方です。

Nudgeと連携したオリジナルのクレジットカードも発行(Nudgeサイトより

唐澤:面白いですね。ただの多角化ではなくて、BtoB向けのマーケティング会社というのは面白いですよね。確かにおっしゃるように、効果がよくわからない広告を出すよりも、着実に目的となるパートナーにリーチできて、ユーザーにリーチできてという(のは効果的です)。

早川:例えば商品を販売するためのBtoBの仕組みがあって、共同でセミナーをやったりしています。また、毎週私が事業説明会をやらせてもらっているんですが、そこでビジネスマッチングをしたりとか、あと「アスティーダ経営者クラブ」というのを毎月やってるんですが、そこにいらっしゃっていただいて、さまざまな企業さんをマッチングするとかしています。

そういったオンラインPRを含めた形でリードパックとフォロー、スポンサー費用についてはこれぐらい、しかしながら、それで案件が決まったら「これぐらいくださいね」というようなスポンサーフィープラスアルファ営業支援で、プラスになった場合に少し課金をさせていただくみたいな作業に取り組んでます。

唐澤:最近流行りのコミュニティマーケティングじゃないですけれど、今回Web3がキーワードになっていくんですけど、DAOっぽいですよね。

早川:「同じ方向に向かって世界を獲りに行こうよ」と、チーム一丸となって日本一のクラブチームになっていく。当然良い選手も集まってきていただく中で、情熱を持ってさまざまな営業担当者が走り回ってリストもお客様もどんどん増えていく中で、共通の意識を持って互いがコミュニティの中で補完し合って共に成長していこうという流れは、まさにDAO的な発想です。

唐澤:そうですよね。めちゃくちゃ先進事例だなと思いました。ちょっと恥ずかしながらそこまで深い意図は僕は読み取れなかったので。

早川:とんでもないです。ありがとうございます。

次につづく:トークンコミュニティ運営に重要なこと/琉球アスティーダ早川代表 × ACV唐澤・村上(4)

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