短編動画ユーザ10億人突破、BaiduとTencentがChatGPT類似サービス開発の動き——中国スタートアップシーン週間振り返り(2月27日~3月3日)

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Xiaomi(小米)の超高速スマホ充電器
Image credit: Xiaomi(小米)

本稿は、Technode(動点科技)が、2月27日〜3月3日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

Pinduoduo(拼多多)の短編動画サービス「Duoduo Video(多多視頻)」が注目を集め、異業種間競争が過熱(3月2日)

中国の E コマース企業 Pinduoduo(拼多多)が提供する縦型短編動画「Duoduo Video(多多視頻)」は、Tencent(騰訊)の「WeChat(微信視頻号)と同等の視聴時間を記録したと報道され、中国のテックメディアからの注目度が急上昇している。地元メディアの 36Kr(36気)は1日の報道で、Pinduoduo のショッピングアプリのビデオセクションは、ユーザが1日に約30分視聴していると伝え、この数字は、テック大手 Tencent の WeChat Channels とほぼ同等であることを示唆した。

Pinduoduo の縦長短編動画は、Kuaishou や ByteDance(字節跳動)の「Douyin(抖音)」といったコンテンツプラットフォームがアプリ内ショッピング機能を強化する中で、中国のオンライン小売業者が競争を激化させている新たな例である。Alibaba(阿里巴巴)のショッピングアプリ「Taobao(淘宝)」でも、写真、記事、動画を組み合わせて、より多くのユーザを惹きつけるために、「Guangguang (逛逛)」というコンテンツセクションを埋め込んでいる。

中国メディア「Jiemian(界面)」の報道によると、Pinduoduo は2022年2月にアプリに短編動画セクションを追加した。Pinduoduo は、現金報酬を出すことで、より多くの動画を視聴するようユーザにインセンティブを与え、ユーザはその報酬を他のデジタルウォレットに直接引き出すことができる。36気界面

TikTok、10代の閲覧時間を制限(3月2日)

ByteDance(字節跳動)傘下の短編動画プラットフォーム「TikTok」は1日、18歳未満のユーザの閲覧時間を自動的に1日1時間に制限すると発表した。同社の声明によると、10代の若者はこのデフォルトを選択することができるが、1日に100分以上 TikTok を利用する場合、時間制限を設定するよう促す通知を受け取ることになる。

Pew Research Center のデータによると、調査対象の10代の67%が TikTok を利用しており、そのうち16%が「ほぼ常に」利用していると回答している。この変更は、TikTok が、若いユーザに対する保護が不十分であるという批評家の指摘に対する反発に直面し、国家安全保障上の問題をめぐって複数の国の規制当局による調査と戦う中で実施された。TikTok

Baidu(百度)、ChatGPT 類似ボット「ERNIE」の記者会見を16日に開催へ(3月1日)

Baidu(百度)は、ChatGPT 類似チャットボット「ERNIE Bot(文心一言)」の記者会見を3月16日に開催すると2日夜に発表した。Baidu は、共同創業者 Robin Li(李彦宏)氏と CTO Haifeng Wang (王海峰)が出席し、北京本社で開催される記者会見で、AI チャットボットのツールを発表すると広く予想されている。

Baidu は、この新しいツールを、検索、クラウド、自動運転車のオペレーティング・システムなど、同社のすべての業務に統合する意向であることを、Li 氏が同社の最新の決算説明会で明らかにした。百度

Xiaomi(小米)CEO、5分でフル充電になる超高速スマホ充電器を披露(3月1日)

Xiaomi(小米)CEO の Lei Jun(雷軍)氏は2月28日、マイクロブログサイト「Weibo(微博)」に、Xiaomi Redmi(紅米)Note 12が、バッテリが空の状態から、わずか5分でフル充電になる動画を投稿した。このテストは、同デバイスの 4100mAh のバッテリに300Wの超高速充電器を使用して行われた。

充電器のピーク電力は290Wと測定され、最大2分間は280Wの電力を維持した。しかし、このテストでは、充電器と携帯電話のバッテリを改造して使用したため、この技術は一般ユーザにはまだ手の届かないものであり、Xiaomi はこの技術がそもそも市販されるのか、そしていいつになるのかを明らかにしていない。微博

Tencent(騰訊)、ChatGPT に対抗するツールの開発チームを結成(2月28日)

中国メディア「36Kr(36気)」が2月27日に報じたところによると、テック大手 Tencent(騰訊)は、同社のチーフサイエンティスト Zhang Zhengyou(張正友)氏を中心に、「HunyuanAide(混元助手)」という ChatGPT 類似ツールを開発するプロジェクトチームを結成した。Zhang 氏はコンピュータサイエンスが専門で、2018年の入社以来、Tencent の AI Lab と Robotics X 部門を率いてきた。

新しく結成されたチームは部門を横断しており、Tencent のクラウド、ビデオゲーム、WeChat(微信)部門の幹部が含まれている。報道によると、このチャットボットツールは、これまで広告の配置やターゲティングに利用されてきた、Tencent の大規模データモデル「Hunyuan(混元)」によってパワーアップされる予定だ。36気

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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