クラウドベースのアンケートプラットフォーム「SurveyCake」を運営する 25sprout（新芽網路）は26日、創業以来11年の歴史上初の外部資金調達となる1億ニュー台湾ドル（約4億3,500万円）のシリーズAラウンドを VENTURE+ から受けたと発表した。

25sprout 共同創業者兼 CEO の Alex Liu（劉邦彥）氏は、「SurveyCake は120カ国以上で累積45,000社以上のユーザを集め、ヨーロッパではマクドナルドやトヨタなどの顧客を抱えている」と述べている。SurveyCake は海外での成長を目指し、今回初めて資金調達を行い、アプリケーションの強化を図る。

当社の製品は120カ国にユーザを抱えていますが、海外からの顧客は全体的にまだ少なく、台湾が8割を占めている。SaaS 企業として、海外市場は挑戦すべき戦場であり、これが今回初めて資金調達を行った最大の理由だ。（Liu 氏）

具体的には、今回の資金調達により、25sprout が今年から開始した最新のワンストップのアンケートソリューション「Survey Intelligence（問卷智慧）」のサービスを強化する。従来のアンケート設計機能に加え、アンケート配信機能、API による異なるデータサブシステムとの連携、リマーケティング機能を追加する予定だ。

例えば、修士課程の学生が卒業論文を書くために調査アンケートに答えてくれる人をさまざまなソーシャルメディアプラットフォームで探さなければならないように、企業も同じような状況にある。（Liu 氏）

そこで 25sprout は、アンケート配信パートナーと協力して「SurveyCake Audience 機能」を開発し、企業がアンケートを配信するのに適したサンプルを見つけ、アンケートに回答する時間を数週間から数日に短縮したり、電子食事券ブランドの Edenred と提携し、電子食事券とアンケートフィードバックを連携して、ユーザがアンケートに回答するインセンティブを作り出したりしている。

かつてはツールベースの製品だったアンケートは、今や企業が顧客体験のタッチポイントを構築し、収益拡大を実現するための重要なチャネルとなっている。（Liu 氏）

Survey Intelligence は、企業のマーケティングコストの削減、リーチの拡大、既存顧客との関係強化に貢献する。SurveyCake はすでに20億件以上のアンケート収集を支援し、ユーザのレスポンスを166%向上させ、運用コストを60%削減した。」（Liu 氏）。

海外マーケティングはブランディングから

SurveyCake はより企業のニーズに沿ったものとなったが、25sprout の海外展開戦略は、企業の顧客を急いで探すのではなく、ブランディングから始めるというものだ。

アンケートの下部には、必ず当社のロゴが入っているではないか？ 実際に契約者の大半はここから来ているわけですから、広告よりもさらに効果的だ。（Liu 氏）

Liu 氏は、SaaS 製品の市場認知度は非常に重要だと考えており、SurveyCake はまず無料・低料金のプランで国際展開する予定だ。

Liu 氏は、120の国と地域のうち、海外市場のトップは日本、マレーシア、ベトナム、シンガポール、香港、マカオであり、東南アジア諸国、香港、マカオのユーザの大半は中華圏の人々であると述べている。

日本市場からのアクセスの特徴は、すべてがオーガニック流入であることで、私たちはそれに驚いている。（Liu 氏）

Liu 氏によると、アンケートは世界中で同じように使われているため、たとえシステムが英語であっても、アンケートの内容自体が日本語で書かれていれば、日本人が操作することができる。25sprout は露出を強化するため、日本人コンサルタントを雇い、商談とデジタル広告の2本立ての戦略をとっている。

ベンチャーキャピタルファンド VENTURE+ のマネージングパートナー Roy Chuang（荘豊賓）氏は、SurveyCake の商品力に疑いの余地はないとし、25sprout がこれまで発揮してきた優れた運営能力によって、SurveyCake の成功体験を海外で再現し、Survey Intelligence のリーダーとなることを楽観視している。

私たちは、チームの最強の戦略的パートナーとして、業界リソースと資本市場の経験を活用し、SurveyCake とともに国際市場への進出を目指すことを期待している。（Roy Chuang 氏）

【via Meet Global by Business Next（数位時代） 】 @meet_startup

【原文】