ジェネレーティブAI開発のRunway、既存の動画から新たな動画を自動生成できるモバイルアプリをローンチ

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Runway のモバイルアプリ。左から:1. 映像を撮影。2. Gen-1 でさまざまな動画に変換。3. 生成された動画はライブラリで一覧表示できる。
Image credit: Runway

<ピックアップ> AI startup Runway launches app to bring users video-to-video generative AI

ニュースサマリ:動画生成スタートアップRunwayは25日、ユーザーが動画から動画が生成できるジェネレーティブAIのアプリをリリースした。このアプリは、既存の動画から新しい動画を生成する機能を持ち、映画や広告制作、アートプロジェクトなどの分野で幅広く利用されることが期待されている。

Runwayのアプリは、GPT-4アーキテクチャをベースにしたAI技術を利用しており、ユーザーが入力した動画クリップをもとに、一貫性のある新しい動画を生成する。また、個々のユーザーのニーズや好みに応じたカスタマイズが可能で、生成された動画のスタイルや要素を調整できる。

話題のポイント:昨年秋にテキストから画像を生成することで始まったジェネレーティブAIの大きな波は、ついに動画生成も変え始めています。

WIREDの記事にもある通り、静止画と違い、多くのコマが必要な動画は一枚一枚を乱れや途切れなしで出力するのは簡単ではありません。こうした状況を打開するスタートアップが徐々に登場しています。

例として、ジェネレーティブAIが生成した背景映像をスクリーンに映し出すAIツールを開発するCuebricがあります。グリーンスクリーンで背景を抜き、CGで編集する技法は多く使われますが、現場でのリアリティにかけるという問題が存在します。Stable Diffusionのモデルがベースとなっているので、「静まり返った渋谷の朝」などのプロンプトで高画質な動画背景を映し出すことができます。Cuebricはハリウッドでも導入されています

その中でも、今回取り上げたRunwayは動画生成スタートアップを牽引する存在と言っても過言ではないでしょう。プロ向けに画像と動画の作成・編集のAIツールを開発しているRunway AIは、現在テキストからフォトリアルな動画が生成できるGen-2というモデルを提供しています。

さらに今回のモバイルアプリのリリースにより、ユーザーはモバイルで動画を録画し、数分でAI動画を生成できるようになります。テキストプロンプト、画像、またはスタイルプリセットを使用して、ライブラリ内の既存の動画を変換できるのです。ゼロベースで生成する動画と違って元の映像があるため、劇的に的外れな結果を出さない分、活用範囲は広いように感じます。

今後、AdobeからはPremiere Pro上で文章を使った動画編集機能が追加される予定があるなど、動画生成の話題が増えていくことでしょう。どのような発展を遂げるか今からとても楽しみです。

via TechCrunch

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