孫泰蔵氏率いる新会社、SoftBank Ventures Asiaを買収へ——アジアで先駆的スタートアップのためのエコシステム確立目指す

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SoftBank Ventures Korea(当時)がソウルで開催した「Ventures Forum 2017」で講演する孫泰蔵氏。
Image credit: SoftBank Ventures Asia

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

スタートアップやイノベーターによって構成されるコレクティブインパクトコミュニティ Mistletoe(ミスルトウ)の創業者である孫泰蔵氏と、共同創業者でチェアマンの大蘿淳司氏が、新会社 The Edgeof を設立し、ソフトバンクグループの100%子会社 SoftBank Ventures Asia買収することが明らかになった。この取引は、2023年中に完了する予定。(ちなみに、孫氏が設立に携わったゲームチェンジャースタジオの名前も EDGEof だった。コロナ禍にクローズした。)

SoftBank Ventures Asia は2000年にソウルで設立(当初の社名は SoftBank Ventures Korea)。元々は韓国のスタートアップに投資していたが、東南アジアや中国への投資など、韓国以外の地域でも運用実績を増していることを受けて、2019年に SoftBank Ventures Asia に改称した。現在のファンドの AUM(総運用資産残高)は約20億米ドル規模で、ソウル、北京、シンガポール、サンフランシスコに拠点を置き、AI、IoT、スマートロボティクスを含む ICT 投資に注力している。

これまでの特筆すべき投資先には、インドネシアの E コマースユニコーン Tokopedia(その後、Gojek と統合し、インドネシアで上場)、スニーカーなどファッションアイテムマーケットプレイスの Kream、POS スタートアップの Moka、中古車ポータルの Carro、P2P 貸金の Funding Societies、C2C マーケットプレイスの Sendo、コワーキング運営の EV Hive 、AI 学習アプリ「QANDA(クァンダ)」を展開する Mathpresso などがある。

一方、Mistletoe はこれまでに、世界15カ国の約170社に出資している。2016年2月の設立以来、有名な投資先では、オンラインゲーム大手でユニコーンの Garena、ブロックチェーンを使ったスタートアップのための証券取引所 Funderbeam、シンガポールのデータドリブン・ベンチャー投資プラットフォームの Hatcher+ などが知られる。SoftBank Ventures Asia と Mistletoe がそれぞれ運営するファンドで、どのような変更があるかについては明らかになっていない。

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