スタンフォードからMS、シルク・ドゥ・ソレイユという異色の経歴の理由 /Webacy 五十川 × ACV唐澤・村上(5)

本稿はアクセンチュア・ベンチャーズが配信するポッドキャストからの転載。音声内容をテキストにまとめて掲載いたします

アクセンチュア・ベンチャーズ (ACV)がスタートアップと手を取り合い、これまでにないオープンイノベーションのヒントを探るポッドキャスト・シリーズです。旬のスタートアップをゲストにお招きし、カジュアルなトークから未来を一緒に発見する場を創っていきます。

今回のゲストはWebacy CEO、五十川舞香さんです。

幼少期に渡米し、スタンフォード大学でエンジニアリングを学び、Microsoftでサイバーセキュリティ業務に携わる一方、シルク・ドゥ・ソレイユにも参加するなど異色のキャリアを辿った五十川舞香さんに、サービスのことからWeb3における女性活躍の話題まで幅広くお聞きしました。6回連続でポッドキャストから一部をテキストにしてお送りします。

ポッドキャストで語られたこと

唐澤: ここで話題をガラッと変えて(中略)キャリアとしてめちゃくちゃユニークだなと思ったんですよね。元々日本生まれでスタンフォード大学に。最初はエンジニアをやって、Microsoft、シルク・ドゥ・ソレイユにも行ったりですとか、(中略)ぜひ知らない方に、五十川さんの一生というと大げさかもしれないんですけど、何を考えてそういうキャリアを積んできたのかを教えていただいてもいいですか。

五十川: 私のキャリアを考えると、ワケわからないパスだと思いますけど、私もそう思ってます。私が考えるより「何をやりたいか」を自分に聞いて、その答えのパスに進んでいます。スタンフォード大学に入学して、休学して2年間、シルク・ドゥ・ソレイユのために働いて、日本とロシアとヨーロッパを回って、パフォーマーとして働いていたんです。そこからスタンフォードに戻って、いろいろとスタートアップのために働いて、卒業した時はコロナだったので、一番安全な仕事はMicrosoftの仕事だと思って入社しました。その後はWeb3の話になります。

唐澤: 表面上見ると全然違う領域を渡り歩いてますけど、ただその時々に五十川さんの中で意思決定するクライテリアみたいのはありましたか(中略)もう1個お伺いしたいのは(中略)いろいろな選択肢がある中でなぜWeb3で、何が強いモチベーションだったのかぜひ伺ってみたいです。

五十川: 両方の選択はリスクが高い選択だと思います。私はリスクテイカーに向いていると思います。シルク・ドゥ・ソレイユの選択は(中略)人生に二度とこないみたいなチャンスだったので、その時に取らないといけないと考えたんですけど、クリプトとWeb3の方はアイデアにたどり着いて、そこからそれ以外考えられなかったみたいなことになって、その問題を解決したいなと。Microsoftでの仕事が終わったら夜ずっと問題を解決するための仕事をしてたので(中略)そっち向いて頑張りたいと思いました。

唐澤: 不確実なところ、遅れては人生に二度とチャンスはないかもしれないと学んだ、考えずにいられなくなったと。直観をすごい大事にされてたということですかね。

(中略)抽象的な質問なんすけど、Web3ってめちゃくちゃ定義が広いじゃないすか。(中略)五十川さんにとってWeb3のコア、Web3の魅力をこの番組のリスナーは必ずしもWeb3について詳しくない人もたくさんいるので、魅力をその人たちに伝えようと思ったらどう伝えますか。

五十川: 私にとってWeb3はテクノロジーの進化だと思います。例えば、Web1は何かを読むインターネットなんですけど、それは誰かがページを作り読むことでした。Web2は読み書きのインターネットで、私も読んだり書いたりすることができます。

Web3ではその次、読みと書き、それと参加のインターネットです。参加よりも「own」の言葉がいいと思いますけど、自分のものにするとか、DAOのparticipationとか魅力があったり、これは新しい生き方で、生活の仕方を変えるテクノロジーの進化だと思います。

唐澤: (中略)一般のWeb3について詳しくない人の中には(中略)「クリプト買っている人たちが勝手に盛り上がってるだけでしょ」と言う方もいると思うんですけど、そういう人たちを巻き込むにはどんな話がいいんですかね。

五十川: 一番簡単なのは、お金をどこかに送るとき週末には送れないことなどありますけど、例えば日本の家族にお金を送りたかったら(Web3だと)ワンクリックで送れます。(中略)他は自分の歴史をどうやって証明するかみたいなことも、今はパスポートとかが必要ですし、銀行の紙とか証明書が必要なので、Web3のテクノロジーを使ってみると、これからまだ時間がかかると思いますけど、そういう問題を解決できると思います。

唐澤: 面白いですね(中略)僕自身もいろいろ投資してるんですけれども、週末相場が動かないじゃないすか。週末唯一相場が動いてるのが、実はクリプトだったりするので、365日24時間ほっといても別に誰が後ろにいるわけでもなく動いてるというのは確かに面白いですし、自分のアイデンティティとか、自分の履歴が取って代わる。しかもそれが保障されてるみたいなのはすごくありますね。

次につづく:Web3における女性進出 /Webacy 五十川 × ACV唐澤・村上(6)

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