AmazonがChatGPTライクの対話型AIを模索ーー開発者求人が発見される

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

対話型AIの利用範囲は幅広く、中でもショッピング体験は長らく語られ、徐々に実装が進んでいるテーマでした。特にコマース大手のAmazonはそのひとつです。多くの人が現在も利用しているAmazonの音声アシスタント「Alexa」は2014年から利用開始されている最古参の対話型AIの「はしり」とも言えるでしょう。

そしてこのAlexa…というわけではありませんが、Amazonが動き出すかもしれないという話題がやってきました。Bloombergが報じた内容によると、Amazonはウェブストアの検索機能にChatGPTと同様の生成型・対話AIを開発する求人票を出していたようです。現在は削除されていますが、VentureBeatにその原文が掲載されていたので下記に引用します。

私たちは、商品の質問に対する答えの検索、商品比較の実行、パーソナライズされた商品提案の受信など、お客様のニーズにぴったりの商品を簡単に見つけることができる、対話型の会話体験でAmazon検索を再構築しています。私たちはこのビジョンを実現し、すぐにお客様にお届けするために、Amazon全体で最高の人材を募集しています。

これは、30年前にMosaicブラウザがインターネットをより使いやすくしたように、検索にとって一世代に一度の変革になることでしょう。90年代のWWW、Mosaic、そしてAmazonとGoogleの創業を見逃した方は、この機会を逃さないでください。(VentureBeatより引用)

ちなみに同社もまたこの領域の開発の手を緩めてはおらず、昨年10月に開発者が大規模言語モデル(LLM)を使用してチャットボットやその他のアプリケーションを構築できるクラウドプラットフォーム「Bedrock」、さらに書籍やニュース記事などから得た単語をもとに学習させた言語モデル「Titan」も公開しています。

ショッピング体験をChatGPTでアップデートしようという動きはもちろん、Amazonだけではありません。例えば後払いのKlarnaが提供するChatGPT用プラグインを使うと、ChatGPTにショッピングのアドバイスを求めることができ、おすすめの商品とその商品を購入するためのリンクを受け取ることができます。

米メルカリではChatGPT対応のお買い物アシスタント「Merchat AI」の提供を開始し、お買い物のおすすめを対話型AIでテスト的に提供開始しました。また、ShopifyもChatGPTのプラグインを提供しており、こちらはショップを作る際、商品説明やマーケティングコピー、ブログ記事、ニュースレターなどをChatGPTの生成型AIでサポートしてもらうことが可能になっています。

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