秋吉真衣氏率いるWeb3スタートアップCurious Addys、無料で多機能のNFTローンチパッドツール「HeyMint」をローンチ

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「HeyMint」
Image credit: Curious Addys

秋吉真衣氏が、アメリカで Web3 スタートアップ Curious Addys を立ち上げたのは2021年のことだ。アメリカ初となる Web3 教育 NFT プロジェクトを立ち上げ、プロジェクト着手開始から1ヶ月半で2億円相当以上の売上を達成し、Maven Ventures、Lightspeed Venture Partners の共同創業者、Alchemy Ventures から、3.6億円相当の資金を調達した。これまでの経緯については、以下に、筆者が昨年、彼女に話を聞いた時のセッション動画が上がっているので、参考にしてほしい。

<参考文献>

秋吉真衣氏

さて、その Curious Addys が「HeyMint」という NFT ローンチパットツールを正式ローンチした。NFT ローンチパットツールとは、NFT のデザイン(主にアートの場合)、発行、販売、マーケティング、ユーザとのコミュニケーションなどの一連の流れを支援するワンストップソリューションだ。NFT を発行する際、手作業でなると、デザインの作成(バリエーションがあれば複数分)、ブロックチェーンへの書き込み、スマートコントラクトの作成といった面倒な手順が必要になる。これを肩代わりしてくれるわけだ。

Curious Addys はこれまでに複数のツールを発表しているが、今回、HeyMint を出すことは、NFT の教育という路線からのピボットなのだろうか。秋吉氏に聞いたところ、HeyMint のローンチは、Web3 教育 NFT プロジェクトを運営してみたわかった知見に基づいている。教育プロジェクトを運営して数年が経過し、新しく入ってくる人の流入が少し減ったように思えたそうだ。これは、いわゆる「天井を打った」という状態かもしれない。

Web3 に入ってくる裾野を広げる観点では、クリエイターが自分たちのオーディエンスを連れてくるのが最も入りやすいと思うんです。でも、スマートコントラクトを作ったり、クイエイターがテクニカルな部分を自分でやるのに苦労していた。それであれば、その部分を全部でやってあげようと考えた。Premint は高いので自分たちで作ってみようということになり、MVP を出してみた。(秋吉氏)

このアイデアを具現化したのは、以前は分散型ストリーミングアプリ「Stream」で20万米ドルを調達、現在は Curious Addys で CTO を務める Ben Yu 氏だ。11月に出した MVP は反響を呼び、約半年で、世界中からユーザ30万人、クリエイター2万人を集めるプラットフォームへと成長した。この分野では、Bueno のような競合も存在するが、一連の作業が全て無料で行えるのは HeyMint の強みだ。また、Niftykit や Manifold.xyz など無料の競合と比べても、備わった機能が圧倒的に多い。

秋吉氏はまた、HeyMint のマーケティングにあたり、世界的な NFT インフルエンサーである Zeneca 氏と正式パートナーシップを結んだことも明らかにした。Curious Addys では、HeyMint により、クリエイターとそのオーディエンスの Web3 参入障壁を下げ、今後、改めて、Web3 教育にも注力していきたいとしている。

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