Douyin(抖音)がECの1時間配達を開始、ByteDance(字節跳動)が新SNS公開——中国スタートアップシーン週間振り返り(4月24日~28日)

SHARE:
「Douyin(抖音)」の e コマース1時間配達サービスの事例
Image credit: ByteDance(字節跳動)

本稿は、Technode(動点科技)が、4月24日〜4月28日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

Douyin(抖音)、1時間配達サービスを拡大しeコマース大手各社に対抗(4月27日)

中国版 TikTok の「Douyin(抖音)」は、1時間の配達サービスを武漢や天津などに拡大した、と TechPlanet(Tech 星珠)が26日に報じた。このサービスは以前、取扱商品が食料品、果物、野菜に限られ、深圳などの試験的な都市でのみ利用できた。

この動きは、この分野での競争が激化するにつれて、Douyin が先行する他のデリバリサービスを追い越そうとする勢いを示唆している。中国の e コマース大手 Jingdong(京東)は現在、スーパーマーケットの商品、コンビニエンスストアの商品、家電製品、医薬品、デパートの商品など、さまざまな商品を1時間以内に配達している。

今年、Alibaba が所有する e コマースプラットフォームの「Taobao」、スーパーマーケット「Tmall(天猫)」、「Hema Fresh(盒馬鮮生)」はすべて、独自の即時配達サービスを開始した。Taobao の売り手は、1時間配達を示すタグを表示できる。一方、Hema Fresh は1時間配達のカバーする距離を5kmに拡大し、Tmall は半日配達サービスを提供している。Tech 星球

Temu、オンライン格安ショッピングサービスをヨーロッパ6カ国に拡大(4月26日)

格安ショッピングアプリ「Pinduoduo(拼多多)」の兄弟会社 Temu は、ドイツ、オランダ、フランス、イタリア、スペイン、イギリスで超低価格商品の販売を開始し、ヨーロッパへの進出ペースを加速させた。Temu は現在10カ国で展開し、送料無料キャンペーンを実施し、一部の商品の価格を通常小売価格の10%に設定している。

Temu は、婚礼衣装からキッチン用品、電化製品に至るまで様々な商品のマーケットプレイスを運営しており、多くの商品の価格は5ユーロ(約760円)以下となっている。このアプリは昨年9月にアメリカで初めて公開され、モバイル情報会社の Sensor Tower によると、それ以来3,300万回ダウンロードされた。界面

ByteDance(字節跳動)、「RED(小紅書、Xiaohongshu)」対抗の「Youshi(有柿)」ローンチ(4月25日)

現地メディアの TechPlanet(Tech 星球)によると、「TikTok」を所有する ByteDance(字節跳動)は最近、中国の人気ソーシャルメディアプラットフォーム「RED(小紅書、Xiaohongshu)」に似た「Youshi(有柿)」という新しい SNS アプリをリリースした。Youshi は、ByteDance のニュース集約・情報プラットフォーム「Jinri Toutiao(今日頭条)」が所有するアプリ「Toutiao Search(今日搜索)」をアップグレードして改名したものだ。アプリの紹介ページには、食べ物、人生経験、実用的なスキルなどのコンテンツを提供すると記載されている。

現在、Youshi はAndroidユーザ向けにのみ提供されている。ByteDance は今年、短編動画アプリの TikTok がアメリカで禁止される可能性に直面しているため、ライフスタイル・コミュニティ製品の開拓に力を入れている。Instagram と Pinterest の融合と例えられる Lemon8 は、2月にアメリカで発売され、調査会社 data.ai によると、4月23日の時点で過去30日間にアメリカで2番目にダウンロードされたライフスタイルアプリに急成長している。Tech 星球

Tencent(騰訊)が支援する Yuanfudao(猿輔導)、AI搭載のデザインツールをローンチ(4月23日)

中国のオンライン家庭教師スタートアップ Yuanfudao(猿輔導)は、AIを搭載した UI デザインツール「Motiff」を発表し、今年後半にローンチする予定であることを明らかにした。テック系メディアの 36Kr(36気)によると、Yuanfudao は Motiff を「次世代の Figma」と位置づけたいとしている。この報道では、Motiff を支える技術は、2014年に Yuanfudao が清華大学や北京大学を含む中国のトップ大学と共同で設立した研究機関である AI Lab によって開発されていることを強調している。

Yuanfudao は、数年前から教育製品に AI を活用し、算数の宿題のチェックやバーチャル授業の提供などに活用してきた。放課後教育の規制強化に伴い、家庭教師事業を NPO 法人化した後、2022年半ば、Yuanfudao は事業を教育技術、デジタル出版、企業サービス、新規小売の4大セグメントに再編成した。36気

SHEIN、1.5億米ドルを投じてブラジル生産を現地化(4月23日)

ファストファッション大手の SHEIN は、ブラジルを中南米における生産拠点とするため、今後数年間で約1億5,000万米ドルを投資する予定だ。同社は20日、2026年末までにブラジルでの売上の85%を現地の製造業者や販売業者によって生み出すという目標とともに、この投資を発表した。

また、シンガポールに本社を置く SHEIN は、ブラジルの繊維メーカー2,000社と提携し、今後3年間で10万人の雇用を創出する予定であるとも述べている。SHEIN の動きは、この地域での事業拡大の表れであり、地政学的環境が急速に変化する中、サプライチェーンの一部を中国国外に移す戦略の一環である。ロイター

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する