Apple は、プロフェッショナルユーザ向けのワークステーション「Mac Studio」に搭載する新チップ「M2 Ultraプロセッサ」を発表した。
このチップは134個のトランジスタと24個の中央演算処理装置(CPU)コアを持ち、性能は20%高速化されるという。最大76個のグラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)コアを搭載し、性能は最大30%高速化される。Appleは6月5日、カリフォルニア州クパチーノの Apple キャンパスで開催された WWDC イベントでこの発表を行った。
このチップは、これまでインテルのシリコンを使っていた Mac Studio 製品に搭載される予定だ。これらはサタデーナイトライブの配信や大ヒット映画の制作にエンジニアが使うようなマシンだと、Apple の Jennifer Munn 氏は言う。
Apple は、これで Apple Silicon への移行が完了したと述べた。開発者はワープスピードで新バージョンのアプリを作ることができ、従来よりも最大25%高速なパフォーマンスが得られると Munn 氏は説明した。
32コアのニューラルエンジンを搭載し、AI 計算を40%高速化する。M1 Ultra より50%多い192ギガバイトのユニファイドメモリをサポートする。
パソコン用に作られたチップの中で、最もパワフルなものです。(Munn 氏)
Moor Insights & Strategy の主席アナリスト Anshel Sag 氏は、メッセージで次のように述べた。
実は Apple Silicon への完全移行は、開発者にとって Apple のエコシステム向けの開発、特にゲーム向けの開発を容易にすると考えています。
ゲームデザイナーの小島秀夫氏から発表があった「Death Stranding:Director’s Cut」はその典型的な例だ。
今ではデベロッパーにエコシステム全体のタイトルを一度に作ってもらい、Mac、iPad、iPhone、そしてXRに至るまで展開することができるからです。それを正当化するシリコンプラットフォームは、実際には存在しないのです。
これは他のアプリにも拡張されると思います。なぜなら、iPhone だけでなく、iPad、Mac、XR ヘッドセット向けに開発しているからです。これらはすべて、同じ CPU、メモリアーキテクチャ、GPU ドライバーなどを使用することになります。より多くの開発者を惹きつけ、完全なエコシステムに向けてより多くの開発を行うよう促し、開発コストをより早く収益化することができるようになるでしょう。(Sag 氏)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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