UPSIDER、秘書機能「AI Coworker」とスタートアップ向け融資のAI与信「UPSIDER Capital」を発表

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左から:UPSIDER 代表取締役の一人である宮城徹氏、VPoP に就任した森大祐氏
Image credit: UPSIDER

法人向けカード事業を展開する UPSIDER は7日、2つの新サービスをローンチすることを明らかにした。「AI Coworker」と「UPSIDER Capital」。いずれも、AI をコア技術とした金融に関連するサービスだ。なお、これらのサービスの開発への注力を意図して、AI 領域に強みを持つ森大祐氏が UPSIDER に参画し、VPoP(Vice President f Product)に就任したことが明らかになった。森氏は、PKSHA Technology やその子会社で、AI 製品の開発をリードした人物だ。

AI Coworker は、取引先からの請求、取引先への支払に伴う、契約書、請求・証憑管理、カード支払・銀行振込の各ステップを、AI ボットとのやり取りで済ませることができるサービスだ。ワークフローシステムのような作業ステップを、自然言語によるテキスト入力で進めることができる。現在は Slack でのみ利用でき、今後、他のメッセージ系サービスにも連携範囲を拡大する。最終的な支払・振込の実行も銀行 API などとの連携で可能になることを期待したいが、今のところは、その一歩手前までのようだ。

もう一つの UPSIDER Capital。これは、法人向けクレジットカードを発行し、ユーザ企業に1トランザクション毎に与信を出してきた UPSIDER が、まとまった事業資金ニーズに対して融資を支援するというものだ。この事業に特化した子会社は設立されたが、具体的なサービス開始時期については明らかになっていない。融資に対する審査を AI を使って UPSIDER が行い、融資は大手金融機関が実施する。フロントエンドをスタートアップ、バックエンドのを金融機関が担う金融のアンバンドル化を地で行く格好だ。

UPSIDER は、法人向けカードサービスと「支払い.com」のユーザを合わせ、これまでに2万社超が導入。これまでに累計で1,000億円以上の資金繰りを支援してきた。累計200万時間の業務削減、5,000億円を超える与信により、企業の生産性向上と資金調達を実現したとしている。2022年に株式上場を発表した企業のうち、約20%が既に UPSIDER を導入しているという。UPSIDER では「人とチームのブースト」と「お金のブースト」を支援し「日本の競争力を再び上げることを支援する総合金融機関」を目指すとしている。

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