インフルエンサーマーケのFISM、女性向けライフスタイルメディア「LOCARI」運営Wondershakeを買収

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「LOCARI」
Image credit: Wondershake

インフルエンサーマーケティング事業を展開する FISM は4日、女性向けライフスタイルメディア「LOCARI」を運営する Wondershake を買収したことを明らかにした。FISM が Wondershake の全株式を取得した。買収条件などについては明らかにされていない。LOCARI のサービスは今後も継続され、Wondershake のチームはメンバーによって、このまま LOCARI の事業を担当したり、FISM 傘下の他の事業に転籍したり、退職したりするという。

FISM は2015年に創業したインフルエンサーマーケティングを主業とするスタートアップ。2021年12月には、インフルエンス・データや新たな経済プロトコルの研究開発を行うインフルエンス・プロトコル、先月には、オフライン小売流通におけるマーケティング事業を行う OMOT、インフルエンサー向け特別優待プラットフォームを運営する SHOW を設立し、FISM はこれら3社を傘下に置く持株会社に移行した。Wondershake は、FISM 傘下のグループに加わる4社目の会社となる。

Wondershake は2012年、シリコンバレーで鈴木仁士氏(現・代表取締役)らが創業したスタートアップだ。チームはそれ以前の2011年に社名と同じ名前を持つ、同じ興味をもち、あるエリアにいる別のユーザを発見できるアプリ「Wondershake」をローンチし、サイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)やサンブリッジ(当時)から出資を受けた。2011年4月、TechCrunch Japan(当時)が開催したスタートアップのピッチイベント「TECLOSION」では、グランプリを獲得した。

その後、Wondershake は、2014年5月に女性向けライフスタイルメディア「LOCARI」をローンチした。以降、サービスの多角化を図るべく、2016年にレシピ共有サービスの「Creon」、2017年に商品サンプリングサービス「milcoco」をローンチしたが、いずれも大きなヒットには結び付かなかった。サービス開始から9年を迎えた LOCARI はこれまでに累計900万件以上ダウンロードされた。今年4月に同社がメディアレーダーに公開した資料によれば、アクティブユーザ数は130万人で、25歳〜39歳女性の12人に1人が愛用している計算になるという。

FISM はこれまで、スタートアップ各社に積極的に出資してきた。以前には、2019年3月にエイベックスグループ(東証:7860、以下エイベックス)が買収した美容系 YouTuber 事業​やメイク・コスメのコミュニティメディア(現在はインフルエンサー事務所)を運営する MAKEY にも出資していた。2021年には、鮮魚 D2C を展開する SAKAMA にも出資している。

本稿は、速報体制でお届けした。追加で新たな情報を入手できたときは、適宜、本稿を更新する。

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