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O2O、データ、ブロックチェーンが中国の不動産業界に革命を起こす(前編)

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【情報開示】 本稿は、原文出典元である Technode(動点科技)が記事の制作において不動産大手 JLL による協力を受けています。THE BRIDGE は本稿の翻訳掲出にあたり、JLL や Technode から資金の提供は受けていません。 中国は混雑している国であり、家と呼ぶ場所を見つけることは時に困難だ。史上最大の都市化の中で地方から都市部へと人間が流れ込み、McKinsey の見積もりに…

北京の CBD
Image credit: sepavo / 123RF

【情報開示】

本稿は、原文出典元である Technode(動点科技)が記事の制作において不動産大手 JLL による協力を受けています。THE BRIDGE は本稿の翻訳掲出にあたり、JLL や Technode から資金の提供は受けていません。

中国は混雑している国であり、家と呼ぶ場所を見つけることは時に困難だ。史上最大の都市化の中で地方から都市部へと人間が流れ込み、McKinsey の見積もりによれば、中国は毎年3億平方メートルの新たな住居を必要とすることになる。そしてそれは住宅市場だけではない。中国の経済がサービス産業へと移行していくにつれ、オフィスビルや小売スペースの需要も急速に増大している。

だが需要があるところにはイノベーションもある。小売やモバイル決済といった分野で中国が示してみせたように、テック企業は新たなソリューションに向けて一気にジャンプする準備ができている。不動産と技術が合わさったものは不動産テックと呼ばれ、中国の不動産業界の多くの頭痛の種の解決を約束するものだ。

当然のことだが、技術は常に産業の一部分である。今の建設作業員はドローンに助けられており、レーザーとロボットが集合住宅に最良の立地を決め、技術者は建設のアイデアをテストするために BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)を通じてデジタル的に家を建て、そして3Dプリンターは17世紀風の邸宅をたった1日で中国に供給している。不動産テックはこれらの技術を取り込み、また、私たちの生き方や働き方を変える新たなビジネスモデルやプラットフォームを生み出している。

上海の Winsun(盈創建築科技)が 3D プリンタを使って建設したマンション
Winsun(盈創建築科技)

イノベーションと不動産テックに力を入れている JLL のチームのメンバー James Hawkey 氏はこう述べた。

世界的に不動産は慎重に動く非常に保守的な業界として知られています。技術の採用も比較的遅かったのですが、今では物事は急速に変化しています。

活発な開発市場やテックのソリューションの素早い採用を考えれば、中国では不動産テックは大きなチャンスです。

イノベーションと不動産テックに力を入れている JLL のチームのメンバーである James Hawkey 氏はこう述べた。

不動産テックは様々な方法で分類されるが、その発展は断続的に訪れている。最初の波が現れたのは10年前、不動産に力を入れたオンラインポータルとアプリの登場時だった。2番目の波は利用可能になった不動産に関する豊富なデータから生まれた。この豊富なデータは企業により多くのインサイトを提供し、また顧客に対しては仮想現実や拡張現実を通じて不動産を理解する新たな方法を提供している。3番目の波である不動産テック3.0は次に来るものであり、そこには IoT、ビッグデータ、スマートビルディング、そしてブロックチェーンが含まれる。

バーチャルな家に入ろう

多くの不動産テックのソリューションはすでに確立されている。仲介と不動産リストの収集を行うアプリには中国最大の不動産ユニコーン企業 Lianjia(鏈家、Homelink)や、不動産テック1.0の登場を促した Anjuke(安居客)といったものがある。

より最近では、不動産業者は不動産テック2.0であるVRやARといったものを売りにして顧客を引き付け始めている。Kujiale(酷家楽)のような企業は購入者の家の視覚化だけでなく、購入者自身をはるか遠くまで移動させることも可能としている。51VRは不動産開発業者に大規模でインタラクティブな視覚化を提供している。

知識のある購入者はさらに専門的なツールを用いて、購入を確実なものにしている。Property Passbook(金房本)のようなプラットフォームはデータを活用して、投資に対するリターンを計算している。商業市場では、Haozu(好租)がオフィスを、Lepu(楽普)が小売の物件をカバーしている。他にも多数あるが、市場の専門家はまだまだ先は長いと言っている。アメリカの商業不動産情報企業 CoSter のような市場支配力には、まだ近づくこともできていない。

不動産のサービス部門の最大で40%は自動化の影響を受けやすいと McKinsey は計算している。不動産プラットフォームは自動化に向けた最初の一歩であり、不動産を探す者にとっては大きな助けとなる。究極的には、より多くの取引がオンラインで処理される可能性がある。私たちは今ホテルの予約をオンラインで気軽にできるが、オフィスや店舗を同じようなプロセスで借りられるようになるのは、あとどれくらい先のことだろうか?

所有に対する過大評価

中国では自分の家を持つということが今でも重要な人生の節目であるが、シェアリングエコノミーの高まりによって、人々は所有という概念を再評価し始めている。Airbnb に対抗する Tujia(途家)は、中国の豊富な資源である空アパートを活用することで、旅行客に貸し出しを始めている。

中国のテック複合企業 Tencent(騰訊)が支援する Ziroom(自如)は借り手に対してアパートを提供しているが、丸ごとでも共有してでも、1ヶ月でも1年単位でも、柔軟に行っている。

同プラットフォームの顧客である Cherry Zeng 氏は次のように述べた。

引っ越すこともできますし、支払いの方法も選べます。清掃や修繕も注文できますし、請求書はすべてアプリを通じて送られます。

商業市場もシェアリングエコノミーを取り込んでいる。中国におけるコワーキングはここ何年も大きな成長を遂げており、UCOMMUNE(優客工場)や KrSpace(気空間)、MyDreamPlus(夢想加)のような現地のコワーキング企業は、もはやテックのスタートアップに過ぎないとは言えない。今や企業は大きな柔軟性のためにコワーキングを利用しようとしており、将来的に自身にディスラプションをもたらすかもしれないスタートアップとつながりたいとも考えている。

中国のコワーキング企業調達額上位10社
Image credit:TechNode(動点科技)

後編へ続く

【原文】

【via Technode】

決済サービスからオンライン金融のパイオニアへ:Alipay(支付宝)のたどった10年を振り返る

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10年前の今日、Alibaba(阿里巴巴)はAlipay(支付宝)というオンライン決済・エスクローサービスを設立した。オンラインショッピングに対する中国の消費者の懸念に対処するためのもので、同社のTaobao(淘宝)オンラインマーケットプレイスを設立して18ヶ月後のことだった。今ではAlipayの決済サービスは、Ant Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)傘下にある…

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10年前の今日、Alibaba(阿里巴巴)はAlipay(支付宝)というオンライン決済・エスクローサービスを設立した。オンラインショッピングに対する中国の消費者の懸念に対処するためのもので、同社のTaobao(淘宝)オンラインマーケットプレイスを設立して18ヶ月後のことだった。今ではAlipayの決済サービスは、Ant Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)傘下にある多くのインターネットをベースとする金融サービスの1つにすぎない。

Alipayのエスクローサービスでは、Taobaoで注文した商品が届いたことを消費者が確認するか、消費者が確認作業を煩わしいという場合には商品発送後10日までは決済を保留する(通常、中国で発送される荷物は10日以内に配送される)。

AlipayはAlibabaのオンラインマーケットプレイスでの取引だけでなく、サードパーティーのサービスも支援している。Alibabaのリテールマーケットプレイス(Taobao、Tmall=天猫、Juhuasuan=衆画算)で処理される決済はAlibaba全売上の80%ほどをもたらしているが、2013年におけるAlipayの決済ボリュームの38%しか占めていない。もちろん、Alibabaのリテールマーケットプレイスで行われる全ての決済がAlipay経由でなされるわけではない。2014年、約22%の取引はAlipay以外のものだった。

Taobaoで実際の商品の取引用に設立されたAlipayは、それでも様々な機能を持つようになった。料金支払い、送金、公共料金支払い、クレジットカード支払いなどだ。QRコード、音声、指紋認証などの決済手段もサポートしている。

Alipay.comが2004年12月30日にローンチされて以降、同サービスは中国のインターネットユーザ(中国には6億3200万人のインターネットユーザがいた。2014年6月時点、CNNICによる)の半分である3億人のユーザを獲得した。200以上の提携金融機関とともにAlipayは毎日8000万件の取引を扱っている。今年10月には、モバイルでの取引が全体の50%を超えた。

Alipay Wallet(支付宝銭包)

Alipay Walletという本格的なモバイルアプリはAlipayのモバイル版から進化したもので、2013年11月に独立したブランドとなった。パソコン上のAlipayサービスとは異なり、Alipay Walletには現地ライフスタイルサービスのチャンネルと「サービスウィンドウ」がある。このライフスタイルチャンネルを使って、ユーザはデジタル会員カード、旅行商品、映画チケットを購入できるほか、提携企業のタクシー予約もできる。一方、サービスウィンドウは企業がお得な情報を送ったり加入者にコンテンツを販促したりするためのものである。

同アプリには今年10月時点で1億9000万の年間アクティブユーザがいた(最近12ヶ月間で2回以上の決済もしくは送金をした人が対象)。

Alipay Walletは昨年からオフライン事業も積極的に拡張した。現在、タクシー公共交通機関への支払いが可能で、自動販売機やコンビニエンスストア、デパート、薬局、病院、駐車場などでも利用できる。

3ヶ月前、Alipay Walletは60以上のAPIを発表し、サードパーティーのソフトウェアデベロッパーに対して、Alipay Wallet対応アプリやサービスの開発を促し、自社のモバイルアプリへの技術の一本化を推進した。

グローバル展開

Alipayは今年、世界的な展開を加速させている。香港、台湾やその他の地域では従来型ショップで利用できる。中国の消費者は韓国日本アメリカでの買い物にAlipayを使用でき、ヨーロッパで買い物をした後には、税金の還付金の受け取りにも利用できる。

先週Alipayは、マカオ、タイ、シンガポール、韓国での現地交通機関の決済をサポートすると発表した。Alipayオーストラリアについては先月発表された。

もはやAlibabaではない

Alipayが属するビジネス部門は2011年にAlibabaから独立して別会社となり、現在はAlibabaの会長Jack Ma(馬雲)氏と共同出資者が大半の株式を所有している。これは、「国内の中国資本の」法人に対してのみ営業許可証の申請を承認するといった中国の中央銀行による規制へ対応策だとAlibabaは主張した。Alibabaに対し40%の株式を所有するYahoo!は、彼らから資本移転についての通告がなかったとして、その動向に不満をあらわにした。

Alibabaは現在、Alipayに決済処理の年間手数料を払うと同時に、AlipayはAlibabaにロイヤルティ料とソフトウェア技術料を毎年支払っている。2014年度、AlibabaはAlipayに3億7800万米ドルを支払い、その後で2億8400万米ドルの払い戻しを受けた。

Jack Ma氏は先月、Alipayを中国本土で上場させる意向を表明している。

Ant Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)

スピンオフされた企業は当初、Small and Micro Financial Services Company(小微金融服務有限公司)と呼ばれ、この10月にAnt Financial Services Groupに名前が変わった。

Alipayのほかに、このグループは少額ローン事業を展開しており(2010年開始)、現在は「マイクロオンラインローン」と呼ばれ、Taobaoの小売店に信用供与を行っている。ローンは小売店の販売実績や顧客からの評価などの履歴に基づいて実施され、Alibabaはこれを追跡することができる。

Alipayユーザ向けに2013年6月にローンチされた投資信託のYu’ebao(余額宝)は、昨年の中国金融市場の最も重要な出来事の1つと考えられている。従来の金融機関と違い書類などの提出が必要なく、Alipayのページを開きお金を入金するだけでよく、投資信託の購入をずっと簡単にした。Alibabaが過半数の所有権を持つ投資信託会社がこの投資信託を運営している。Alipayによるとローンチから1年間で1億人のユーザが5741億元(920億米ドル)分のYu’ebao投資信託を購入した。

今年4月には第三金融機関が保険から少額ローンまで、個人向けから中小企業向けまでのYu’ebaoのようなオンライン商品をローンチするためのプラットフォームであるZhao Cai Bao(招財宝)をローンチした。

Ant FinancialはAlibabaのマーケットプレイスが集めた購入やユーザデータを活用して信用判定システムを構築中である。これはAnt Financial自身を含む金融機関が信用判断を行うのに役立つと期待されている。

Ant Financial Services Groupは9月にMYbank(浙江網商銀行)というプライベートバンクを設立するための行政許可を受けた。

【via Technode】 @technodechina
【原文】

Chinaccelerator(中国加速)秋バッチ修了10チームの顔ぶれをご紹介

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中国・大連のインキュベータ Chinaccelerator(中国加速)は11月末、3ヶ月におよんだ2014年秋のインキュベーション・プログラム(第6回目バッチ)を終了し、200人の参加者を招いてデモデイを開催、ソフトウェア・スタートアップ10チームが卒業した。卒業したスタートアップは、一番身近なハッピアワーを探すものから、3Dのネイルアート、音楽プラットフォームに至るまで多岐にわたる。 これまでの…

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中国・大連のインキュベータ Chinaccelerator(中国加速)は11月末、3ヶ月におよんだ2014年秋のインキュベーション・プログラム(第6回目バッチ)を終了し、200人の参加者を招いてデモデイを開催、ソフトウェア・スタートアップ10チームが卒業した。卒業したスタートアップは、一番身近なハッピアワーを探すものから、3Dのネイルアート、音楽プラットフォームに至るまで多岐にわたる。

これまでの Chinaccelerator 卒業生の中には、TechCrunch Disrupt 北京で優勝し、これまでのシリーズCラウンドまでに計3,700万ドルを調達している OrderWithMe のようなスタートアップもいる。そのほかには、Splitforce、Launchpilots、Seeder、Aylien、Piktochart、NeoNan、Social Agent、Appfuel などの顔ぶれも。

<関連記事>

Chinaccelerator のコミュニティ・マネージャー Sophia Liu 氏は e27 に次のように語った。

中国のスタートアップ・シーンは、中国のアクセラレータ・シーンをもしのいでいます。資金やオフィスの提供、ネットワークの紹介をするインキュベータを展開する市政府が、中国の各所に存在しているほか、多くはコワーキング・スペースも展開しています。地域のスタートアップ・エコシステムが使いやすくしたコンセプトで、効率良く着実に運営されています。

経験豊かなアーリーステージVCからの支援を伴った、純然たる意味でのアクセラレータは、中国のような発展期の市場には、残念ながらまだ存在しません。

Chinaccelerator は The Global Accelerator Network のメンバーである SOS Ventures の支援を受けている。自らを「中国初で唯一のシード投資/メンターシップ主導のソフトウェア・スタートアップ向けアクセラレータ」と呼び、インキュベーション・バッチを年に2回開いている。

中国の次世代の億万スタートアップを捕まえるのは今からだ。中国の成功した起業家らは、自らのベンチャーキャピタル・ファンドを組成し始めた。Xiaomi(小米)創業者の Lei Jun(雷軍)はその一人で、自らのファンド Shunwei(順為)を通じて10億ドル以上の投資を行っている

中国からより多くのユニコーン(時価総額10億ドル以上のスタートアップ)が生まる中で、幸運かつ良識ある判断力を兼ね備えたChinaccelerator は、中国でシリコンバレー風アクセラレータとして大きな役割を果たすようになるだろうし、スタートアップ史の一部になるだろう。

以下は、今秋の Chinaccelerator を卒業したスタートアップ10チームだ。

Bootdev

Bootdev はウェブ開発が複雑であるとの考えに沿って開発された。現在の市場では、よいバックエンド・エンジニアを雇うのが難しく手間のかかる作業だ。Bootdev はバックエンドをサービスとして提供するもので、Drupal を使ってデザイン、Amazon Web Solutions を使ってウェブサイトのバックエンドをクラウド化する。

CLAWZ

CLAWZ は、ネイル用のデザイナー・ジュエリー。ネイルアートのデザイナーがデザインしており、金、銀、真鍮など希少金属に3Dプリントしている。

Kliptap

Kliptap は、よい行い (cause) への資金の呼びかけや、友人に行動を求めるための個人向けビデオプラットフォームだ。キャンペーン・チャンネル上にサポーターの輪を形成することができ、自らのネットワーク上に cause を宣伝するビデオをアップロードして友人を呼び寄せることができる。

Fancy Cellar

Fancy Cellar は、〝デジタルソムリエ〟機能を使った、ワイン購入を決める際のプロセスの簡素化・案内をするしくみ。複数のフランスワインに特化して、輸入元やEコマース販売業者を紹介する。

Qlifun

近くのハッピアワーを見つけてくれるモバイルアプリ。ロケーション・ベース・サービスと検索した時刻を活用し、より的確で最新のおすすめ情報を回答する。

RaVabe

RaVabe は、今日利用な多くのメディアチャネルを横断でコンテンツをパブリッシュする際、そのプロセスの複雑さを簡単にしてくれるツール。

Rumarocket

同社によれば、Rumarocket は、機械学習機能(特許出願中)を使い、企業が人を雇う際に必要なお金や時間を節約できる。パフォーマンス・データ、評価などを集約し、どのような人を雇うのが企業にとってベストフィットかをアドバイスしてくれる。

TQSurvey

TQSurvey はモバイル・リサーチ・ツールで、リアルタイムで顧客からフィードバックを得ることができる。

WITYU.FM

WITYU.FM はクラウドソーシングによる音楽キュレーション・プラットフォームで、作成・投票・編集の機能により、コミュニティでユーザ同士が作成した楽曲のプレイリストを楽しむことができる。

Zhu-Lou(主楼)

Zhu-Lou は、中国の公立学校システムのデジタル化を試みる学生情報システムで、管理者が学校をマネージメントしやすくする。同社は、保護者に対して子供の成績をモニターできる環境を提供する。学校や保護者は、サードパーティーの教育サービスやソフトウェアにもアクセスできるようになる。

【via e27】 @E27sg

【原文】

IVP LP Summit(前編)〜北京・TechTemple発、2014年新進気鋭のスタートアップ5選

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夏の暑さも一段落した9月下旬、Infinity Venture Partners(以下、IVP と略す)の LP Summit に参加するため北京にいた。IVP は日本に加えて中国にも多くの投資先スタートアップを擁しており、LP Summit は、彼らのファンドの出資者に対して、中国での投資動向を伝える機会として定期的に設けられている。 筆者は前々回の北京、前回の深圳に引き続いて3回目の参加となる…

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TechTemple(科技寺)玄関に掲げられた、入居スタートアップの表札。

夏の暑さも一段落した9月下旬、Infinity Venture Partners(以下、IVP と略す)の LP Summit に参加するため北京にいた。IVP は日本に加えて中国にも多くの投資先スタートアップを擁しており、LP Summit は、彼らのファンドの出資者に対して、中国での投資動向を伝える機会として定期的に設けられている。

筆者は前々回の北京前回の深圳に引き続いて3回目の参加となるが、前回の訪問以降、新たに IVP のポートフォリオに加わったスタートアップや、これまでに取材したスタートアップのその後のアップデイトを中心に紹介したい。

今回も会場となったのは、北京中心部のインキュベーション・スペース「TechTemple(科技寺)」だ。TechTemple がオープンしたのは昨年のことだが、この TechTemple の精神を引き継ぐ形で、五反田の freee のオフィスの一角にも「TechTemple Tokyo」が設置されたことは記憶に新しい。

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TechTemple(科技寺)外観。
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TechTemple(科技寺)館内。

オープンしたての一年前に比べると、装飾が施され、館内中央にあるコーヒーショップのメニューも格段に増えたようだ。TechTemple からは既に多くのスタートアップが旅立っており、後編で紹介するが、以前はここに拠点を置いていた中国のテックニュースメディア 36Kr(36気)も、社員の増員で席が足らなくなり、は中国の秋葉原「中関村(Zhongguancun)」近くに移転して、36Kr 自らが新たなインキュベーション・スペースの運営を始めている。

OrderWithMe


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OrderWithMe はビジネス向けのグルーポンとも言えるビジネスだ。アメリカの小売店舗から注文を集め、それを中国から買い付けできる仕入サイトである。中小の店舗はもとより、これまでに自転車、ホームアクセサリー、屋根工事業者などの業態の業界団体と契約しており取扱量を増やしている。OrderWithMe は2011年に開催された TechCrunch Disrupt Beijing でピッチコンテストの優勝の座に輝き脚光を浴びたが、その後、IVP が OrderWithMe への投資に至った経緯は、TechWave に掲載された湯川鶴章氏の記事に詳しい。

OrderWithMe はもともとテキサスで始まったビジネスで、中国では生産業が盛んな杭州に拠点を置いているが、近々アメリカ本社をラスベガスに移転し、有名投資家らから資金を調達する見込みだ。ラスベガスと言えば Zappos が拠点を置いていることで有名だが、改めて調べてみたところ、ネバダ州やラスベガス市の政府による誘致努力も功を奏し、多分野にわたるスタートアップが集まってきているようだ

康大預診

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康大預診は、女性向けの健康アプリで、音声チャット(録音投稿)で医師に質問ができる。回答してくれるのは、上海の三甲医院(三等級で甲乙丙の「甲」、すなわち最上位のレベル)に勤務する、婦人科、産科、小児科、皮膚科の経験5年以上の医師たちだ。

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康大預診 創業者兼CEO 陸偉明氏

創業者兼CEOの陸偉明氏によれば、中国の病院には等級付けがあるが、北京・上海・広州・武漢などの大都市圏を除くと、へき地では医師のレベルが格段に落ちる。一方、上海では病院の診療費は1回14元(約250円)だが、このうち医師の収入となるのは10%(約25円)程度だ。市民はより治験のある医師に症状を相談したい、一方、医師は副業により収入を増やしたい、双方のニーズがこのアプリ上でうまく結びついた。以前であれば、医師は製薬会社から賄賂をもらうこともできたが、政界などでも汚職が一掃されようとする中それさえも危うい。医師にとっても、康大預診は〝渡りに舟〟なのだ。

サービス時間は朝8時から夜の22時までで、ユーザが質問を投稿してから15分間以内に医師から音声による回答が得られる。上海を拠点としているが、ユーザは中国全土に分布しており、ユーザ一人あたり平均4.5回サービスを利用している。リアルタイム・チャットではないため、医師は複数のユーザに同時に対応できるため効率がよく、ユーザが急増してもボトルネックにならないということだ。

一昔前の日本もそうだったが、医療サービスのレベルが発展途上(医療レベルが低いわけではないが、医療ニーズの需給バランスがよくない)の国においては、病院においても診療までに時間がかかることが多い。康大預診は中国を市場に選んでいるが、他の多くの国々でも、この種のサービスは大いに可能性が見出せるだろう。

Yeahka(楽刷)

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中国版の Square / Coiney である Yeahka(楽刷)であるが、深圳での LP Summit の際にも取り上げているので、前回からのアップデートを中心に取り上げたい。

今年2月の段階で15億ドルだった取扱決済額のランレートは、この半年で25億ドルを超えた。その原動力は、Yeahka を営業展開する末端の代理店であり、Yeakha はユーザが支払ったトランザクションからのインセンティブと、Yeahka 端末(700元/約11,500円)を小売店舗に売ったときのキックバックを代理店に支払っている。磁気カード、NFC、ICカードはもとより、最近では AliPay(支付宝)や WeChat Payments(微信支付)にも対応した。BlueTooth 対応でパソコンとも接続可能だ。

最近、Yeahka が特に力をいれているのは O2O サービスで、小売店舗に代わり、Yeahka のユーザに店舗誘導をすることができる。店舗に対しては、このO2Oの集客手数料はカード決済の手数料よりも高く設定されており、この手数料から得られた収益も一部がキックバックとして代理店に支払われる。

代理店にとっては、一つの店舗に Yeahka 端末1台を売るだけで、三つの流れで収入が得られることになるので、より多くの店舗に売ろうとするモチベーションが強く働く。この戦略が功を奏し、年内には Yeahka 端末の導入店舗数が10万軒を超えるとのことだ。

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Yeahka(楽刷)の O2Oサービス。左側3つが消費者向けの画面、右側3つが店舗向けの画面。

Qooco(巧口)

Qooco(巧口) は、音声認識システムを利用した外国語を用いる職業訓練プラットフォームだ。日本にも既に市場参入しているようだが、Qooco もともとホテルの従業員などの職業トレーニング用に開発された。

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Qooco(巧口) CEO David Topolewski 氏

CEO の David Topolewski 氏によれば、中国には多くの国際ホテルが存在するが、従業員が外国語に不自由だと、客がレストランで食事している際にワインを勧めない、カフェでデザートを頼まれているのにコーヒーを勧めない、などの問題が生じ、売上増に結びつかないばかりでなく、客に対するホスピタリティも低下する。言語習得ではなく、むしろ、現場の売上に貢献できる実務的なトレーニング・システムという位置付けだ。運用は、そのトレーニング・システムを導入したマネージメント部門で一括管理できる。

現在、Bunyan Tree、Nikko Hotels、Shangri-La Hotels、Le Méridien、Bvlgari などに導入している。シリーズAラウンドで1,000万ドルを調達し、シリコンバレーにオフィスを設置、職業訓練のプラットフォームをエンハンスする上で、特に企業の社員マニュアルのオンライン化に重点を置き、製品開発やマーケティングを強化する計画だ。2020年の東京オリンピックを見据えて、日本のホテル業や接客業には、特に Qooco を利用してもらえる市場機会が多いのではないかと、Topolewski 氏は期待している。

Aixi(愛洗網)

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Aixi(愛洗網)は、クリーニングのオープンプラットフォームだ。〝オープン〟という言葉に象徴されるように、Aixi 自らがクリーニング業を営んでいるわけではなく、クリーニング屋各社が自由に加入できるサービスとなっている。

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Aixi(愛洗網)CEO 安楠氏

創業者の安楠氏によれば、一般的に、中国ではクリーニング屋はあまり遅い時間帯まで営業していることは無いので、都市生活者にとっては不便である。そころで、Aixi はクリーニングに関わるロジスティクスを提供することにした。ユーザが Aixi 上でクリーニングを依頼したい店舗を選ぶと、Aixi が自宅まで衣類をピックアップしにきてくれる。衣類はユーザが指定したクリーニング店に届けられ、クリーニングが完了すると、Aixi が店舗で衣類をピックアップ、ユーザが指定する自宅や勤務先に届けてくれる。(ピックアップや配達は、実際には Aixi が物流会社にアウトソースされており、ユーザからのオーダー、クリーニング屋から作業完了の連絡を契機に、プラットフォームから物流会社の運転手に「どこからどこへ届けるか」の指示が飛ぶようになっている。Aixi は注力しているのは、基本的にプラットフォームの運用にのみである)。

中国のクリーニング店では、衣類を預ける際に料金をデボジットで支払うと割り引かれるケースが多いが、Aixi においては、デポジットを取らない代わりに、大量の衣類をクリーニングに依頼するとボリュウム・ディスカウントが適用される。同社では洋服以外に、カバンや靴のクリーニングも提供しており、今後、ハンガーに広告を入れて無料配布するなど売上チャネルの多角化を検討している。

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今回はここまで。明日公開する後編では、冒頭で触れた 36Kr や、今、中国で最も注目を集めるスタートアップの動向をお伝えしたい。

なお、IVP では日本のスタートアップ・シーンの風物詩となった Infinity Venture Summit 2014 Fall Kyoto を12月3日〜4日に開催するが、スタートアップが新サービスを発表できるセッション LaunchPad への登壇者を募集している。締切は明日10月31日なので、興味のある人は急いでほしい。

テックスタートアップを考えている君へ−Chinacceleratorプログラムがスタート

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【翻訳 by Conyac】 【原文】 もし読者の皆さんが、北京のテック・スタートアップシーンや去年の北京のTechCrunch Disruptをフォローしているなら、このコンテストでファイナリストに残った候補者の中にChinacceleratorの卒業生が2社あったことに気づくだろう。Order With MeとNextGoalsだ。そして前者は派手さや魅力の他に、Disruptカップを獲得し、…

【翻訳 by Conyac】 【原文】

もし読者の皆さんが、北京のテック・スタートアップシーンや去年の北京のTechCrunch Disruptをフォローしているなら、このコンテストでファイナリストに残った候補者の中にChinacceleratorの卒業生が2社あったことに気づくだろう。Order With MeNextGoalsだ。そして前者は派手さや魅力の他に、Disruptカップを獲得し、後にInfinity Venture PartnersとSOSventuresから300万米ドルの投資を調達した。

Chinacceleratorは、2012年の採用募集を開始した。さあ、君にも中国のアクセラレータの勝者になるチャンスがある。

さて、テクノロジー関連のスタートアップを考える君は、Chinacceleratorに何を期待できるだろうか?Chinacceleratorは起業家のために、起業家によって作られている。そのため、資金提供に加えてメンターからの助言を受け、彼らとともに真に革新的で驚くようなサービスに取り組むだけでなく、彼らと生涯続くような人間関係を築くこともできる。Global Accelerator Networkの一環として、Chinacceleratorは3ヶ月のアクセラレータプログラムを提供し、素晴らしいスタートアップを生み出すことを約束している。

現在Chinacceleratorは大連を本拠地としており、これは通常好まれる上海や北京といったハブとは異なる。同市は北に位置しており気晴らしとなる娯楽も少ないが、それは気を散らす要素が少ないことをも意味する。Chinacceleratorとの90日間、ヒットするスタートアップを作ることに集中して全精力を注ぎ込むことができる。

だが、静かな場所だからといって心配する必要はない。 大連はテクノロジー関連のスタートアップにも適した場所だ。実際、ここは中国において最も発展した工業地域の一つで、テクノロジー業界の発展において大きな重要性を持つ。同市には、すでにそこで事業を営む多国籍企業に加えて、日本語人口や日本企業も多い。これはまた、大連では多国籍企業から中国地元企業へとスキルが移っていることもあり、世界のどこか別の場所で起こっているテクノロジー・トレンドについていつも最新情報を得ることができるのだ。

さらに、人を雇う上でもコスト効率が高く、大規模の人材プールがある。分野はコンピュータ・サイエンスからソフトウェア・エンジニアリングにまで及び、賃金は上海や北京の水準と比べても格段に低い。こうした理由から、雇用の面そしておそらく店舗を立ち上げる上でも良い場所となっているのである。

プログラムの終わりに、スタートアップはたくさんの投資家に対してChinacceleratorのDemo Dayでプレゼンをする機会がある。そこで投資してくれる見込みのある投資家たちと出会い、多くの優れたテクノロジー・プロフェッショナルたちと関係を築くことができるだろう。

申し込みの締め切りは6月30日、更なる詳細はchinaccelerator.comをチェックしてほしい。もしくは彼ら宛てにeメールでお問い合わせを。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

AwesomeShipがStartup Weekend香港を席巻

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この寄稿は、Startup Saturday HK のオーガナイザーで、自身も香港でスタートアップ Bootup! HK や Makible を運営する、Jonathan Buford によるものである。 【原文】 BootUP!という名前で、二度ほど週末起業のインキュベータを運営した後、我々は新たなイベントを開催しようと、グローバルなStartup Weekendの運営団体と繋がりを持った。St…

この寄稿は、Startup Saturday HK のオーガナイザーで、自身も香港でスタートアップ Bootup! HKMakible を運営する、Jonathan Buford によるものである。


【原文】

BootUP!という名前で、二度ほど週末起業のインキュベータを運営した後、我々は新たなイベントを開催しようと、グローバルなStartup Weekendの運営団体と繋がりを持った。Startup Weekend 香港の最初の2回は、サイズがおよそ20組程に限定してBoot! HKで開催した。今回、50組ほどの参加者の場所が確保できる九龍塘(カオルントン)のM-Labという素晴らしい開催地を拝借することができた。香港理工大学(HK Polytechnic University)のデザイン学部の一部であることから、地元の大学コミュニティの助けにもなる。

金曜の夜から日曜の夕方まで、7組がスタートアップを構築した。アイデアは、消費者のロイヤルティーカードの管理を助けるものから、死んだときのためにデジタル資産を準備するものにまで至る。同様に、参加者のバックグラウンドはさまざまで、ビジネス、開発、いくつかの素晴らしいプロトタイプを合わせるデザインエキスパートらが、共に仕事ができる好機会を提供した。

Startup Weekend香港の勝者は、AwesomeShip(http://awesome-ship.com)である。彼らは荷物が発送されようとするタイミング、発送時点、あるいは大きな変更があった時、消費者に通知するサービスを開発した。これは、発送方法が異なっても一貫したユーザ・エクスペリエンスを提供し、企業の側では、消費者向けのサービス負荷を減少すると考えられる。

しかし、もっと大きな話が、週末が過ぎた後に訪れた。先週(11月第3週)はグローバル起業家週間で、世界中で48都市がStartup Weekendを開催し、今、AwesomeShip のチームは太平洋の小さな島(=香港)で死闘を繰り広げている。(最後の部分は全くの真実ではないが、クールである。)

香港でおこったことは非常に興味深く、他の場所でおこったことなら、私はフィードバックを望んだだろう。Startup Saturday 香港に参加した人の多くは今、ウェブサイト、PR、基本的なブランド化の統合を手伝うべく、 AwesomeShip のために働いている。それに香港の街に出て、今やっていることをアピールしてまわり、今夜は蘭桂坊(ランカイフォン)で、AwesomeShip や彼らがStartup Weekend で経験したことを伝えてくれる予定だ。

次にすること

チームのうち少なくても4人はこのプロジェクトを進めていくことに興味を持っている。そのうちの1人は、すでにフルタイムで2人を AwesomeShip に割り当て、コワーキング・スペース(=Bootup! HK)の1つに部屋を借りようとしている。投資家の1人が最終的な売り込みに興味を示し、私とともにフォローしてくれており、ディールに向けてチームに話を進めているところだ。今回の Startup Weekend香港で得られたフィードバックは概ね、最終プロトタイプやビジネスプランへの評価が高く、審査員は傑出した勝者を見つけるのはとても難しかった。

次回の Startup Weekendは3〜6カ月内に行われる。我々はよりローカルコミュニティに(今回はほとんどの参加者が地元の香港チャイニーズであったけれど)到達することができるように、広東語バージョンを行う可能性を考えている。もし香港のテックスタートアップ・コミュニティに興味があるなら、 StartupHKは、Boot!HK で毎週 Startup Monday#SUMHK)を開催している。また過去2年間に、とてもアクティブで、結集力のあるコミュニティとなった、さまざまなのイベントを開催している。

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【via Technode】 @technodechina

Sina(新浪)共同創業者Hurst Lin(林欣禾)が語る、DCMの中国投資戦略

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【翻訳 by Conyac】 【原文】 DCM は北京、サンフランシスコ、東京にオフィスを構えるベンチャーキャピタルファンドである。また、Androidエコシステムに精力的に関わるスタートアップへの投資を専門とする、A-fundも管理する。TechCrunch Disrupt 北京の開催中、私はDCMの中国オフィスのトップのHurst Lin(林欣禾)と座り、投資家としての彼の役割と考えについて探…

【翻訳 by Conyac】 【原文】

DCM は北京、サンフランシスコ、東京にオフィスを構えるベンチャーキャピタルファンドである。また、Androidエコシステムに精力的に関わるスタートアップへの投資を専門とする、A-fundも管理する。TechCrunch Disrupt 北京の開催中、私はDCMの中国オフィスのトップのHurst Lin(林欣禾)と座り、投資家としての彼の役割と考えについて探ってみた。

投資家になる前、Hurst は巨大な中国のインターネットメディア会社で、近年Sina Weibo(新浪微博)という、中国の人気マイクロブログプラットフォームで有名になった、Sina(新浪)の共同創業している。彼のSinaでのストーリーはとても興味深いものであるが、私達の会話はDCMとHurstの、中国におけるDCMのポートフォリオの見解に集中した。

複数のオフィスで、複数の言葉でピッチを聞くのは、大した問題ではない

DCMは、とても興味深い組織である。Hurstの説明によれば、それぞれのオフィスは、その地域の可能性のあるスタートアップを探すが、3つのオフィスの全てがピッチを見るまでは、タームシート(条件書)をオファーしない。選抜候補の全てのスタートアップは、中国、アメリカ、日本のいずれかのDCMオフィスでのピッチに招待される。

DCM の3つのオフィスの全ては、毎週適切な時間をとって全てのスタートアップを集め、彼らのセールストークを聞き、そして質問する。Hurstによれば、スタートアップのセールストークは同時通訳され、各オフィスの投資担当者は、セールストークが中国語や日本語でなされても理解できるようになっている。

我々のほとんどが、DCM は毎週たくさんのスタートアップを呼んでプレゼンさせていると考えるだろうが、Hurstによれば、その数は3社を超えないとのことだ。それぞれのセールストークと質疑応答のセッションは通常、数時間は続き、投資担当者は創業者に対し、考えや市場や彼らのバックグラウンドを知るために質問を連発するという。創業者のふるまいは、DCM から投資を勝ち取る上で重要だと言う。

一度はピッチで退けたアイデアであるものの、DCM が創業者と懇意になるにつれ、その後同じアイデアに投資をおこなうことがある。Hurstは、 DCM は何年にもわたり共に仕事をする用意があり、スタートアップへの投資はある種の結婚のようなものだと述べた。したがって、創業者がDCMのファミリーに適しているかどうかが、タームシートをオファーする前に最も重要な事項となる。

なぜDCMは全てのピッチを、3つのオフィスで同時に確認するなど、面倒なことをするのか尋ねると、Hurstは、全ての投資担当者が、アメリカ、中国、日本で、最新のアイデアやトレンドが何かを理解することはよいことだからだと説明した。

中国のスタートアップへの投資

「中国では市場に対して投資する」とHurstは言う。

DCM は多くの中国のスタートップに投資してきた。Mbaobao(麦包包)Greenbox(緑盒子)Vipshop(唯品会)などだ。読者のうち何人かは気付いていると思うが、興味深いことに、これら3社はどれもEコマースに特化したスタートアップだ。

Hurst は、DCM がハンドバッグをオンラインで売る Mbaobaoを、支援する気になった経緯を私に説明してくれた。まず、創業者が素晴らしい人物であったということ、2つ目に、Hurstは女性用のバッグはインターネットで売る品物として最も優れていると思ったことにある。彼は、さらにバッグにはサイズがないことを指摘した。これはEコマースでは非常に有利な点だ。太っていようが、痩せていよう が誰でも同じバッグを使うことができる。彼は続けて、女の子がバッグを買うことを愛していると述べ、それを「ファストファッション」業界と呼んだ。

「Eコマースはコンテンツだ」と彼は言う。標準的なデザインのバッグを投稿することで、ユーザ(特に女性たち)はサイトに頻繁にに訪れてくれて、最新のファッションをチェックするようになる。もしユーザーが十分な時間サイトに滞在すれば、彼女は「購入」ボタンをクリックするだろう。

Hurst は同様に、彼が投資したもう1つのスタートアップである、オンラインの子供向けアパレルストア、Greenbox(緑盒子)についても説明してくれた。アメリカでは、最近の親たちは昔よりも子供をスタイリッシュに着飾るためにお金を使うトレンドが高まっている、と指摘する。

このようなトレンドは、ポロ・ラルフローレン for キッズや Gapキッズなどの子供向けアパレルの登場によって支持されている。しかし、子供向けのアパレルは大変なビジネスである。なぜなら在庫をかかえるコスト(例えば倉庫の賃料)は同じままだが、単価が低くなってしまうからだ。したがって、インターネット上で子供用アパレルを販売するにあたり、不必要な諸経費を取り除いて、需要に応えられるようにした。

「彼ら(創業者)を信じる最初の人でありたい。他の誰か(投資家など)が彼らを信じ始める前に」 Hurstは会話の締めくくりにこう言った。

【via Penn Olson】 @pennolson

Yuwan(漁玩)のSoundPrint技術でテレビ番組へのチェックインをもっと簡単に

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【翻訳 by Conyac】 【原文】 アプリにチェックインしてもらうのは難しい。でも、イベントに自動的にチェックインできたらどうだろう?例えばテレビ番組。自動的に?「TechCrunch Disrupt Beijing」では今日(本文掲載11月5日)、ある中国人チームがチェックインビジネスを全く新しいレベルに展開しようとしている。 2011年9月に設立したYuwan(漁玩)は、テレビ視聴者が好き…

【翻訳 by Conyac】 【原文】

アプリにチェックインしてもらうのは難しい。でも、イベントに自動的にチェックインできたらどうだろう?例えばテレビ番組。自動的に?「TechCrunch Disrupt Beijing」では今日(本文掲載11月5日)、ある中国人チームがチェックインビジネスを全く新しいレベルに展開しようとしている。

2011年9月に設立したYuwan(漁玩)は、テレビ視聴者が好きな番組やコマーシャルにもチェックインすることができ、その後にSina Weibo(新浪微博)などのソーシャルメディアプラットフォームで共有することができるというアプリだ。

北京に拠点をおくこのスタートアップは、ユニークな SoundPrint と呼ばれる技術を使って、テレビ番組を記録、分析、分類する。アプリもテレビを“聞いて”いるので、今ユーザが見ている番組を認識できるという仕組みだ。

中国のテレビ普及率は97%を超えており、テレビ番組に関する話題は中国のソーシャルメディア上でもトップ5に入るほど人気がある、とYuwanチームは語る。だが、一緒にテレビ番組を見たりしながら、カウチポテトをシェアしたりお気に入りの番組についてコメントしたりするようなことは、中国にはこれまでなかったと語っている。

 

Tech Crunch に同一記事を投稿。ビデオ提供: TechCrunch TV

【via Technode】 @technodechina

(編者注) 関連記事: TechCrunch Disrupt 北京でプレゼンしたスタートアップ17社

TechCrunch Disrupt 北京でプレゼンしたスタートアップ17社

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【原文】 TechCrunch Disrupt には500社を超えるスタートアップが申し込んだそうだが、うち、北京イベントでステージに上がる幸運を手に入れたのは、次の17社だ。 以下にリンクをつけて紹介する。 http://richi.com – 究極の顧客囲い込みポイント交換プラットフォーム http://qiuqiu.so(球球捜)– 性別、時間、場所をもとにアプリをリコメンド。 http:/…

【原文】

TechCrunch Disrupt には500社を超えるスタートアップが申し込んだそうだが、うち、北京イベントでステージに上がる幸運を手に入れたのは、次の17社だ。

以下にリンクをつけて紹介する。

  1. http://richi.com – 究極の顧客囲い込みポイント交換プラットフォーム
  2. http://qiuqiu.so(球球捜)– 性別、時間、場所をもとにアプリをリコメンド。
  3. http://alphaoutlook.com – 中国のブランド向けソーシャル/ネット・モニタリングサービス
  4. http://anquanbao.com(安全宝)- ウェブを安全にするクラウド・ソリューション
  5. http://Orderwithme.com – 中国の工場に発注できる、商品仕入用共同購入サービス
  6. http://www.8securities.com/en/ – 国際オンライン株式取引プラットフォーム
  7. http://upcload.com – オンラインショッピングを変え、新しい購買体験を提供する新技術を提供
  8. http://iyuwan.tv(漁玩科技)– 双方向テレビアプリ
  9. http://www.chaopinapp.com(潮品)– 微博と連動する、ソーシャルファッションアプリ
  10. http://www.nextgoals.com – ソーシャルフィットネス記録サービス
  11. http://www.unitedstyles.com – 自らファッションをデザインし、購入できるサービス
  12. http://sha.kr – ユーザとサービスが提供するロボット機能を使って、WebGLとビデオで動画を作成できる。
  13. http://www.cootek.com – Android および iPhone 用の文字入力ソフトウェア
  14. http://www.huohua.co(火花)– 近くにいる、同じ興味・趣味を持つ人を探せるアプリ
  15. http://www.moglue.com – 双方向電子書籍作成プラットフォーム
  16. http://Vida.fm(唯達)– ビデオ・写真を撮影、18の映像効果を編集可能。
  17. http://gulu.com – ユーザはやりたいことを叫び、一緒にそれをやりたいと思っている人を探し出せる。

これらのスタートアップに関する詳細は追って伝える。

【via Technode】(@technodechina)


著者紹介:ケヴィン・チェン(陳健敏)

陳は、上海のテック・スタートアップ・インキュベータ「盛大創新院」のニューメディア・ブロガー/リサーチャー。同院では、海外パートナーとの連絡に加え、スタートアップにマーケティングや実現戦略をアドバイスしている。以前は、New Media Decisions でソーシャルメディア・トレーニングとデータの可視化を提供するコンサルティング事業を営んでいた。シリコンバレーで職種別SNSを2社設立した。

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で工学学士号を2つ取得し、インディアナ州アンダーソン大学で技術管理の学士号を取得した。上海在住。

TechCrunch Disrupt 賞をかけて、スタートアップ・ウィークエンド北京は今週金曜日にキックオフ

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今週末は、新たなスタートアップ・ウィークエンドが北京で開催される。Penn Olson の読者なら、8月に開催されたスタートアップ・ウィークエンド東京の記事を読んでくれたことだろう。集中した3日間のセッションを通じて、多くのチームがスタートアップ・アイデアに向けて、心を一つにしていた。 北京のイベントは10月21日~23日に開催されるが、今までと違うのは、今月末、北京で開かれる TechCrunc…

今週末は、新たなスタートアップ・ウィークエンドが北京で開催される。Penn Olson の読者なら、8月に開催されたスタートアップ・ウィークエンド東京の記事を読んでくれたことだろう。集中した3日間のセッションを通じて、多くのチームがスタートアップ・アイデアに向けて、心を一つにしていた。

北京のイベントは10月21日~23日に開催されるが、今までと違うのは、今月末、北京で開かれる TechCrunch Disrupt の展示ブースの権利を賞として得られる点だ。受賞者は TechCrunch Disrupt で2日間ブース展示が可能となる。

これに加え、スタートアップ・ウィークエンド北京に申し込んだスタートアップのうち20社には、29日と30日に開催される、TechCrunch 北京のハッカソンへの入場証が贈られる。

今回のスタートアップ・ウィークエンド北京とハッカソン・イベントは、TechCrunchRed Pagoda Resources の共催となっている。Red Pagoda Resources は、中国でベンチャーキャピタルが出資しているネット企業向けに人材を供給する会社だ。Red Pagoda Resources の取締役を務める Andy Mock 氏は次のように語っている。

「今回のスタートアップ・ウィークエンド北京が、TechCrunch Disrupt 初の国際イベントの予選に位置づけられたのは、シリコンバレーやニューヨークと同じく、北京がテック界で重要な意味を持ちつつあるからだ。優秀チームは、先ごろ設立された中国のシードラウンド投資基金『China Startup Republic/Innovation Camp』から、最低2万5千米ドルの出資を受けられる。」

スタートアップ・ウィークエンド北京に参加したい人は、こちらのフォームから申し込んでほしい。参加者の中には注目すべきスピーカーやコーチも居る。中国ならでは体験も大いに得られるだろう。

スタートアップ・ウィークエンド北京の前回のハイライトは、Tech Rice のすばらしい記事をチェックしてほしい。

【via Penn Olson 】 @pennolson