BRIDGE

Search 椿奈緒子

在日外国人の就労斡旋・就労訓練事業を展開するYOLO JAPANに、女性シリアルアントレプレナーの椿奈緒子氏がCOOとしてジョイン

SHARE:

<5日13時更新> 2017年5月の資金調達における調達金額を修正、投資家にみずほキャピタルを追加。 椿氏を「一児の母」とあったのを「二児の母」に修正。 <21日18時更新> 本稿初出時「外国人の就労に関わる新たな法案が国会で可決されたのも記憶に新しい」としましたが、本法案は正しくは審議中。修正。 人手不足に喘ぐ日本で、大きな期待を集めているのが外国人労働者。先日来、国会で審議されている外国人の就…

左から:YOLO JAPAN 代表取締役 加地太祐氏、取締役 COO 椿奈緒子氏、取締役 CFO 赤木謙介氏
Image credit: Yolo Japan

<5日13時更新>

  • 2017年5月の資金調達における調達金額を修正、投資家にみずほキャピタルを追加。
  • 椿氏を「一児の母」とあったのを「二児の母」に修正。

<21日18時更新>

  • 本稿初出時「外国人の就労に関わる新たな法案が国会で可決されたのも記憶に新しい」としましたが、本法案は正しくは審議中。修正。

人手不足に喘ぐ日本で、大きな期待を集めているのが外国人労働者。先日来、国会で審議されている外国人の就労に関わる新たな法案も新聞を賑わせている。AI の活用、女性・高齢者・若者の社会参画も期待されるが、母数となる人口が増えるわけではないため影響は限定的。やはり頼みの綱は、外国人労働者かもしれない。

YOLO JAPAN は、そんな外国人労働者の就労斡旋や就労訓練を行うスタートアップ。創業者で代表取締役の加地太祐氏は3年前に瀕死の交通事故に遭遇、それまでの英会話学校の事業を、より社会のためになる事業へとピボットしたのが現在の YOLO JAPAN のはじまりだ。

日本に滞在する外国人にとって、最大の関心事はどうやって仕事に就くかということ。こういった外国人に対して、ビールを150分間飲んで13,000円もらえる、剃刀や鼻毛カッターの試用でヒゲを剃ったり鼻毛を刈ったら8,000円もらえる、といったユニークな短期アルバイトを紹介していった。

Image credit: Yolo Japan

時間に拘束されない簡単な収入源の確保が好評で、外国人のコミュニテイづたいに人気を呼び、サービス開始初年度で1万人が登録(YOLO JAPAN では彼らのことを YOLAR と呼んでいる)。現在ではその数も5.2万人に達し、彼らの出身国も217カ国と国連の加盟国数よりも多い。

YOLAR の人数が増えたことで短期アルバイトのみならず、より高度な長期就労案件も扱えるようになった YOLO JAPAN だが、ここで新たな問題が浮上した。外国人労働者のビザと日本語能力の問題だ。前者はクライアントに代わって YOLO JAPAN が一部面接を代行することで、クライアントのリスクを軽減した。

Image credit: Yolo Japan

しかし、解決が難しいのは後者の問題。どんなにビジネススキルが高くても、日本語を満足に操れないと就職できないのが日本の現状。そこで YOLO JAPAN では最初はあまり高い日本語能力を求められない業務に就いてもらい、そこから言語習得の進展に応じて、キャリアアップが可能なしくみを構築した。具体的には、工場ラインなどから始まり、次第に飲食業やオフィスワークといったステップを踏む。

COO としてチームにジョインすることになった椿奈緒子氏は、最近まで VOYAGE GROUP 内で企業内起業に精を出していた人物だ。ブラジル人男性と結婚し二児の母となった彼女は、長年籍を置いた VOYAGE を3ヶ月ほど前に退社。その時点では次の動きについて明確な予定は無かったのことだが、ワーキングマザーと外国人を支援したいという日頃からの思いを実現できる仕事との出会いから、今回 YOLO JAPAN への参画を決めた。

Copyright (c) AIM Inc.

YOLO JAPAN は、2017年5月にぐるなび(東証:2440)、みずほキャピタル、三菱 UFJ キャピタルから1億円、2018年9月に東急不動産(東証:3289)、大成(名証:4649)、南海電鉄(東証:9044)から3億円を資金調達している。南海電鉄にとっては、初めてのスタートアップ投資となる。来年9月には南海電鉄の協力を得て、大阪・新今宮駅近くに、宿泊やコワーキングスペースの機能を備えたインバウンド就労トレーニング施設「YOLO BASE」を開設する計画だ。

子どもの年齢で情報を厳選、忙しいママパパが隙間時間で子育て情報をまとめ読みできる「BabyNews」

SHARE:

年々増加を見せる共働き世帯の数。仕事と子育てに追われる人たちにとって、「情報収集」は最小限に留めて効率的に行いたいもの。そんな思いに応えるために、パパやママによる子連れおでかけや子育てに関する情報収集を手助けするサービスの登場が相次いでいます。 そんなサービス群に新たに加わったのが、「BabyNews」という子育てニュースに特化したiOSアプリです。子育てや育児関連の情報は、雑誌やインターネットに…

BabyNews-website
子育て情報に特化したニュースアプリ「BabyNews」

年々増加を見せる共働き世帯の数。仕事と子育てに追われる人たちにとって、「情報収集」は最小限に留めて効率的に行いたいもの。そんな思いに応えるために、パパやママによる子連れおでかけや子育てに関する情報収集を手助けするサービスの登場が相次いでいます。

そんなサービス群に新たに加わったのが、「BabyNews」という子育てニュースに特化したiOSアプリです。子育てや育児関連の情報は、雑誌やインターネットに散漫していますが、「子育て」と大きくくくったものがほとんど。BabyNewsでは、子どもの生年月日を入力することで、月齢に合った情報だけが表示されます。また、「ワーキングマザー」「パパ」など自分のカテゴリーを選ぶと、それに応じた情報が届く仕組み。

BabyNewsでは、Twitterやブログなどのソーシャルメディアをキーワードなどで分類して厳選し、子育て情報をアグリゲーション。Webサイトでは、RSSを公開しているところから適切な情報をピックアップ。対象サイトには、子育て情報メディア「MAMApicks」や、グローバル思考なママ&キッズのための情報サイト「Glolea!(グローリア)」などがあります。

最新の子育てコラムやニュースは、パパママの好きな時間にプッシュ通知を設定可能です。朝の通勤時間や、子どもが寝てしまった後など、自分の生活に最適な形で情報を取得することができます。特に気になった記事を「お気に入り保存」したり、TwitterやFacebookなどのSNSに投稿することもできるそう。

このアプリを手掛けるのは、本媒体でも以前に取材をしたことがある椿奈緒子さん、そしてエンジニアとデザイナーの3名。所属企業はバラバラですが、サービスのビジョンに共感したことで、プライベートプロジェクトチームが結成されました。

椿さんと言えば、立ち上げから約2年が経つ働くママを応援するコミュニティ「パワーママ プロジェクト」の運営メンバーの一人。ご自身がワーママ(ワーキング・マザー)になったことで、周りに同じように仕事と子育てを両立する仲間が増えました。そんな中で、多くのワーママが子育てへの不安を感じていることがわかったと言います。

「子育ては、初めてのことの繰り返しです。皆さんの不安は、子育て情報や経験の不足から生じているのだと思います。Webには子育て情報が沢山ありますが、散乱しているためなかなか自ら拾いにいかない。そんな課題への解決策として、年齢別やカテゴリごとに情報収集できるBabyNewsを開発しました」(椿奈緒子さん)

ママコミュニティの声をもとに作ったアプリなため、現在は主要ターゲットをママに絞っていますが、言うまでもなく、子育てはパパとママの共同プロジェクト。特にスタートアップ業界には子育てをしているパパが多いと話す椿さん。スキマ時間を使って夫婦揃って子育て情報を共有することで、ちょっとした不安を解決し、より充実した子育て生活を送る強い味方になってくれそうです。

3,400社の全上場企業を集約、企業の決算情報を1分でチェックできるアプリ「ポケットIR」

SHARE:

VOYAGE GROUPから本日リリースされたのが、決算情報を1分でチェックできるスマホアプリ「ポケットIR」です。3,400社の全上場企業のIR情報が掲載され、各社の四半期毎の過去 3 年分の売上、売上総利益(粗利)、営利のデータを閲覧することができます。 また、企業をウォッチリストに登録することで、データ更新時にプッシュ通知で更新情報を受け取ることも可能。さらには、プレスリリース配信サービスの…

PocketIR-list PocketIR-news

VOYAGE GROUPから本日リリースされたのが、決算情報を1分でチェックできるスマホアプリ「ポケットIR」です。3,400社の全上場企業のIR情報が掲載され、各社の四半期毎の過去 3 年分の売上、売上総利益(粗利)、営利のデータを閲覧することができます。

また、企業をウォッチリストに登録することで、データ更新時にプッシュ通知で更新情報を受け取ることも可能。さらには、プレスリリース配信サービスの「PR TIMES」と連携することで、上場企業各社のプレスリリース情報も閲覧できます。

ポケットIRは、もともと、VOYAGEの新規プロダクト創出制度「VOYAGE LAB」から生まれたサービス。以前に、起業家の失敗談から学べる「FailCon」の登壇内容を記事で紹介した椿奈緒子さんを含む4人のメンバーが取り組んでいます。

当初は、200社ほどのIT企業のデータに限定していたものを、数千を超える企業追加リクエストを受けて、いっきに全上場企業に拡充してリリースされました。

「決算資料をチェックするアントレプレナーやイントレプレナーの方は多いはずです。決算発表の後にすぐチェックすることは少し面倒な作業ですが、ポケットIRなら、気になる企業をチェックしておくことで決算発表のタイミングを教えてくれて、数値サマリーも即座に確認できます」

常に最新の情報が見られる、四季報のアプリ版とも言えるポケットIR。今後も、企業関連情報を続々と追加していく予定だと言います。

働くママを応援するアワード「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2014」開催に向けたプロジェクトがMakuakeで開始

SHARE:

今年12月5日に東京で開催される「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2014」。「ワーママ」というのは、ワーキングマザーのこと。同イベントの認知度拡大を資金集めを目的としたプロジェクトが、本日、クラウドファンディングプラットフォームの「Makuake」で始まりました。 イベントの仕掛人は、立ち上げから1ヶ月3ヶ月が経つ「パワーママ プロジェクト」を運営するチーム。4名のコアスタッフは、全員、都内で会社員を…

working-mama-of-the-year-2914

今年12月5日に東京で開催される「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2014」。「ワーママ」というのは、ワーキングマザーのこと。同イベントの認知度拡大を資金集めを目的としたプロジェクトが、本日、クラウドファンディングプラットフォームの「Makuake」で始まりました。

イベントの仕掛人は、立ち上げから1ヶ月3ヶ月が経つ「パワーママ プロジェクト」を運営するチーム。4名のコアスタッフは、全員、都内で会社員をしながら子育てをするワーママです。メンバーの中には、The BridgeでもFailConでの講演内容を記事にさせていただいた椿奈緒子さんや、ブラケットのPR担当の千田絵美さんの姿も。

Happyな働くママを増やす

tsubaki
椿奈緒子さんと息子さん

Happyな働くママを増やし、日本社会の経済に貢献することをミッションに掲げるパワーママプロジェクト。「子どもを育てること」と「働くこと」が、個人のトレードオフにならない世の中を目指し、働くママの等身大のロールモデルへのインタビュー記事や、リアルイベントなどを開催しています。

これまでに掲載したワーママへのインタビュー記事は60本以上。リアルでも「パワーママmorning」といった朝食会や、トークゲストなどを招いて行う「パワーママnight」といったイベントを開催。朝食会への参加者数は通算8回で約80人に及び、これまでに5回開催した夜のイベントには通算150人以上の参加者が集まりました。

回を重ねるごとに参加者が増えるイベントですが、9月に開催した「第5回パワーママnight」にいたっては、外務省が企画する女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム「World Assembly for Women in Tokyo (WAW! Tokyo 2014)」でもイベントが公式登録されたほど。

育児も仕事もエンジョイして、2倍Happyになれる

ワーママ同士の出会いのきっかけや、学びの場を提供するパワーママプロジェクトが開催する、ワーキングマザーを表彰するアワードとしては日本初となる「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2014」。Happyなワーママを広く知ってもらい、「育児は本当に大変だけれど、育児も仕事もエンジョイして、2倍Happyになれることを広めていきたい」とPR担当の千田さんは話します。

イベントは、2014年12月5日(金)の19時から、渋谷のVOYAGE GROUPのオフィス内で開催されます。飲食代を含む参加費用は1,000円。イベント開催・運用費用に充てられるMakuakeのプロジェクトは、500円から支援することができます。最高額の5,000円の支援には、リターンにインタビュー掲載、イベント参加権利などが含まれるそう。

子育てや仕事と家庭の両立は、私たち社会の、つまりみんなの問題。女性による、女性のためのプロジェクトに留めてしまわず、働く男性やパパなども参加して一緒に向き合っていけることが望まれます。「ワーママ・オブ・ザ・イヤー2014」がそんな一歩になりますように。

 

 

「失敗しても挑戦をやめないこと」:椿奈緒子さんが語る7つの社内起業体験に見る7つの失敗要因 [FailConレポート]

SHARE:

VOYAGE GROUPで「ADTest」を手掛ける椿奈緒子さん 「FailCon Japan」で唯一の女性登壇者として登場した椿奈緒子さん。彼女はまた、イントレプレナー(社内起業家)であるという点でも他の登壇者と異なる。 椿さんからは、過去手掛けた7つの新規事業と、その失敗要因が共有された。これまでに、Tryl.net、Cybozu.net、HubsMedia、Japan Market Entr…

FailCon-Tsubaki-NaokoVOYAGE GROUPで「ADTest」を手掛ける椿奈緒子さん

「FailCon Japan」で唯一の女性登壇者として登場した椿奈緒子さん。彼女はまた、イントレプレナー(社内起業家)であるという点でも他の登壇者と異なる。

椿さんからは、過去手掛けた7つの新規事業と、その失敗要因が共有された。これまでに、Tryl.net、Cybozu.net、HubsMedia、Japan Market Entry Parter、appmom、瞬刊!リサーチNEWSを事業展開し、現在はVOYAGE GROUPでADTestを手掛けている。

7つの失敗要因

事業の失敗要因は、主に「組織」と「事業」に分かれると話す椿さん。細分化すると、以下の7つに分かれる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

  • 参入タイミングの見誤り
  • 成長市場ではない
  • 市場の課題を見誤り
  • 競合に負けた
  • ローンチ戦略の見誤り
  • チームワークに課題
  • 実行力不足

この中でも、過去には市場の見誤りという失敗要因が最も多かったと分析している。

いろいろ手を出し過ぎた「Tryl.net」

例えば、2004年の7月に立ち上げたのはサンプリングサービスの「Tryl.net(トライアルネット)」だった。 当時はサイバーエージェントに所属しており、社内事業コンテストでのグランプリ受賞を受けて事業化したものの、結局1年ほどでサービスを終了した。

当時、椿さんはネット広告の営業担当で、1,000円の化粧品のために2,000〜3,000円の新規顧客獲得コストが必要という企業側の課題を感じた。複数のサンプルを同梱することで獲得単価を下げ、同時にユーザーは複数サンプルを試せるというウィン・ウィンのシナリオを描いた。

この社内起業体験で椿さんが学んだことは、中長期的なビジネスモデルをつくることの重要性だったと言う。

「この事業が失敗した要因は、いろいろ手を出し過ぎたことだったと考えています。数字を伸ばすために、ECサイトから物流オペレーション、パッケージデザインなど何でもやりました。目の前の売上げを追うことに忙しくなりすぎて、長期的なビジネスモデルを見出だせませんでした」

ローンチ戦略および市場にある課題の見誤り

サービスをつくるなら、それは市場にある課題を解決すべきというのは良く言われるが、そこの課題を見誤ったのが「Japan Market Entry Parter」の事業だった。JMEPは、海外企業が日本市場に参入する際の支援を提供する事業。

「実績のない、社名を聞いたこともない企業だったため、海外パートナーを探すことに苦戦しました。何より決定的な失敗要因は、少なくともそのタイミングでは日本市場にそこまで興味を持っている企業がいなかったこと。これは、ローンチ戦略の見誤りでした。やり直すなら、人脈ネットワークを構築するためにも現地に拠点を構えたと思います」

市場の課題を見誤った事業が、2011年2月にサービスを開始したAndroidアプリのレコメンドサービス「appmom」だ。「大量にあるアプリの中からどれをダウンロードすればいいのかわからない」という課題がユーザーにあると考えた。

ところが、アプリとして提供しているにも関わらずダウンロード数はまったく伸びず。リアルアフィリエイトやデータ事業などにも手を出してみたが、そもそも、こちらが思うほどユーザーは困っていなかったという「市場の課題を見誤った」ことが失敗要因だったと振り返る。

失敗しても挑戦をやめないこと

現在は、VOYAGE GROUPのリサーチパネルという部署に所属しながら、クリエイターズマッチ社と共同で「ADTest」を手掛けている。サービスの正式リリースは今年の5月で、デジタル広告のクリエイティブに特化したABテストを提供している。

プライベートでも、iOSアプリ「ポケットIR」や、ママとしての感性を活かした「BABYalbum」といったサービスに携わる椿さん。こうしたサイドプロジェクトに関しても、「ゴールは何か」、「何のためにそれをつくるのか」を明確にすることを徹底している。

過去には散歩ルートが検索できる「Sanpo」というアプリも開発していたが、設定した3ヶ月という期間に下限目標に到達することができず、潔くチームを解散した。適切なタイミングで見切りを付けることもまた必要なのだと話す。

椿さんは最後、こう話してトークを締めくくった。

「市場の見誤りをどうすれば避けられるか、これは永遠の課題です。参入前に判断するのか。やりながら判断するのか。でも、ダメならすぐにピボットすることです。失敗しても挑戦をやめないこと。必ず次につながるから」

【ゲスト寄稿】失敗しても腐らず、再チャレンジし続けるために大切だと思う4つの事

この記事をゲスト寄稿してくれたのは、椿奈緒子さん。2004年サイバーエージェント入社後、オンラインサンプリングサービス「トライアルネット」立ち上げ、ビジネスポータルサイト「cybozu.net」会社立ち上げ、メディアマネタイズ事業「HubsMedia」を立ち上げる。現在は、株式会社VOYAGE GROUPにてアンドロイドアプリレコメンドサービス「appmom」を立ち上げ、運営している。 2004年…

この記事をゲスト寄稿してくれたのは、椿奈緒子さん。2004年サイバーエージェント入社後、オンラインサンプリングサービス「トライアルネット」立ち上げ、ビジネスポータルサイト「cybozu.net」会社立ち上げ、メディアマネタイズ事業「HubsMedia」を立ち上げる。現在は、株式会社VOYAGE GROUPにてアンドロイドアプリレコメンドサービス「appmom」を立ち上げ、運営している。


2004年にネット業界に入り、5つの事業や会社を作り、閉鎖、譲渡してきた。

女性向けEC+メディア(1年)→ビジネスポータルメディア+マネタイズ(6年)→アドテクノロジー(半年)→マーケットエントリー(半年弱)→Androidアプリ(1年半)。

スタートアップが注目されてチャレンジャーが増え、新規事業が増え日本が盛り上がっていくのは素晴らしい事だと思う!しかし、同時にそのチャレンジャーの多くが「失敗」している、そしてしていくだろう。

一発勝負ではなく、例え事業が失敗しても次々にチャレンジしていく事業家がもっと増えたらいいなと願う。「挑戦しやすい環境」など外部環境も大切だが、事業家本人がへこたれず腐ることなく再起するエネルギーを持ってチャレンジし続けない限り、いくら環境が整ってきても何も始まらない。

自分も次々チャレンジしていく事業家(シリアルアントレプレナー)を目指しているので、過去を振り返って「失敗しても腐らず生き残り、再チャレンジし続けるために大切だなと思う事」をまとめてみる。

失敗しても腐らず、再チャレンジし続けるために大切だと思う4つの事

過去の経験やネットワーク、そして”プライド”にしがみつかない

~事業も自分も心機一転する覚悟を持つ~

今までやってきたことを「強み」として、その強みで突き抜けて行こうとする人が多いと思う。もちろんそれで勝っていく覚悟があればとことん活用すべきだと思う。

ただし、ネットビジネスは短いスパンで流行廃りが激しく、先行者メリットを受けやすい。先に始めた所がシェアを占めている事が多い。そんな中で新参者として過去にやっていた事にしがみ付いても時既に遅し。過去のリソースは過去のもの。相当な資本を投入しない限りは(たとえ投入したとしても)、ある程度まで到達することはあっても、先行の競合に勝ちNo.1になれる道はなかなか遠い。

これから伸びていく産業に目をつけて、先端を駆け抜けて行きNo.1を目指していくのが、変化の多いネット業界で働く醍醐味であり、スケール感をイメージできると考える事業家も多いのではないか。その場合、たいてい今までやってきたテーマとは異なり、またゼロから積み上げていく必要がある。

情報は人に集まる。新しい業界はみんな情報を求めるので人が集まりコミュニティとなり、コミュニティの中から業界盛り上げ活動が始まる。ゼロベースからのネットワーク作りから築いていく事になる。これが結構大変。過去のプライドを持っていても通用しない。過去何をしていようが、どんな肩書きを持っていようが、あまり関係ない。

新しい業界では経験も実績も無く、知らない人ばかりでなかなか相手にされない中で、どのように相手に「この人と一緒に何かすると有益かも」と思ってもらえるかを必死で模索する期間を乗り越え、パートナーを見つけ事業を始める、一歩前進するビジネスチャンスにめぐり合えればラッキーだ。

様々なアプローチがあると思うが、私の場合アドテク系の仕事をしていた時は、勉強会・ミートアップを自ら開催していた。アンドロイドの仕事を始めてからは、アンドロイドのコミュニティに入り、コミュニティの中でのネットワーキング、イベント開催、ハッカソン参加などを通して、新入りでもコミュニティの中に入る試みを続けた。おかげさまで、わからない事はコミュニティの皆様に日々教えて頂きつつ、日々感謝している。

最強のチームを作るために、T型人材になる

~「私はこれしかできません」も「何でもできます、広く浅く」も必要とされにくい~

事業を立ち上げるにあたって、T型人材になる必要があった。

「私はこれしかできません」ではなかなか通用しないし、「何でもできます、広く浅く」だけでも差別化しにくく必要とされにくい。事業を始める、大きくするにあたって必要な役割に貢献できて、特に○○が得意です、という人材でないと、なかなかチームが作りにくいからだ。

情熱ももちろん大切だけど、「これしか出来ません、わかりません」だと、事業を立ち上げる上で最も足を引っ張る頼りない存在になりかねない。自分が最も役に立たないような状況では、当然優秀な人も近寄ってこない。これで情熱も行動力も無かったら何も残らない。

ではどうすればよいか?少しでも必要とされる人間になるように、努力すればよいい。

まずは、強みを誰よりも強くすることが一番の近道。「収益化なら任せて」「ユーザー10万人に増やします」「資金は引っ張ってきます」「最強のUX作れます」など、そのパートはこの人にお願いすれば最強、と人に思われる人を目指す。

また、自分の強み以外の「浅く広く」については、特にチームワークでのコミュニケーション円滑化に貢献することが多い。例えば、自分でやってみてどれだけ大変か何となくでも理解した上で頼むのとそうでないのでは、相手の伝わり方が大分違う事がわかった。それは少しのチャレンジで改善することができる。

– 自分でプロトタイプ開発、もしくはサービスを開発してローンチしてみる

– 技術者がやるような実現可能かの調査を、自分でやってみる Formatted: Highlight

人によって反応は様々とは思うが、T字型になることで何よりもお互いに説明コストが削減されるのと、ちゃんと理解する姿勢と努力が伝わり、信頼関係も深まることが多い。さらに自分に自信もついてくる。

サービスイン後半年、初めての「うまく行かない期間」の乗り越え方

~目標計画だけはなく、下限計画(これを下回ったら閉鎖)も定めておく~

いざ事業が始まって3~6ヶ月経過すると結果が見えてくる。ここで計画どおりに結果が出ている事業は結構少ないのではないか?

事業がうまく行かないと組織の雰囲気も悪くなり、初の「組織の危機」を迎えるタイミングになる。「このまま続けてうまくいくのか?」という不安に押しつぶされて、自分の心が折れてしまいそうになる人も少なくないだろう。いつまで水の出ない井戸を掘り続けるのか?の判断は非常に難しく、重要だ。

そこでよくある3つの選択肢。

1) 掘っても水が出ない井戸と見做して、早々に撤退、解散
掘っても水が出ない井戸にコストをかければかける程、累損も膨らむ。情も膨らむので、そう簡単にやめられなくなる。早急に判断し、早々に撤退し、次の仕込みに投下する。これ以上のリスクの回避なのでローリスク。

2) 黒字をキープする形にして、そのまま放置、コスト規模縮小
少しでも売上やその他資産が増え続けていることが見えているのであれば、わざわざ抹消はせずに最低限黒字を保てるコストバランスに調整して、戦略的放置。ローリスク、ローリターン。

3) 手を加えて継続改善していく?チームはそのままでPivotする?
諦めず手を加え改善し続ける。またはチームは解散せず全く違う事業にpivotして次の立ち上げサイクルに入る。コストはかかるが、成功確率は上がる可能性はある。ハイリスク・ハイリターン(?)。

何が成功なのか、失敗なのかは、誰にもわからない。しかし、事業を始める際に「やってみないとわからない」で済まさずに、重要指標や損益計算の計画を作るのはとても大事。目標計画だけではなく、どこまでいったらやめるのか、下限のリミットも定めておくと自分をはじめ、チームやステークホルダーとの覚悟・コンセンサスができて良い。

会社内新規事業等でこのようなルールで決まっていればそれで十分だが、もし無ければ是非お勧めする。始めるとどうしても情が入ってしまうので、始めることより終わらせる方がよっぽど大変だからだ。

変化に対応するために、引き出し・仕込み作りを続ける努力を怠らない

~ギブアンドテイク精神で、たくさんギブができるように意識する~

特に上手く行かない時に、プランBのアイディアや、差し伸べてもらえるサポートが無ければそれで終了。上手くいっているときにこそ、上手くいかない時の仕込みを常に作っておくことが大事だ。

今まで助けて頂いたことを挙げると、属人的なサポート、アイディア/情報、ユーザーフィードバック、業界内で儲かり始めていること、変化の情報など。

事業のことで目の前の問題だけでいっぱいになるのではなく、自分のキャパシティ+20%で変化対応のための投資を続けていくと、目の前が苦しくなったときの仕込みや引き出しになったりチャンスになったりする事もある。特にギブアンドテイクの関係構築は、上手くいっている時ほど「ギブ」がしやすいので、いつか点が線でつながることを意識してギブを重ねる先輩方の話によると、大抵、後に似倍以上になって返ってくるらしい。

以上、まだまだ経験不足ながらまとめてみた「失敗しても生き残り、再起する方法」でした。特にチャレンジ中の方、現状を直視して今後どうしようと考える方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

最後に私事ですが、現在妊娠9ヶ月。マリッサ・メイヤー氏と近い出産予定日です。今までは複数の事業を生んで育ててきましたが、今度は子供を産むチャレンジをします。少しだけ事業のブランクが空きますが、子育てという「留学期間」から新しい視点を身につけて再起、パワーアップし、引き続き「世界に通用する事業家」を目指し生き残り続け、チャレンジし続けたいと思います!

【インタビュー】女子向けサービスをつくるハッカソンで誕生・リリースされたAndroidアプリ「livedeco」と、ハッカソンの心得

SHARE:

プレゼンやプロトタイプなど、限られた時間内にアイディアを何かしらの形にすることを目的に開催されるハッカソン。Startup WeekendやGoogle Hackathonなどが有名どころ。今回紹介するのは、今年3月10~11日に広島で開催されたシャープ主催のハッカソン、そしてそこで生まれた「livedeco」というAndroidアプリについて。 女子力をアップする「女性向けアプリ」をテーマに開催…

プレゼンやプロトタイプなど、限られた時間内にアイディアを何かしらの形にすることを目的に開催されるハッカソン。Startup WeekendやGoogle Hackathonなどが有名どころ。今回紹介するのは、今年3月10~11日に広島で開催されたシャープ主催のハッカソン、そしてそこで生まれた「livedeco」というAndroidアプリについて。

女子力をアップする「女性向けアプリ」をテーマに開催されたハッカソンの参加人数は約30名。サービスのアイディアをブラッシュアップするだけに留まる多くのハッカソンと異なり、今回実際にサービスインまでこぎ着けたプロダクトが「livedeco」だった。そんなlivedecoのチームに、そのプロセス、ハッカソンに参加する上での心得などを聞いてみました。

“チーム・ドリブン”なシャープハッカソン

シャープハッカソンの開催は今年で4回目。参加者枠は、技術者、デザイナー、一般とに分かれており完全招待制。シャープから声がかかった人たちが全国から集まり、チームに分かれて短時間でサービスをつくる。ハッカソンというと参加者は男性ばかりというイメージだけれど、なんといっても今年のテーマは「女性向けアプリ」。これを実現するために一般という枠が設けられ、参加者30人のうち約3分の1が女性だったそう。ハッカソンでここまで女性率が多いものは探してもなかなかないはず。

Startup Weekendとシャープハッカソンのどちらにも参加したことのあるlivedecoチームの椿奈緒子さんによると、Startup Weekendはアイディア・ドリブン。一方のシャープハッカソンは“チーム・ドリブン”だという。ハッカソンは、30人の参加者が自由にチームをつくることから始まる。チーム形成後、1時間ほどで何をつくるのかを話し合い、それを発表。Wi-Fiにつなげて撮った写真に複数人で同時に落書きができるアプリ(未公開)、手書きのデコメをデコアイテムにできるアプリ「スタ★ミ」、撮った写真に自動でタイトルをつけてくれる「春のアニキのつけまつ毛」などが発表された。発表後はチームでひたすらモノをつくっていく時間。

「エンジニアだけのイベントより皆さん主体的に動いている印象を受けました。普通、勝手にチームに分かれてと言われても戸惑ってしまうと思うんですが、そんなこともなく。個々人のスキルが高く、またハッカソンに場慣れしていることもあったのか全体的にポジティブなコミュニケーションが目立ちました」。(椿奈緒子さん)

livedecoのチーム紹介

今回のハッカソンから世に出たアプリ「livedeco」は、一般の枠で参加していた椿奈緒子さんのアイディア。本来写真1枚しか選べないAndroidのライブ壁紙を、複数枚の写真を使ってスライドショーのようにできる。サービスのアイディアを考えるにあたってのテーマは、「写真×かわいい×今まだない」だった。スーパーシンプルな生理記録ツールなど他にもアイディアが出たものの、時間内にできるかどうか、また今まだ存在しないという点がポイントとなってlivedecoをつくることが決定した。

livedecoは、一般1人、デザイナー1人、開発者3人から成る5人チーム。既につくりたいものがあった椿さんが、今回チームメンバーとなった4人に自ら声をかけていったそう。自主的かつ積極的に動くことが求められるのがシャープハッカソン。

【livedecoのチームメンバー】

@LuckOfWise 英吉さん@岡山(開発者)
シャープハッカソンで唯一毎回参加、毎回優勝。今回のlivedecoは準優勝。個人でAndroidアプリをたくさんつくる。今回インタビューは不参加。

@vvakame わかめさん(開発者)
執筆物も多い、Android業界の有名人。トップゲート所属。

@kame0_0 かめこさん(デザイナー)
Androidアプリやwebサービスを個人で発信するデザイナー。

@gabu がぶさん@名古屋(開発者)
有用さNo.1のgabu本(Androidの技術本)の著者。エイチーム所属。今回インタビューは不参加。

@tyral 椿奈緒子さん(一般)
自称ハスラー。Androidアプリレコメンドサービス「appmom」運営。VOYAGE GROUP所属。

まずロゴから、ハッカソンの流れ

livedecoをつくることが決まると、次に限られた時間内でどこまでつくるのか、Eric Riesが提唱するいわゆる「Minimum Viable Product(MVP)」(実用最小限の商品)が議論された。実装が望ましい機能一覧を椿さんがホワイトボードに書き出し、その結果下記の3つの実装が決定。またアプリのイメージが湧くように、ターゲットや利用シーンなどについても書き出した。

・アルバムをつくる
・写真を動くスタンプでデコる
・ライブ壁紙にする


実装する内容が決まったら、あとはデザイン、アプリのコーディング、インフラ周りをそれぞれ役割分担して手を動かす。椿さんは主に競合調査を担当。類似アプリを調べ、機能ごとにスクリーンショットをとり、UIなどの参考資料としてデザイナーに共有する。一番最初に出来上がったのはロゴ。というのも、ロゴを一番につくることでサービスのイメージが湧き、チームのテンションも上がるため。ターゲットや利用シーン、様々な要素から、デザイナーがつくったロゴは即採用となったそう。

今回「livedeco」のストーリーが興味深いのは、それがハッカソンをきっかけに実際に世に出たプロダクトだから。手を動かしてサービスやアプリをつくるハッカソンでも、なかなかハッカソン後も継続して運営されるものはない。今回livedecoチームは、つくったアプリを世にリリースし運営するということを最初から決めていた。皆遠いところから参加するメンバーが週末をまるまる使って参加するハッカソン。どうせなら実際に世に出してユーザに使ってもらおう、と。

なかなか一般的なハッカソンでは難しい判断かもしれないけれど、最初からやり通すと決めていたこともあってまずはMVPに徹することができた。実際にアプリをリリースしてからユーザのフィードバックを得てブラッシュアップしていけば良いと考えることができた。

「脱・墓石」、livedecoのこだわりや苦戦した点

ピンクを基調としたやさしく可愛らしいデザインのlivedeco。livedecoの主なターゲットは20-30代の女性。幅広いターゲットを意識し、また同時に短期間のハッカソンで完成できるデザインに落とし込んだ。ユーザインタフェース(UI)については、椿さんが調べた類似アプリなどを参考にしながらサイトマップを書き出す。これは制作中、その都度判断をしていく時間はないため、そこからブレないようにするための軸の役割を果たす。UIはシンプルに、あまり盛らない「直線に進める」ことを意識。

「制限時間内に間に合わせられるデザインにすることが大前提。いまの流行だと、森ガール寄りの素材感のあるものが人気ですが、その写真を集めたり加工する時間はありませんでした。そのためよりマットな方に倒し、その中で可愛いデザインにしていこうと考えました。ロゴをつくったら次にトップのデザインをエンジニアに渡す。こういうデザインの配置をしたらエンジニアさんが組みにくいなということはわかるので、なるべく組みやすいものを渡すようにしました。手を動かしていた時間は5時間くらいだったと思います」。(デザイナーかめこさん)

エンジニア含め、中でも一番苦戦したのは、デコを写真に置くところ。長押しなのか一回タップして動かすのか。エンジニアから完成した!と言われていじろうとしたものの、最初はどこをどう操作していいかわからなかったそう。何度か修正を繰り返し、最終的には一回タップして動かすという操作性に落ち着いた。

「スタンプを動かして配置するところは大変でした。壁紙を動かしているのは通常のアプリとは違う仕組みなので壁紙だと上手くいかなくて。そもそも女性向けアプリをつくることも初めてだったので、素直に女性の意見を聞くようにしました。また、『脱・墓石』はどのチームも掲げてましたね。エンジニアが企画してつくったものって、AndroidのデフォルトUIが残ってるんですよね。例えばアラート通知が黒かったり。これを墓石って呼んでいて、女性向けアプリでそれはないよねということできちんとデザインをのせました」。(エンジニアわかめさん)

ポジティブな空気感を生む「オッケー・コミュニケーション」

今回のハッカソンの参加者が書いたブログ記事などを読むと、イベントがかなり好評だったことがわかる。livedecoチームは皆過去に複数回ハッカソンに参加した経験を持つ。デザイナーのかめこさんは、デザイナー参加初のハッカソンを主催している。「ハッカソン」という名前だと敷居が高い感じがしてしまうため「つくる会」とネーミングしたそう。

そんな彼らが「かなり当たりだった」と話す今回のハッカソンの成功要因は何だったのか。全体的なスケジュール感、スピード感がすごく早く、社内のリソースでつくれば2ヶ月ほどかかるものを週末で完成させた。それを可能にしたひとつの要因が、「ポジティブ・コミュニケーション」。

「ローラの“オッケー・コミュニケーション”がチーム内で流行ったんです。わかめさんが始めたんですけど、ひとまずオッケー!ってノリノリに返事をする。がっつり真面目にというよりも、チームのコミュニケーションをオッケー!で円滑に進めるというか。寝てないからそれくらいのテンションが必要っていうのもあるんですけど(笑)livedecoのボタンにも可愛い“おっけー☆”を採用してたりします」。(椿奈緒子さん)

また椿さんは、守りに入らないことも大事だと話す。例えば、普段仕事をしていると見積もりの段階から無理だと決めつけて最初からネゴシエーションに入るようなことがある。ビジネスサイドと開発のあいだでよく見られる光景かもしれない。でも、これから何かをつくろうという見積もりの段階で守りに入っても何も生まれない。後で苦しいからといってネガティブに考えるのではなく、ポジティブにいく姿勢が大事だという。

「普段女性と仕事をする機会って本当になくて。女性と一緒に仕事をしてみて思ったのは、普段まあいいじゃんで済ませてしまうところ、それこそ墓石でOKみたいなものを女性はきちんと見ていて細かい点にも気がついてくれる。自分のアプリも見てほしいなって思いました。あと、明確にこれをつくりたい!っていうアイディアを持った人がいて提案してくれるとやりやすいですね」。(エンジニアわかめさん)

ハッカソンのすすめ

ハッカソン終了後、1週間ほどの最終調整期間を経て3月にリリースしたlivedeco。チームメンバーは東京、岡山などそれぞれ離れたところにいるため、サイボウズライブやスカイプを使って遠隔でコミュニケーションがとられた。特にプロモーションなどをしていないものの、ダウンロード数は5,000件を超えているそう。チームに、これからハッカソンに参加しようという人へのティップスや心得について聞いてみました。

「わたしは非エンジニア。でも参加する以上きちんと役に立たないと意味がないので、自分がどういう役割で何をコミットできるのかを明確にして参加することが大事だと思います。今回の場合は、リリースしてその後も責任もってやりますよ、という。作れないけど作れないなりの存在意義を持つこと」。(椿奈緒子さん)

「ハッカソンは参加するだけ参加した方がいい。エンジニアは引きこもりな人が多いから、一番最初に参加するハードルがすごく高いんですよね。でもそこを頑張ってまず参加した方がいいと思います。そうすれば何かあるかもしれないし」。(エンジニアわかめさん)

「デザイナーさんは、意外とエンジニアに求められているので強気で望んでいいと思います(笑)役に立ってやるぞ、って。ハッカソンって聞くとしんどそうっていう印象を受けますが、アイコンをつくったら喜ばれるくらいの気持ちで参加してもいいかと。あとはデザインのこだわりのラインと、時間のリミットを意識することですね。着地ラインを意識した判断をするというか。自分で解決できるという意味で、あくまで自分の土俵でこだわりを持つべき。あと、ハッカソンだと普段仕事ではできないデザインを試すこともできて楽しかったりします」。(デザイナーかめこさん)

ハッカソンといえば、Facebookの昔からの恒例行事。決まった期間を、普段自分が担当するプロジェクトとは異なるアイディアにつぎ込むことができる。その後、アイディアによってはそのまま新プロジェクトに残ることも可能。この仕組みが、エンジニアのモチベーションに一役買っている。椿奈緒子さんが勤めるVOYAGE GROUP社内でも、8月中旬に社内ハッカソンを予定しているそう。

ハッカソンは、毎回行き当たりバッタリで様々なクラスタの人とコミュニケーションをとりチームとして動ける貴重な機会。リーン・スタートアップをてっとり早く実行できる。プロトタイプもしくはプレゼンまでというのもひとつ。でも、議論が多くなってしまいがちでビジネス側の話に留まってしまう傾向が。livedecoを生んだシャープハッカソンのように、実際にサービスをつくり、さらにはサービスインする覚悟で取り組むものがもっと増えてもいいのかもしれない。

まとめ:6/27 は「ソーシャルメディアとお金の関係を考える」をお送りしました

SHARE:

起業家と技術者が集まる機会が、月に一度では少な過ぎるとの意見を受けて(泡組サロンとかもやり始めましたが…)、6月はスタートアップ・デイティング史上初、月に2回イベントを開催してみました。個人的には、その2回の合間に、シンガポールで Echelon やミートアップにも参加してきたので、梅雨だということも忘れるくらい、かなりスタートアップ三昧な1ヶ月でした。 6月27日は、渋谷のECナビさんのセミナー…

起業家と技術者が集まる機会が、月に一度では少な過ぎるとの意見を受けて(泡組サロンとかもやり始めましたが…)、6月はスタートアップ・デイティング史上初、月に2回イベントを開催してみました。個人的には、その2回の合間に、シンガポールで Echelon やミートアップにも参加してきたので、梅雨だということも忘れるくらい、かなりスタートアップ三昧な1ヶ月でした。

6月27日は、渋谷のECナビさんのセミナールーム、インハウス・バーをお借りし、「ソーシャルメディアとお金の関係を考える」と題して、第10回のスタートアップ・デイティングを開催しました。パネル・ディスカッションには、日本を代表するソーシャル・レンディング事業者である、マネオ妹尾賢俊さんエクスチェンジ・コーポレーション(サービス名:AQUSH)の大前和徳さんにご登壇いただきました。

妹尾さんも大前さんも大手銀行のご出身で、借り手に身近で新しい金融ビジネスを創造したいとの思いから、ソーシャル・レンディングを始められたのがお二人とも2年〜2年半前。時を経て、クラウド・ファンディングなども生まれ、インターネットやソーシャルメディアを使ったお金の貸し借りは、用途にあわせてかなり多角化しました。

ただ、常々思うのですが、規制や免許が必要とされる産業というのは、既にそういうものが必要だとお役人が気づいた産業ということになるので、ある程度、世の中に認知され成熟した産業と言えると思います。他方、生まれたばかりのホヤホヤの産業は、まだアーリーアダプターのもので、キャズムを超えていなければ、お役人は規制が必要であることにも気づいていません。インターネットで創発するサービスは、ほとんど後者のはずです。

ソーシャル・レンディングはネット創発のサービスながらお金を扱うので、既成の金融システムの範疇を超えているのに、金融庁は既成の法令で監督せざるを得ません。事業を開始されるにあたり、この法令や監督官庁との交渉には、お二人とも非常に苦労されたようです。事実、日本はアメリカに次ぐ世界二位のクレジット・マーケットがありながら、海外のソーシャル・レンディング事業者は、日本市場参入の噂が流れては消えを繰り返し、どの社もサービスを開始するには至っていません。大前さんが、ビジネスの世界にイノベーションを求めるなら、リーガル・イノベーション(ネットやソーシャル・メディア時代に合わせた法律の改正など)も必要だとおっしゃっていたのが印象的でした。

お金の流通量が増えるだけでなく、流通方法が多角化することは、スタートアップが多く生まれる社会を形成することにつながると思います。そういう意味では、マネオもエクスチェンジ・コーポレーションも、スタートアップのためのスタートアップと言えるのではないでしょうか。ぜひ頑張っていただきたいと思います。特に、マネオは事業性資金の橋渡しにも力を入れるとのことでしたので、スタートアップ立ち上げ時の種銭集め(シードラウンドより前のフェーズのように思います)などにも活用できると思います。

以下に、けにごろうさんが、イベントの様子をブログにまとめてくださっています。ご参考までに。

後半は、お金つながりで、オーマの米良はるかさんに、クラウド・ファンディング「Ready For」の近況をご紹介いただきました。最近、NHK クローズアップ現代でも取り上げられるなど注目を浴びています。私が最初にお目にかかったのは、約2年前にチャリティで誰かを応援するウェブサービス「チアスパ」をスタートされた頃ですが、それが進化し、ソーシャルメディアとの融合も進んで「Ready For」となりました。

前出のソーシャル・レンディングよりも、お金で誰かを応援したいという感情や志が大きく働くサービスです。儲かるにせよ儲からないにせよ(もちろん儲かった方がいいんだけど)、末永く続けていってほしいと思います。こういうサービスが存続できたら、そこはいい社会に違いないでしょうから。

6月はイベント2回開催とした皺寄せで、会場とスポンサー探しに難航していたところ、ECナビさん(特に、椿奈緒子さん)に手を差し伸べていただいたおかげで、無事に開催することができました。イベント当日は、オーガナイザーの手が回らず、受付の係まで買って出てくれました。改めてご協力に感謝します。

 

【お知らせ】

第9回と第10回のイベントをあわせて、お預かりした参加費の総額は19万1500円でした。諸経費を差し引き、今回は2万円を日本赤十字社を通じて義援金に拠出させていただきました。

まとめ:第6回は、閑歳孝子氏モデレート、6名のパネリストによる「世界ネット事情サミット」をお送りしました

SHARE:

震災直後にもかかわらず、3月28日の「世界ネット事情サミット」の回にも、多くの参加者にお集りいただき、ありがとうございました。自ら被災しながらも会場を提供いただいたKDDIウェブコミュニケーションズ様、日本のスタートアップに元気を与えようと、今回もフートスポンサーを務めていただいた awabar様に、感謝を申し上げます。 さて、28日のイベントをまとめなければならないですが、司会進行をしつつイベン…

震災直後にもかかわらず、3月28日の「世界ネット事情サミット」の回にも、多くの参加者にお集りいただき、ありがとうございました。自ら被災しながらも会場を提供いただいたKDDIウェブコミュニケーションズ様、日本のスタートアップに元気を与えようと、今回もフートスポンサーを務めていただいた awabar様に、感謝を申し上げます。

さて、28日のイベントをまとめなければならないですが、司会進行をしつつイベントを網羅した記事を書くという妙技は、私には力及ばないので、今回はJP New Techジェームズ・ホロー氏が書いたレポートを翻訳して掲載させていただくことにしました。翻訳転載を了解してくれた氏に感謝します。英語の原文は、こちらです。

We reproduced James Hollow’s post on the JPNewTech blog for the wrap-up of our latest event under his agreement.  His original post is here.

– – – – – – – – – –

スタートアップ・デイティングのイベントが、半蔵門で開催されました。我らが閑歳孝子さんの進行により、魅力的なパネル・ディスカッションがもたれ、6つの新興地域におけるウェブシーンについて、参加者の皆さんと情報を共有しました。

モデレーター:閑歳 孝子/Twitter: @kansai_takako
– ブラジル … 椿奈緒子/Twitter @tryal
– ベトナム … Viet Suzuki/Twitter @VietL
– フランス … Remka Real
– ロシア … 西田光毅/Twitter @knishida777
– フィリピン … Dan Delima
– スウェーデン … 工藤岳

すべての地域で共通するのは、それぞれの市場がインフラ、サービス、文化の面でユニークなエコシステム(生態系)を持っているということ。また、それぞれの市場で異なっている点としては、次のようなポイントが上げられました。

  • ブラジル、ベトナム、フィリピンなど発展途上国では、モバイルは市民にとって安いものではないので、ユビキタスな存在ではない。ユーザは固定料金ではなく、使った分だけ支払う契約を選んでいるケースが多い。SMS(ショートメッセージ)のようなシンプルな通信サービスや無線LANスポットが発達しているのには、そんな背景がある。
  • ブラジルやベトナムの都市部では、無料の無線LAN環境がほぼどこでも使える。セキュリティを重視する日本やフランスなどでは、そうは行かない。ここ数年で安価なアンドロイド・タブレットが出回れば、無料の無線LAN環境は、その国特有の新しい文化を生み出す起爆剤になりうるだろう。
  • ロシアでは、シリコンバレーのようなビジネス環境を作り出すべくトップダウンのアプローチがなされていて、ロシアの優秀な頭脳が集められるよう、IT企業のための免税地域が設定されている。その多くは、アメリカや韓国等の大手IT会社によって後押しされている。
  • フェースブックは、すべての国で一番というわけではない。例えば、ブラジルでは、Google の Orkut が最大のSNSである。ロシアのソーシャルプラットフォームでは、「海賊メディア(訳注:要するに、パクリ)」の攻勢が強く、フェースブックの成長を阻害している。同様の事象は東南アジアでも見受けられる。

 

椿さんのプレゼン。

 

鈴木さんのプレゼン。

 

ビールやピザをいただきながらの休憩の後、会場後方ではおしゃべりが続いていましたが、ライトニング・トークが始まりました。ライトニング・トークでは、我々の JP New Tech のイベントについても紹介する機会を得ました。ありがとうございました。(訳者注:ライトニング・トークで披露されたサービスについては、このポストに事前紹介があります。)

イベントには多くの人が参加していて、興味深い方々と話することができました。パネル・ディスカッションやライトニング・トークは比較的静かな環境で聞くことができ、人々をかきまぜる(people-mixing)という点では、我々の JP New Tech のプレパーティーよりは、やや穏やかな印象を受けました(批判しているのではありません)。ウェブトレンドについて興味ある人は、スタートアップ・デイティングのホームページにアクセスし、今後のイベントに参加してみてください。

【StartupDating vol.6】3月28日(月)ー世界ネット事情サミット〜世界の事情通とお話しよう!の巻〜

SHARE:

地震被災/計画停電の影響を考慮し、通常より30分早い18:30開演(18:00開場)となっています。 文中のプログラムの欄をご確認ください。 約6回目となるStartup Datingのテーマは「世界」。みなさんは日本以外の国でネットサービスを見渡したとき、どんなことを感じますか?日本の方が優れてる?シリコンバレー万歳? 日本語による完璧な防御壁がある国内では、日本以外のネット事情はなかなか入手し…

地震被災/計画停電の影響を考慮し、通常より30分早い18:30開演(18:00開場)となっています。
文中のプログラムの欄をご確認ください。

約6回目となるStartup Datingのテーマは「世界」。みなさんは日本以外の国でネットサービスを見渡したとき、どんなことを感じますか?日本の方が優れてる?シリコンバレー万歳?

日本語による完璧な防御壁がある国内では、日本以外のネット事情はなかなか入手しづらいというのも事実。facebookユーザーはアジア圏だけで1億4000万人、インドネシアは3500万人。世界第二位のユーザー大国は意外とご近所さん。中国のTwitterクローンWeiboのユーザー数はもう1億超えたりしています。

私も香港に取材旅行にいったとき、ほぼ全ての取材対象者がfacebookユーザー(人口700万に対して月間アクティブ350万だそうです)ということでfacebookのヘビーユーザーになりました。Gmailよりもfacebookでのメッセージの方が早く返ってくるのですから郷にいっては豪に従えということですね。わかります。

今回はそんな海外のネット事情をよくしってるみなさんにお集り頂いていろいろ質問してしまおう!という企画です。パネルディスカッションにご参加頂くみなさんは次の方々。モデレーターは閑歳 孝子さん。みなさんのご参加お待ちしております!

※当日スタートアップのライトニングトーク枠もご用意しております。5分程度でサービスデモしたい!というスタートアップの方はぜひご連絡ください!

ハッシュタグ:#startupdating

【エントリー方法】

一般の応募はこちらから。
恐れ入りますが、応募者多数のため、3/10 20時をもって受付を閉め切りました。なお、3/9 21時〜3/10 20時はキャンセル待ちとして受け付けました。参加の可否は、イベントの数日前にお送りするリマインダーメールでご確認ください。

【プログラム】

地震被災/計画停電の影響を考慮し、通常より30分早い18:30開演(18:00開場)となっています。
18:30-20:00:パネルディスカッション「世界ネット事情サミット」
※18:00開場
出演(敬称略、順不同)
モデレーター:閑歳 孝子/Twitter: @kansai_takako
– ブラジル … 椿奈緒子/Twitter @tryal
– ベトナム … Viet Suzuki/Twitter @VietL
– 中国 … Jingbin Chan
– フランス … Remka Real
– ロシア … 西田光毅/Twitter @knishida777
– フィリピン … Dan Delima
– スウェーデン … 工藤岳

20:00-20:45:スタートアップ・デイティング
20:45:ファイナル・コール

20:00-20:30:ライトニング・トーク

【イベントインフォメーション】

【日 時】2011年3月28日(月) 18:30~21:00(開場18:00)
【参加費】開発エンジニア=500円、起業家/その他=2000円 ※軽食とドリンクが付きます
【場 所】株式会社 KDDIウェブコミュニケーションズ(6階)
東京都千代田区麹町三丁目6番地 住友不動産麹町ビル3号館
(有楽町線「麹町駅」徒歩2分 / 半蔵門線「半蔵門駅」徒歩4分 / JR線「四ッ谷駅」徒歩11分)


大きな地図で見る

【イベントスポンサー】

会場協力:株式会社 KDDIウェブコミュニケーションズ
フード提供協力:awabar
メディア協力:技術評論社,TechCrunch Japan, Asiajin