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Uber、アジア太平洋本部をシンガポールから香港へ移転か

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 Uber は、香港国内での事業を合法化する規制の枠組みが政府によって提供されるのであれば、アジア太平洋本部をシンガポールから香港に移転する用意があると述べた。 この動きが起こる前、5…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


Uber は、香港国内での事業を合法化する規制の枠組みが政府によって提供されるのであれば、アジア太平洋本部をシンガポールから香港に移転する用意があると述べた。

この動きが起こる前、5月第4週に Uber CEO の Dara Khosrowshahi 氏は会社の事業規模変更の一環として同社のシンガポール事務所を閉鎖すると発表していた。

Uber by Stock Catalog via Flickr

Uber はアメリカを拠点としている。香港ではすでに乗車利用が新型コロナウイルスによる危機前の70%ほどまで回復しているため、長期的な経済的機会を確信していると述べている。ただ、香港への投資を本格化する前に政府と協力してラ配車サービス規制の枠組みを構築する計画だ。

香港の立法評議会によると、香港では現在、タクシーやレンタカーとして認可されていない車両が「報酬を得て乗客を運ぶ」ことは違法だ。また他の市場で Uber が不当競争の申し立てを受けていることに加え、ドライバーパートナーとの法的関係が不明確なことも警戒している。

このような課題にもかかわらず、Uber は2014年に香港市場に参入して以来、事業のスケールに成功している。同社によると約25万人のドライバーパートナーが香港の人口の25%以上にサービスを提供している。

Uber の香港ゼネラルマネージャー Esyn Chung 氏はこう述べている。

香港には常に大きな野望がありましたが、配車サービスの法整備が進んでいないため、他の都市で行っているような投資は差し控えています。

地域拠点を香港に移転するという計画が実現すれば、地元にイノベーションおよびエンジニアリングのハブが設立されることになり、雇用機会が生み出され、香港のテクノロジーエコシステムの成長が促進されるだろう。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

動画制作と利用の「民主化」がはじまる

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本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です 人々のコミュニケーションが大きく変わろうとしています。 感染症拡大防止をきっかけに、人々はビデオ会議で仕事をするようになり、巣篭もりのエンターテインメント需要は、コンテンツの消費を飛躍的に伸ばすことに貢献しました。社会が大きく動き、様々な価値観が見直される中、コミュニケーション手段である動画もまたその役割を拡大させようとしています…

yutakamisaka
Viibar代表取締役、上坂優太

本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

人々のコミュニケーションが大きく変わろうとしています。

感染症拡大防止をきっかけに、人々はビデオ会議で仕事をするようになり、巣篭もりのエンターテインメント需要は、コンテンツの消費を飛躍的に伸ばすことに貢献しました。社会が大きく動き、様々な価値観が見直される中、コミュニケーション手段である動画もまたその役割を拡大させようとしています。

私たちViibarは本日、事業構造を大きく変える発表をしました。これに合わせ、これから動画ビジネスに何が起きようとしているのか、現時点の考え方を記しておきたいと思います。

従来型映像制作ビジネスの転換点

まず、今、私たちの世界で起こっている変化について。

動画というと、広く映画やテレビCM、エンターテインメントコンテンツなど、様々な形がありますが、やはりこの世界で最も革命的な役割を果たしたプロダクトはYouTubeだと考えています。ビデオを特別なものから、当たり前のものへと変えたからです。

これによって「動画を作る」という世界は大きく2極に分かれることになりました。ハリウッドやNETFLIX、テレビ番組のようなハイエンドの制作、低コストの領域だとCGMやクラウドソーシングによる制作です。間にはそれらを埋めるプロダクションが軒を連ねていると考えてください。

それが今回の感染症拡大で2極化がさらに進むと考えています。

理由はシンプルに「制作コストが上がった」からです。例えば撮影一つとっても、演者やスタッフの距離の確保、安全なロケーションやスタジオの確保、保険等の契約コスト含めて制作コストが上がりました。ハイエンドと低価格帯の分断はさらに大きくなり、中間に位置するプレーヤーはより深い谷に落ちることになると思います。

動画がビジネスになるシーンの拡大

一方、動画を必要とする機会は拡大することが予想されます。

例えば個人でも外出できない人たちがZoom飲みをしたり、YouTubeを見ながら家でワークアウトしたりする機会が一気に拡大したのはご存知の通りです。従来、こういったYouTubeのような消費者サイドで制作される動画というのは、趣味や娯楽の一部というのが一般的な認識でした。しかし今後、動画に伴って流通する「価値」が大きくなるにつれ、これらの動画が娯楽の習慣から、ある種のインフラへと転換するようになると考えています。

加えて注目すべき市場の動きがあります。それがコミュニティモデルの拡大です。

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ビーバーに所属するライバーのみなさん(画像提供:Viibar)

例えば消費者サイドから動画をビジネスにしようという人たちについては「YouTuber」が最も耳慣れた存在かもしれません。また、最近ではソーシャルコマースなどの文脈からライブ配信で商品を販売する「ライバー」の存在も日増しに強まっています。

ライバーとYouTuberの決定的な違いはビジネス構造というか方向性です。ライバーもYouTuberも同じくファンを獲得するのですが、YouTuberは単位として十万とか百万という単位を目指します。これは広告のインプレッションが彼らのビジネスプールになるからです。一方のライバーという存在はそれらの単位がもっと小さいケースが多い分、少数の方々の熱狂というのでしょうか密度が高いんですね。それが結果的に課金という形につながる。

つまり、重要なポイントは今回のパンデミックをきっかけに、マスからコミュニティへのビジネスの広がりがさらに加速しつつあるという視点です。

テレビっぽい影響力の代替から、小さな活動を繋げるための情報配信、例えば小さなレストランのコマースだったり、NPOなどの団体をクラウドファンディングで支援するような「人が人を応援する」という力を原動力にした動画活用の機会が、一気に拡大しようとしているのです。

もちろんこの中には今後揺り戻しがあるもの、不可逆な変化となるものに分かれますが、大きくB2CでもB2Bでも、動画が媒介する価値の総量は大きくなると考えています。

今こそ必要とされる動画制作・利用の民主化

ではこういった人々、もしくはビジネスチャンスに動画を使おうという時、従来型の動画制作はマッチするでしょうか。前述の通り、全体的なコストは上がっています。そこで考えなければならない概念が「動画制作の民主化」、より厳密に言えば「動画利用の民主化」です。

私は、動画の水道哲学という言葉を使うのですが、こういう状況下で、動画表現はまさしく水のように簡単に手に入る方法で幅広く利活用されることが望まれます。小さなレストランがプロモーション動画に高いコストは支払えません。かといって安かろう悪かろうでは伝わりません。

そのためには誰もが容易に制作することができ、誰もが容易にその動画を通じて情報や価値を得る体験がなければなりません。そしてそこにはテクノロジーが必要です。

動画技術というのは、我々が捉えている複合的な技術の造語です。「動画」という定義を、非同期型の動画のみではなく、同期型の動画(ライブやビデオ会議)、xRまで広く捉え、技術も「収録」「編集や要約」「加工」「配信」「運用」「解析」など変数が多くあります。

これらの技術を、あくまでニーズからの逆算で掘り下げていき、実装まで行えることが重要です。また、そもそも動画技術そのものは手段でしかないわけで、プラスαにどういう付加価値を付けられるかがやはり大事になってくるのです。

これらはプロダクトの提供だけで完結するわけではないので、元々Viibarが強みとしている大企業との連携も更に強化しながら泥臭く社会実装を遂げていく必要があります。

近くこの分野については自分たちの挑戦を公表していきたいと考えています。

新しい世界のはじまりに

もともとViibarのビジネスは動画制作に特化したクラウドソーシングからはじまりました。仲介型のみから始めたものの、当時はまだ動画制作をインターネットで発注するハードル、品質管理のハードルが高く、この裾野を広げるために、垂直統合のモデルに変化していったのが、我々が制作ビジネスを始めた源流です。

黎明期に市場を広げる意味で意義のある取組でしたし、我々のサービスがこれまでの動画利用拡大を牽引してきたという自負もあります。

一方で、パンデミックを機とした社会における変化の速度、特に「働き方」という観点では極めて大きな転換点になったと捉えています。2013年当時は難しかったリモートでの仕事が当たり前になりつつあるからです。

動画活用でいえば、これまで7年ほどかけて広告エンタメを中心に広がってきたものが、これを機に他の様々なユースケースでの利用が垂直的に立ち上がると見立てています。もちろん、それはいつかくる未来ではあったのですが、時間軸が強制的に圧縮された印象です。

デジタルシフトは一気に進みます。動画周辺でも加速度的に社会実装が進む中、ここで自分たちが変われないと今後、タイミングを失うかもしれない。それぐらいの構造転換のターニングポイントと考え、今回の判断をしました。

人と人の物理的な距離が広がった世界で、その距離を縮めることが動画の役割であり、我々への社会からの要請だと捉えています。

「動画の地平をひらき、世の中をポジティブに。」という当社ミッションの実現を、文字通り使命感をもってこれからも進めていきたいと思います。

フードデリバリの「最適ルート」を探せ!ーー需要高まる“物流A/Bテスト”に商機あり

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 withコロナの現在、EC市場が急成長しています。それに伴い、配達サービス強化が急務になりました。人員を最小限にしてオンライン上だけで店舗展開、在庫スペースと配達拠点だけを持つ「バーチャル店舗」の機運が高まっていると感じます。 多くの事業者が、仕入れ・在庫管理・配達だけを担い、オンラインで広告する「…

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Photo by Norma Mortenson on Pexels.com

※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

withコロナの現在、EC市場が急成長しています。それに伴い、配達サービス強化が急務になりました。人員を最小限にしてオンライン上だけで店舗展開、在庫スペースと配達拠点だけを持つ「バーチャル店舗」の機運が高まっていると感じます。

多くの事業者が、仕入れ・在庫管理・配達だけを担い、オンラインで広告する「スマート店舗経営」スタイルの良さに気が付くでしょう。この流れは実店舗を持つ大変さを知っている人にとって、不可逆的なトレンドとしてポストコロナでも加速していくかもしれません。

バーチャル店舗と相性が良いのは飲食業界です。たとえばUberEats上で商品を販売し、実店舗を持たず、配達拠点を兼ねたキッチンだけを所有・もしくは賃貸する業態が普及しようとしています。店員の人件費を削ることで効率的な事業運営が可能となりました。こうした業態は「バーチャルレストラン」「ゴーストレストラン」と呼ばれています。

グローバルフードデリバリー市場は2019年時点で1,074億ドル規模です。2020年には1,113億ドルにまで成長すると試算されています。「UberEats」「DoorDash」「GrubHub」「Postmates」の台頭と共に、世界中で配達ボリュームが増えている証左とも言えます。多くの飲食事業者がこうしたプラットフォームに加わり、店舗のバーチャル化を図ることは間違いありません。

参加事業者数が増えることは喜ばしいですが、プラットフォーム側は配達網の最適化に対する課題を新たに抱えています。

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Image Credit:nextmv

配達プラットフォーム企業が物流事業を運営する場合、その事業がどのように機能するかについて、細かくルールを決める意思決定アルゴリズムを構築する必要が出てきます。

TechCrunchで紹介された例ですが、たとえば業務を最適化するために、注文レストランに最も近いドライバーが食品を配達すべきだというルールを敷くとします。そうすると、近くにある別のレストランが一定の時間内に注文を受ける可能性が高いので、ドライバーは5分待ってから配達に向かうべきだという規定を追加することもするかもしれません。

これらのルールは、時間帯、場所、または何百もの他の要因に基づいて変更されることがあります。最終的にこの意思決定モデルは、規模が大きくなるとかなり複雑になります。コントロールできなくなる可能性が出てくるのです。

そこで登場したのが「nextmv」です。同社は「オペレーションズリサーチ」「Decision Science」の分野で活躍するスタートアップで、この分野はビジネス上の問題(多くの場合、複雑なオペレーション)に数学的モデルを適用します。

nextmvはオペレーションリサーチを活用して、主にフードデリバリー市場に参入しています。利用企業が自社独自の物流アルゴリズムを構築できるサービスを提供しているのです。膨大な量のデータを用いながらA/Bテストの要領でシミュレーションをおこない、先述したような意思決定のルールを作り出すことができます。

同社が参入するグローバルサプライチェーン分析市場は2018年で34.6億ドル規模です。2025年には98.75億ドルにまで成長する見込みです。年平均成長率は16.4%と試算されています。

もともと、オペレーションリサーチは、食材が届くまでの最適な配送ルート選択の自動化、医療スタッフのための最適なシフトスケジュール管理、サプライチェーンにおける価格設定などあらゆる分野に応用が効きます。しかし、現実では軍・防衛産業に人材を採られており、他の市場にあまりノウハウや知見、サービスが降りてきていませんでした。そこで高いシミュレーション技術をフード配達へと応用したのがnextmvとなります。

あらゆるモノがビッグデータとして分析・活用されていく現代。天候や交通情報、スタッフシフト構成、注文状況および事前予測から最適な配達ルートを常に導き出す、「フード配達版ナビゲーションシステム」に注目が集まるでしょう。単なるルート選択ではなく、個々の事情においてベストなルート選択を提案する、新たなGoogle Mapが求められているとも言えます。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

アフターコロナの不動産テック【ゲスト寄稿】

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本稿は、パリと東京を拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens によるものだ。英語によるオリジナル原稿は、THE BRIDGE 英語版に掲載している。(過去の寄稿) This guest post is authored by Paris- / Tokyo-based venture capitalist Mark Bivens. The …

mark-bivens_portrait本稿は、パリと東京を拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens によるものだ。英語によるオリジナル原稿は、THE BRIDGE 英語版に掲載している。(過去の寄稿

This guest post is authored by Paris- / Tokyo-based venture capitalist Mark Bivens. The original English article is available here on The Bridge English edition.


私が以前記した通り、不動産テックの分野でイノベーションに取り組んでいるスタートアップにとって、日本市場の魅力が増していると考えます。プロパティ管理ツール、建設テック、ブロックチェーンを利用した不動産のソリューション、オフィス・住宅のマーケットプレイスなど、さまざまな分野で需要があります。

そうした中、今回の新型コロナウイルスの影響で、不動産開発業者のイノベーション創出への意欲がますます向上しているように思えます。このトピックについて、アーリーステージのプロップテック企業への投資に特化した、ベンチャーキャピタルの Agya Ventures が見解をまとめました(私も Agya にベンチャーパートナーとして参加しています)。

下記は、当件に関する Agya の「新型コロナウイルス後の世界の不動産テック」という分析レポートの抜粋になります。当分析レポート(有料版)へのアクセスを望まれる方は、私に直接ご連絡ください

序章

コロナウイルスのパンデミックは、不動産業界に根本的な変化をもたらしました。小売店の多くは一時閉店となり、モールやオフィスも閑散としています。公共施設なども人影がまばらで、多くの人は自宅で過ごす時間が増えています。コミュニケーションも対面からオンラインへと移行するようになり、コミュニティの定義が変化しています。

当レポートでは、コロナウイルス後の世界で生活がどのようなものとなるのか、またテクノロジーがどのような役割を果たすのかを、不動産の観点からまとめました。具体的には、(1)衛生管理の向上、(2)ソーシャルディスタンス、(3)建物の健全化、(4)モビリティの変革、(5)バーチャル化、(6)家での外食、(7)空間をより幅広い用途に使用、の7つを重要なトレンドとして特定しています。

Image credit: Picalls.com – Aerial view of New York City

衛生管理の向上

衛生管理の水準が向上し、不動産業界全体に影響を及ぼすと予測されます。建物内の各種設備を「非接触化」するテクノロジーを導入することで、テナントがオフィスを安全に利用可能になります。そうした中、今後以下のようなテクノロジーの需要が高まると考えます。

  1. 非接触コントロールシステム:モバイルデータ通信、Bluetooth、Wi-Fi などを利用して、スマートフォンでビルやオフィスへのアクセスが可能になります。また、モバイルで入館パスを送ることによって、フロントデスクや紙による出入管理の必要がなくなります。
  2. 後付け可能な自動開閉ドアシステム: 既存のドアに後付けが可能な自動開閉システムは、オフィス内の接触を避ける対策の一つとして、重要になると予想されます。
  3. エレベーターホログラム:エレベーターのボタンは接触頻度が高く、弊社の考えではホログラムが、直接タッチするボタンの代替となる可能性が高いと見ています。テクノロジーとしてはまだ新しいものとなるため、既存のエレベーターシステムへの統合性が重要となります。
  4. エレベーター音声認識システム:エレベーターのホログラムの他にも、音声認識によるエレベーターの管理システムも存在しており、接触を避けて希望する階を指定することができます。
  5. ロボット清掃機:頻繁に清掃をすることは建物の衛生管理に不可欠ですが、そうした中で、ロボットの重要性が益々増しています。ロボットは既に倉庫や大規模なリテール店では使用されており、赤外線、ジャイロスコープ、超音波、カメラセンサー等、多数の機能を備えています。今後住宅やオフィス向けに小型のロボット清掃機がさらに増えていくものと見込まれます。

ソーシャルディスタンス

今後、従業員がオフィスでの仕事に戻るためには、ソーシャルディスタンスを確保するための対策が取れているということが必須条件となります。それに向けて、オフィスまた建物の管理者にはテクノロジーとデザインの両面において、以下のような変革の取り込みを検討する必要があります。

  1. 建物トラッキングスキャナ:リアルタイムにスペース占有率を測定するセンサーをインストールすることによって、不動産管理者や小売店の経営者は、建物内の人の混雑状況をより適切に把握できるようになります。この占有データとソーシャルディスタンスで推奨されている基準とを比較することで、オフィスや店舗が過密状態になるのを防ぐことができます。
  2. 仕切り: 一般的なオフィススペースや、また近年トレンドとなっていたオープンオフィスなどが、今後6フィート(約2メートル)のスペースを確保するオフィスへと変革する可能性があります。
  3. ウェアラブルデバイス:他の人と一定距離まで接近したときに個人へと警告するデバイスは、人口密度の高い環境で特に注目を集めています。通常、接触追跡アプリはラグ(遅延)が発生することも多く、プライバシーの懸念も伴いますが、そのような懸念に対応した商品も出てきています。

建物の健全化

ハーバード公衆衛生大学院が以前から行っていた「健康的な建物 (healthy building)」についての研究が、新型コロナウイルスの世界でますます重要となっています。今後 LEED(建築物環境性能総合評価システム)に相当する、建物の段階評価システムが一般化すると思われますが、現時点では、例として以下のようなテクノロジーを利用することで健康的な建物の一環になり得ると考えます。

  1. 体温測定カメラシステム:建物を健康に保つ有効な方法の一つとして、新型コロナウイルスの症状がある人を追跡するシステムが存在します。体温追跡カメラの設置は、プライバシーの問題につながる可能性がありますが、不可欠であるとも考えられています。
  2. スマートウィンドウ:自然光を強化し、目の疲れ、頭痛、眠気を軽減、まぶしさや熱を軽減する効果があるスマートウィンドウは、不動産開発業者などから大きな関心を集めています。
  3. 換気システム:換気システムは、「新型コロナウイルス対策において最も効果的なツール」とも見なされており、建物の外から新鮮な空気を取り込むクリーンな換気と、病原菌の拡散を防ぐために気圧を下げるシステムなどが注目されています。
  4. 衛生的な表面:細菌の拡散に抵抗する銅合金の表面や抗菌ポリマーは、今まで主に病院で使用されてきましたが、今後ドアハンドルや手すり用の銅合金の導入といった形で、オフィススペースへの導入が見込まれます。
  5. 瞑想・運動のための空間:心を落ち着かせ、健康の維持をサポートする施設は、健康なビルに必要不可欠です。例として、建物の未使用スペースを利用して、フィットネス空間を作ること等が挙げられます。

モビリティの変革

都市モビリティの選択肢において、短・中期的に大きな変革があると考えます。公共交通機関、地下鉄、配車サービスの代わりとして、歩行や自転車を利用することがより頻繁となると考えます。

  1. 道路の縮小: 特にヨーロッパを中心として、政府機関は空気の汚染が新型コロナウイルスに悪影響を及ぼすということで、私有車の使用を制限しています。イタリアのミラノ市長は特に自動車の使用に反対しています。
  2. 自転車・歩行スペース拡張:ヨーロッパを中心に世界中の都市・政府は、ソーシャルディスタンスの規制のもと、より多くの市民が歩行、もしくは自転車で移動ができるように、歩道や自転車優先レーンを拡張しています。
    • ベルリンでは、コロナ危機に対応するために、ポップアップ自転車レーンを一晩で拡張整備しました。ブリュッセルでは市内中心部全体を自転車や歩行者の優先ゾーンへ、パリでは長距離自転車レーンを9つ設備する計画を迅速に進めています。
  1. 公共交通機関の使用減少:電車に大きく依存している東京やニューヨークなどの都市は、特にラッシュアワーの時間帯に、ソーシャルディスタンスの規制を適用する必要性があります。
    • ミラノでは、1日あたりの電車乗客数を新型コロナウイルス以前の140万人から40万人に制限する予定です。当目標を達成するために、ソーシャルディスタンスの規制に従い地下鉄の駅の床に円を描き、定員に達したときに駅を一時的に閉鎖するなどの処置を取っています。
  1. マイクロモビリティ(e スクーターなど):公共交通機関のオプションが減少し、自転車レーンなどのインフラが拡大している現況において、マイクロモビリティ(e スクーターなど)の需要が増加することが予想されます。特に、都市ごとのニーズに対応し、地方公共団体と協力して取り組むことができる企業が成功していくと考えます。

バーチャル化

不動産のリースとプロパティ管理のバリューチェーンにおいて、様々な点にてテクノロジーの採用が加速することが予想されます。以前は直接訪問や、頻繁に人とのやり取りが必要だった分野でテクノロジーの導入が加速化すると考えられます。

  1. バーチャル内見:今後アパートや家の内見は、ますますオンライン(バーチャル)で行われるようになると予想されます。新型コロナウイルス以前、アメリカではバーチャルからアパート・家を見学する割合は1%程度でしたが、現在は約30%以上の人がバーチャルから見学していることが公表されています。フロアプラン、インタラクティブマップ、VR、ナレーション、ライブパノラマなど、バーチャル見学において機能を充実させている会社ほど、契約成立につなげることができると考えます。
  2. バーチャル賃貸完結サービス:複数の関係者が存在し、書類や交渉が複雑な商業用リース契約に関しても、ワークフロープロセスを自動化するソフトウェアによって、効率化されていきます。
  3. インテリアデザイン:ソフトウェアを使用して、アパートやオフィスのインテリアを設計するといったことが一般化するにつれ、今まで専門家の領域であったインテリア・デザインが一般人の領域に移行しています。
  4. テナントとのコミュニケーション:ビルの管理者は、テナントと丁重にコミュニケーションを取り、安心してオフィスへと戻ることができるように準備をする必要があります。

家での外食

在宅勤務が一般化し、家で過ごす時間が増えるにつれて、宅配サービスの需要が増加しています。当トレンドは、レストラン業界にも当然影響を及ぼし、その他にゴーストキッチンやドローンによる宅配などが重要となってくると考えます。

  1. ゴーストキッチン:「飲食業界のコワーキング」と呼ばれることもあるゴーストキッチンは、ここ数か月間特に注目されています。ゴーストキッチンの会社は、テイクアウトと配達に純粋に焦点を当てた経営のためのキッチンスペースを提供、固定費の削減をサポートしています。
  2. ドローン宅配:宅配の需要の増加に伴い、Uber Eats のような会社の宅配注文がここ数カ月で急激に増加しています。このような需要の増加に伴い、将来的にドローンによる宅配といったオプションが、既存もしくは新たなテクノロジー企業から提供開始されることが予測されます。

空間をより幅広い用途に使用

新型コロナウイルスの問題が明確化した不動産業界にとっての重要な学びの一つとして、日常の空間を、より扱いやすく、柔軟性が高く、社会のニーズに対し迅速に対応可能なものとすべき、ということです。そのような観点で見ると、例として、中・長期的に以下のようなことが重要になると考えます。

  1. ハイブリッド・多目的化:既存のリースの仕組みでは、次世代のニーズにかなっておらず、施設のハイブリッド化・多目的化が重要となると見込まれます。
    • 将来的に、1万平方フィート(約280坪)の飲食施設では、レストランだけでなく、ゴーストキッチン、食品配送会社の倉庫、ポップアップストア、ドローン配送ステーションなどにもスペースを割り当てる必要が生じると考えます。
    • 同様に、既存のテナントには、スペースをさまざまな目的に使用する柔軟性(例:午後はゴーストキッチン、夜間はレストラン等)を与え、特定のユースケースに限定されないトレンドが進むと考えます。
    • そのようなハイブリッド化の需要は強いですが、デザイン、安全性、およびゾーニングなども当然考慮して行う必要があります。
  1. 迅速な建築:技術が進化するにつれて、デベロッパーは、開発にかかる時間を短縮するように要求されています。その際に、技術を自社内で構築するか、もしくはスタートアップと戦略的パートナーシップを結んで技術を取り入れるかの検討が重要となります。
  2. 適応型リユース:このような危機においては、適応性の高い建物が重要となります。例えば、既存の建物を緊急医療施設として再利用(リユース)したりすることが可能となります。
    • ニューヨークのジャビッツセンターがベッド2,900床の病院に改造され、ロンドンの ExCeL 展覧会センターが4,000人の患者を収容する医療施設に変わったのと同様に、適応性のある不動産を考えることで、危機の時の対応はもちろんのこと、社会情勢・テクノロジーのトレンドが変化したとき、柔軟に対応することが可能となります。

まとめ

本稿では、コロナウイルス後の不動産業界のトレンドについての見解をまとめました。要約すると、従業員が徐々にオフィスに戻るにつれて、短期的には衛生状態の向上、ソーシャルディスタンス、建物の健全化などが重要になると考えます。

また、新型コロナウイルスの影響は不動産業界に対し、中・長期的にも及ぶと考えられ、モビリティの変革(車・公共移動手段への影響、そのための町づくり)、リースのハイブリッド化、柔軟性の高い建物などが中・長期的に重要となります。

今現在行き先が不透明な状況ですが、不透明であるからこそ、次世代の成長のためのビジネスを見つけ出し、テクノロジーを活用して成長へとつなげる良い機会となり得ると考えています。

Facebookの金融戦略:CalibraからNoviへブランド刷新、狙いにはLibraの独立性

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ピックアップ:Welcome to Novi ニュースサマリー:Facebookは27日、同社のブロックチェーン事業Libraのウォレット開発子会社「Calibra」のリブランドを発表した。新名称は「Novi」とし、ラテン語「”novus”(new)”via”(way)」を由来とする。また、企業ロゴも刷新されている。 Noviの具体的なリリース日は明…

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ピックアップ:Welcome to Novi

ニュースサマリー:Facebookは27日、同社のブロックチェーン事業Libraのウォレット開発子会社「Calibra」のリブランドを発表した。新名称は「Novi」とし、ラテン語「”novus”(new)”via”(way)」を由来とする。また、企業ロゴも刷新されている。

Noviの具体的なリリース日は明記されておらず、Libraネットワークのリリースに準ずると示されている。

話題のポイント:Calibraは昨年6月に、グローバル通貨・金融インフラの創造を目指すブロックチェーンプラットフォーム「Libra」におけるデジタルウォレットの役割を目指しプロジェクトが始動していました。

Libra自体は非営利組織の企業連合「Libra Association」として、FacebookやCalibra(現Novi)を含むa16z、TEMASEK、Uberなどが共同運営をしています。反してNoviは、Facebook直属でブロックチェーン事業リードのDavid Marcus氏によってプロジェクトが遂行されています。

 

Noviへのリブランディング背景について同氏は、「confusion」を解消させる目的にあるとしています。まず、上述のようにLibraとCalibraは極端に近似する名前となっていたため、どちらもFacebookによる運営だという誤解が広まっていました。また、CalibraのロゴがモバイルバンクCurrent社の色違いであることなどが指摘されていました。こうした「誤解」を取り除くことき、Libraの独立性を強調していきたい狙いがあるのだと思います。

さて、Libraは4月末にホワイトペーパーをアップデート(Whitepaper v 2.0)し、金融当局からの懸念を回避する方向性を示していました。アップデートされたWhitepaperでは、単一ローカル法廷通貨を担保としたステーブルコインLibra○○(○○ = 各国の法定通貨)の形の採用修正を加えています。これは金融当局に指摘された、複数通貨が入り混じった≋LBRのトランザクション量がスケールした際に、各国金融政策や金融自主権に大きな影響を及ぼすことを考慮した形と言えます(当初の≋LBRも一つの通貨として残り続けます)。

Capture
Libra Whitepaper 2.0

Libraは上述した各国ごとの通貨とペッグしたステーブルコインの例に、米ドル・イギリスポンド・ユーロ( ≋USD, ≋GBP and ≋EUR)を現段階で挙げています。そのため、Noviでは少なくともこれら3通貨は初期リリース時に採用されることになるでしょう。しかし、Noviサイトのアプリインビテーションには、3通貨のみでなく日本円を含む数多くの通貨選択画面があるため、リリース時にはさらに多くの通貨に対応することが見込まれます。

先日リリースした「Facebook Shops」のように、同社はプラットフォーム内におけるペイメントの流動性が活性化される仕組みを着々と作り上げています。Noviは独立アプリとしてリリースされるものの、WhatsAppやMessengerでの利用を想定したインテグレーションが実装される予定です。

加えてNoviは、政府発行IDによるKYC(Know Your Customer)の義務化を徹底することで、AML/CFT対策(アンチマネーロンダリング/テロ資金供与対策)を講ずることを明示化しています。

Libraが目指すのはセンシティブな金融領域なことに加え、親会社Facebookが社会的に問われるプライバシー問題など、解決しなければならない課題は山積みです。また、KYCフローを導入することによるプライバシー情報の一極集中化など、対策への対策が必要な状況が続いています。ただ着実に、法の整備に沿いつつLibra構想が前進していることは間違いありません。

東南アジアのブロックチェーン配車アプリ「TADA」、シリーズA拡張ラウンドで新韓銀行らから資金調達——累積調達額は1,000万米ドル弱に

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ブロックチェーンベースの配車サービス「Tada」を運営するシンガポールの MVLLabs(MVL)は21日、韓国の新韓銀行がリードしたシリーズ A のエクステンションラウンドで資金調達を実施した。調達金額は非開示。

声明によれば、ダイキャスト企業 Samkee Automotive(삼기오토모티브)と韓国の家具ブランド Iloom(일룸)もこのラウンドに参加したとされ、累積調達額は1,000万米ドル弱に達した模様。同社にとって、今回の調達は昨年韓国の VC 企業 SV Investment のリードで500万米ドルを調達したシリーズ A ラウンドに続くものだ。

シンガポールの Kampong Ubi にある MVL のオフィス前に立つ創業者で CEO の Kay Woo 氏
Image credit MVL

MVL は、車両台帳インセンティブを元にしたモビリティブロックチェーンプロトコルを使ったモビリティエコシステムだ。このテクノロジーにより、取引、移動、事故、車両メンテナンスなどのモビリティデータが記録され、1つのエコシステムで接続される。

2018年、MVL はシンガポールで Tada をローンチした。以来、シンガポール、ベトナム、カンボジアで8万1,000人以上のドライバーと55万人以上のユーザがサービスを利用したとしている。

声明によると、今回の資金調達により、MVL は 既存市場での継続的な拡大が可能になる。また、同社はTada の規模を拡大し、新プロダクトやサービスを提供することができるようになる。

MVL は、新型コロナウイルス感染拡大の中、MVL はカンボジアで、事業者とドライバーの収入や生活を支援するために「Tada Delivery」をローンチした。

同社は Tech in Asia に対し、次のように語った。

MVL は常にモビリティエコシステムの構築に注力することになるだろう。一方、デリバリ市場をリサーチし、この分野でどこに事業機会があるかを特定しつつある。それは、今後の注力分野の一つとなるだろう。

配車サービス業界は新型コロナウイルスの影響を受ける真っ只中にあり、苦戦を強いられている。先週、インドの Ola は、過去2ヶ月間で売り上げが95%減少したことを受け、1,400名に及ぶ人員削減を発表した。アメリカ Uber もまた、元々予定していた事業縮小の影響もあり、従業員6,000人超を解雇し、一部のオフィスを閉鎖した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

インドの配車サービス大手Ola、売上95%減少で1,400名の人員削減を発表

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


インドの配車サービス企業 Ola は、過去2カ月間で収益が95%減少したため、1,400名の従業員を解雇すると発表した。

Image credit: Ola

Ola の 共同創業者兼 CEO Bhavish Aggarwal 氏は、従業員への e メール で次のように書いている。

我々は当初、この危機は一時的なものであり、その影響は一時的なものであると期待していた。しかし残念なことに、これは短期間の危機ではなかった。そして、当社のビジネスの今後の見通しは非常に不透明で不確実なものとなっている。

レターによると、今回の解雇は Ola のモビリティ、フード、金融サービス部門の従業員に影響を与えるという。しかし、同社は従業員に対して、今回の解雇は一回限りの措置であり、その後は新型コロナウイルス関連の人員削減は行わないことを保証している。

影響を受けた従業員には、少なくとも3ヶ月間の固定給、従業員持株会の権利確定、医療保険、生命保険、傷害保険、キャリア支援、健康・ウェルネス支援が与えられる。Aggarwal 氏は、危機を乗り切るために、同社のリーダーシップチームの全メンバーも減給を実施したと述べている。

この危機に際し、将来の機会に投資できるように、我々は積極的に現金を節約する必要がある。

Aggarwal 氏は、今回の危機が E コマースとクリーンモビリティのマクロトレンドが加速させると指摘している。この間、Ola はテクノロジーを活用して効率性を向上させ、コストを削減する。また、グループ全体で研究開発の人材を採用し、イノベーションを促進し開発を加速する。

新型コロナウイルスは配車サービス各社に大きな打撃を与えており、移動制限命令によって人々は自宅に引きこもっている。東南アジアの Grab は最近、総売上が感染拡大前に比べ減少しているため、無給休暇、労働時間の短縮、サバティカル(長期休暇)などの柔軟な労働条件を従業員に提供している。

一方、アメリカに拠点を置く Uber は、シンガポールの地域本社を含むいくつかのオフィスを閉鎖し、事業の縮小に伴い従業員6,000人超を解雇した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

プロリーグ化するYouTube市場で生き残るには?

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本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です なぜ今、YouTube市場が過熱しているのか? YouTubeチャンネルの新規開設が増えていて、特にここ最近、タレントやスポーツ選手、ミュージシャンのYouTuberデビューが相次いでいます。例えば「有名人」に分類されるチャンネルのうち、チャンネル登録者数が1万人以上のチャンネルは2020年5月時点で1,178件と、前年同月と比べ…

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Photo by Pixabay on Pexels.com

本稿はスタートアップ自身がストーリーを投稿する「POST」記事です

なぜ今、YouTube市場が過熱しているのか?

YouTubeチャンネルの新規開設が増えていて、特にここ最近、タレントやスポーツ選手、ミュージシャンのYouTuberデビューが相次いでいます。例えば「有名人」に分類されるチャンネルのうち、チャンネル登録者数が1万人以上のチャンネルは2020年5月時点で1,178件と、前年同月と比べて56%も増加しています。

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有名人チャンネル開設数(※1)/kamui tracker調べ 2020年5月時点

近年YouTubeの影響力は高まり続けていましたが、新型コロナウイルスの影響による巣ごもり消費拡大に伴い、YouTubeを中心としたオンライン動画の視聴がさらに増加しています。これにより、今まで他のSNSをやっているインフルエンサーのYouTube参入が加熱したと考えられます。加えて感染拡大を防ぐため、テレビ局の収録の中断やライブイベントの中止などが相次ぎ、タレントの活動が制限されたことも自宅で撮影が可能なYouTubeへの参入を後押しした形です。その結果、市場は過熱しているわけです。

では、今YouTubeに参入する狙いはどこにあるのでしょうか?

まず収益を得られることが大きくあります。

他のSNSと違い、一定の条件をクリアすれば、YouTubeは投稿するコンテンツ自体に広告が付き収益が発生します。そして影響力のあるチャンネルには企業からタイアップのオファーもやってくるケースもあり、個人で年間に数億円の収益をあげるYouTuberもいるほどです。さらに企業運営のチャンネルであれば間接的に自社商品・サービスの拡販につながるケースも多くなります。

濃いファンを獲得できる場である、という点も重要なポイントです。

もちろん他のSNSでもファンづくりはできますが、動画で伝わる情報量は圧倒的に多いのが特徴です。個人が「インフルエンサー」となり、芸能人も直接ファンを獲得していくことが必要になってきているこの時代、自由に自己表現できるYouTubeの場はますます存在感が増しているのは間違いありません。しかし、YouTubeも競争が激化しており、始めたら伸びるというわけにはいかなくなってきました。

そこで、YouTubeチャンネルを始める上で留意したいポイントをまとめてみました。

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Photo by Terje Sollie on Pexels.com

YouTubeチャンネルを始める上で留意すべき点とは?

1.チャンネルの方向性がブレない軸を持つ
「チャンネル開設の目的は何か」「視聴者(ペルソナ)は誰で、どのようなコンテンツを求めているのか」「自分の強みを生かしたコンテンツ戦略は何か」を事前に整理しておく

2.マネタイズ方法を複数持つ
YouTubeチャンネルをマネタイズする方法はアドセンスやタイアップ広告に限らない。商品・サービスの販売、リアルイベント、コミュニティによる投げ銭、メンバーシップやオンラインサロンなどサブスク課金、など様々な選択肢の中から、どのようにマネタイズしていくかを考える

3.チームで運用する
市場が加熱し、視聴者から高いクオリティが求められている中で、常に新しいコンテンツを生み出し続けるのは容易ではない。企画立案を考える構成作家、撮影・編集メンバー、分析メンバーなどチームを組んで、継続的にコンテンツを投稿できる運用体制を整えることが望ましい

4.ファンとの交流を欠かさない
ファンとのコミュニティの構築もYouTubeをビジネスに繋げるための肝である。インフルエンサー自ら、動画のコメントやストーリー機能、ライブ配信、その他SNSなどあらゆる手段で視聴者と積極的にコミュニケーションを取り、コミュニティを活性化させていくことが重要である

5.とにかく継続する
YouTubeを始める心構えとしてスポーツに例えるなら、短距離走ではなくマラソンである。長い距離を走り続けるには、上に述べたように「チャンネル開設の目的」を明確にして本人のモチベーションを維持し続けることや、それを支える為の「運用体制を整える」ことが必要となる

ということでいかがだったでしょうか?

YouTubeチャンネルはGmailアカウントを持ってさえいれば、誰でも開設できます。しかし現在のYouTube運用は専門性が高まってきているため、やみくもに運用をしても成果につながりづらい状況です。

そういった知見を補うために、YouTubeチャンネル運用を支援する専門会社に相談してみるのもいいでしょう。そして専門的な知見に加え、データの活用もおすすめいたします。変化の激しいデジタル動画の世界においては、データに基づいたスピーディーな意思決定が求められるからです。

本稿はYouTubeの市場調査、競合・類似分析などが可能な国内最大の動画SNSデータ分析ツール「kamui tracker」を開発・運営する株式会社エビリー代表取締役、中川恵介氏によるもの。彼らのサービスに興味のある方は、以下のサイトから登録することで利用(一部機能は無料)できます。事業や採用に興味がある方、彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトください。

※1:国内のチャンネル登録者数1万人以上のチャンネルを対象とし、チャンネル出演者の職業で独自に分類し、タレント・ミュージシャン・スポーツ選手と判断(下記)されたチャンネルの開設月で集計(集計期間は2017年1月〜2020年3月)

  • タレント:俳優、モデル、芸人、声優、政治家など
  • スポーツ選手:野球選手、サッカー選手、オリンピックメダリストなど
  • ミュージシャン:シンガーソングライター、アイドル、音楽グループ、楽器演奏者など

1万人以上の「有名人」YouTubeチャンネルは昨年比5割増、巣篭もり需要で企業も熱視線【kamui tracker調べ】

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動画SNSデータ分析ツール「kamui tracker」を運営するエビリーは5月25日、利用登録者数が1万人を突破したことを公表している。新型コロナウィルスによる感染症拡大防止策で巣篭もり需要が増加し、YouTubeなどのコンテンツアクセスが伸びたことで4月の新規登録者数は前月比で3倍以上に拡大した。 kamui trackerは動画SNSデータの分析ツールとして2016年3月にβ版の提供を開始。…

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YouTubeにおける有名人チャンネルの開設数推移(エビリー調べ)

動画SNSデータ分析ツール「kamui tracker」を運営するエビリーは5月25日、利用登録者数が1万人を突破したことを公表している。新型コロナウィルスによる感染症拡大防止策で巣篭もり需要が増加し、YouTubeなどのコンテンツアクセスが伸びたことで4月の新規登録者数は前月比で3倍以上に拡大した。

kamui trackerは動画SNSデータの分析ツールとして2016年3月にβ版の提供を開始。YouTuberをはじめとするYouTubeチャンネル運営者や動画マーケティングに関わる事業者などが視聴分析などをするために利用している。今回、1万人を突破したのは分析機能を利用できる無料ユーザーの登録者数。

加熱するYouTuber市場、企業もマーケティング活用に熱視線

同社によると、ここ1年は特に有名人の「YouTuber化」に拍車がかかっており、タレントやミュージシャン、スポーツ選手に分類される「有名人」ユーザーのチャンネル開設数が拡大傾向にあるという。特に影響力のある1万人以上のチャンネル登録者数(購読視聴ユーザー数)を抱えるこれら有名人YouTuberの数は約1200件と、昨年同月比で56%増加したという調査結果を公表している。特にタレントやミュージシャンの開設は右肩上がりに伸長を続けている。

こういった状況に熱視線を送るのがマーケティング活用を狙う企業たちだ。

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YouTuberタイアップ実施企業数(エビリー調べ)

同社調査結果によると、YouTuberとのタイアップ動画を実施したことがある企業の数は、2016年の調査開始依頼、順調に拡大を続けている。こちらも2018年から19年に向けて大きく拡大しているが、今回の状況をふまえ、2020年にはさらに伸長することも予想される。

小売店+ライブコマースーーwithコロナの生き残り戦略は“ほぼ24時間営業”の越境EC店舗

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 小売業界が厳しい状況に追い込まれています。 Retail Driveによると、閉店した店舗舗の多くが再オープンしない動きを活発化させており、今年だけで1万5,000店もの米国小売店が閉店する可能性があるとの予測を公表しています。それ以外にもUSA TODAYは2025年までに米国で10万店もの店舗が…

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Photo by Chris Panas on Pexels.com

※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

小売業界が厳しい状況に追い込まれています。

Retail Driveによると、閉店した店舗舗の多くが再オープンしない動きを活発化させており、今年だけで1万5,000店もの米国小売店が閉店する可能性があるとの予測を公表しています。それ以外にもUSA TODAYは2025年までに米国で10万店もの店舗が閉鎖される可能性を伝えてますし、Reutersが伝えるところではLord & Taylorは、在庫を清算するためだけに38店舗の百貨店を再開することを計画しているそうです。

厳しい経営状況の中、実店舗を持つ大手ブランドはどのように考えているのでしょうか。The Seattle Timesによれば、Amazonにブランドが取り込まれているという動きがあるようです。

同記事では、オンライン小売業者向けソフトウェア「Feedvisor」が実施した調査を紹介。新型コロナ大流行前は約45%のブランドがAmazonで商品を全く販売しておらず、3分の1以上のブランドは、顧客にリーチする上でAmazonを必要としていないと答えています。多くのブランドや卸売業者は、Amazonが自社のマージンを圧迫し、貴重な顧客データを収集し、最も人気のある商品をコピーするのではないかと懸念していたためAmazonの手の届かないところに身を置いていました。

ところが、パンデミックでこれらの状況は一変します。

Amazonの力は、以前まで売上の大半を実店舗に頼っていた大手ブランドにまで拡大し、数少ない実店舗に代わる販売店の一つとして浮上することになったのです。パンデミックの影響でAmazonは急速に成長するという、ユニークな立場に置かれています。

店舗からライブ配信する越境EC

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Photo by Artem Beliaikin on Pexels.com

渋々Amazonへの参入を果たしている小売ブランド。これを機に、実店舗および自社ECの運用改善を行い、オンライン売上強化を図る動きが出てくるかもしれません。ただし、自社ECを前面に押し出したところで、Amazonへの勝算はほとんどないのが現実です。

それではAmazonが未だに進出しきれていない業態はどこでしょうか。

GAFAにだって弱点はあります。答えの1つがライブコマースです。あと1〜2ヶ月生き残れるのかわからない小売店舗が多数登場してきており、新たな販売チャネルニーズが高まりつつある中、ライブ配信プラットフォームの活用は期待される一手と考えます。

具体的には閉店中の店舗からライブ配信を行い、商品紹介・販売をする事業モデルが挙げられます。自粛要請が解除されたとしても向こう1〜2年は客の入りが減るリスクヘッジを考えつつ、全く使われない不動産資産および在庫を活用する考え方です。

事例として米国拠点のライブストリーミング越境ECサービスの「ShopShops」を挙げます。同社はニューヨークの店舗から中国市場向けに洋服を売るライブ配信コマースサービスを展開していました。プラットフォームはTaobao(淘寶網)です。テレビショッピング感覚でナビゲーター/キュレーターが提携店舗から商品を紹介し、店舗内の商品をお客が自国から購入していく越境ECの仕組みになっています。

平均2万弱のユーザーがリアルタイムに動画を視聴し、キュレーターが100点ほどの洋服・アクセサリーをリアルタイムに販売。北京のShopShopsチームがTaobaoのECサイトで購入を促し、米国のフォワーダーから輸出されます。LA・NYC・SF・MIAMI各都市で、毎日1回は販売イベントを開催。1店舗のイベント売り上げ平均は6,000ドルであったそうです。

ShopShopsは今はクローズしてしまっていますが、原因はタイミングの問題だったと今では感じます。withコロナの現代ではその提供価値が再認識されるのではないでしょうか。

“ほぼ24時間営業”の店舗業態

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Photo by Artem Beliaikin on Pexels.com

また今後は、店舗の価値を最大限活用する機運が高まってくるはずです。そこでShopShopsのように越境ECを事業軸に、時差を利用して店舗からほぼ24時間運用の形でライブ配信を行い、日本にいながらにして世界中に商品を販売する「店舗の販路拡張」の考えに注目が集まると感じています。時間帯によって配信先国を変える「24時間の」オペレーションです。

いわば各国ライブ配信プラットフォームにコンテンツ展開する「越境EC + ライブ配信時代の分散型メディア」のモデルで、人件費をなるべく削った形で実質24時間営業できる、無人店舗化にも繋がる事業概念です。

Airbnbが住宅の、Uberが自動車に眠る遊休資産をフル活用して成長したように、コロナで顕在化した閉店店舗および在庫資産を急成長を遂げつつあるEC市場に流す、時代に沿った越境ECのモデルに商機を感じています。

事実、閉店を余儀なくされた小売事業者が中国では、ライブ配信サービスを通じて消費者に直接商品を販売するECチャンネル化を指す「リテール・ストリーミング」の分野が成長しているそうです。

iiMedia Researchのレポートによると、中国でのライブストリームECは2019年に年間610億ドル相当の取引を達成しています。 さらに最近では、コロナウイルスのロックダウン中に人々が自宅にいるため、チャネルはさらに劇的な後押しを受けています。同じレポートでは、2020年にはリテールストリーミングの取引額が合計で1290億ドルに達すると予測。2月だけで、中国最大の小売ストリーミングプラットフォームのTaobaoは、ベンダー数719%の増加を見ているとのことです。

実店舗に人が集まらないのであれば、人が集まる場所に積極的に展開する必要があります。さらに、コスト垂れ流しの状態になっている新たな店舗運用を考える時期に、既存事業者が手軽に導入できる事業モデルを考える必要が出てきました。今回紹介した越境EC向け店舗サービスは、日本の店舗を1日でグローバル展開ブランドに変えるアイデアになるかもしれません。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した