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Chris O'Brien

Chris O'Brien

フランスのトゥルースを拠点に活動するヨーロッパ特派員。政府の支援を受け、3年間にわたり人がカスレ、バター、ワインをどれほど消費しているかを研究している。以前は15年間にわたり、San Jose Mercury News や Los Angeles Times でシリコンバレーを取材。それを証明するかのように、今もシリコンバレー時代の能力を発揮している。南仏の生活コストの安さをシリコンバレーの人が知ったら、どうなることかと毎日思っている。

執筆記事

IBMとブロックチェーンの今: 企業が日常的に利用するように(5/5)

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企業のブロックチェーン利用 (前回からのつづき)これらのプロジェクトを通じてブロックチェーンの実行可能性を確立してきたIBMは、現在、企業ユーザーへの提案を加速させている。 IBMはそのグローバル・ビジネス・サービスを通じて、企業が独自のブロックチェーン・プラットフォームを立ち上げるために協力しており、これまでに100件以上のケースを開発してきたという。Rennie氏はこう言及する。 「ブロックチ…

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企業のブロックチェーン利用

(前回からのつづき)これらのプロジェクトを通じてブロックチェーンの実行可能性を確立してきたIBMは、現在、企業ユーザーへの提案を加速させている。

IBMはそのグローバル・ビジネス・サービスを通じて、企業が独自のブロックチェーン・プラットフォームを立ち上げるために協力しており、これまでに100件以上のケースを開発してきたという。Rennie氏はこう言及する。

「ブロックチェーンはビジネスの目標を追求するのに適した技術であるということをパートナーにお伝えしています。あらゆるパターンを十分に実証してきましたのでそのアプローチが初めて、というケースはほぼありません。人々が抱く不安を少しでも解消するために私たちは進歩を遂げていると思います」。

同氏によればブロックチェーンの利点はやはり柔軟性と透明性の向上にあるという。これは、より多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを推進する中で重要になるポイントだ。Rennie氏は現在の状況をこう話す。

「この1年半の間にビジネスリーダーたちは、自分たちがやりたいと思っていたマルチパーティー統合(訳註:複数のプレーヤーによる情報統合)の一部が可能になり、非常に困難なビジネス統合やデータ共有の問題にブロックチェーンを適用する方法を理解しはじめたことで急速に加速しています」。

2年以上前にさかのぼると、これらのプロジェクトのほとんどは主にパイロット版ばかりだったそうだ。しかし、この1年間で、より多くのパートナーが日常的に使用するようになっている。その中には、中小企業の資金調達を促進するためにブロックチェーンを利用しているWe.tradeや、サプライヤーとの関係を管理するためにブロックチェーンを利用しているHome Depotなど、注目度の高いパートナーが含まれるようになった。

今後、IBMはブロックチェーンを拡大するハイブリッドクラウド戦略の重要なツールと捉えている。Rennie氏はブロックチェーンは、異なるクラウドサービスを利用する際に生じる複雑さを管理するためのもう一つの方法であると話す。

「ハイブリッドクラウドの機能について考えてみると、私たちが支援していることの大部分は、さまざまな方法でビジネスプロセスを自動化して統合することです。ブロックチェーンは統合自動化とマルチパーティの統合を可能にするため、非常に重要な役割を果たしています。ブロックチェーンは、未来の思考から現在の思考へと変化しているのです」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:Marsekと進める海運業へのブロックチェーン導入(4/5)

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(前回からのつづき)またIBMは、Marsekと連携してTradeLensと呼ばれる海運業に対するブロックチェーンの導入を推進している。ポートのオーナー、コンテナ企業、物流会社、税関職員、荷主などを一つにまとめスマートコントラクトをベースとした取引プラットフォームとなっている。同業界は未だに電話やファックスが主なコミュニケーションツールなため、大きな一歩であると言える。 Renni氏は取り組みにつ…

Image Credit : IBM

(前回からのつづき)またIBMは、Marsekと連携してTradeLensと呼ばれる海運業に対するブロックチェーンの導入を推進している。ポートのオーナー、コンテナ企業、物流会社、税関職員、荷主などを一つにまとめスマートコントラクトをベースとした取引プラットフォームとなっている。同業界は未だに電話やファックスが主なコミュニケーションツールなため、大きな一歩であると言える。

Renni氏は取り組みについて以下のように述べる

「海上の運送は非常に競争の激しい領域です。特に、サプライヤーから始まり、税関の油種管理や船上での作業など全てを管理しようとすると複雑かつ相当量の事務処理が発生します。出荷するサイドが、オンデマンドに荷物の位置を完全に把握することは非常に困難で、仮に実現できれば貴重なのは明らかでしょう」。

昨年春のパンデミック発生の初期段階で、IBMはサプライヤーと購入者を繋ぐブロックチェーンプラットフォーム「Rapid Supplier Connect」を導入している。これは、マスク・防護服などを製造するメーカーや消毒剤を製造するメーカーなどが大規模なサプライチェーンの変更を余儀なくされたことで、新しいプレーヤーが繋がる方法を必要としていたことが起因するという。

プロジェクトのゴールには、そうした商品を今まで購入した経験のないバイヤーが商品の検証を可能とすることに置かれている。Renni氏によれば、両者がエコシステムに参加することでより透明性の高いトランザクションを進めることができるという。

例えばこの場合、エコシステム参加者は信頼に相当するデータをブロックチェーン上で共有していることを確認することができる。これにより、購入や価格など新規参入のプレーヤーがバイアスなく情報検証することが容易となる。Renniは次のように述べている。

「彼らはそれぞれが独自に病院や生産する工場に紐づいたサプライチェーンシステムを運用していました。つまり、彼らを無理やり新しいサプライチェーンに移行させることや、共通のサプライチェーンを使ってもらうことなどは不可能だったのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:Walmartらと取り組む「Food Trust Network」(3/5)

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Food TrustNetwork (前回からのつづき)確かにHyperledgerはプラットフォームとして見られることも多いが、IBMはツールをただ作るだけでは十分でないと判断した。IBMでは、ブロックチェーンで何をすることができるのかまで表現し実証することで技術に対する信頼を獲得できるのではと考えている。そのため、IBMでは多くの業界で活用できるブロックチェーンのプロジェクトを中心に扱っている…

Food TrustNetwork

(前回からのつづき)確かにHyperledgerはプラットフォームとして見られることも多いが、IBMはツールをただ作るだけでは十分でないと判断した。IBMでは、ブロックチェーンで何をすることができるのかまで表現し実証することで技術に対する信頼を獲得できるのではと考えている。そのため、IBMでは多くの業界で活用できるブロックチェーンのプロジェクトを中心に扱っているのだ。

おそらく、IBMのプロジェクトとして最も注目を集めいるのはIBM Food Trust Networkだろう。Rennie氏は「IBM Food Trust Networkは食糧サプライチェーンの透明性を高めることを目的に設計されています。これは、農場から消費者までに関わる加工業者や小売、輸送業者など全ての関係者と協力し制作したもの」と述べている。

Rennie氏は今まで、上述したような異なるセクターの事業者が独自のITシステムを利用しており、一つのシステム上に統合するのは大きな弊害があったと述べる。また仮に統合できたとしても情報の完全共有は難しく、信頼関係を築く難易度も高い。

これにより、WalmartやCarrefourなどの大手小売業者が参加し、棚に届いた商品をモニターできるようになった。実際、商品の生産から売り場に至るまでの流れは非常に煩雑で、完全に把握することは困難と思われていた。例えばレタスのような食品が店頭に並ぶまで店側はそれがどこから届いたものなのか、ほとんど見当がつかないことが普通であった。

この問題点としてはレタスに大腸菌など何かしらリスクが起きた際に、どの出荷先が汚染されている可能性があるのか判断することができないため、膨大な量のレタスを廃棄することが避けられなかったという点が挙げられる。

IBMの役割としては、Food Trust Networkに参加した場合、そのパートナーがどの様な機密情報を共有し、それに応じてどのような利益が生じるのかを分かりやすく説明する必要があった。

「私たちはビジネスの観点でいかに分散型の信頼関係が築かれるのかを実際に示す必要がありました。また、それに応じてサプライチェーンの動きの中で実例を示す必要もあったのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

IBMとブロックチェーンの今:ブロックチェーン導入の課題(2/5)

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HyperledgerとIBM (前回からのつづき)ブロックチェーンは分散システムを活用し、システム内におけるトランザクションの透明性を高めることが可能だ。加えて、個々の商品の識別をすることも可能なため、商品の偽造などの不正行為などを把握することができる。IBMのブロックチェーンに対する取り組みはHyperledgerがが挙げられるだろう。これは、Linux Foundationのオープンソースで…

Image Credit :Hyperledger

HyperledgerとIBM

(前回からのつづき)ブロックチェーンは分散システムを活用し、システム内におけるトランザクションの透明性を高めることが可能だ。加えて、個々の商品の識別をすることも可能なため、商品の偽造などの不正行為などを把握することができる。IBMのブロックチェーンに対する取り組みはHyperledgerがが挙げられるだろう。これは、Linux Foundationのオープンソースであり、エンタープライズ向けブロックチェーンの代表格として挙げられる。2016年に設立された同財団は、30の設立メンバーで構成され、IBMも含まれている。

Rennie氏は「私たちは早い段階から企業ニーズに応じたブロックチェーンにフォーカスし、Hyperledgerに貢献することに力を注いできました」と述べる。

同社によれば、ブロックチェーン導入の課題の一つはブロックチェーンと暗号資産が同義語のように扱われていたことにあるという。Hyperledgerでは、ブロックチェーンを利用してP2Pのプラットフォームを作成したうえで、金融や製造、IoTや保険などの多種多様な業界へ利用できることが導入のメリットだ。同氏は業界横断的な標準を定めたことが、ブロックチェーンという新しい方法でデータの共有を促進することに役立ったと述べる。

12月上旬に発表された最新のHyperledger年次報告書によれば、同技術を利用した企業・組織のプロジェクトは67社に上っているとする。また、IBMは3,631件のコミット量で最大の貢献者となり、2位とは3倍近い差をつけている。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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IBMとブロックチェーンの今:ブロックチェーンはDXを加速させる重要なツール(1/5)

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ブロックチェーンは暗号化やコンセンサスなどの難解な用語が多く、ITのマネージャーであっても混乱することが多い。しかし2020年、IBMがブロックチェーンをエンタープライズ向けにフォーカスさせメリットを伝えることで、多くの企業が導入に向け大きく前進している。同社が提唱する利点には、信頼性と透明性に基づく大規模かつ安全なネットワークデータ共有環境が特に強調されている。デジタルトランスフォーメーションに…

ブロックチェーンは暗号化やコンセンサスなどの難解な用語が多く、ITのマネージャーであっても混乱することが多い。しかし2020年、IBMがブロックチェーンをエンタープライズ向けにフォーカスさせメリットを伝えることで、多くの企業が導入に向け大きく前進している。同社が提唱する利点には、信頼性と透明性に基づく大規模かつ安全なネットワークデータ共有環境が特に強調されている。デジタルトランスフォーメーションに力を入れるエンタープライズにとっては、ブロックチェーンはDXを加速させる重要なツールとなりつつある。

IBMにてブロックチェーンジェネラルマネージャーを務めるAlistar Rennie氏は以下のように述べる。

「企業変革を推進しているほとんどすべてのCIOは、アジャイル、高速かつオープンな方法でプロジェクトを進めることに重点を置いています。私たちが成功を収めているのは、ブロックチェーンをそのような企業に対して本当に必要なビジネスツールとして提唱できるようになったことに起因します。もし、セキュリティーとプライバシーを良質させたマルチパーティーを統合し、かつ迅速に既存ビジネスに効果を与える必要あるのであればブロックチェーンは最適なテクノロジーであると言えるでしょう」。

ブロックチェーンは企業が取り扱うデータを最大限に活用するためのユースケースも見出され始めており、IBMは3つの戦略に従ってブロックチェーンの浸透を目指そうとしてる。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Zoom物語:パンデミック後の世界へ(3/3)

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(前回からのつづき)ユアン氏によると、今期を振り返って、根本的な問題は新しい消費者の目で世界を見ることに欠けていたことだと述べた。たとえばセキュリティは通常、顧客企業のITチームによって対処されていた。 「通常、私たちと協力している顧客企業のITチームは、一部の機能を有効にしたり無効にしたりします。消費者に対しては、このアプローチをさらに強化する必要があります。社内のアプローチを変更して迅速に対応…

ユアン氏はパンデミック後もワーケーションなどでの利用が続くとしている・Photo by Andrea Piacquadio from Pexels

(前回からのつづき)ユアン氏によると、今期を振り返って、根本的な問題は新しい消費者の目で世界を見ることに欠けていたことだと述べた。たとえばセキュリティは通常、顧客企業のITチームによって対処されていた。

「通常、私たちと協力している顧客企業のITチームは、一部の機能を有効にしたり無効にしたりします。消費者に対しては、このアプローチをさらに強化する必要があります。社内のアプローチを変更して迅速に対応しなければなりません」。

パンデミック後の世界

ワクチンが完成すれば、Zoomは再び不確定要素に直面する。ここ6週間、ワクチン開発の進展に関するニュースによって株価は急落し、ワクチン開発に障壁が現れれば株価はすぐに回復した。明らかに、ウォール街は学校やオフィスが再開した後も世界が同じ頻度でビデオ会議を使い続けるとは考えていない。

ユアン氏はおおむね認めているが、ビデオ会議への参加は根本的かつ永続的な変化につながるだろうと楽観視してもいる。たとえば出張だ。費用や時間的な要件、環境への影響を考えると、従来の出張の多くは正当化が難しいと彼は主張している。オフィスに関しては、企業がさまざまなリモートワークのあり方を体験するにつれて、ハイブリッドモデルが出現すると彼は確信している。

「今日・明日はオフィスで働き、来週は在宅勤務する、というふうになるかもしれません。そうなればより多くの時間を持てるようになり、家族と一緒に過ごし、好きなことに時間を使うことができます」。

今後10年間で5Gネットワークが普遍的になり、拡張現実によってビデオ通話でのやりとりがもっと豊かになれば、さらに劇的な変化が起こるとYuan氏はみている。これらのツールは現実世界の会議と仮想世界の会議のギャップを埋めるかけはしとなるはずだ。

「スターバックスで一緒にコーヒーを飲んでいるような気分になるでしょう。どこにいようが、誰でも、いつでも一緒に、同じ場所にいるかのように感じることができるでしょう」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Zoom物語:上場、パンデミック、株価高騰・・そして更なる成長痛(2/3)

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(前回からのつづき)そして時間とともに彼が正しいことが証明された。Zoomは2019年に株式公開した。2019年当時、テック業界のIPOとしては最高の業績だった。ビデオ会議サービスを提供する同社はIPO価格を1株当たり36ドル、上場初日の終値は72%高、その後6月には株価が102.30ドルに達した。だが投資家が2020年に向けて不確実性が高まると予想し、12月下旬には株価は66.64ドルに下がった…

Zoomの株価推移(12月17日時点)

(前回からのつづき)そして時間とともに彼が正しいことが証明された。Zoomは2019年に株式公開した。2019年当時、テック業界のIPOとしては最高の業績だった。ビデオ会議サービスを提供する同社はIPO価格を1株当たり36ドル、上場初日の終値は72%高、その後6月には株価が102.30ドルに達した。だが投資家が2020年に向けて不確実性が高まると予想し、12月下旬には株価は66.64ドルに下がった。

その後パンデミックが起こった。同社は成長への準備をしていたが、大きな波はこなかった。

Zoomは現実を見据えて再編成を行った。急速な採用ペースを維持していたが、ユアン氏は従業員の採用方法を再考しなければならなかった。1年前、Zoomは従業員数2,400名だったが、現在は3,400名だ。多くの企業と同様、新入社員がバーチャルな職場と一体化していると感じられるようにしつつ、直接会うことのない従業員に企業文化を伝える方法を考える必要があった。

さらに劇的なことに、消費者はZoomに群がった。Zoomはビジネスツールではなく標準的な文化のひとつとなり、事実上ビデオ通話の代名詞となった。人々はもはやSkypeではなくZoomを使うようになった。

当初、同社は大喜びだった。Zoomの会議参加者は日次で最高1,000万人だったのが、3月には2億人を超えたVentureBeatのEmil Protalinski氏は4月に次のように書いている

「日次アクティブユーザー数は、Skypeが前月比70%増、MicrosoftのTeamsが4ヶ月で110%増なのに対し、Zoomは3ヶ月で1,900%も爆発的に増えたといえばこのすごさが実感できるでしょう」。

株式市場は拍手喝采を送り、10月中旬にZoomの株価は559ドルまで上昇した。しかし同社は適応に苦心し、つまずき、痛い目にも遭った。

確かにZoomは使いやすさを提供していたが、設定によっては招かれざる参加者がビデオをクラッシュさせ、消費者は「Zoombombing(Zoom爆撃)」の被害に遭った。同社はK-12(幼稚園〜高校)のデフォルト設定を変更し、仮想教室に入室できる人や、共有できるものについて、教師がより詳細にコントロールできるようにしなければならなかった。Electronic Frontier FoundationはZoom設定に関する消費者向けガイドを出版している

セキュリティではさらに困惑を呼んだ。成功によってより厳しい精査を受けるようになり、すぐに同社に関するセキュリティの欠陥、プライバシーの侵害、訴訟、調査といった見出しが毎日のように紙面を賑わした。結局これらの問題を修正するまで、Zoomはすべての新機能の開発をストップすると発表した。10月にZoomはすべての顧客に対してエンドツーエンド暗号化を段階的に展開することをを発表した。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Zoom物語:投資家が見向きもしない「ビデオサービス」(1/3)

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職場における「ITの一般コンシューマー化」が話題になっている。しかしZoomのケースはパンデミックの影響でちょっと違った話になったようだ。この高評価のテレビ会議サービスはいくつもの苦難の道を辿りながら、急速に他の方向にシフトすることを余儀なくされた。 Zoomの創設者でありCEOのエリック・ユアン氏は、ユーザーの目を通して世界を見よう、という企業文化ではあったものの、突然大量の一般消費者がそれこそ…

Zoom launches end-to-end encryption

職場における「ITの一般コンシューマー化」が話題になっている。しかしZoomのケースはパンデミックの影響でちょっと違った話になったようだ。この高評価のテレビ会議サービスはいくつもの苦難の道を辿りながら、急速に他の方向にシフトすることを余儀なくされた。

Zoomの創設者でありCEOのエリック・ユアン氏は、ユーザーの目を通して世界を見よう、という企業文化ではあったものの、突然大量の一般消費者がそれこそ遠隔学習からバーチャル飲み会まであらゆる目的でこのプラットフォームを使おうと試みるようになったことで、前提条件を問い直す必要に迫られたと語る。

「長年のハードワークの末、人々のつながりを助けるという夢が実現したのですからそれはエキサイティングでした。しかし突然、予想の30倍以上の成長を遂げてしまった場合はどう対処したらいいのでしょうか?そう、もっと頑張らなければならなくなったのです」。

ユアン氏はパンデミック下における仕事とテクノロジーが大きなテーマとなった大型カンファレンス「Web Sumit」の2日目に登壇していた。2011年に設立されたZoomは、当初、CiscoのWebExを利用していた顧客をターゲットにしていた。WebExの初期の従業員であり、CiscoがWebExを買収したことをきっかけに同社に在籍を続けていたのがユアン氏だ。しかし数年後、顧客が製品に不満を持っているように感じたことからモチベーションを徐々に失うことになる。ユアン氏はこう振り返る。

「私が退職する前の1年間はほぼ毎日、WebExのお客様の幸せそうな姿を1人も見なかったのでオフィスに行きたくありませんでした」。

彼は当時、多くの競合となるビデオ会議の選択肢があるにもかかわらず、会社がビジネス顧客のニーズを満たしていないことを理解していた。一方、彼はスタートアップする際の資金調達に苦労したことでも有名で、多くのベンチャー キャピタリストは彼の事業を敬遠していた。振り返って彼は今、その当時のことを根には持っていない。

「彼らは間違っていなかったと思う。確かに市場は飽和していました。世の中に別のビデオサービスが必要だとは誰も思っていなかったんです。しかし、私は顧客と話すことに多くの時間を費やしました。すると誰も既存の製品を好んでいなかったので、市場の可能性が大きいと確信したのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

24時間Fleets開始:Twitterが考える「音声ライブ」と「謝罪」機能(2/2)

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Fleetsだけでない新たな機能 (前回からのつづき)Twitterはより話しかけやすくなる他の方法にも取り組んでいる。今年初め、TwitterはAppleのiOSユーザー向け音声Tweetを開始した。同社はそれがうまくいっていると主張している。 実は今、Twitterは音声の使用を拡大しようとしている。テスト中のコンセプトでは、オーディオダイレクトメッセージを送信することができる。同社によると多…

Fleetsだけでない新たな機能

(前回からのつづき)Twitterはより話しかけやすくなる他の方法にも取り組んでいる。今年初め、TwitterはAppleのiOSユーザー向け音声Tweetを開始した。同社はそれがうまくいっていると主張している。

実は今、Twitterは音声の使用を拡大しようとしている。テスト中のコンセプトでは、オーディオダイレクトメッセージを送信することができる。同社によると多くのユーザーからリクエストがあると主張している機能なのだが、詳細はほとんど明らかにされていない。

TwitterのプロダクトデザイナーMaya Gold Patterson氏は、さらに意欲的な製品を開発中であることを明らかにしている。それがAudio Spacesだ。ここでユーザーは他のユーザーとライブチャットルームを作成することが可能になるという。

「ライブの『Audio Spaces』とは、ユーザーが一人の人やグループと直接コミュニケーションをとることができる場所をイメージしています。ここはが非常に親密で安全なものであり、この空間をホスト付きのディナーパーティーに例えています。パーティーで快適に過ごしたり、楽しい時間を過ごしたりするためには、その場にいる全員のことを知っている必要ありませんが、誰もが快適にテーブルに座ることができるはずです」(Maya Gold Patterson氏)。

Audio Spacesのリリース時期はまだ決まっていない。Patterson氏によるとTwitterはまず、プラットフォーム上で最も危険を感じている可能性の高いユーザーを対象にテストを開始するという。

「私たちが想像しているような方法で、人々がAudio Spacesのライブを最大限に活用できるようにするためには、安全性を確保する必要があります。そこで、私たちは少し変わった方法を試すことにしました。それはSpacesの最初の実験を、プラットフォーム上で被害を受けている人たち、つまり女性や社会的に疎外された背景を持つ人たちという、非常に少数のグループに向けて始めようとしています。私は黒人女性として、残念ながらオンラインやTwitter上で数え切れないほどの嫌がらせを経験してきました。だからこそ、これを正すことは私個人の問題なのです。そしてチームは、まずこのグループの人々からAudio Spacesについてのフィードバックを聞きたいと思っています」(Maya Gold Patterson氏)。

最後に、TwitterのシニアプロダクトマネージャーであるChristine Su氏は「プライベートな謝罪」を可能にするツールや機能を開発しようとしていることもほのめかしている。

「来年に向けて模索していることの一つは、感情的になって一時的にコントロールを失った時、『ちょっとまって、落ち着いて』と言ってくれる信頼できる人の存在についてです。私たちはプラットフォーム上でのプライベートなフィードバックや謝罪の方法を模索しています」(Christine Su氏)。

ではそれは一体どのようなものになるのだろうか。Su氏はこのように語っていた。

「通知のように見えるかもしれません。あるいはフォローしている人からのちょっとした肘打ちのように見えるかもしれません。楽しみにしていますし、方法論的にそのフォーマットと、それがツイッター上の人々にとってどのように機能するのかを模索してきました。全てはTwitter上でより多くの共感と思いやりを構築できるようにするための試みを少しだけ先出ししたものになります」(Christine Su氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Twitterの“24時間で消える”「Fleets」は会話のハードルを下げる(1/2)

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Twitterとは何かーー。このソーシャルメディア・プラットフォームが立ち上がってから14年以上が経過した今でも、この質問に答えるのに多くの時間が必要になる。今日(原文掲載日は11月17日)、24時間で消える「Fleet」の公開で、Twitterは会話の形を変えようとしている。 昨日のプレスブリーフィングで開発責任者たちは約20分を費やして、Twitterの使命(”社会の会話に奉仕する…

Image Credit : VentureBeat

Twitterとは何かーー。このソーシャルメディア・プラットフォームが立ち上がってから14年以上が経過した今でも、この質問に答えるのに多くの時間が必要になる。今日(原文掲載日は11月17日)、24時間で消える「Fleet」の公開で、Twitterは会話の形を変えようとしている。

昨日のプレスブリーフィングで開発責任者たちは約20分を費やして、Twitterの使命(”社会の会話に奉仕する”)を説明するだけでなく、その多くの欠点を認めていた。人々は安全にツイートできているとは感じていないし、威圧されていて、そして多くの人はTwitterを理解していない。ほとんどの人はただうろついているだけだ。

「人々が受動的にただ眺めているだけの状態から、能動的な活動に移行するのを妨げていたものは何だと思いますか?」ーー Twitterの調査責任者であるNikkia Reveillac氏はこう私たちに尋ねた。「人々が話をすることから学んだことは、つぶやきと会話に従事することは、まさに信じられないほど恐ろしいことができる、ということです」。

結果的にTwitterはフィルタリングされていない生の考えを共有することを恐れない、一部の人々によって支配されたプラットフォームとなってしまった。10月に発表されたPew社の調査によると、10%のユーザーが米国の全ツイートの92%を占めていたそうだ。

では、このようなあるまじきTwitter職人たちを弾くにはどうしたらよいのだろうか。

Twitterは今年に入ってから、威圧的な要素を下げるためのいくつかの段階的な措置を取ってきている。1月には、Twitterは人々が返信を非表示にできるようになることを発表した。その後、8月に同社はユーザーがより選別された会話を可能にするため、Tweetに返信することができる人を選択できる新機能を公開している。

この感情の延長上にあるのがFleetsだ、というのだ。

確かにこのように深く分析された文脈や調査はすべて正しいかもしれません。しかしそれはまた、SnapchatをコピーしたInstagramのストーリーズの、これをさらに模倣したFacebookのストーリーズに洒落たインテリ装飾を施したもののようにも見える。

「このフォーマットはみなさんには馴染みがあるかもしれません。しかし、私たちはこのフォーマットと、それがTwitter上の人々にとってどのように機能するのかを体系的に探求してきました。そして、市場テストと調査を通して、私たちのプラットフォームにとって意味があることに気付いたのです」。

こう語るのはデザイナーのJoshua Harris氏だ。

彼はFleetsの機能によって多くのユーザーがより会話に飛び込みやすくなるだろうと述べた。Twitterは、多くのユーザーがTweetを書き始め、下書きフォルダに残したままにしておいて二度と戻ってこないことを確認している。一時であるということで、Fleetsはこれらの躊躇する人たちが感じているかもしれないプレッシャーを軽減できるというのだ。理論的には。

確かにTwitterの方法は、他のプラットフォームでのやり方とかなり似ている。Tweetを書き始めて、それをタイムラインにシェアするか、Fleetsにシェアするかを決める。後者の場合、基本的には画像になる。Fleetsを共有する前に、ユーザーは上に絵文字や他のテキストを追加することができる。今後数カ月のうちに、Twitterはステッカーやさまざまなクリエイターツール、ライブ配信などの機能を追加していく予定だ。

他のユーザーのFleetsは、自分のタイムライン上に円で表示され、24時間のみ表示される。リアクションやコメントをしたい場合、レスは作成者へのダイレクトメッセージとして表示されることになる。

同社は3月にブラジルでFleetsのテストを開始したが、その結果に十分な自信を持っており、世界中でFleetsはスタンバイ状態になっているそうだ。

「心配するような公開の「いいね!」やリツイートはありません。私のFleetsに返信した人は誰でもダイレクトメッセージで個人的に返信してくれるので、フォロワーのスパムを気にすることなく、一対一のプライベートな会話が生まれます。私たちはこれをテストしてみましたが、Fleetsを使うことで、人々がより快適に会話に参加できるようになることがわかっています」(Harris氏)。

まあ、多分そうなのだろう。しかし記者会見でHarris氏はこの計画のアキレス腱であるスクリーンショットについて質問されていた。そう、現時点ではスクリーンショットを撮影してしまえば、ユーザーは自由にそれを引っ張ってくることができてしまうのだ。(次につづく)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】