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Chris O'Brien

Chris O'Brien

フランスのトゥルースを拠点に活動するヨーロッパ特派員。政府の支援を受け、3年間にわたり人がカスレ、バター、ワインをどれほど消費しているかを研究している。以前は15年間にわたり、San Jose Mercury News や Los Angeles Times でシリコンバレーを取材。それを証明するかのように、今もシリコンバレー時代の能力を発揮している。南仏の生活コストの安さをシリコンバレーの人が知ったら、どうなることかと毎日思っている。

執筆記事

なぜTwitterの株主はジャック・ドーシーの追放を求めるのか

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※本記事は提携するVentureBeat「Why Twitter’s mehness could sink Jack Dorsey」の抄訳になります。 Twitterの株主であるヘッジ・ファンド「Elliot Management」は、最近Twitter株を継続的に購入し続け、CEOであるジャック・ドーシー氏の追放を画策している。同ヘッジファンドが買い占めたのは約4.4%分の株式で、その額は10億…

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Image Credit : Screenshot via CSPAN

※本記事は提携するVentureBeat「Why Twitter’s mehness could sink Jack Dorsey」の抄訳になります。

Twitterの株主であるヘッジ・ファンド「Elliot Management」は、最近Twitter株を継続的に購入し続け、CEOであるジャック・ドーシー氏の追放を画策している。同ヘッジファンドが買い占めたのは約4.4%分の株式で、その額は10億ドルに及ぶBloombergによれば、彼らの望みはある4名の役員を指名することと、ドーシー氏を退任させることにある。

しかし、Twitter社の近年の業績は決して悪いものではなく、むしろドーシー氏が2015年にCEOに復帰して以降好調である。2015〜2016年当時と比較すると、年間利益は25億ドルから34.6億ドルまで上昇しており、また株価は25.4ドルから、現在(※編集部注:原文掲載タイミングは現地時間で3月3日)では35.8ドルまで上昇している。

ではなぜこのような事態が生じるのだろうか。考えられる理由はいくつか存在する。一つは、競合であるFacebookとの成長度合いの差だ。ここ数年、Facebookは機能拡張や買収を繰り返し、同プラットフォームを拡張し続けてきた。一方でTwitterといえば、ここ14年間ほとんど変化がない。強いて言うならば、ハッシュタグや連続投稿機能、そして長文ツイート程度である。

Twitterは長い間フェイク・ニュースや悪ふざけツイート、嫌がらせなどネガティブな運動を抑圧することに時間をかけてきているが、目を見張るほどの効果は出ただろうか。未だに多くのBotによって、政治的な情報が歪められてしまっている。

Facebookはメッセンジャーなどを提供している一方、Twitterは非常に保守的で、ダイレクト・メッセージ機能の拡張には興味を示していない。

加えて、ジャック・ドーシー個人に関する懸念もぬぐいきれない。というのも、彼は現在Square社の代表でもあってTwitterへ集中している訳ではない。また彼は2020年の間に半年間アフリカ大陸のどこかに居住すると発言している。

以上の要因が、Elliot Managementがドーシー氏退任及びTwitter社の再構築を望む理由となっている。最も、彼はより首尾一貫した長期的プランを求めている。またドーシー氏には特に、TwitterかSquareどちらかを一つを選んでもらいたいのだろう。

一方で、このような動きに反対の意を示す運動もまた話題を呼んでいる。Twitter社員達の#WebackJack ハッシュタグ・ツイートや、TeslaCEOのイーロン・マスク氏による以下のツイートなどがその代表例だ。

ドーシー氏はTwitterコミュニティからは非常に人気なのである。確かにFacebookと比較すればユーザー数や業績は劣るが、Twitter内における同士の社会的・文化的影響力は依然として否定できない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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アイルランドのデータ保護委員会がFacebook含む複数のテック企業を調査

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※本記事は提携するVentureBeat「Irish data agency investigates GDPR violations by Facebook and others」の抄訳になります。 2月20日、アイルランドを拠点とするデータ保護委員会(DPC : Data Protection Commission)は、年間レポートを公開し、その中で同機関が、GDPR侵害に関する21の調査ーー…

Photo by Pixabay on Pexels.com

※本記事は提携するVentureBeat「Irish data agency investigates GDPR violations by Facebook and others」の抄訳になります。

2月20日、アイルランドを拠点とするデータ保護委員会(DPC : Data Protection Commission)は、年間レポートを公開し、その中で同機関が、GDPR侵害に関する21の調査ーーそのうち8件がFacebook社に対するものーーを開始したという。

DPCによる2019年版レポートは、GDPR(General Data Protection Regulation)がEU圏内で施行されてから初めてとなる1年全てをカバーしたものである。Facebookの他には、WhatsAppに二件、Instagramには一件、AppleとTwitterに対しては、それぞれ三件の調査が行われる。

アイルランドのデータ保護委員の一人Helen Dixon氏は以下のようなコメントを残している。

アイルランド中の組織らがData Protection Officerを通し、消費者にデータ保護の権利について教育したりといった、ポジティブな変化が多く起こっています。そして個人データ保護の重要性に関する意識が、個人及び組織共に芽生え始め、高まっています。

GDPRはヨーロッパ全域のデータ利用に関して規定している一方で、巨大テック企業のほとんどはアイルランドに欧州本社を設置する傾向にある。そのため、アイルランドデータ保護委員会は、GDPR遵守に関して、彼らを調査する責任を持っている。

レポートによれば、2019年にGDPRに関して同委員会が受け取った苦情は7,215件に上ったという。この値は、2018年の4,113件に比べ75%高く、またそのうち5,496件が年内に無事処理されているという。

2019年の末までで、DPCは多国籍企業に関連する問い合わせを21件受け取っている。これらは、Facebook社のユーザー個人情報の取り扱いに関わるものだけでなく、セキュリティー問題についての問い合わせなどを含み様々である。

調査案件に関して一般的にまとめると、多くの場合、苦情はGDPRが企業に対して要請する同意の元の情報利用に関する、ユーザー個人情報へのアクセスに対する懸念で、他には、ターゲティング広告に用いられる個人・行動データに関する疑念などが挙げられる。

本調査を実行に移すためには、DPCにとって時間やリソースが必要となると予想されている。それもあり、同機関は2019年時点で、スタッフを110人から140人程度まで増員しており、また2020年も、予定される調査に対応するために、リクルーティング活動を積極的に行っていくとしている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ロシアの配車サービス大手Yandex.Taxi、その居眠り運転や危険なドライバを排除する方法とは?

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Yandex は20年間のビジネスでロシア版の Google や Amazon、Spotify と呼ばれてきた。それは主に、モスクワを拠点とするこのテック大手がオンライン検索、音楽配信、e メール、地図、ナビ、動画などあらゆる隅々の分野までリーチを拡大してきたためである。2011年、Yandex はモバイルのタクシー配車サービスをローンチし、必然的に「ロシア版 Uber」とされることになった。そし…

居眠り運転を阻止すべく、Yandex はドライバの注意を引くコントロールカメラを試験している。
Image credit: Yandex

Yandex は20年間のビジネスでロシア版の Google や Amazon、Spotify と呼ばれてきた。それは主に、モスクワを拠点とするこのテック大手がオンライン検索、音楽配信、e メール、地図、ナビ、動画などあらゆる隅々の分野までリーチを拡大してきたためである。2011年、Yandex はモバイルのタクシー配車サービスをローンチし、必然的に「ロシア版 Uber」とされることになった。そして2017年、Yandex.Taxi と Uber はこの地域における事業を合併し、東欧をターゲットとする新たなジョイントベンチャーをローンチした。

現在 Yandex.Taxi はヨーロッパ、中東、アフリカのいくつかの市場に加えて、独立国家共同体(CIS)全域で営業している。同社は Uber の軌跡に似た道を辿って今ではフードデリバリーを提供しており、2018年にはヨーロッパで最初の自動運転タクシーサービスを限定的なパイロット版の一部としてローンチした。

しかし、疲労からドライバーの身元証明まであらゆることに関する懸念を伴って、安全性が配車サービス業界の議論の焦点として浮上している。11月には、Uber は控訴中であるがロンドンにおける認可を失っており、かねてから規制当局のロンドン交通局(TfL)は「不適格パターン」や「乗客とその安全性を危険にさらしている」違反を報告していた。

TfL が特定した問題の1つは、身元確認がされていないドライバーでも、容易に適格ドライバーの Uber アカウントで乗客を乗せることができるという点である。これに対し Uber は、すでにアメリカ市場で行われているものと同様に、イギリスのドライバーが乗車前に定期的に個人認証を求められる顔認識技術のローンチを計画していると明らかにした。また Uber は以前から、ドライバーに対し強制的に6時間オフラインにして休憩を取らせ、運転席にいる時間を12時間までに制限することで、疲労に対する(乗客の)不安を緩和しようとしてきた。

一方で Yandex は Uber の推移を注意深く見つめ、この大手競合が嵌った落とし穴を避けるため多くの技術を開発してきた。

居眠り運転

Yandex はドライバーの注意レベルを監視する、AI が組み込まれた独自のハードウェアやソフトウェアを粛々と開発してきた。同様の技術はスバルのレガシィ2020のような新しい高級車には組み込まれているが、Yandex のものはどんな自動車にも追加導入することができ、同社は配車サービスのドライバーにこの技術を利用してもらいたいと望んでいる。このシステムは中国の配車サービス大手 Didi が現在テスト中のものと似ているという点は注目に値する。

あらゆるフロントグラスに装着できる Yandex のカメラ「SignalQ1」
Image credit: Yandex

同社の SignalQ1カメラはドライバーの顔の68のポイントを見て、ドライバーが疲れたり気が散ったりしたら、機械学習の手を借りてそれを検知する。実行するためには、システムは瞬きや欠伸といった要因を見て、それが眠気や注意力散漫のためであるとする。

居眠り運転を阻止すべく、Yandex はドライバの注意を引くコントロールカメラを試験している。
Image credit: Yandex

このシステムは現在モスクワで少数の自動車でテストされている。今のところアラートはビープ音に限られているが、将来的にはカメラはドライバーの Yandex アカウントと直接リンクすることとなり、つまりドライバーが安全ではないと見なされれば同社が事前的に行動を起こすことができるようになる。

Yandex.Taxi の EMEA と CIS のリージョナルゼネラルマネージャーである Aram Sargsyan 氏は、ロンドンで今週(2月第3週)開かれた Move 2020モビリティカンファレンスでこう言及した。

ドライバーが疲れれば、通知が届き、休憩を取るまで乗車のオーダーを受け取ることができなくなります。

18か国にわたって数十万人のドライバーがいるとする Yandex.Taxi の主張を考えれば、この種の技術を大規模に開発することは困難が伴うかもしれない。しかし、Yandex はドライバーが同社プラットフォーム上で自分の車を用いて営業できるようにしている一方で、多くの市場ではタクシーと直接的に協力もしており、この点では大規模な展開がしやすいと言えるかもしれない。Sargsyan 氏は VentureBeat にこう語った。

弊社はパートナーと協働し、この技術を一斉に実施する方法を見つけ出すことができるはずです。

詐欺

また Yandex が開発の初期段階にある顔認識システムは、Uber のものと同様に、実際にハンドルを握っているのが誰なのかを識別するものである。Sargsyan 氏はこう述べている。

開発のテスト段階にあり、弊社は最適化させようとしているところです。

専用のハードウェアを要求するのではなく、Uber や Didi がすでにやっているように、Yandex もシンプルにドライバーのスマートフォンのカメラを使うつもりだ。しかし Yandex はさらに一歩進めて、実際のドライバーと登録アカウントをマッチさせる音声認識スマート機能をテストしている。

ドライバーの身元詐称が Yandex の市場でどの程度蔓延しているのか、Sargsyan 氏は明確なことは言わなかったが、「問題が存在していることは分かっている」と述べた。

Yandex にとって主な懸念は、同社がサービス展開するほぼ20の市場で、様々な規制当局が問題視し始めるかもしれないということだ。ロンドンにおける Uber の苦労からヒントを得て、同社はこういった悪習が今後大問題へとエスカレートしないように努めている。

弊社が運営している18の市場には当局が厳しいところもありますが、TfL ほど厳しくはありません。ですので弊社はこれが問題になるまで待つのではなく、今解決しようとしているのです。(Sargsyan 氏)

Yandex はドライバーがスピードを出しすぎると通知を出す速度制御システムのような、他の自動安全性技術にも取り組んでいる。Sargsyan 氏によれば、このローンチの後ではスピード違反が12倍減少した。ドライバーの道路上の行動を監視するテレマティクスデータを以前から使っている Uber と同様に、Yandex もドライバーの運転の仕方を追跡し、不安定だったり攻撃的だったりする行動を示したドライバーは営業停止にすることもあり得ると述べている。

自動運転車への到来に向かってゆっくり進んでいるが、Yandex.Taxi が仲間入りをしたいと非常に強く思っている世界は自動運転で200万マイルを過ぎたばかりだ。安全性やセキュリティを高めるための取り組みは協力して行われている。結局のところ、真に自動運転の自動車が社会に浸透するまではまだ何年もかかるようだ。

自動運転車が一般的なタクシーやカーシェアリングに取って代わるまでは、弊社は安全性向上のためにあらゆる可能な技術を使わなければならないのです。(Sargsyan 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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IoT向けナノ衛星を開発する「Kinéis」が1.1億ドル調達

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「Kinéis」はIoTを対象とするナノ衛星群を作成するためのサービスを提供する。今回、1億1,000万ドルのベンチャー資金を獲得したと発表した。 フランスのトゥールーズに本拠を置く宇宙スタートアップKinéisは、航空宇宙大手「CLS」からのスピンアウト企業であり、衛星を含むさまざまな宇宙技術を開発している。CLSは32%の所有権を有する最大株主であるが、昨年Kinéisがスピンアウトしてから、…

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A Kinéis nanosatellite

「Kinéis」はIoTを対象とするナノ衛星群を作成するためのサービスを提供する。今回、1億1,000万ドルのベンチャー資金を獲得したと発表した。

フランスのトゥールーズに本拠を置く宇宙スタートアップKinéisは、航空宇宙大手「CLS」からのスピンアウト企業であり、衛星を含むさまざまな宇宙技術を開発している。CLSは32%の所有権を有する最大株主であるが、昨年Kinéisがスピンアウトしてから、IoT関連事業に集中できるようになった。

「衛星を立ち上げるのに必要な資金獲得により、衛星製造と商業展開に専念できるようになりました」と、同社を代表するAlexandre Tisserant氏は声明で述べている。

Kinéisは65ポンドの重量の衛星を製造している。同社はすでに8個の衛星を打ち上げており、2022年までに合計25個の打ち上げも計画している。

Kinéisは低消費電力かつあらゆるオブジェクト内に配置できる7mm x 7mmの無線チップセットを開発し、衛星ネットワーク通信環境を整えた。このネットワークはアルゴス衛星ネットワークの拡張であり、1970年代から存在し、研究目的として使用されてきた。

フランスの新興企業たちは衛星市場に乗り出し、新しい衛星開発に躍起である。インターネットサービスを提供するために600の衛星のネットワークを構築しているOneWebは、2月6日に打ち上げ活動を開始している。一方、Elon MuskのSpaceXは最近、4番目のロケットシリーズを打ち上げた

IoTに焦点を当てたKinéisは、トゥールーズに本拠を置くSigfoxと主な競争相手になりそうだ。 Sigfoxは、通信プロバイダーと協力してIoTオブジェクト用の地上通信ネットワークを構築している。

CLSはフランス宇宙機関CNESおよびCNP Technologies子会社。資金調達のラウンドはCLSがリードしたが、CNES、フランスの州銀行Bpifrance、Ifremer、Thales、CELAD、BNPパリバ、および少数の産業パートナーからの資金が含まれている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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コラボレーションツール「Front」は仕事用メールをアップデートする

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コラボレーション・メールプラットフォームを開発する「Front」は1月22日、少し変わった資金調達手法で5,900万ドルを調達したことを発表した。サンフランシスコに本拠を置く同社は、ベンチャーキャピタルにリードされる形ではなく、仕事の未来を定義する起業家たちから成る事業体(コンソーシアム)から資金を取り付けた。 Frontが3回目の資金調達を求めたとき、さまざまな角度から職場の働き方問題に挑戦して…

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Mathilde Collin, CEO of Front, and Laurent Perrin, CTO.
Image Credit: Front

コラボレーション・メールプラットフォームを開発する「Front」は1月22日、少し変わった資金調達手法で5,900万ドルを調達したことを発表した。サンフランシスコに本拠を置く同社は、ベンチャーキャピタルにリードされる形ではなく、仕事の未来を定義する起業家たちから成る事業体(コンソーシアム)から資金を取り付けた。

Frontが3回目の資金調達を求めたとき、さまざまな角度から職場の働き方問題に挑戦している同業企業とより緊密な関係を構築したいと考えた。その結果、「Atlassian」(チームコラボレーションソフトウェア)、「Okta」(従業員および顧客ID管理)、「Qualtrics」(エクスペリエンス管理プラットフォーム)、「Zoom」(ビデオ会議)などの大手ワークツール・ソフトウェアを開発してきた起業家たちが出資することになったのだ。

本ラウンドは、Atlassianの共同CEO兼共同創業者のMike Cannon-Brookes氏、同じくプレシデントのJay Simons氏、OktaのCOO兼共同創業者のFrederic Kerrest氏、Qualtricsの共同創業者兼CEOのRyan Smith氏、Qualtricsの共同創業者兼CTOのJared Smith氏、ZoomのCEOであるEric Yuan氏がリード投資を行なった。また、Sequoia Capital、Initialized Capital、Anthos Capitalなど以前からの投資家もラウンドに参加した。

Front CEO兼共同設立者のMathilde Collin氏は一連の調達活動をこう説明する。

「彼らは毎日仕事の未来について考えています。私たちは職場環境でどのような変化が起こっているのかについての有意義な考えを彼らが提供してくれると思いました。職場で毎日使用している基本的なツール(メールなど)を再発明しなければ、大きな影響は起こり得ないので、同業企業を迎い入れることが最善だと考えます」。

まだまだ伸びる、コラボレーションツール市場

今回の資金提携は、職場におけるコラボレーションの問題が大きなものであり、それを解決するための各社の焦りが競争環境を急速に進化させていることを示している。

企業間の競争が加速するにつれ、ワークコラボレーションツール市場は活況。一方、従業員はこれまで以上に多くのツールを利用する必要が出てきている。多くのサービスを利用するため、こうした人たちが勤める会社は、顧客、製品、従業員に関するデータをこれまで以上に多く持つようになった。ただ、従業員同士で情報共有することが難しくなり、大きなチャンスを逃していることが多く発生してしまっている。

職場でのこうした大きな問題は競争を激化させる。市場調査会社「Gartner」の2019年9月のレポートによると、より多くのソーシャルインタラクションとコラボレーションを可能にするワークルツール・ソフトウェアの世界市場は、2018年の推定27億ドルから2023年までに48億ドルに成長している。

コラボレーション重視の仕事場向けサービスを展開する企業は、適切なツールを組み合わせるだけで、職場環境を改革する努力が前進することを期待している。生産性の向上と顧客支援に加え、従業員が職場でより幸せで創造的に感じるのに役立つと考えている。

職場カルチャー構築とエグゼクティブコーチングを行う「30minMBA」の創設者兼CEOであるTherese Gedda氏はこの状況をこのように語る。

「あらゆる企業にとって、継続的にコラボレーション機会を促進する必要があります。テクノロジーによる解決策が、コミュニケーションと職場に対する従属感を障壁を取り除くことができれば、非常に強力なものとなるでしょう」。

細分化が進むツール類、絶対王者は誰?

FacebookのWorkplaceMicrosoftのOffice 365とTeamsGoogleのG Suiteなど、多くのハイテク大手がこの分野に取り組んでいる。カルト的な成長コミットにより、昨年上場まで漕ぎ着けたSlackも挙げられる。

しかしGartnerによると、市場は非常に細分化されたままであり、市場を寡占するほどの地位を獲得したり、あらゆる問題を完全に解決すると思われる一貫性のあるツールを開発した企業は未だ登場していないという。その結果、市場に参入する多くのスタートアップは、従業員のコミュニケーション、会議ソリューション、プロジェクト管理など、さまざまな問題に違った角度から取り組んでいる。

こうした企業には2018年に5,000万ドルを調達した「Monday.com」が含まれる。加えて、昨年正式に発売された「Coda」も挙げられる。また、「LumApps」は1月22日、ソーシャルイントラネットサービス向けに7000万ドルのラウンドを発表した。「Klaxoon」のような企業も登場している。同社は各端末で機能する、タイムキーピング、ブレー​​ンストーミングツール、インタラクティブホワイトボードなどの機能を備えたSaaSミーティングサービスで、2018年に5,000万ドルを調達している。

2020年1月に開催されたCESにおいて、Klaxoonは共同ホワイトボード機能を拡張するコンソール「Teamplayer」を導入。

「Teamplayerは、インタラクティブで遊び心のあるビデオゲームの精神と、デジタル音楽制作ツールのノウハウや人間工学に基づいて開発されており、作業環境とチームコミュニケーションに革命をもたらします。マウスとスクリーン、ペーパーボード、電子メール、スライドなどは全て、職場で直面するさまざまな課題を克服できません。そこで、物理的および時間的障壁を取り除き、情報フローを整理し、チームプロジェクト数を拡大させる必要が出てきます」(同社発表より)。

これらの企業の多くは、緻密に考えられたパートナーシップと外部サービスとの連携を通じて、クライアントが求める自身に合ったカスタマイズ・ソリューション・ニーズに応えている。Frontは、まさにこの市場で勝利を収めようと望んでいる。

メールを中心に統合を進めるFront

Frontは2013年に設立され、急速に成長。2016年には1,000万ドルの資金調達を行ない、2018年には6600万ドルのラウンドを完了した。

Frontのメールサービスを利用すると、従業員は顧客やパートナーからの内部メッセージやメールを共同管理できる。 Collin氏によると、従来のメールはチームにとって十分に機能するほど進化していなかった。そのためFrontはメールだけでなく、ライブチャット、ソーシャルメディア、SMSを統合し、Salesforceや他のプラットフォームと連携する仕様にした。

2-Collaborative-email

企業が返信、コメント、およびメッセージ追跡を的確にできるように、会話を1か所に集中させたという。 Collin氏は続けて、ユーザーはブランドと適切な関係作りを望み、従業員は仕事で高い満足感を求め、企業は生産性を向上させる必要性を感じており、Frontはこうしたニーズ全てに応えていると述べた。

「私たちの使命は、常に従業員が仕事で幸せになるよう支援することです。メールツールを選んだ理由は、メールが仕事を成し遂げるために使用する主なツールだからです」(Collin氏)。

同社はここ2年で2500社だった顧客数を5500社に拡大させた。

そしてさらにマーケティングと製品開発の拡大を望んでいたこともあり、今回、Frontのパートナー企業であるか、同じくワークツールを開発する起業家にアプローチすることを決めた、とCollin氏は言った。

「ビジネスシーンにおける電子メールの使用方法は過去20年間変化していませんが、他の全てのシステムとワークフローは時間とともに進化し、改善されました。Mathildeと彼女のチームは、仕事用メールを21世紀向けにアップデートさせるため、コラボレーションに重きを置いたコミュニケーションプラットフォームを構築しました。Frontは仕事環境の将来において重要な役割を果たし、私は彼女らが辿る旅路に参加できることを嬉しく思います」(リードを努めたZoomのCEO、Eric Yuan氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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エアバス、自動運転技術と画像認識で航空機の自動離陸に成功

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Airbus の航空機は、コンピュータービジョンシステムによる自動運転技術を使って離陸に成功し、自律飛行への新たな一歩を踏み出した。 Airbus は16日、テスト内容を発表したが、実際の飛行は2019年12月18日に行われた。飛行テストの乗組員には2人のパイロットに2人のフライトエンジニア、そして1人のテストフライトエンジニアが含まれていた。4時間の間に8回の離陸テストが行われた。 航空機は通常…

自動運転で離陸するエアバスの航空機
Image credit: Airbus

Airbus の航空機は、コンピュータービジョンシステムによる自動運転技術を使って離陸に成功し、自律飛行への新たな一歩を踏み出した。

Airbus は16日、テスト内容を発表したが、実際の飛行は2019年12月18日に行われた。飛行テストの乗組員には2人のパイロットに2人のフライトエンジニア、そして1人のテストフライトエンジニアが含まれていた。4時間の間に8回の離陸テストが行われた。

航空機は通常、離陸時にパイロットを誘導する目的で滑走路上に送信されている電波を利用した計器着陸装置(ILS)と交信している。フライトを開始するには従来の空港インフラが必要だ。

巨大航空機メーカーの同社が実施した今回のテストでは、画像認識システムを航空機内に搭載することにより、パイロットによる操縦や ILS との交信無しに離陸することを可能にした。

Airbus のテストパイロットである Yann Beaufils 機長は声明で次のように述べている。

歴史的なテスト飛行の間、航空機は期待通りに動いてくれました。滑走路上でアライメントを完了し、管制官の許可を待つ間、自動操縦を行いました。スロットルレバーを離陸設定にして、機体を監視しました。システムに入力した通りの回転速度で滑走路のセンターラインを維持しながら、自動的に動き出し、加速を始めました。予定された離陸のピッチ角をとるために機首が自動的に上がり始め、そして数秒後、私たちは離陸しました。

同社は様々な自律飛行プロジェクトに投資している。2018年、シリコンバレーにある A³ lab が開発中の自律型電動飛行タクシーVahana」をテストした。前年には、モジュール輸送システムの Pop.Up を公開した。ドローンを使用して自動運転車の乗客カプセルを空中に浮かび上がらせ、そのまま目的地まで運ぶという。

Airbus によると今回の自動離陸テストは、Autonomous Taxi, Take-Off & Landing(ATTOL)プロジェクトと呼ばれる、幅広い取り組みの新たなマイルストーンだとしている。同社はテストを通じて、このようなシステムが全ての輸送車両にどのような影響を与えるかを調査している。

今年中には、画像認識による自動運転タキシング(地上移動)と着陸シーケンスのテスト飛行を実施する予定だという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年に上場の可能性が最も高い米スタートアップ13社をご紹介——うち半数は、新株を発行しない「直接上場」を目指す

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2019年に実施された最大級のテック IPO への失望に始まり、2020年の IPO 市場は強い逆風に直面している。この不確実性の雲の中で、Airbnb は今年公開する中で最も有名な会社になりそうだ。Renaissance Capital の年次 IPO レビューによると、IPO 全体では大幅に数が減少し、2018年の192件から2019年は159件にまで落ち込んだ。そのうち、アメリカの IPO …

Image credit: Nasdaq

2019年に実施された最大級のテック IPO への失望に始まり、2020年の IPO 市場は強い逆風に直面している。この不確実性の雲の中で、Airbnb は今年公開する中で最も有名な会社になりそうだ。Renaissance Capital の年次 IPO レビューによると、IPO 全体では大幅に数が減少し、2018年の192件から2019年は159件にまで落ち込んだ。そのうち、アメリカの IPO 42件はテック分野からで、2018年の52件から減少している。Renaissance Capital によれば、同社の非公開企業ウォッチリスト(PCW)に2020年上場の可能性のある会社が243社いて、うち60社は幹事銀行と契約したか、米国証券取引委員会に内密理に上場申請を完了している。

再び述べることになるが、中国企業はアメリカでの IPO を積極的に追求する傾向にあり、その中にはコワーキングスペースを運営する「UCommune(優客工場)」、ポッドキャスティングプラットフォームの「Lizhi(荔枝)」、アパートレンタルプラットフォームの「Phoenix Tree Apartment(蛋壳公寓)」などがいる。配車大手の Didi Chuxing(滴滴出行)は、今年 IPO を目指す可能性が高いとの憶測もある。これは、Didi の株式の15%を有する Uber にとっても朗報となるだろう。

<関連記事>

しかし、毎年のように、その年の IPO には課題があるものだが、2020年は多くの追加的な変数が関係することになりそうだ。1つは、アメリカ大統領選の年であると言うことで、市場が急上昇または急落する多くの爆弾を誘発する可能性がある。米中間の貿易交渉の成り行きは流動的であり、毎日のように変化しているようだ。イギリスにおける BREXIT の遅延が影響を与える企業もある。いつものことだが、イランとの戦争の可能性などランダムな出来事が、すべての予想を変えてしまう可能性もある。

そして、これら全てよりもさらに影響を及ぼすのは、2019年に公開した大型ユニコーンのパフォーマンスが貧弱であること、そして、WeWork の大惨事だ。これらの問題が影響して、Postmates など一部競合は IPO 計画を断念した。Renaissance は2020年(訳注では2019年とあるが誤りとみられる)、誤差プラスマイナス25件の範囲で、159件の IPO を予想している。概ね2019年と同じ水準だ。

以上の注意を念頭に、2020年に公開される可能性が最も高いアメリカのテック企業13社を以下に紹介する。

Airbnb(VC からの累積調達額:31億米ドル)

カウチサーフィンのスタートアップが世界的な旅行予約プラットフォームに変身したことは、間違いなく今年最も熱望されるディールとなるだろう。その理由としては、世界的に認められた名前と世界中の観光産業への影響が大きいことによるものだ。

しかし、長年にわたって利益を上げてきた同社は、成長の鈍化に対処するため支出を増やし、事業を拡大するために多くの買収を行った後、赤字に陥った。 IPO 投資家が不採算企業を支援することに神経質になる中で(少なくとも今のところ)、Airbnb が目論見書を公開する際に健全な議論がなされることが期待される。

Airbnb は、直接上場(新株を発行せず既存の株式だけを上場)を追求していると言われているため、ベンチマークとしても機能する可能性がある。そうなれば、Slack や Spotify の足跡をたどることになるだろう。この戦略が成功すれば、業界とウォール街の関係を再構築する傾向にさらなる勢いが加わる可能性がある。実際、Airbnb は、このリストの中でも、そのような動きを考慮した6社のうちの1社だ。

Wish(VC からの累積調達額:16億米ドル)

Wish は、非ブランド品や割引品を買い物客に販売することで、静かに巨大な e コマースプラットフォームとなった。Amazon との競争に直面しつつも、同社は驚くべき成功を収めた。そういえば、Amazon もすでに自主運営の姿勢をとる Wish に申し入れをした可能性がある。本当のドラマは、Amazon が無敵のオファーで急襲しようとするか、Wallmart がそれを奪おうとするか、あるいは、独立した e コマースの勢力として上場するか、ということかもしれない。

DoorDash(VC からの累積調達額:21億米ドル)

このフードデリバリスタートアップは急速な成長を見せてきたが、Uber Eats や Postmates など資金を失う企業でひしめき合う業界で激しい競争に直面している。サンフランシスコを拠点とする DoorDash は今もアメリカを中心に営業している。

同社はソフトバンクがリードした5億3,500万米ドルのラウンドを始め、注目すべき資金調達をいくつか獲得している。WeWork や他の不評なケースを引き合いに出される状況下において、ソフトバンクから支援を受けていることは、良いニュースでもあり、悪いニュースでもある。DoorDash もまた、直接上場を検討していると報道されている

Procore Technologies(VC からの累積調達額:3億400万米ドル)

建設管理ソフトウェア会社と言うとセクシーな響きではないかもしれないが、Procore Technologies は、40億米ドルに達するかもしれない IPO のリード役として Goldman Sachs と幹事契約したと報道されている。特筆すべきは、2019年で最も成績の良かった IPO は、堅実な事業を営む中小企業だったということ。まさに Procore Technologies のように。

Casper(VC からの累積調達額:3億5,500万米ドル)

Casper は、同社のオンラインプラットフォームでマットレスを販売している。シーツや枕も。ただ、それだけ。ウェブサイトと出荷をしてくれるからテック企業なのかって? そうじゃない。Casper にはチャットボットがある。VentureBeat では以前、Casper のことを「夜のライフスタイルブランド」と呼んでいるので、私はその記事を書くのさえ少しためらう。すでに幹事会社として Morgan Stanley と Goldman Sachs と契約したと報じられており、今のところは、とりあえず信じてテック企業と呼ぶことにしよう。

Robinhood(VC からの累積調達額:9億1,200万米ドル)

Robinhood はアプリを通じて無料株式取引を提供しており、顧客が保有する資金から利益を得ている。このモデルは、ウォールストリートをやや神経質にさせながらも、新しい投資家の間で人気を得てきている。同社も直接上場にいくかもしれないとの噂がある。

Credit Karma(VC からの累積調達額:8億6,900万米ドル)

この金融スタートアップは、消費者向けに無料のオンラインクレジットレポート金融管理ツールを提供する。長年にわたり、IPO の憶測が話題に上がっていたスタートアップだ。最近まで、その噂は2018年の IPO となっていたが、Credit Karma は大型資金調達をしたことで、その計画は先送りされた。昨年初め、同社の CEO は IPO を標榜していないと語っていた。現在、彼の話は IPO に戻りつつある。

Snowflake Computing(VC からの累積調達額:9億2,300万米ドル)

Snowflare Computing は、ストレージパフォーマンスを改善可能な、Amazon Cloud と Micorosoft Azure 上で動作するデータベースソフトウェアを販売している。過去2年間にわたり資金調達に精を出してきた。同社もまた、直接上場する可能性のある候補だ。

GitLab(VC からの累積調達額:4億3,600万米ドル)

GitLab は、同社のソフトウェア開発とコラボレーションツールのおかげで、多くのプログラマにとり必要不可欠なツールとなった。同社は Microsoft に買収された GitHub と競合しているが、「完全な DevOps プラットフォーム」と呼ばれるべく開発者のワークフローに広範に注力してきた。DevOps に対する市場の関心の高まりから、過去2年間で2回の大規模資金調達ラウンドを完了した。

Asana(VC からの累積調達額:2億1,300万米ドル)

Facebook 共同創業者の Dustin Moskovitz 氏が設立した Asana は、タスク管理ソフトウェアを開発し、企業内コラボレーションを醸成するためのプラットフォームとなった。類似競合である Slack、Microsoft、Trello と同じく、Asana もまた直接上場を目指している。

Instacart(VC からの累積調達額:18億7,000万米ドル)

食材雑貨配達プラットフォームの「Instacart」は、興味深い数年間を送ってきた。流れ星のような成長と人気により、多くの消費者に愛されるサービスとなったが、Amazon が Whole Foods を買収し、Instacart が Whole Foods との提携を解消したところ問題が生じた。Instacart は問題を克服し、1年前に CEO が IPO が視野に入ったと述べた。あれから12ヶ月が経過し、IPO の見通しが再び話題に上っているところだ。

Unity(VC からの累積調達額:13億米ドル)

ゲーム開発プラットフォームの「Unity」は、過去数年間にわたり不断の IPO 候補として名が上がっている2020年に株式公開する仲間に入っているかに思えたが、昨年初めには5億2,500万円を調達し、インサイダーに株式を売却させ、株式公開へのプレッシャーをかわした。Unity が今年、非公開会社でなくなる可能性は、50-50 と言えるだろう。

Rubrik Hybrid(VC からの累積調達額:5億5,300万米ドル)

Rubrik Hybrid は、パブリッククラウド、オンプレミスシステム、あるいは、その両方からなるハイブリッドに保蔵された情報を企業から収集するのに役立つデータ管理プラットフォームを提供直接上場を検討している

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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2019年にIPOしたスタートアップたち、利益を出せずに市場からは苦言

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スタートアップの上場に関して、2019年はそれほど悪いニュースばかりではなかった。ただ、非常にアグレッシブな上場評価が目立った一方、2018年度比で少し下降気味なのは否めない。 「Renaissance Capital」のIPOレポートによると、米国市場におけるスタートアップIPO数は、2018年の192から159に減少した。また、カテゴリー数は2018年の52から42に減少し、大半がテクノロジー…

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Above: Pinterest cofounders Ben Silbermann and Evan Sharp at the New York Stock Exchange (NYSE) in 2019. REUTERS/Brendan McDermid

スタートアップの上場に関して、2019年はそれほど悪いニュースばかりではなかった。ただ、非常にアグレッシブな上場評価が目立った一方、2018年度比で少し下降気味なのは否めない。

「Renaissance Capital」のIPOレポートによると、米国市場におけるスタートアップIPO数は、2018年の192から159に減少した。また、カテゴリー数は2018年の52から42に減少し、大半がテクノロジー部門からの上場だった。

テクノロジー部門から登場したユニコーン企業のおかげで、調達額は2018年とほぼ同じ。ハイテクIPOカテゴリでは、2018年の183億ドルに対し、2019年には219億ドルを調達した。Slackが直接上場(ダイレクトリスティング)したため、資金調達額に関しては悪くない結果と言える。

一方、大型ユニコーンらの上場が必ずしも2019年を良い年にしたわけではない。

前述の同レポートによれば、IPOトップ10位が全IPO企業の調達額460億の約半分に当たる220億ドルを調達したそうだ。しかし、こうした大型上場企業の株は市場評価で苦しんでいる。

10社のうち7社は、数十億の売り上げと大きな損失を抱えるコンシューマー向け企業でした。最終的に投資家は、非常に競争の激しい市場で実績のないビジネスモデルを持つ企業にプレミアム評価を与えることを嫌がり、10社の平均投資リターンはわずか2%でした(同レポートより)

Uber、Lyft、Slack、Pinterestなどのユニコーンが失敗したとしても、2019年のIPOは全体で20%底上げされている。これは主に業績別IPO上位10社の大半を占めている、ヘルスケアと金融IPOが牽引したおかげだ。

また、小中規模のテック企業はユニコーンよりも優れていたにも関わらず、多くの場合、バランス感に欠けたパフォーマンスが理由で、ウォールストリートからの信頼を獲得できなかった。たとえば、ハイテク株の「Motley Fool」はIPOの価格を1株当たり36ドルとし、取引の初日に72%も上昇させた後、6月に1株当たり102.30ドルに達した。ただ、そのあとは1株当たり66.64ドルで取引を終えている。

サイバーセキュリティ企業「Crowdstrike」も同様の軌跡をたどっている。 同社は、6月に1株当たり34ドルでIPOの価格を設定し、取引初日に1株当たり58ドルで取引を終了。 8月に1株当たり99.39ドルに達し、その後49.92ドルで取引を終えている。この2社は、今年デビューしたハイテク株の中でも「ジェットコースター株」の代表格だった。

Nasdaqが1年で35%以上も上昇し、Dowが約22.6%上昇していることを考慮すると、ハイテク株は2019年度、必ずしも良い結果をもたらせていない。

さて、ハイテク株のIPOはVCファンドに大きな利益をもたらしている。一方、一般の投資家らは利益を享受していない。こうした背景から、Airbnbのような注目を集める2020年のIPO予定企業に対して損失を積み重ねるだけでなく、利益を確立させる信頼が求められるようになっている。

テック企業に対する信頼の欠如を理由に、市場からの支援が滞り始めており、今後のスタートアップの上場に関して向かい風が吹いている状況が起きつつあるのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

 

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AIエコシステムの拡大に伴い、2019年は欧州全体でディープテック投資が急増【SLUSH 2019発表の報告書から】

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シリコンバレーに比べてヨーロッパは依然として大きなベンチャーキャピタルギャップに直面しているが、それでもヨーロッパはサイエンスベースのスタートアップの魅力的なハブとしての地位を大きく前進させている。 これは、フィンランドのヘルシンキで開催されたテックカンファレンス「SLUSH」で11月20日に発表された報告書「State of European Tech Report 2019」の重要なポイントの…

Image Credit: Wikimedia Commons

シリコンバレーに比べてヨーロッパは依然として大きなベンチャーキャピタルギャップに直面しているが、それでもヨーロッパはサイエンスベースのスタートアップの魅力的なハブとしての地位を大きく前進させている。

これは、フィンランドのヘルシンキで開催されたテックカンファレンス「SLUSH」で11月20日に発表された報告書「State of European Tech Report 2019」の重要なポイントの一つだ。このレポートは、VC 企業 Atomico、SLUSH、ロンドンに拠点を置くテック法律事務所 Orrick により作成された。

ここで言うディープテック産業とは、量子コンピューティング、コンピュータービジョン(映像解析)、ロボット工学、ナノテクノロジー、ブロックチェーンなどの最先端テクノロジーに及ぶ。これらのカテゴリ全体で、ヨーロッパのスタートアップの調達額は、2015年には30億米ドル、2018年の67億米ドルから増加し、2019年は84億ドルとなる見込みだ。この成功は AI によって先導されており、2019年に見込まれる調達額84億ドルのうち、何らかの AI 関連の製品やサービスを追求しているスタートアップが49億ドルを占めている。

ヨーロッパではイギリスが引き続きディープテックの推進を主導し、今年の29億米ドルを調達し、2015年以降のこのカテゴリの合計調達額は100億米ドルに達した。それに続く形で、フランスとドイツは合計で20億米ドルを調達している。

起業家とスタートアップでシリコンバレーに大きく遅れをとったヨーロッパの指導者たちは、ヨーロッパのサイエンス人材を活用することでディープテックのリーダーシップを獲得したいと考えている。ヨーロッパの研究機関は AI のような分野で確かに高い評判を獲得しているが、しばしばヨーロッパ地域外の企業への人材供給源となってきた。

ただ、この一年間で希望的な兆しも垣間見られた。AI エコシステムの開発に対するフランスの積極的な取り組みは、実を結び始めている。グローバルコンサルティング会社 Roland Berger と、VC と起業家を代表する団体 France Digitale の報告によれば、AI 関連のフランスのスタートアップ数は、2016年の180、2018年の312から、今年は432と大きく躍進している。この成長には、最近 AI による写真プラットフォームで2億3,000万ドルを調達したパリ拠点の Meero などが貢献している。同社の評価額は10億米ドルに達している。

一方、ドイツでは、ミュンヘンに拠点を置く IDnow が、オンライントランザクションの高速化のための AI による視覚検証プラットフォームで4,000万米ドルを調達した。これらの印象的な数にも関わらず、AI のような分野で中国やアメリカに対抗するのは、ヨーロッパにとって依然として険しい道のりだ。全米ベンチャーキャピタル協会によると、アメリカにある AI 関連企業965社が、今年の頭の9ヶ月間で135億米ドルの資金を調達した。これにより、2018年に168億ドルを調達した1,281社を上回るペースで業界が成長している。

AI は、AI を超えて量子コンピューティングの基盤を確立することを望んでいるものの、現時点では、量子コンピューティングはヨーロッパのディープテックカテゴリの底辺にとどまっている。SLUSH の報告書は、量子コンピューティング企業が世界で6億米ドル以上を調達していることを指摘している。この金額にはステルスモードのかなりの数の企業を考慮に入れていない数字だが、2019年の予想合計調達額2億2,200万ドルを凌いでいる。

しかし、現時点では量子コンピューティングの分野はヨーロッパに楽観的な理由を提供している。2019年の量子コンピューティングに関する資金の流れを見てみると、そのうちの32%はアメリカとカナダのスタートアップに投資されたが、ヨーロッパの企業は58%を調達している。アジアの企業はわずか5%だ。

この報告書は、有望なスタートアップにつながった進歩を生み出したブリストル、オックスフォード、インスブルックの大学研究プログラムを評価している。それはまさに、ヨーロッパの賭けが次世代の重要なテクノロジーのリーダーになるのを後押しするものと言えるだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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2025年に空飛ぶタクシー実現目指す「Lilium」が描く“街と大自然を20分でつなぐ”生活

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※本記事は提携するVentureBeat「Lilium flying taxis go live in 2025: ‘This is how you’re going to experience the future’」の抄訳になります。 もし“空飛ぶタクシー”という「Lilium」のビジョンが数年以内に達成されれば、都市と移動の概念を根本から変えることになるだろう。車や電車と違い、これが実現すれ…

Lilium
Above: Dr. Remo Gerber, chief commercial officer at Lilium, speaking at the Slush technology conference in Helsinki, Finland.
Image Credit: Slush/Riikka Vaahtera

※本記事は提携するVentureBeat「Lilium flying taxis go live in 2025: ‘This is how you’re going to experience the future’」の抄訳になります。

もし“空飛ぶタクシー”という「Lilium」のビジョンが数年以内に達成されれば、都市と移動の概念を根本から変えることになるだろう。車や電車と違い、これが実現すれば移動手段がさらに多様になるはずだからだ。

Liliumはこのビジョン実現を目指し、数年以内の商用化を目指していると同社CEOであるDemo Gerber氏が予想している。仮にLiliumの構想が実現すれば、必ずしも職場から近くに住む必要がなくなり、既存公共交通機関と同程度の価格帯で高速・遠距離移動が可能となる。

CEOであるGaber氏はフィンランド・ヘルシンキで開催されたテック系イベントSlashにて、自社が目指す未来について次のように説明している。

「私たちは移動の概念を根本的に変えていくことを目指しています。特に遠距離に住む人たちを対して、いかに早く移動可能な環境を提供できるかが求められていると考えます。こうしたニーズを実現すれば、世の中にとって新たな可能性が生まれることになると信じています」

Liliumはドイツ・ミュンヘンを拠点とするスタートアップ。空飛ぶタクシーを開発する企業の中でも電動自動運転が特徴。同社は2017年に初めて実証実験に成功し、その後数か月で9,000万ドル以上の資金調達に成功している。今春には5人乗りの空飛ぶタクシー構想を公開した。

The Lilium Jet

Lilium

Liliumは2014年に創業し、当初は30人の従業員だったが現在では400名ほどまで成長している。同社が開発する5人乗りの空飛ぶタクシーは、最速185マイルで最大185マイルを1回のバッテリー充電で飛行できるという。翼とエンジン設計に力を入れており、パワー消費を限りなく抑えられているとのこと。また、離着陸は垂直型を採用しているため、飛行機のような滑走路も必要ない。

同社は米国ならびにヨーロッパでの商用利用を目指し、ライセンス取得に向けて力を注いでいる。一方、エンジンの騒音を極力抑えた機内体験を目的とした研究を続けているという。

Gaber氏は「私たちが作っているものは、我々の生活を騒音によって阻害するものではありません。住んでいる場所に関係なく、あなたの職場近く数百メートル以内の範囲まで送り届けてくれるでしょう」と述べる。

Flying taxi network

Gaber氏によれば、空飛ぶタクシーの強みはインフラ構築コストが比較的安く済む点にあるという。それに反して、高速道路などは大きな投資と時間を要するにも関わらず、限定的な通路しか作れないため非効率だと考えを述べている。

大都市圏では高層ビルや公共駐車場などの既存インフラストラクチャーを利用し、Liliumの空飛ぶタクシーが着陸できるようなパッドの設置を実施していく。Gaber氏によると、未だ価格設定の段階に入っていないものの、年間で数百万人の移動客にサービス提供することを目指すとのこと。

また、同社では一般的なMaaSのようにスクーターやライドシェアなどラストワンマイルを含めた設計になることが予想されている。アプリ1つあればラストマイル移動もできる。

Lilium flying taxi
Above: Gerber stands in front of the concept for a flying taxi takeoff pad. Photo by Riikka Vaahtera.

Liliumは都心部だけでなく、あまり交通インフラが発達していない郊外もサービス対象地域として検討している。たとえばフランスのピレネー山脈地域では最も近場の街、トゥールーズまで2時間のドライブが必要。しかし、理論上では空飛ぶタクシーを利用すれば30分でたどり着けることになる。

そこまで需要の多くない街と街の間に道路を作るため、交通インフラ整備のためのインフラ投資をするのは効率的でない。だが、空飛ぶタクシーであれば着陸可能地域とパーキング対応拠点を整えるだけでサービスの運用が可能となる。

Gaber氏は個人の夢としながらも「ワクワクするテクノロジーの中心にいたいと思いつつも、自宅から20分以内で大自然を感じられる環境に住んでいたい。空飛ぶタクシーはこれを実現することが出来るのです」と述べる。

同社はあくまで日常使いでないと根本的なソリューションにならないという点を念頭に置きながら、サービスの価格帯を設定していくとのことだ。既に複数の都市と話し合いが始まっており、2025年を目途に商用利用を目指す。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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