Dean Takahashi

Dean Takahashi

GamesBeat のリードライター。テックジャーナリストを25年、ゲームの取材を18年続ける。2008年に VentureBeat に参画。以前は、San Jose Mercury News、Red Herring、Wall Street Journal、Los Angeles Times、Dallas Times-Herald などに執筆。著書に「Opening the Xbox」「The Xbox 360 Uncloaked」。GamesBeat の年次カンファレンスと GamesBeat Summit を主催。サンフランシスコ・ベイエリア在住。

執筆記事

そしてMetaへ、大いなる戦争のはじまり(3)

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(前回からのつづき)しかしFacebookはプライバシー侵害の疑い、アルゴリズムの偏り、ユーザーの精神的健康よりも利益を優先すること、独占禁止法の問題などに関連する多くの論争に直面しているため、ザッカーバーグ氏は楽な道を歩むことができない。有害なビジネス慣行を暴露した内部告発者、Frances Haugen氏によるリーク情報のおかげで、彼の信用は批判の的になっている。 また、Facebook自身の…

Above: You can log in on a work account in Facebook’s idea of VR work.
Image Credit: Facebook

(前回からのつづき)しかしFacebookはプライバシー侵害の疑い、アルゴリズムの偏り、ユーザーの精神的健康よりも利益を優先すること、独占禁止法の問題などに関連する多くの論争に直面しているため、ザッカーバーグ氏は楽な道を歩むことができない。有害なビジネス慣行を暴露した内部告発者、Frances Haugen氏によるリーク情報のおかげで、彼の信用は批判の的になっている。

また、Facebook自身の信用も厳しい状態にある。VRポッドキャスターのKent Bye氏は、Clubhouseのルームで、OculusがライバルのSteamVRに対してオープンではないと指摘した。クロスプラットフォーム対応に関しては、OculusよりもSteamVRの方がずっと簡単なのだ。

そのため、多くの人はFacebookの社名変更の意図を見抜いていた。名前を変えることは便利なことのように思えたのだ。メタバースの野望に注目を集めつつ、同時にFacebookブランドへの批判をそらすこともできるからだ。Facebookは今、PRの問題を抱えており、懐疑的なオブザーバー問題に直面している。この状況下で新たな同盟軍をを得て、失ったユーザーを取り戻し、規制当局に信頼できると思わせるのは難しいだろう。

長い道のり

Above: Working in a Facebook Horizon Workroom. These were actually real people talking to me.
Image Credit: Facebook

だからこそ、ザッカーバーグ氏は楽な道を歩むのではなく、長い道のりを歩むべきなのだ。つまり、彼は自分の野心に応えて、メタバースを成功させるべきなのだ。もし彼らがメタバースを提供し、Appleが提供しなければ、それは無料になる。最高のテクノロジーにアクセスできない世界中の多くの人々が利用できるようになるだろう。

つまり、ザッカーバーグ氏は自身のビジネスモデルでAppleとの全面戦争に突き進むべきなのだ。彼がユーザーをメタバースに引き込めば、ブランドがやってきて、彼にかつてないほどの広告収入を与えてくれるだろう。そうすればデバイスは格安になり、地球上の誰もが買えるような価格で提供することができるようになるだろう。

さらにもう一歩踏み込んでみよう。

ストリーマー(訳註:ゲームなどの実況配信者)のように、ブランドから声をかけられるインフルエンサーとして生計を立てている人たちがつくる経済圏のことを、クリエイター・エコノミーと呼んでいる。つまり彼は良いビジネスを作るだけでなく、クリエイターや開発者のための完全な経済を作り、彼らがメタバースの恩恵を共有できるようにすることもできるのだ。

Play-to-earn

Above: Facebook’s metaverse vision.
Image Credit: Facebook

そしてザッカーバーグ氏はこれまでのように自社の製品やサービスを無料で提供するだけでなく、こういった人々に対価を支払うべきだ。彼は、ソーシャルメディアやデバイスに注目を与えた人々に対価を支払うべきなのだ。

ユニバーサル・ベーシック・インカムという言葉を聞いたことがあるだろうか。ザッカーバーグ氏の会社は、それを実現できる会社のひとつだ。デバイスを使えるように資金を使えば、私たちがこのエコシステムの中で生活ができるようになるのだ。

ザッカーバーグ氏がこれを実現し、すべての流れを良くするのであれば、私たちは喜んで彼が望むものを引き換えに提供する。これまで私たちは、自分の個人情報をあまりにも安く提供してきた。私たちはもっとそれをコントロールして、彼に売り渡すべきなのだ。

そしてそれはAppleが絶対にやらないことだ。それはAppleのビジネスモデルや信条に反するからだ。Appleは、私たちのプライバシーを尊重したいと考えてはいるものの、同時に最高のブランドステータスと最高の利益を得たいとも考えている。

しかし、次世代のコンピューターを多くの人に届けるという点では、AppleはFacebookの後塵を拝することになりかねない。ザッカーバーグが長い道のりを歩み、お金を賢く使い、優れたデバイスを生み出すことができれば、彼は信用を取り戻し、世界の多くの人々を貧困から救うことができるだろう。FacebookやMetaは、善人になるチャンスがある。このボールを落としてはいけないのだ。

GoogleやMicrosoft、Amazon、さらにはNetflixなど、他の勢力も確かに存在している。これは複雑な戦争であり、AppleとFacebookだけが関わっているわけではない。また、Epic Gamesのようなゲーム会社やその他の企業も、分散化、つまり大規模なテクノロジーから権力を奪うことに賛成している。最近では「Play-to-earn」の旗の下、ゲームをプレイするためにお金を払うことを支援する小さな会社もある。また、権力を維持するという名目で、足を踏み入れる国家もあるかもしれない。

ザッカーバーグ氏の倫理観やビジネス戦術に異議を唱えることはできる。しかし、彼やMetaを過小評価してはいけない。大きな戦争の最初の一発が発射されたのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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メタバースをめぐる、FacebookとAppleの戦い(2)

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(前回からのつづき)しかし、それを見ているのは彼だけではない。私は、FacebookとAppleの間に戦争が起こっていると見ている。どちらもコンピューティングの未来を支配しようとしている。Appleは、10億台以上の製品を使っている6億人以上の人々を獲得し、モバイル・デバイスの分野で勝利した。一方のFacebookはスマートフォンへの取り組みに失敗した。しかしFacebookは、Facebook、…

Above: Facebook’s demo of the metaverse.
Image Credit: Facebook

(前回からのつづき)しかし、それを見ているのは彼だけではない。私は、FacebookとAppleの間に戦争が起こっていると見ている。どちらもコンピューティングの未来を支配しようとしている。Appleは、10億台以上の製品を使っている6億人以上の人々を獲得し、モバイル・デバイスの分野で勝利した。一方のFacebookはスマートフォンへの取り組みに失敗した。しかしFacebookは、Facebook、Instagram、Whatsappなどの広告ベースのサービスを無料で利用する月間アクティブユーザー数が29億人を超えている。直近の9月30日の四半期において、Appleは830億ドルの収益で206億ドルの純利益を上げたのに対し、フェイスブック社は290億ドルの収益で92億ドルの純利益を上げた。

AppleのCEOであるティム・クック氏はこの状況を好ましく思っておらず、Facebookを一種の寄生虫のように見なしている。両社のビジネスモデルは正反対だ。Appleはデバイスを販売し、Facebookは広告を販売している。Appleは、MicrosoftのWindowsやGoogleのAndroidなどのライバル製品よりも高いプレミアムをつけようとする。最高の品質を持っていると同時に、一般大衆には手が届かないことが多いのだ。

対照的にFacebookは自社製品を無料で提供したり、バーチャルリアリティヘッドセット「Oculus Quest 2」を低価格(300ドル程度)で販売したりしている。Facebookの広告モデルは無料の製品を補助するのに十分な収益を生み出する。その代わりFacebookは多くの個人情報を提供してもらい、広告のターゲットを絞り込み、より多くの価値を生み出せるようにしている。

Above: Facebook said the metaverse will make you feel presence.
Image Credit: Facebook

クック氏はこれをプライバシーの侵害と考え、口には出さなかったものの、今年、広告主のための識別子(IDFA)のルールを変更することでFacebookを排除しようとした。IDFAのデータは、ユーザーが広告目的で追跡されることを明示的に許可しない限り使用できなくなったのだ。この動きは、Facebookなどのビジネスに打撃を与えている。

言わば、彼らは戦争状態にあるのだ。

また、ザッカーバーグ氏はFacebookがFacebook Reality Lab部門に年間100億ドルを投資する(あるいは失っている)と語っているが、Appleが自社のVR/ARの取り組みに莫大な資金を投じているのは妥当なところだろう。Magic Leapが複合現実グラスのために20億ドル以上を調達したにも関わらず成功しなかったことで、一部の人々はこれを嘲笑った。しかしAppleやFacebook、Microsoft、Googleなどが費やしている金額に比べれば、はした金だ。誰もがこの次世代コンピューティングの戦いに負けたくはないはずなのだ。ザッカーバーグ氏はこの問題が何であるかを十分に理解していることを示している。彼はこう語っていた。

「私たちは基本的にメタバースをモバイルインターネットの後継と考えています。メタバースは、それ以前に登場したものを完全に置き換えてしまうわけではありません。しかし、それは次のプラットフォームなのです。その意味で言えば、これは企業が作るものではありません。より広範なプラットフォームであり、オープンで相互運用可能な方法で構築するために、私たち全員が貢献することになると思います」。

だからこそ、ザッカーバーグ氏は早くから行動を起こしたのだ。彼は2014年にOculusを約20億ドルで買収した。彼は毎年、定期的に投資を実行し、ヘッドセットを改良し、VRゲームやアプリのエコシステムを強化してきた。そして昨日、彼は会社名を「Meta」に変更し、さらに証券コードをメタバースのような「MVRS」に変更して、挑戦を開始したのだ。

ザッカーバーグ氏は、「Project Cambria」と名付けられたハイエンドのスタンドアロンVRシステムが開発されていて、拡張現実メガネ「Nazare」の開発も始まっていると明かした。これらのプロジェクトは、Appleが市場に投入するあらゆるものを阻止することを目的としている。

正しいメッセージ

Above: Facebook is headed toward the metaverse.
Image Credit: Facebook

多くの人がこれをお金の無駄遣いだと揶揄する中、ザッカーバーグ氏は同盟国と手を結んだ。彼はメタバースはオープンであるべきで、1つの企業だけで構築すべきではないとしている。そうすることで、批判の矛先をそらすことができたのだ。ザッカーバーグ氏は、人々がFacebookという壁に囲まれた庭を指さすようになる前に、仲間内を集めてもっと閉鎖的な集団を指さすことにしたのだ。つまり、Appleのことだ。

そのメッセージは「私たちはオープンだ。みんな一緒だ」というメッセージだった。つまり、その裏には「彼らはそうではない」という意味が込められている。

彼は、人々が初めてメタバースに足を踏み入れるのはゲームになると語った。ゲームにはバーチャルグッズやファンとのエンゲージメントによる経済のインフラがあるからだ。AppleはIDFAのおかげで、ゲーム開発者のことは気にしないと口にしている。これらのゲーム会社はダメージを受けているので、今回の件はAppleの動きを牽制することになるかもしれない。

ザッカーバーグ氏は、プライバシーと安全性は最初からメタバースに組み込まれていなければならないと語った。これは、子供や親を味方につけるための動きだ。彼は発表の中で「Horizon Workroom」「Horizon Home」「Horizon Worlds」などの製品を通じてメタバースを、私たちが生活し、働き、運動し、遊ぶ場所にする計画であることを明らかにした。

また、メタバースにログインする方法は、VRだけではないとも示している。ARグラスやPC、ゲーム機、スマートフォンなど、好きなデバイスを使ってログインすることができる。これは(Appleの顧客のような)エリートだけのものではなく、すべての人のためのものになるというメッセージだ。大衆的なメッセージであり、オープンメタバースを支持する多くの人々の意見と一致している。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Facebook、メタバースへの野望(1)

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FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、昨日開催されたオンラインイベント「Facebook Connect」で社名を「Meta」に変更したことは、歴史的な出来事だった。 しかし、この決定は大きな批判に晒されてミーム化している。Xboxの共同開発者であるSeamus Blackley氏は、ザッカーバーグ氏の新しいMetaのロゴには「Here’s a schematic …

Mark Zuckerberg speaks at Facebook Connect.
Image Credit: Facebook

FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏が、昨日開催されたオンラインイベント「Facebook Connect」で社名を「Meta」に変更したことは、歴史的な出来事だった。

しかし、この決定は大きな批判に晒されてミーム化している。Xboxの共同開発者であるSeamus Blackley氏は、ザッカーバーグ氏の新しいMetaのロゴには「Here’s a schematic representation of my testicles.(これは私の金●を模したものでございます・訳註:このツイートは削除されている)」というキャプションを付けるべきだとツイートした。このほかにも、ザッカーバーグ氏の壮大な計画をあざ笑う思いやりのない、くだらないジョークがたくさんある。

人々はFacebookが人々への配慮や政治的な平和よりも利益を優先することで多くの非難を浴びている最中に、この動きを示すのは頭が悪すぎると口にしている。

このように多くの人々がザッカーバーグ氏を小馬鹿にしているが、私にはいくつかの賢明な行動が見えている。多くの人がメタバース(すべてが相互につながっている仮想世界の世界)を馬鹿にしている。しかし、私は「Snow Crush」や「Ready Player One」などの小説を読んで以来、ずっとそのことを考えていた。これらは何十年もかけて作られてきたもので、Second LifeやGrand Theft Auto Online、Robloxのように小さなものはあるものの、まだ本当の意味では存在していないのだ。

未来学者のMatthew Ball氏は、メタバースは自分がその中にいると感じるべきものだと述べている。また、ザッカーバーグ氏が言ったように臨場感や、どこか別の場所に移動したような感覚を感じるべきだと思っている。

私はメタバースを信じていることを馬鹿にされたことがある。

一部の人々のアドバイスを無視して、私は2021年1月にメタバースのイベントを企画し、関連する30のパネルを用意して、ゲーム界のリーダーたちを集めた。(ちなみに11月9日~10日にも「GamesBeat Summit Next」というカンファレンスがありそこでもメタバースの話をするし、1月には2回目のメタバースイベントを開催する予定だ)人に笑われながらも私はこの道を歩み続けた。

そして今、十分な資金を持っているFacebookがここまで踏み込んでメタバースを受け入れることになるとは。

ザッカーバーグ氏は、自分が批判されることをある程度認識していた。発表に先立って行われたプレスイベントで、(論争を踏まえて)彼は次のように語っている。

「私は、現在取り組むべき重要な問題があることを認識しています。私たちは、そのための努力を続け、業界をリードする大規模な取り組みを続けていくことをお約束します。同時に、現在の問題は常に存在するとも考えています。だからこそ前に進み、未来の姿を創造する努力を続けることが重要なのです」。

私たちSFオタクはみな笑われている。CNNのような賢い専門家たちは、ザッカーバーグ氏がそんなオタクだと嘲笑している。しかし、NvidiaのCEOであるJensen Huang氏は「そもそも我々はSFの中で生きている」と言ったことで有名だ。AIは長い間苦労して、6年前くらいからようやくまともに動くようになったということを彼は言いたかったのだ。

今やAIは巨大で、8,500社のスタートアップたちが数々の新技術に取り組んでおり、他の分野の進歩にもつながっている。そう、AIはメタバースを構築するために必要なブレークスルーのひとつなのだ。AIで成功したのだから、メタバースでも成功する可能性があるのだ。多くの賢明な人々がそのことに気づき、ザッカーバーグ氏と並んで夢をを見始めている。

世界中のどこにいても驚くほどの没入感と瞬間性、そしてユビキタス性を備えた真のメタバースを実現するには、まだまだ遠い道のりだと思っている。私たちが望んでいるものは現実にはまだ遠い。しかし、ザッカーバーグ氏のクールな画像や動画は、その気持ちをよく表している。もし、彼がアニメーションで描いたビジョンを現実のものとして実現することができたらそれは本当に素晴らしいことだ。

私の好きな格言「金の流れに従え(follow the money)」をもう一度持ち出すとしたら、メタバースには莫大な資金が投入されているので、それが実現するという結論になる。マンハッタン計画のような巨大な計画を立てて、原爆を持たずに帰ってくることはできない。メタバースが実現するのは資本がそれに賭けているからであり、ザッカーバーグ氏がそれを見抜く知恵を持っていることは認めるべきなのだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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NFTが待望する「真のヒット作品」(7)

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(前回からのつづき)特にトリプルA級のブロックチェーンゲームが登場すると、従来のゲーム会社からNFTプロジェクトに人が流出するのではないかと予想している。ForteやNFTプラットフォーム企業たちは、トリプルA級のゲームメーカーから簡単に移籍できるよう用意しているし、従来のゲーム会社の動きが鈍くなることを知っているので、開発者が移ってくるのは時間の問題だろう。例えばEA/Gluの幹部だったChri…

Above: Phantom Galaxies is coming from Blowfish Games.
Image Credit: Animoca Brands/Blowfish Games

(前回からのつづき)特にトリプルA級のブロックチェーンゲームが登場すると、従来のゲーム会社からNFTプロジェクトに人が流出するのではないかと予想している。ForteやNFTプラットフォーム企業たちは、トリプルA級のゲームメーカーから簡単に移籍できるよう用意しているし、従来のゲーム会社の動きが鈍くなることを知っているので、開発者が移ってくるのは時間の問題だろう。例えばEA/Gluの幹部だったChris Akhavan氏は同社を退社して、ブロックチェーンゲーム技術メーカーのForteのChief Business Officerに就任している。

昨晩のパーティーで、数十億ドルの売上を誇る既存のゲーム会社で働いている一人の仲間に出会った。

彼はNFTのゲーム会社からいくつかのオファーを受けていて、FOMO(Fear of Missing Out)という恐怖心もあって検討していると言っていた。筆者は彼と一緒に考えたのだが、彼はゲーム性があって楽しく、NFTの特典も利用できる本物のゲームを待ち望んでいると語っていた。そしてまた、彼はPlay to Earnの信奉者でもあり、私は従来型の企業がどこかを買収して参入することがいかに難しいかを指摘した。そして彼はこれらは時間の問題だと話していた。

当然リスクはある。規制当局が反発するかもしれない。そして、一つの重要な問題は「真のゲームはどこにあるのか?」ということだ。私たちはまだそれらを見つけてはいない。Blowfish GamesとAnimocaによる「Phantom Galaxies」が2022年に発売されるが、これはかなりクールかもしれない。もっと早く出てきて欲しいぐらいだ。信者たちは口々にこれはヤバいと言っている。もしそうなれば、ビデオゲーム業界は今と同じではいられないはずだ。

最後に:私たちのイベント

Above: GamesBeat Summit Next is coming November 9-10.
Image Credit: GamesBeat

ということでパーティーでの会話を通じて考察を重ねてきたが、本誌Games Beatが主催するイベントでは、特にNFTのゲームパネルに多くの手応えを感じている。私たちは、これらのアイデアを徹底的かつ効率的に議論し、キャリアアップを目指す方や、将来に賭けている企業の方など、未来を整理するお手伝いをする。

その面では、Enjinの最高技術責任者であるWitek Radomski氏、Gala GamesのCEOであるEric Schiermeyer氏、Animoca BrandsのYat Siu氏、Mythical GamesのJohn Linden氏、Axie Infinity開発会社であるSky MavisのJeff “Jiho” Zirlin氏、Dapper LabsのRoham Gharegozlou氏、Bitkraft and Delphi DigitalのPiers Kicks氏、Lightspeed VenturesのAmy Wu氏、Wdny.ioのDavid Kim氏などなどが登壇する。 io社のDavid Kim氏、Million on Mars社のMitch Zamara氏、Game ThinkingのAmy Jo Kim氏、Op GamesのChase Freo氏、ゲーム開発コンサルタントのLars Doucet氏、Enclave GamesのAndrzej Mazur氏、そして象徴主義者のBrooks Brown氏(彼は今のNFTのファンではないが)らも参加予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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NFTゲーム「Axie Infinity」の爆発とハリウッド・モデル(6)

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(前回からのつづき)伝統的なゲーム会社の中にもその脅威を認識しているところがある。先週、ValveはRustのメーカーに対して、同社の巨大なデジタル配信プラットフォームであるSteamにNFTゲーム会社を一切認めないと伝えた。 ゲーム開発会社はNFTによるマネタイズとWeb 3の恩恵を受けている。Axie Infinityの開発会社であるSky Mavisを考えてみよう。このゲームのデイリーユーザ…

Above: Axie Infinity lets you convert game rewards to real money.
Image Credit: Yield Guild Games

(前回からのつづき)伝統的なゲーム会社の中にもその脅威を認識しているところがある。先週、ValveはRustのメーカーに対して、同社の巨大なデジタル配信プラットフォームであるSteamにNFTゲーム会社を一切認めないと伝えた。

ゲーム開発会社はNFTによるマネタイズとWeb 3の恩恵を受けている。Axie Infinityの開発会社であるSky Mavisを考えてみよう。このゲームのデイリーユーザー数は200万人だが、このゲームはアプリストアにはない。iOSでもAndroidにもない。ウェブ上で公開されている。それでも何百万人ものユーザーがいて、たくさんの収益があり、たくさんの人が取引でお金を稼いでいる。それでいてまだ完璧には程遠い状況なのだ。さらに言えばアプリストアに30%を支払う必要もない。代わりにその資金をゲームに再投資することができるし、彼らはそうしている。

4月の時点で、Axie Infinityのデイリーアクティブユーザーは3,000人だった。中間業者を排除した後も、独自の方法で注目を集めており、ゲームで生み出された富の多くをプレイヤーたちと共有する余裕がある。Axieは各取引のわずか4.25%を取るだけだ。

このようにしてAxie Infinityは社会的な動きの一部となっている。Axieの経済における所有権とアクセス性は、社会を覆し、経済的に実行可能なデジタル国家を生み出している、とZirlin氏は考えている。

Axieは最大のNFTゲームエコシステムに成長し、世界中のプレイヤーを集めており、8月には200万人以上のデイリーアクティブユーザーがプラットフォームにログインした。Axie Infinityは、すでに1日の取引額が3,300万ドルに達し、総取引額は20億ドルを超えている。また、アプリストアに登録されていなくても、Axie InfinityはTwitchでストリーミングされているゲームのトップ60に入っているとZirlin氏は指摘する。従業員60人の会社としては悪くない。

その上、ゲーム開発者のSky MavisはAxie Infinityの20%しか所有していない。AXSトークンを所有している人がゲームを所有しており、その中にはSky Mavis、プレイヤー、そしてそのガバナンストークンを購入した投資家が含まれている。これらの関係者は、Axie Infinityの運営方法について発言権を持っている。

Dizon氏は、ゲーム開発者自身がフィアット(米ドル)とトークンの組み合わせで報酬を得ているプロジェクトを他にも知っていると話していた。そのトークンによって、ゲームに関わる発言権が与えられているのだ。これは一種の共産主義だ。トークンはゲームが非常に価値のあるものになれば、その報酬に参加することができるからだ。素晴らしいゲームを作れば、トークンは非常に価値のあるものとなり、労働者はその報酬を得ることができる。

ハリウッドモデル

この構造を模倣したモデルが実はハリウッドにある。

映画をつくるためにスペシャリストたちが集まるとき、彼らは会社を作っているわけではない。集められたスペシャリストたちは、プロジェクトに参加した後、散り散りになる。組合として報酬を受け取り、動いているのだ。今回のブロックチェーンプロジェクトの場合では、彼らはトークンの形で収益の一部を得ることもできる。

ハリウッドではゲーム会社のように「パクり」や「未払い残業代」などの問題はない。ゲーム業界で働く人たちが一緒にプロジェクトに取り組めば、アップサイドを得ることができ、また高い報酬を得られる新しいプロジェクトに移ることができる機動力もある。ブロックチェーンゲームの構造はゲーム開発者がプロジェクトに参加し、活動の一部となってさらに簡単に他へ移籍もできる。従来型のゲーム会社がプロジェクトを買いたいと言ってきたとしても、オーナーたちには「ふざけんな 」と言って跳ね除けることもできるのだ。

Dizon氏によると、ゲームプロジェクトは今も続々と結成されているという話だった。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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NFTと環境、そしてWeb3という新しい世界へ(5)

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(前回からのつづき)これらの企業はみな、気候変動を引き起こすほどのコンピューティング・エネルギーを消費するマイニングコストで地球を焼き尽くすつもりだと聞いている。ビットコインが最大の通貨として優勢であれば、それは脅威だ。しかし、イーサリアムは第2位であり、計算機に負荷のかかる「プルーフ・オブ・ワーク」システムから、地球を焼き尽くすことのない「プルーフ・オブ・ステーク」へと転換する。これは、ハッキン…

Above: There will be blood in The Walking Dead experience in The Sandbox, which embraces NFTs.
Image Credit: The Sandbox

(前回からのつづき)これらの企業はみな、気候変動を引き起こすほどのコンピューティング・エネルギーを消費するマイニングコストで地球を焼き尽くすつもりだと聞いている。ビットコインが最大の通貨として優勢であれば、それは脅威だ。しかし、イーサリアムは第2位であり、計算機に負荷のかかる「プルーフ・オブ・ワーク」システムから、地球を焼き尽くすことのない「プルーフ・オブ・ステーク」へと転換する。これは、ハッキングなどの問題に対してブロックチェーンがもたらす付加的なセキュリティを利用したものだ。

その上、Flowプロトコルを開発したDapperのような多くの企業が、イーサリアムの上に乗って、莫大な 「ガス料金」を発生させない、オフチェーンで取引を行うレイヤー2プロトコルを開発している。これにより、環境破壊を相殺する方法で、1秒間に何千ものトランザクションを処理する。くだらないNFTゲームをプレイしない理由として、この話を持ち出してくるハードコア・ゲーマーのみなさんは、プラスチックのケースやディスク、店舗による環境破壊や、物理的な銀行が各地域にあり、そのデータセンターや取引ごとに多額の手数料を取るコストシステムなど、既存の金融システムによる環境コストを考慮しているのだろうか?

革新者たちは、こうした環境コストを回避するために、オフセット(相殺)を考えている。これは重大な欠点であるにもかかわらず、真の信者たちはそれがNFTコミュニティを無関心なものとするために利用されているように感じている。しかし、これは技術的に克服できる問題なのだ。

Web3

Above: Carlos Vinicius card on Sorare.
Image Credit: Sorare

Zirlin氏、Matsumura氏、Zhang氏、Dizon氏の4人と話していると、信者たちの哲学がわかってくる。彼らは、NFTが世界を変えることができると信じている。例えば、ブロックチェーンという非中央集権的な技術を使えば、中間業者やプラットフォームを排除することができる。ブロックチェーンとは多くのコンピューターを使ってデジタルなものを検証するもので、あるプレイヤーは他のプレイヤーを十分に信頼して、ピアツーピアで活動することができる。それは、eBayを介さずに中古品を取引するようなものだし、銀行振り込みをせずに母国への送金をするようなものだ。

不必要な手数料を排除することができるし、プライバシーを守ることができる。大手ハイテク企業が中間業者になれなくなれば、自分が望む取引をするために個人情報を犠牲にする必要もなくなる。MMOのキャラクターに5年間投資して、それを売ろうと思っても、それはもはや利用規約に違反していない。売ればお金が入ってくるし、プラットフォームに多額の手数料を払う必要もない。

財産権を持つことでプレイヤーがユーザーではなく、創業者や従業員のように行動するようになるという。というのもこれらの権利には、自分のゲーム資産を世界中の誰にでも売ることができること、プレイや貢献することでリキッドトークンを獲得できること、自分がプレイしているゲームの一部を所有できることなどが含まれるからだ。また、Uber、Airbnb、DoorDashが新しいタイプの仕事や職業を生み出したように、Play to earnがデジタル・メタバース経済を中心に新しいタイプの仕事を解放することになると考えている。Zirlin氏は次の持論を展開していた。

「ゲーム開発者とコミュニティ間のインセンティブの調整や共同所有の素晴らしい例なんです。このモデルは、今後、開発者とユーザーの関わり方を変えていくものだと考えています。また、インターネットのあり方も変えていくもので、よりオープンで、よりフェアで、よりエンパワーメントされたバージョンのインターネットが生まれると考えています」。

これがWeb 3だ。これまでインターネット上で巨大なフォロワーを獲得したハイテク企業の手に権力が集中していたWeb2.0に代わる後継の考え方だ。Web 3は権力を分散させ、ユーザーの手に戻し、さらには企業モデルではなくプロジェクトモデルにまで発展させる。Kabamの共同設立者であるKevin Chou氏は、自分のリワードスタートアップであるRallyをプロジェクトとして分散化させることでこのことを発見した。Axie Infinityはプレイヤー、投資家、そして会社であるSky Mavisの連合体に近いものだ。Zirlin氏は続ける。

「私たちは経済の歯車に油を差すようなイメージでゲームにインフラを入れましたが、NFTはその主流カルチャーとして浸透しています。そしてお金は貝殻から金、紙幣、分数準備銀行、そして今は完全なデジタル通貨へと時代と共に抽象度を増しています。歴史的に見ても、このお金の抽象化を司ってきたポジションが文化やエンターテインメントの未来を決めることができたのです。それが今、起きているのだと思います」。

これは破壊的で革命的なことだ。その一方、従来のゲーム会社は規制当局の意見を待っているだけなのだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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NFTを知るもう一つの手段「金の流れを追え」(4)

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(前回からのつづき)とは言うものの、やはり抗議の声も聞こえてきそうだ。ブロックチェーンゲームは面白くない。詐欺だ。規制されるだろう。環境を汚染している。ーーこれらは正当な懸念だが、いずれ対処されると思っている。この考えを試すには、ウォーターゲート事件の古いルールに従えばいい。 金の流れを追うのだ。 実は筆者は1年中これを続けている。Google Trendsを見ると、2月にNFTが盛り上がり始め、…

Above: Blockchain and NFT investments are going strong in games.
Image Credit: Drake Star Partners

(前回からのつづき)とは言うものの、やはり抗議の声も聞こえてきそうだ。ブロックチェーンゲームは面白くない。詐欺だ。規制されるだろう。環境を汚染している。ーーこれらは正当な懸念だが、いずれ対処されると思っている。この考えを試すには、ウォーターゲート事件の古いルールに従えばいい。

金の流れを追うのだ。

実は筆者は1年中これを続けている。Google Trendsを見ると、2月にNFTが盛り上がり始め、デジタルアートやNBA Top Shotなどの関連するNFTの売上が軌道に乗ってから急上昇したことがわかる。Dapper Labsでは、これらのNFTの販売・再販で7億8,000万円を突破した。3月には、BeepleというアーティストのNFTデジタルコラージュが、クリスティーズで6,930万ドルで落札された。なんとも間抜けな話だが、NFTの人気は美術品を盗んで自分のNFTとして販売するという数多くの詐欺行為によって、システムの欠点も露呈している。

Above: Google Trends shows searches for NFTs have skyrockted.
Image Credit: Google Trends

5月にはイーサリアムでNFT市場が暴落した。KotakuはNFTバブルが崩壊したと書いた。しかしその後、8月と9月に再び上昇し、一旦は落ち込みましたが、着実に成長した。ビットコインの暗号通貨取引のように変動が激しいのだが、着実に上がっている。イーサリアムだけでなくより広いNFT市場を測定しているDappRadarによると、NFTの売上は、第1四半期に12億ドル、第2四半期に13億ドル、そして第3四半期にはAxie Infinityなどのゲームが流行して、なんと107億ドルに達したと報告している。

このような状況の中、従来のゲーム業界は試行錯誤を繰り返しながらこの新興市場が整理されるのを待っていた。勝者が出れば大手ゲーム会社はその勝者を買収するつもりだった。そして脅威はなくなった。しかしこの混乱はそう簡単には収まらないだろう。

というのも誰もがクレイジーなことをやっていて、なおかつ賢い人たちが参加しているのに自分は傍観しているとしたら誰がバカなのか、ということだ。

パリにある30人のスタジオSorareでは、NFTベースのファンタジーサッカーゲームを作っている。Softbankは、43億ドルの評価額でSorareに6億8000万ドルを投資した。Electronic Artsは、Glu Mobileを24億ドルで、Playdemicを13億ドルで買収したばかりだ。これにより、EAのモバイルゲーム開発会社はそれまでの1,000社から約2,000社に増えた。

では果たしてEAの取締役会はこの小さくて危ういSorareを43億ドルで買収するだろうか?

突然だが、勝者を買うという戦略はもはや通用しない。EAは急成長しているサッカーゲームのメーカーであるSorareを買収することはできない。投資銀行のDrake Star Partnersによると、第3四半期だけでNFTのゲーム会社は10億ドル以上の株式ベースの投資を集めている。

Dizon氏はNFTのスタートアップ企業が勝つと信じていると話してくれた。なぜなら、彼らはすでに大きくなっていて、ここ2、3年の間に生まれた100ものゲームに特化したVCファンドから資金を得ているからだ。またゲーム、特にNFTゲームに非常に強気の勝負を仕掛けているAndreessen Horowitzからも資金を得ている。

Andreessen HorowitzのゼネラルパートナーであるArianna Simpson氏は「Axieチームはゲームに地殻変動を引き起こし、業界は今、大きく変化している」と語る。

思い出してほしい。「金の流れを追え」だ。要はNetscapeの生みの親であるMarc Andreessen氏とBen Horowitz氏に賭けてみるのか?ということなのだ。彼らは、Coinbase、Skype、Medium、Zynga、Twitter、Facebook、AirBnb、Oculus、Robloxなどの企業を支援してきた。確かに不発弾もあったし、そんな事を言ってるのはチューリップ・マニア(訳注:チューリップ・バブルのこと)だけかもしれない。だから彼らの言う「スマートマネー」(同時に馬鹿なお金)がNFTに移ったというだけで十分だ。そして、初期の投資家は大金を稼ぎ、他の投資家は傍観している。

大手ゲーム会社の中では、Ubisoftだけが数年前に先見の明を持ってブロックチェーンの研究を始めた。彼らはブロックチェーンのスタートアップやその他の技術革新者のためのアクセラレーターを設立した。また、Ubisoftは自らブロックチェーンゲームを発売してはいないが、今週、評価額22億ドルで6,500万ドルを調達したAnimoca Brandsに投資している。

ここ数週間の出来事をおさらいすると、Zhang氏のConcept Art Houseが2,500万ドル、Galaxy Interactiveがブロックチェーンゲームに投資するための3億2,500万ドルのファンドを調達、Bitkraftが7,500万ドルのトークンファンドを調達、Sky Mavisが1億5,200万ドル、Dapper Labsが2億5,000万ドル、Mythicalが7,500万ドルを調達している。

ブロックチェーン上でAxieの資産状況を見ることができる。Zirlin氏によればその中には3万6300Eth(イーサリアムの暗号通貨)と1830万AXSトークンが入っているのだそうだ。調査会社のCoinGeckoによると、その価値は74億7000万ドル(約1,000億円)に上る。Yield Guild Gamesのトークンは約60億ドルの価値があるが、これは11カ月の仕事にしては悪くない。そしてどちらのプロジェクトも、35年の歴史を持つゲーム会社であるUbisoftの価値よりも高くなっている。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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「Play to earn(ゲームして稼ぐ)」が変える新興国の経済(3)

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(前回からのつづき)数年前、私はこれを「レジャー経済」と呼んだ。YGGのDizon氏はこれを「Play-to-earn」と呼んでいますが、彼の言葉に力があるのは彼がそれを実現しているからでもあるのだ。Play-to-earnとはゲームをすることでお金がもらえるという考え方だ。 Sky MavisのAxie InfinityのようなNFTのゲームを今から始めれば、まずかわいいNFTのキャラクター(A…

Above: Yield Guild Games is featured in Play-to-Earn, a documentary set in the Philippines.
Image Credit: Yield Guild Gam

(前回からのつづき)数年前、私はこれを「レジャー経済」と呼んだ。YGGのDizon氏はこれを「Play-to-earn」と呼んでいますが、彼の言葉に力があるのは彼がそれを実現しているからでもあるのだ。Play-to-earnとはゲームをすることでお金がもらえるという考え方だ。

Sky MavisのAxie InfinityのようなNFTのゲームを今から始めれば、まずかわいいNFTのキャラクター(Axies)をレベルアップさせて、価値を高めることでお金を稼ぐことができる。それぞれのキャラクターはユニークだ。他のプレイヤーと戦って勝つことができるし、またそれ以上の価値を持ったコレクション用のペットと考えて保有し続けることもできる。

ベトナムに拠点を置くSky Mavisは、特に仕事が不足している発展途上国のコミュニティに、NFTゲームが変革をもたらすような経済力を構築できると考えているようだ。Sky MavisのJeff Zirlin氏は「AIの登場で多くの仕事がなくなる可能性が高まる中、先進国のモデルにもなり得る」と語る。

売却して利益を得ることができる。ゲームに投資した時間が報われる、つまりゲームでお金を稼ぐことができるのだ。Discordに集まったプレイヤーのギルドであるYield Guild Gamesのプレイヤーがまさにそうだった。このギルドでは、プレイヤーがNFTゲームに簡単に参加できるだけでなく、投資の方法も教えてくれる。また、仮想の土地を買うように、プレイすることが投資になるタイトルへの投資方法も教えている。

フィリピンでは、多くのプレイヤーがAxiesをレベルアップして売り、最低賃金の3倍ものお金を手にしているという。パンデミックで多くの雇用が失われた今、それはとても重要なことだった。

Dizon氏とZirlin氏は、Axie Infinityがフィリピンで何十万もの雇用を創出したと考えており、それ以来、Yield Guild Gamesのような何百ものギルドが形成されるようになった。このゲームを始めるには、プレイヤーはキャラクターを作成するために高額な料金を支払わなければならないが、このギルドでは初心者プレイヤーのためにそれらの料金を支払う「奨学金」を用意しており、プレイ中に稼いだら利息をつけて返すモデルを採用している。YGGとEmfarsisによるこのドキュメンタリー映像は、Axie Infinityのストーリーを切実に捉えている。

この「Play to earn(ゲームして稼ぐ)」経済は、他の多くのゲームで採用されつつある。そしてAxie Infinityとは異なり、それらのゲームの多くはハードコアなプレイヤーからくだらないブロックチェーンゲームだと罵られることもなくなるだろう。というのもPlay-to-earnを活用したトリプルAのブロックチェーンゲームが登場するだろうと、LiontreeとGriffin Gaming Partners(最大手ゲームファンドのひとつ)のNick Tuosto氏はその未来を予想しているからだ。

また、米国のような裕福な国のプレイヤーがよりマシなゲームの登場を待つ間、ベネズエラやブラジル、インドネシア、マレーシア、タイ、ナイジェリア、ガーナ、トルコなどの新興市場のプレイヤーは、デジタルの世界で生計を立てるための方法としてPlay-to-earnを取り入れている。こういったプレーヤーが持っている携帯電話では動作しないため、派手なグラフィックには関心がない。

Zirlin氏は、世界中の恵まれない人々が収入を得られることに期待している。プレイヤーの約25%は、銀行口座を持たない「Un-Banked(アンバンクド)」だ。また、50%はこれまで暗号通貨を利用したことがなく、75%はNFTを初めて利用する。

彼らは、eSportsプレイヤーやTikTok、YouTube、Facebook、Twitchのインフルエンサーのように、これまで存在しなかった新しい仕事を生み出している。何百万人ものプレイヤーがこの仮想経済に参加しているが、その歴史はLinden LabがSecond Lifeを立ち上げた2003年にまで遡る。

「Linden LabがSecond Lifeを立ち上げた2003年から続くこの仮想経済に、何百万人ものプレイヤーが参加している。この技術を本当に必要としている人たちの手に届けることができる。これは非常に稀なことだ」(Zirlin氏)。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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NFTのメリット(2)

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(前回からのつづき)彼らはまたNFTが(おそらく懐疑論者たちが容易に議論を吹っ掛けてくるであろう)メタバースの到来をもたらすとも信じている。メタバースとは、懐疑論者が好まないもうひとつのバズワードで、『Snow Crush』や『Ready Player One』などの小説に出てくるような、すべてが相互に結びついた仮想世界の世界を意味する。NFTは真の所有権を確立することができるので、プレイヤーは領…

Above: Yield Guild Games logo
Image Credit: Yield Guild Games

(前回からのつづき)彼らはまたNFTが(おそらく懐疑論者たちが容易に議論を吹っ掛けてくるであろう)メタバースの到来をもたらすとも信じている。メタバースとは、懐疑論者が好まないもうひとつのバズワードで、『Snow Crush』や『Ready Player One』などの小説に出てくるような、すべてが相互に結びついた仮想世界の世界を意味する。NFTは真の所有権を確立することができるので、プレイヤーは領主であるゲームパブリッシャーが所有する土地の農奴ではなくなる。

ゲームからNFTアイテムを持ち出して、いつかメタバースの相互運用可能なゲームで使うことができるのだ。ゲームが終了してもプレイヤーはアバターやその他のNFTアイテムを別の世界に持っていくことができるので大した問題にはならない。プレイヤーの投資が無駄になることがなくなるのだ。

これは高い目標になる。ゲーム・エコノミーの微妙なバランスを考えると非常に難しいことだ。ただManticoreの「Core」に含まれる世界のように、1つの会社が考えて設計したゲームであれば簡単に実現できる。

一方、NFTはプレイヤーがゲームに費やした時間を投資とみなし、その投資に見合った報酬を得る機会を提供するという、よりシンプルなメリットですでに世界を変えつつある。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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NFTとゲームを心から信じる者たち(1)

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久しぶりにサンフランシスコでのパーティーに参加した。Yield Guild Gamesの創業者であるGabby Dizon氏の友人たちが、パンデミック前にゲーム業界やハイテク業界の面々をよく集めていた「Folsom Street Foundry」に久しぶりに集まったのだ。 Dizon氏と一緒にいたのは、ノンファンジブル・トークン(NFT)アートへの進出資金として2,500万ドルを調達したばかりのC…

Decentralized gaming
Image Credit: theblockcrypto.com

久しぶりにサンフランシスコでのパーティーに参加した。Yield Guild Gamesの創業者であるGabby Dizon氏の友人たちが、パンデミック前にゲーム業界やハイテク業界の面々をよく集めていた「Folsom Street Foundry」に久しぶりに集まったのだ。

Dizon氏と一緒にいたのは、ノンファンジブル・トークン(NFT)アートへの進出資金として2,500万ドルを調達したばかりのConcept Art HouseのCEO、James Zhang氏と、ブロックチェーンゲーム企業に投資するGumi Cryptosの共同創業者のMiko Matsumura氏だ。Dizon氏、Matsumura氏、Zhang氏の3人は、11月9から10日に開催されるオンラインイベント「GamesBeat Summit Next」で、NFTゲームや「Play-to-Earn」について話をする予定になっている。

さて、彼らはNFT、ブロックチェーン、Play-to-Earnの真の信奉者であり、その多くが長年に渡ってこれらのアイデアに没頭してきた。昨日今日、出てきた人物ではないのだ。NFTは透明性があり安全なデジタル台帳であるブロックチェーンを使って、ユニークなデジタルアイテムを認証する。

ゲーム開発者が、レアアイテムをオークションで高値で落札し、さらに再販するという新たな収益源を見つけられるようにすることで、Facebookゲーム、多人数同時参加型オンラインゲーム、モバイルゲーム、そして最終的にはすべてのゲームにフリープレイのような革命的かつ新しいビジネスモデルをもたらすことを目指している。

美術品、トレーディングカード、カードゲーム、ビデオゲームなど、コレクターズアイテムを持つものは、NFTの技術を使って、コピーし放題のデジタルアイテムではなく、希少価値のあるアイテムを作ることができる。NFTはお金と変わらない。信じればそれは本物になる。そして、ゲーマー自身が利益を得ることができるものなのだ。私が参加したパーティーではみんなが信じていた。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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