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Khari Johnson

Khari Johnson

執筆記事

ソーシャルで静かに進むプライバシーの特定、Facebookが顔認識アプリについて認める

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Business Insiderが22日に伝えているのだが、Facebookは顔認識を利用したスマートフォンアプリを2015年にすでに作成していたようだ。同社広報部に確認したところこれを認め、あくまで社内で使用する顔認識アプリだったと回答した。これは同ソーシャルネットワークの顔認識システム経由で特定可能な顔をスキャンするためだという。 さらにVentureBeatが回答を求めたところ、同社の広報担…

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Image Credit: Facebook

Business Insiderが22日に伝えているのだが、Facebookは顔認識を利用したスマートフォンアプリを2015年にすでに作成していたようだ。同社広報部に確認したところこれを認め、あくまで社内で使用する顔認識アプリだったと回答した。これは同ソーシャルネットワークの顔認識システム経由で特定可能な顔をスキャンするためだという。

さらにVentureBeatが回答を求めたところ、同社の広報担当者が以下の声明を発表した。

新しいテクノロジーをチーム内で学ぶ手段として、弊社チームは社内使用を目的とするアプリを定期的に作ります。今回のアプリはFacebookの従業員のみが利用でき、認識が可能だったのは顔認識機能を有効にした従業員とその友人だけでした。

今秋、Facebookがすべてのユーザに公開した顔認識システムでは、写真の顔認識が可能となった。顔を解析されたくない場合はこれに参加しないというオプションが一緒に提供されている。

11月初頭に公開された顔写真の撮影を求めるFacebookによるテストは、当初顔認識を展開するためだと考えられた。広報担当者によると、同機能は人の検知を目的とし、特定人物の顔を認識するために作成されたのではないという。

ちなみにGoogleのPixel 4Nest Hub Maxといったデバイスの顔スキャンでも、頭を左右にゆっくりと回すよう求められる。Facebookが開発したPortalもAIを利用しビデオ通話中に画面内の人を識別するが、これはSmart Camera機能を強化するためである。

これらとはまったく異なる試みとして、Facebook AI Researchは顔を顔認識ソフトウェアが認識できないようにするという研究内容を先月発表している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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政治とソーシャル、ザッカーバーグ氏が語る「表現の自由」と“政治広告”の考え方

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※本記事は提携するVentureBeat「Mark Zuckerberg on why the world needs Facebook and the ‘Fifth Estate’」の抄訳になります。原文はこちらから ワシントンDC、ジョージタウン大学Gaston HallにてFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏がソーシャルメディアプラットフォームのあり方に関するスピーチを披露した…

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写真:Mark Zuckerberg @ Georgetown

※本記事は提携するVentureBeat「Mark Zuckerberg on why the world needs Facebook and the ‘Fifth Estate’」の抄訳になります。原文はこちらから

ワシントンDC、ジョージタウン大学Gaston HallにてFacebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏がソーシャルメディアプラットフォームのあり方に関するスピーチを披露した。同氏は現代人にとっての不可欠な場としてSNSプラットフォームを「第五の場(Fifth Estate)」として表現している。

「Facebookという会社が好きか嫌いに限らず、この重要な時期にこそ現代社会における問題点を認識し、発信していくことが大切です。未来は私たちにかかっています」。

続けてFacebookが考える「表現の自由」について以下のように述べた。

「いま私たちは新しい分岐点にいます。一つの選択肢としては、勝利をつかみ取るまでには長く時間がかかることを承知のうえでやみくもに求め続けることです。もしくは、ゴールまでのコストが高すぎると認識する必要があるでしょう」。

Facebookのプラットフォームがあらゆるムーブメントを起こす起源として重要な役割を担っているとし、また何者にも頼らず発信できる点を「Media Gatekeepers」と表現している。

とはいえ、2016年における米国大統領選挙の例など、それを逆手にとってデマ情報が出回ってしまう根源にFacebookが晒されている点にも理解を示している。

Facebookはここ数週間、来年に迫った大統領選挙におけるドナルド・トランプ氏のFacebook広告の幾多の取り下げ依頼を受けているにも関わらず対処する動きを見せず、なかでも同じ候補者のElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)氏などから非難を浴びてきた。

同氏はFacebookの政治ポリシーを批判するため、わざとフェイクニュース(マークザッカーバーグがトランプ支持者だとする)の投稿をするなど挑戦する姿勢を示している。そんな中でもマーク氏は、政治広告はあらゆる表現の中でも重要な立ち位置にあるとの考えを示す。

「我々は政治広告についてファクトチェックを実施していませんが、決して政治家を考慮した対応というわけではありません。我々は、Facebookを通して誰もが政治家の考えを知る権利があると考えています。そのため、仮にニュースが私たちの規約に一部引っかかると判断される場合でも時事性があると判断すればコンテンツ削除の対象とはなりません。

もちろん多くがこの対応に反対の意を示していることは理解しています。しかし、一般的には、ある特定の企業が政治的なニュースを検閲することは得策であると思えません。Facebookを除いても、数多くのSNSメディアが政治的広告を受け入れています。私たちも例外ではありません」。

2016年における大統領選挙で勝利を収めたトランプ陣営は、公式にFacebookにおけるターゲット広告が勝利には不可欠なものであったと述べている。また、調査によれば現在もトランプ陣営のインターネット広告にかける資金は他陣営と比べても圧倒していることが伺えるという。

中国政府による政治的介入

マーク氏は30分にわたるスピーチの最中に、中国において表現の自由が危機に瀕していることについて、TikTokが当局から検閲対象となったことなどを例に、以下のような疑問を呈した。

「これは私たちが望むインターネットの形なのでしょうか?我々が中国にて一切のサービス展開をしていない理由がここにあります」。

スピーチにてFacebookが取り組んでいるセキュリティー対策について長く触れた。特にAIを利用したユーザーの安全対策については強調して話し、安全性の伴ったユーザー認証や第三者委員会の設置に活かすとしている。同氏によればFacebookは、AIをフェイクアカウント、ヘイトスピーチなどの対応にも役立てているという。

Facebook「解体」公約

2017年にハーバード大学の卒業式にてスピーチを実施した際、テック業界ではマーク・ザッカーバーグが米大統領への立候補があるのではないかと話題になったのも昔の話だ。

今となっては、同社はケンブリッジ・アナリティカ問題やミャンマーにおけるヘイトスピーチへの対応遅れなど、政治的批判を受ける機会が多くなって気いる。今回の大統領選挙に民主党より出馬を目指すエリザベス・ウォーレン氏から特に批判を受けており、同氏は公約にFacebookの解体を挙げるなど積極的に反Facebookの意思を表明している。

リークされた内部情報によれば、仮にエリザベス氏が大統領に当選した場合でも同社は歩み寄る意思を示しているという。スピーチの最後には同様の質問がなされ、同氏は以下のように返答した。

「テック企業と政治とのかかわりについては、問題が日々変わりつつあるので、今日話したことが実現するかどうかは不明瞭な点が多いと言わざるを得ません」。

と述べ、歩み寄り施策についてプライバシーとデータポータビリティーを軸に以下のような持論を展開した。

「我々がすべきことは、まず我々の役割を明確にし政府と協力しながらルール作りをしていくことが重要と考えます。この過程を通り、信頼関係を築いていくことで『breaking up』という結末を迎えることは決してないと思っています」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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米次期民主党大統領候補のAndrew Yang氏、「オートメーションから有権者を守る」と約束し有権者の心をつかむ

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9月12日の討論会に登場した民主党大統領候補の Andrew Yang 氏は、聴衆を大いに驚かせた。同氏は選挙キャンペーンの中で、1年間にわたり10人のアメリカ市民に毎月1,000米ドルを支給したいと語ったのだ。同氏はユニバーサル・ベーシック・インカム(Universal Basic Income)を提案しているが、それに対する世論を探るため、非常に公な形で12万米ドルのアドバルーンを上げるという…

8月23日にサンフランシスコで開催された全米民主党大会夏大会で話す
次期大統領候補の Andrew Wang 氏
Image credit: Sheila Fitzgerald / 123RF

9月12日の討論会に登場した民主党大統領候補の Andrew Yang 氏は、聴衆を大いに驚かせた。同氏は選挙キャンペーンの中で、1年間にわたり10人のアメリカ市民に毎月1,000米ドルを支給したいと語ったのだ。同氏はユニバーサル・ベーシック・インカム(Universal Basic Income)を提案しているが、それに対する世論を探るため、非常に公な形で12万米ドルのアドバルーンを上げるというわけだ。

近年もっとも成功した自称起業家の1人として大統領選挙戦に立候補した Yang 氏だが、同氏が非凡な立候補者として名乗りを上げたことを知っておく必要があるだろう。

選挙キャンペーンnが始まるまでは、同氏の名前を聞いたことがなかった人も多いだろう。スタートアップ投資家であり、起業家を育てる非営利団体 Venture for America の創設者でもある Yang 氏には、政治家としての経験がまったくない。それでもなお民主党大統領候補トップ10にまで上りつめ、元副大統領の Joe Biden 氏や、上院議員の Elizabeth Warren 氏(民主党、マサチューセッツ州)や Bernie Sanders 氏(無所属、バーモント州)といった最有力候補がいる場で人々の注目を集めた。

Real Clear Politics による人気投票の平均値を見ると、同氏は3%を獲得しており、民主党大統領候補者の中で6番目に人気が高い。

同氏の魅力は筆者にも理解できる。Yang 氏は国家の状況を分かりやすい言葉で語る、魅力的な人間だ。ピアノ演奏にも果敢に挑むし、9月第2週の頭にはシカゴでクラウド・サーフィングしていた。

Yang 氏は9月12日、ヘルスケア、中国に対する関税、選挙資金改革、また自分が米軍最高司令官に適任だとする理由など、様々な話題をうまい具合に取り上げた

しかし Yang 氏の立候補の中核にあるのは、同氏のわかりやすいオートメーション(自働化)への取り組み計画と、今日ドナルド・トランプ氏が大統領を務めているのはアメリカ中西部の民主党拠点で400万件の職がオートメーション化されてしまったからだという主張だ。

Yang 氏は5月に行われた VentureBeat とのインタビューの中で、トランプ氏のアメリカ AI イニシアチブ(American AI Initiative)に対する見解から、雇用の喪失に対する懸念、中国との AI 軍拡競争を阻止する計画にいたるまで、AI(人工知能)に対して深い理解を示した。

Yang 氏のメッセージは人々の間で共感を呼ぶもので、なんら驚くことではない。2017年の Pew Research Center の世論調査と2018年の Gallup の世論調査によると、アメリカの成人の大半がオートメーションにより職を失うことを心配している。また Pew Research による2017年の世論調査では、他党(34%)と比べて民主党寄りの有権者は2倍近く(65%)が、コンピューターやロボットが職を奪うようになったら政府が介入し国民を支援すべきだと考える傾向にあることが明らかになっている。

Yang 氏の立場は、オートメーションは差し迫る脅威だとするものではなく、オートメーションの時代が到来しており国民は助けを必要としているというものだ。

国内のすべての成人に1,000米ドルを支給するという計画は、確かに同氏の認知度と世論調査における順位を押し上げたかもしれない。しかし Yang 氏はユニバーサル・ベーシック・インカムを、補助金ではなく、家族、コミュニティ、そして平均的なアメリカ人に対する投資、「あなたの問題をどんな政治家よりもうまく解決できるのはあなた自身だ」ということの認知ととらえている。

私たちは自分自身を、巨大な機械に取り込まれるのではなく、この民主主義のオーナーまたシェアホルダーとみなすべきです。

Yang 氏は9月12日の討論会で語った。選挙資金改革について司会者の質問に答えたのだが、同じ見解でオートメーションに対する取り組みも容易に説明できただろう。

今では Yang 氏の戦略は、機械に対する怒りと人間性の強調の二本立てとなったようだ。

同氏は9月第2週の頭に公開された番組の中で NBC News にこう語っている

自分を人間らしくするものに傾けば傾くほど、人々の反応が得られることに私は気づきました。今回のキャンペーンはある意味、自分自身の人間性の探究であると言えます。

同氏のそういった人間中心のアプローチは、12日の移民問題や教育問題に関する質問に対する回答にもはっきりと表れていた。

Yang 氏はチャーター・スクールや教育に対する考えを聞かれ、地域や家族に対する投資は、子どもの生活や学業の向上のために必要だと主張した。

また Yang 氏は、1年間の合法移民数を200万人に増やすかと聞かれた際、アメリカ生まれのアメリカ住民よりも移民の方が多くビジネスを立ち上げているという事実や、現在フォーチュン500にランキングされる企業の半分近くが移民やその子どもによって設立されているといった事実に言及している。また、自身が台湾生まれのピーナッツ農園主の息子として生まれたことや、いかにアメリカが「何世代にもわたり人的資本を引き付けてきた」かについて語った。

それを失ってしまったら、これまで続いてきた成功に不可欠なものも失ってしまいます。そしてまさにその点において私は大統領にふさわしいのです。

Yang 氏は12日の討論会を、実業家として何十万米ドルも失ったこと、そしてその後の回復までの長い道のりと成功について、人々の共感を呼ぶ言葉で語り締めくくった。

この国の経済を人間としての価値や理想を生きることができるものにする、それがこのキャンペーンの目標です。

Yang 氏は最後に述べた。

Yang 氏が民主党の候補者になる可能性は低いかもしれないが、オートメーションに対応するには思い切った措置が必要だという同氏の主張には共感できる。

The Verge は今年4月、Yang 氏を「この世の終わりの候補者」と呼んでいるが、Yang 氏はオートメーションの影響を極めて深刻にとらえ、社会におけるその役割を共感できる言葉で説明する候補者だと言った方が良いかもしれない。

Yang 氏のキャンペーンが終了した時に、民主党の最有力候補者が1,000米ドルのユニバーサル・ベーシック・インカム計画を提案する可能性は低い。しかし元オハイオ州上院議員の Sherrod Brown 氏が「労働の尊厳(Dignity of Work)」に重点を置いたように、Yang 氏の方針基盤も部分的に取り入れられるだろう。なぜなら Yang 氏は現代経済の現実と継続的な AI の拡散について語っており、民主党であろうとなかろうと政治家であれば誰でも、票を獲得したければそうするしかないはずだからだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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サンフランシスコ市政執行委員会、顔認証ソフトウェアの禁止に向けて投票を実施

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サンフランシスコ市政執行委員会は14日、「秘密監視禁止」条例の投票を行い、その結果は賛成8票、反対1票であった。この条例では、顔認証ソフトウェアの使用や、顔認証ソフトウェアシステムからの情報取得が違法とみなされるようになる。市の事務局によると、2回目の審議と投票は21日の市政執行委員会で行われ、その場で条例が公式に可決または否決される。 ただ1人条例に反対したのが市政執行委員の Catherine…

14日、サンフランシスコ姿勢執行委員会で「秘密監視禁止」条例への支持を求める Aaron Peskin 委員
Image Credit: Khari Johnson / VentureBeat

サンフランシスコ市政執行委員会は14日、「秘密監視禁止」条例の投票を行い、その結果は賛成8票、反対1票であった。この条例では、顔認証ソフトウェアの使用や、顔認証ソフトウェアシステムからの情報取得が違法とみなされるようになる。市の事務局によると、2回目の審議と投票は21日の市政執行委員会で行われ、その場で条例が公式に可決または否決される。

ただ1人条例に反対したのが市政執行委員の Catherine Stefani 氏だ。同氏は、修正案では治安維持に関する同氏の質問や懸念が対応されていないと語っている。条例が可決されると、サンフランシスコは、警察を含む市の行政機関による顔認証ソフトウェアを違法とするアメリカで初めての都市となる。

条例には記載されている。

顔認証テクノロジーから得られるとされるメリットよりも、市民の権利と自由を危険にさらす恐れの方がはるかに大きいのです。このテクノロジーは人種間の不平等をさらに拡大させ、政府による継続的な監視から逃れて自由に暮らせる立場を脅かすものです。(条例記載内容の一部

条例の作成者であるAaron Peskin 委員は顔認証を「他に類を見ない危険なテクノロジー」と呼んでいる。また、中国西部のウイグル族の監視と、アメリカ自由人権協会(ACLU)が Amazon の Rekognition をテストして28人の議員が誤って犯罪者として認識された例について言及している。

Peskin 氏によると、今回の条例は、治安と監視国家への警戒のバランスを取るためのものだとしている。

治安国家でなくても治安は守れるのです。警察国家でなくとも良い治安維持はできるのです。(Peskin 氏)

市の行政法を修正することになる今回の条例では、行政機関が監視技術の使用に関する方針を作成することが求められる。また、行政機関は年に1度、監視レポートを提出して、ナンバープレートの読み取り機や、ドローン、センサー付き街路灯などのデバイスをどのように使ったかを説明する必要がある。

新しい監視テクノロジーを採用するにあたっては、市政執行委員会の承認が必要となる。新しいテクノロジーが承認されると、行政機関は「データ報告対策」を適用して「法律により保障された市民の権利と自由を保護するための対策が厳密に守られていることを、市政執行委員会と市民が確認できるようにする」必要がある。

人権やプライバシー、人種間の平等を守るための複数の団体が今回の条例を支持しており、近年サンフランシスコのベイエリアで発生している、死者を出した警察による介入についても言及している。

先月送られた、条例を支持する連判状には、ACLU of Northern California、Asian Law Alliance、Council on American Islamic Relations、Data for Black Lives、Freedom of the Press Foundation、Transgender Law Center が名を連ねている。

先月の議事運営委員会では、女性や人物の肌の色を識別できない顔認証ソフトウェアの監査について、団体メンバーの多くが言及していた。同様の批判は Amazon や Microsoftといった企業に対しても頻繁に行われている。こうした企業は過去に自社の顔認証 AI をテストしたり、法執行機関や政府機関に販売している。

今回の条例を支持している人たちの中には、地元警察だけでなく、国土安全保障省の移民税関捜査局がこうしたテクノロジーを誤って使用するのではないかという恐怖を抱いている人もいる。移民税関捜査局は、ビザや市民権、グリーンカードを持たずにアメリカに滞在している人を拘束する役割を担っている。サンフランシスコはこうした人たちにとっての安全地帯なのだ

条例では、監視テクノロジーの使用に関連して市の行政機関が市民とどう関わっていくかは明記されておらず、公聴会が必要であることだけが記載されている。

起訴を行うにあたって新しい監視テクノロジーが必要な場合、管理官に書面でその旨を説明することでサンフランシスコの保安官局と地方検事が条例の適用を免除されることについて同グループは反対している。生命を脅かすような緊急事態でも条例の適用は免除される。

前半でも触れたとおり、顔認証ソフトウェアを搭載した個人用ビデオカメラで撮影した動画や情報は、承認がないと警察と共有できないことに懸念を示して、条例に反対している人もいる。

警察と動画を共有する部分に関する修正を求めて、Stop Crime SF のメンバーから10通以上の手紙が市政執行委員に送付された。

地元住民の Peter Fortune 氏は手紙の中で次のように語っている。

近隣の住民や商業施設の多くが独自にセキュリティカメラを設置しています。犯罪者、特に車上荒らしや宅配泥棒の逮捕のために、サンフランシスコ市警察はいつでもそれらの動画記録を見ることができます。サンフランシスコ市警察を支援するのも、個人的にビデオカメラを設置している大きな理由の1つです。

Aaron Peskin 委員が「秘密監視禁止」条例を最初に提案したのは1月のことである。共同提案者には、アフリカ系アメリカ人が昔から多く住むベイビュー・ハンターズポイント(Bayview-Hunters Point)地区から選出された Shamann Walton 委員が名を連ねている。また、ラテンアメリカ系住民が昔から多く住むミッションディストリクトから選出された Hillary Ronen 委員も共同提案者に含まれている。

条例の制定に向けた動きの中で、AI システムの採用や使用に向けた独自の政策を立案しようとしている政府機関も出てきている。

アメリカの上院議員から成る超党派グループは先週、連邦規格の作成を目的とする AI 社会原則を再提出した。商務省の国立標準技術研究所(NIST)も、トランプ氏のアメリカにおける AI に関する大統領令の一環として、連邦規格の策定に向けて動き出している。

アメリカ以外では、ヨーロッパ委員会が最近 AI に関する倫理テストプログラムを制定した。また、世界経済フォーラムは今月後半に初となる世界 AI 会議を開催する。

国連と協力関係にある団体 FutureGrasp によると、193の国連加盟国のうち、国内で AI に関する政策を制定しているのはわずか33ヶ国である。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ホワイトハウス、連邦機関のAIイニシアティブポータル「ai.gov」をローンチ

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ホワイトハウスは3月19日、トランプ政権、連邦機関の AI イニシアチブについて情報提供を行うウェブサイト ai.gov をローンチした。取り上げられるイニシアチブには、AI を用いた National Institutes of Health (アメリカ国立衛生研究所、NIH)の生命医学研究プロジェクト、自動運転車に関する最近の Department of Transportation(運輸省)…

Image credit: 123RF / Sean Pavone

ホワイトハウスは3月19日、トランプ政権、連邦機関の AI イニシアチブについて情報提供を行うウェブサイト ai.gov をローンチした。取り上げられるイニシアチブには、AI を用いた National Institutes of Health (アメリカ国立衛生研究所、NIH)の生命医学研究プロジェクト、自動運転車に関する最近の Department of Transportation(運輸省)の報告書がある。

数多くのイニシアチブがあり、あるものはトランプ政権期、あるものはオバマ政権期にローンチされたものだが、これらが同ウェブサイトで焦点を当てられている。例えば、スーパーコンピューターと AI Next を創ろうという Department of Energy(エネルギー省)の取り組み、AI に関する大きな問題を解決するための、昨年秋に発表された DAPRA(国防高等研究計画局)の20億米ドル投資公約などだ。このウェブサイトのローンチは、ペンタゴンが自らの AI 戦略(新たに創設された Joint AI Center により主導される)を公表してから1ヶ月後のことだ。

同サイトは、トランプ大統領が先月大統領令で発表したアメリカ AI イニシアチブを何度も引用している。このイニシアチブは、連邦機関への持続的な AI 研究投資などを求めた。論客たちは大統領の計画について、イニシアチブは漠然としており、実体が伴っていないとした。

同サイトによればまた、オバマ政権の最後の1ヶ月に公表されたアメリカ合衆国 AI 研究開発戦略計画は現在進行中だという。この取り組みと同時に、アメリカ全土の AI 研究者組織である Computing Community Consortium が、AI を前進させるための学界、ビジネス界、政府の優先事項を決める20年の AI リサーチ・ロードマップを執筆している。このロードマップは、国立 AI ラボ、コンテスト、また Open AI システムの創設を求めている。

多数の仕事を変革・除去してくれると期待される人工知能とテクノロジーを諸企業が活用しており、政治家は人工知能にますます関心をもつようになってきている。2018年 AI インデックス・レポートによれば、AI への言及はアメリカ議会の間で、またカナダやイギリスの議会においても増加してきている。

2020年アメリカ大統領選挙に向けて熱が高まるにつれ、トランプ氏に代わりたい民主党の候補者たちはますます AI と仕事の未来について語るようになってきている。

Bernie Sanders 氏は、自身の AI についての立場をマニフェストの一部にし、自身の政策の礎石とした。民主党の大統領候補で実業家の Andrew Yang 氏は、3月第3週、6万5,000人の寄付者のラインを超え、最初の大統領候補者討論会に参加できることになった。Yang 氏は、AI は米国史上最大の経済変化を起こすだろうと考えており、18歳から65歳のすべての米国民が1,000米ドルの普遍的ベーシック・インカムを受け取れるようにしたいという。

AI 規制の問題も、多くの議論をヒートアップさせている。

3月第3週、IBM が Flickr の Creative Commons ライセンス下にある人物写真を、Flickr に告げぬまま使用したというニュースを受けて、アメリカ上院の両党グループが、2019年の商用顔認識プライバシー法を提案した。この法案では、企業が顔認識ソフトを利用するときは消費者にそのことを知らせなければならないということになる。

先月、Amazon の Rekognition にはジェンダーや人種的な偏見が見受けられるという事実についての研究者の論争を受け、Amazon は顔認識ソフトについての「法的枠組み」を守ると述べた。昨夏、Microsoft は連邦政府に対し、顔認識ソフトの規制を求めるという異例の措置を取った一方、Google は昨年12月、テクノロジーとポリシーに関する重要な問題が対処されるまでは、顔認識ソフトの販売を控えるとした。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Future Today InstituteのAmy Webb氏、年次レポートで300以上のテックトレンドを紹介

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Future Today Institute は9日、12回目となる年に一度の『Tech Trends Report』を公開し、昨年の225から増加した315のトレンドに光を当てた。このレポートはエネルギーやロボティクス、AI、運輸、データ、プライバシー、セキュリティといった分野のトップトレンドを紹介している。 Future Today Institute のディレクターでありニューヨーク大学スタ…

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Future Today Institute は9日、12回目となる年に一度の『Tech Trends Report』を公開し、昨年の225から増加した315のトレンドに光を当てた。このレポートはエネルギーやロボティクス、AI、運輸、データ、プライバシー、セキュリティといった分野のトップトレンドを紹介している。

Future Today Institute のディレクターでありニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授でもある Amy Webb 氏は、テキサス州オースティンで開催される SXSW のプレゼンテーションでレポートを公開し詳細を明らかにする予定。

このレポートはフォーチュン500の企業、ならびに小規模ビジネスのオーナーや大学、政府、そしてスタートアップが利用できるようになっている。

2019年版『Tech Trends Report』に先立ち、3月5日には『The Big Nine』が発表された。これは世界中でいくつかの大手テック企業の影響力が拡大する状況における人類の未来についての楽観的、実際的、破滅的な予想を集めたものだ。

このレポートには銀行業務から美容やテックまで、業界ごとのトレンドの分析、ならびに未来に向けてどう計画を立てるべきかというアドバイスが含まれている。

Webb 氏は計画を立てるべき未来はどれくらい先のことなのか、多くの組織は正しく考えていないと主張している。

同氏はレポートの中でこう述べている。

未来のために効果的に計画を立てるには、組織は時間について別の考え方をする方法を学ぶ必要があります。

まずは自身の組織と業界に、様々な時期にわたって変革とディスラプションを起こし、それぞれに対して行動を起こすことを考えるための再トレーニングからです。今後の12~36ヶ月間は戦術的な行動、3~5年は戦略的な行動、5~10年はビジョンと R&D イニシアチブ、10年以上先では自分と自分の組織がどう創造することができるのか、ということです。

このレポートにはまた、自動運転のデータと地域のプライバシー法の対立、空飛ぶタクシー、そして再生可能エネルギー源としてのドローンというようなものへの楽観的、実際的、破滅的なシナリオも含まれている。

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昨年と同様に2019年版『Tech Trends Report』は人工知能のトレンドへ目を向けることから始まっている。過去10年間のレポートで AI はトレンドとして言及されている。

Webb 氏は Molly のようにオンラインで人間の真似をする AI がもっと出てくるだろう、そしてまた AI システムの中に続いている偏見を目にすることになるだろうと予測している。

偏見とは Google Photos がアフリカ系の女性を猿だと認識したり自動運転車の視覚システムが有色人種を見ることができなかったりするような、人種的に侮辱的な結果をもたらすだけではない。理解や説明が十分ではないやり方で人々の生活に影響を与えることがあり得るのだ。自動車を借りることができる人、銀行のローンを受けることができる人、一定の投薬治療を受けることができる人というようなことを AI が決定するにつれて、偏見を持った AI が現実世界で起こす結果も激増を続けるだろうと Webb 氏は予想している。

昨年の2018年版『Tech Trends Report』は中国が AI において比肩しうるもののない覇者となる途上にあると述べ、今年のレポートでは中国はその地位を固めているとしている。ビジネス分析企業 Elsevier は今後5年間で発表される AI 研究論文の総数で中国が世界をリードするのではないかと見ている。

こういった拡大を続ける影響力は、Baidu(百度)や Alibaba(阿里巴巴)のような企業による発展だけではなく、Megvii の Face ++や SenseTime のようなコンピュータービジョンのスタートアップも、その証拠として挙げられている。

アメリカ国防総省の調査機関 DARPA(国防高等研究計画局)に相当する中国の機関もまた、AI における中国の強さの証拠である。

レポートでは以下のように述べられている。

中国ほど力と速度を集中させて未来に向かって突き進んでいる国はありません。AI に対する同国の並外れた投資は、今後の地政学的なパワーバランスが大きく変化する兆候となるかもしれません。

データに関する段落では、データガバナンスや保持規約、そしてデータレイクがより多くの組織に採用されているということを Webb 氏は指摘している。

クラウド事業者による AI サービスも主要なトレンドとして強調されている。アメリカでは Amazon の AWS、Microsoft の Azure、Google Cloud Platform といったサービスがリードし、中国では Alibaba や Baidu が先頭に立つとレポートは指摘している。クラウドの顧客はしばしば最初に触れたベンダーにこだわるため、そこに賭けられているのは数千億米ドルもの額となる。

支配的な企業による人材やリソースの統合は続くだろう。Webb 氏が警告を発している展開に、私たちは立ち止まってみるべきだ。

レポートではこう述べられている。

AI の未来に関して言えば、統合はより良い方向へ進むために理に適っているのかどうか、そして競争とそれに続くアクセスはいずれ、通信事業やケーブルテレビのような他分野で目にしたように、阻害されることになるのかどうか、私たちは問いかけてみるべきです。

中国のソーシャルクレジットスコアシステム、そして学歴や職歴、金融記録、法的な情報、旅行や買い物の情報を含む個人データ記録(PDR)は中国以外でも見られるようになるだろうと Webb 氏は予測している。

PDR はまだ存在していませんが、私が見るところでは、私たちの無数の個人情報源すべてが、1つのレコードに統合されるという未来を暗示する兆候がすでにあると『The Big Nine』では主張しています。実際、私たちはすでにシステムの一部であり、PDR の原型を使っています。それは e メールアドレスです。

顔認識や声紋認証、感情検知、骨格検知、そしてドナルド・トランプ氏が大統領選に勝つために Cambridge Analytica が展開したような人格診断も、このトレンドの動力源となるだろう。人工的バイオメトリクスも生まれ始めている。

レポートは以下のように述べている。

選挙の候補者、法律事務所、マーケター、カスタマーサービス担当者、そしてそれ以外の人々も、リアルタイムであなたのパーソナリティを査定するために、あなたのネット上での振舞いや e メール、電話や直接会っての会話といったものをレビューするシステムを使うようになるでしょう。目標は、あなたに特有のニーズや欲求を予想することです。

リベンジポルノは上昇傾向にあり、それとともに法執行機関は Amazon の Rekognition や会話を常に聞き取り分析する音響監視システムのようなものを使うようになってきている。今や Wi-Fi や電波は個人の位置や睡眠サイクル、感情の状態を特定するために使われることもある。

声を使いスマートスピーカーでコンピューターの操作を実行することもまた、明確なトレンドだ。Webb 氏はアメリカの家庭のおよそ40%が2019年末までにスマートスピーカーを持つようになるという調査や、2020年までに検索のおよそ半分は音声でされるようになるという調査を挙げている。アンビエントコンピューティングな車載インフォテインメントシステムもまた、Webb 氏がボイスアシスタント戦争と評するものの一部である。

AI のチップセットや、Python をベースとした Uber の Pyro のような、AI フレームワークのためのユニークなプログラミング言語もまたトレンドとなるかもしれない。Facebook AI Research のチーフサイエンティスト Yann LeCun 氏は最近、深層学習には新たなプログラミング言語が必要かもしれないということを示唆した

インテリジェント機械の中でも、ラストマイルの道のりやフードデリバリーのようなサービスのために設計された自動運転車の採用が増加するのではないか、とWebb 氏と FTI は考えている。

ソフトロボティクスや分子ロボティクス、ならびに一緒に働くロボットのチームや人間と機械の協力も、今年のトレンドとされている。セキュリティロボットやフードデリバリーロボットのようなものを人間が攻撃する事件、ロボット虐待もトレンドである。

運輸におけるトレンドには、ドローン部隊やドローンの集団、自動操縦船舶、水中車両といったものを管理するドローン運営センターや、超音速の民間航空機の復活といったものが含まれている。

2019年版『Tech Trends Report』はまた、その歴史上2回目となる、世界でもっともスマートな都市の分析を載せている。

スマートシティとはスマートビルディング、ごみの削減、豊富な公共 Wi-Fi のホットスポット、そして4G または5G の接続性といったイニシアチブをとっている都市である。

レポートによると、世界でもっともスマートな都市はデンマークのコペンハーゲンである。トップ10の都市はデンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーといった北欧諸国に位置している。アメリカからはサンフランシスコ(20位)とボストン(22位)のみがトップ25位に入っている。アフリカの都市は25位以内に挙げられてはいなかった。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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無人レジスタートアップのStandard Cognition、店舗内マッピング技術のExplorer.aiを買収

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無人レジ店舗スタートアップの Standard Cognition は7日、カーネギーメロン大学で初めて開発された自律走行車用マッピング技術を持つ Explorer.ai を買収したと発表した。買収金額は公表されていない。 Explorer.ai の技術は、Standard Cognition が大規模店のマッピングを行うことで、 標準的なコンビニエンスストア以外の新たな小売カテゴリーに顧客向けの…

大規模店舗にいる人をマップしたもの
Image Credit: Explorer.ai

無人レジ店舗スタートアップの Standard Cognition は7日、カーネギーメロン大学で初めて開発された自律走行車用マッピング技術を持つ Explorer.ai を買収したと発表した。買収金額は公表されていない。

Explorer.ai の技術は、Standard Cognition が大規模店のマッピングを行うことで、 標準的なコンビニエンスストア以外の新たな小売カテゴリーに顧客向けの無人レジソリューションを広げていくことができる。

Explorer.ai が Standard Cognition による買収を受け入れたのは、マッピング技術の活用機会が自動運転車よりも小売業界の方が早く訪れると判断したのが一因だと、設立者の Akshay Goel 氏、Tushar Dadlani 氏、Nagasrikanth Kallakuri 氏は買収を発表したブログの投稿で述べている。

Medium への投稿で3人はこのように述べている。

もともと、Explorer.ai は自律走行車のマッピングを支配するのが目標でした。

しかし結局、自律走行車業界の動きは、システムの安全性に対する要求が厳しいこともあり遅かったのです。想像以上の遅さでした。この環境で成功を収めるには、多額の資金を調達するか、他企業と手を組むしかないと思ったのです。

買収の一環として、7人の Explorer.ai チームは Standard Cognition に加わることになり、Explorer.ai 共同設立者の Akshay Goel 氏は社内製品部門のトップに指名された。

昨秋、Standard Cognition は Amazon に先駆けてサンフランシスコで初となる無人レジ店舗を開設した。しかしその後に Amazon がサンフランシスコに Go ストアを2店舗開設したほか、空港内にもオープンさせる予定があり、さらに会社内や病院ロビーのようなスペースにも配置する可能性がある。

2018年9月には、Amazon が2021年までに大小さまざまな Go ストアを3,000店オープンさせるだろうという情報が流れた。同様に Standard Cognition も日本や欧州、北米で数千店の開設を計画している。

Amazon とは異なり、Standard Cognition は 自社ソリューションを従来型店舗のオーナーに直接売り込みたいと考えている。各オーナーが Go ストアと同じようなアプローチを取れるようにするためだ。

無人レジ店舗では、カメラ、スマートフォン、画像認識を活用して、買い物客がレジカウンターで支払いをすることなく店舗を出入りできる。

Standard Cognition は昨年11月に Go ストアに対抗する取り組みを加速させるために4,000万米ドルを調達した。Cognition、Explorer.aiともにサンフランシスコを本拠としている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Google Brain設立者やFacebook AI Research(FAIR)設立者ほか、著名4人が予想する2019年のAI業界

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人工知能は世界を救う役としても、世界を終わらせる役としてもキャスティングされる。 雑音や狂騒を切り分けるために、VentureBeat は世界中の大手テックや業界企業で長年働き、AI の正しい扱い方について知見を得てきた著名人に話を聞いた。 以下に記すのは Google Brain 共同設立者 Andrew Ng 氏、Cloudera の機械学習ゼネラルマネージャー兼 Fast Forward L…

(上)Cloudera の機械学習ゼネラルマネージャー Hilary Mason 氏(右上)、Accenture の Responsible AI グローバルリーダー Rumman Chowdhury 氏(左上)、Facebook AI Research のディレクター Yann LeCun 氏(左下)、Google Brain の共同設立者 Andrew Ng 氏(右下)

人工知能は世界を救う役としても、世界を終わらせる役としてもキャスティングされる。

雑音や狂騒を切り分けるために、VentureBeat は世界中の大手テックや業界企業で長年働き、AI の正しい扱い方について知見を得てきた著名人に話を聞いた。

以下に記すのは Google Brain 共同設立者 Andrew Ng 氏、Cloudera の機械学習ゼネラルマネージャー兼 Fast Forward Labs の設立者 Hilary Mason 氏、Facebook AI Research 設立者 Yann LeCun 氏、Accenture の Responsible AI グローバルリーダー Rumman Chowdhury 博士による洞察である。2018年における重要なマイルストーンは何であったと彼らは見ているのか、また2019年には何が起ころうとしていると考えているのかを聞いた。

1年を振り返り未来を予想する中で、ターミネーターのような破滅的な AI のシナリオを耳にすることが減って励まされたと述べた人もいた。AI ができることとできないことを、より多くの人が理解するようになってきたためである。しかしこの分野のコンピュータサイエンティスト、データサイエンティストは人工知能を発展させる上で責任ある倫理を引き受ける必要がこれからもあるという点も、彼ら専門家は強調した。

Rumman Chowdhury 博士

Rumman Chowdhury 博士は Accenture の Applied Intelligence 部門のマネージングディレクターであり、同社の Responsible AI イニシアチブのグローバルリーダーである。また、2017年には BBC が挙げる女性100名に選ばれた。昨年ボストンで行われた人工知能を取り囲む信頼の問題を議論する Affectiva のカンファレンスで、筆者は彼女と同じステージに立つという栄誉に恵まれた。彼女はこの話題について、たびたび世界中の聴衆に向けて話をしている。

時間的な都合で、2019年の AI の予想に関する質問への彼女の回答は e メールを通じていただいた。本記事内の他の方々からの回答は電話インタビューで答えていただいた。

2018年は AI の能力と限界について大衆の理解が進み、ターミネーターで描かれたような知能を持った機械に世界を乗っ取られるという恐怖を超えて、AI が引き起こす脅威についてバランスの取れた議論が行われたことを嬉しく思うと Chowdhury 氏は述べた。

それとともに訪れているのはプライバシーやセキュリティ、そして私たちや未来の世代を形作る上で AI が果たすであろう役割に関する意識や疑問の高まりです。

AI についての大衆の意識はまだ彼女が必要と思うレベルには達していない。しかしながら、この先の1年はより多くの人が教育資源を活用して AI システムについての理解を深め、AI の決定に理知的な疑義を持つことができるようになることを彼女は願っている。

テック企業や AI エコシステム内の人々が自分の仕事に含まれる倫理について考慮し始めたスピードについて、彼女は驚きと喜びを感じている。だが AI コミュニティが「示して見せるだけのヴァーチュー・シグナリングを超えて、実際の行動に移す」ことを彼女は求めている。

彼女は次のように問いかける。

倫理と AI 分野については、トロッコ問題を超えて、AI が提示するであろう難しい問題、明確な答えがない問題を掘り下げてみたいと思っています。AI や IoT が接続可能なモニタリングはセキュリティを向上させますが、懲罰的な監視状態には抵抗し既存の人種差別を強化してしまいます。この場合の「正しい」バランスはどういったものでしょうか?持てる者と持たざる者の格差をこれ以上広げないためには、先進技術から得られるものをどのように再分配すべきでしょうか?子どもが「AI ネイティブ」にはなるけども操られたり均質化されたりしないようにするためには、どの程度触れさせるべきでしょうか?AI を使って教育をスケールおよび自動化し、それでも子どもの創造性や自立した思考を花開かせるにはどうのようにすべきでしょうか?

この先の1年でより多くの政府が世界中の技術を精査しレギュレーションを定めることを、彼女は期待している。

AI や世界的なテック大手が持つ力は、産業や技術をどのように規制すべきかという多くの疑問を提示します。2019年はそういった疑問に答えを出し始めなければならなくなるでしょう。文脈ごとに答えを出す多目的ツールという技術には、どのように規制をかけるべきでしょうか?イノベーションの邪魔になったりせず、小さなスタートアップよりも(コンプライアンスのコストを吸収できる)大企業が有利になったりしない規制はどのように作るべきでしょうか?どのレベルで規制をかけるべきでしょうか、国際レベルで?国内レベルで?地方レベルで?

彼女は地政学的な問題に関して AI が果たす役割も発展を続けることを期待している。

これは技術だけではなく経済、そして社会形成です。私たちはこの技術の中に自分たちの価値観を反映させ、スケールさせ、強化しています。そして私たちの業界は自分たちが作っているものや作り方が意味するものについて、気を引き締める必要があります。

そのためには、自分たちが作らなければ中国が作るという、まるで創造だけが力が宿る場所だというような、AI 産業で一般的な考えを超える必要があると彼女は信じている。

彼女は次のように語る。

冷戦は核の能力だけのものではなかったように、私たちの AI 競争もただのコンピュータパワーや技術的な見識以上のものであるということに、監督機関や技術者、研究者が気付くことを願っています。私たちには世界をより正しく、より公平で、より公正なやり方で作り直す責任があります。それができる稀有な機会に恵まれているのですから。この瞬間はあっという間に過ぎていきます。無駄にしないようにしましょう。

消費者レベルでは、2019年にはより多くの AI が家庭で使われることになると彼女は考えている。多くの人が Google Home や Amazon Echo のようなスマートスピーカーならびに多くのスマート機器を使うことに慣れてきている。この面では、ラスベガスで1月第2週に始まる Consumer Electronics Show で何かとびきり面白いもの、人工知能を人々の生活の中にさらに統合するようなものが現れるのではないかと、彼女は関心を寄せている。

私たちは皆、執事ロボットを待っているんだと思います。

Andrew Ng 氏

カンファレンスのセッションやオンラインのコースで Andrew Ng 氏がホワイトボードを持ち出したという話を聞くといつも、私は予想以上に笑ってしまう。おそらく、情熱的で良い時を過ごしている人といると笑いやすいからだろう。

スタンフォード大学のコンピュータサイエンス非常勤教授である Ng 氏の名は、AI 界隈ではさまざまな理由で知られている。

彼は Google のあらゆる製品に AI を広げようとする取り組みである Google Brain の共同設立者であり、企業が AI を経営に取り入れるのを手助けする企業 Landing AI の設立者でもある。

また、YouTube や彼が設立したオンライン学習企業 Coursera において最も人気のある機械学習コースの講師であり、deeplearning.ai の設立者でもある。さらに、『Deep Learning Yearning』という本の著者でもある。

彼はテック大手 Baidu のチーフ AI サイエンティストとして同社が AI 企業へと変身する上で一役買ったが、3年以上勤めた後そのポストを去った。

最後に、彼は1億7,500万米ドルの AI Fund に参加しており、また無人運転自動車企業 Drive.ai の役員でもある。

Ng 氏は今月、『AI Transformation Playbook』をリリースした際に VentureBeat の取材に応じた。『AI Transformation Playbook』は、企業が人工知能からポジティブな効果を得るための方法について書かれた短い読み物である。

彼が2019年に期待する進歩や変化の大きな分野は、テック企業やソフトウェア企業以外のアプリケーションに使われる AI だ。AI においてまだ活用されていない最大の機会はソフトウェア産業を超えたところにあると彼は述べ、2030年までに GDP で13兆米ドルを AI が生成するとする McKinsey 報告書からの使用例を挙げた。

2019年に語られる多くの話はソフトウェア業界以外での AI の活用になると思います。業界としては、Google や Baidu のような企業をお手伝いする仕事をきちんとしてきましたし、私は一切関わりを持っていませんが Facebook や Microsoft のような企業もあります。ですが Square や Airbnb、Pinterest のような企業も AI の力を使い始めています。次の価値創出の大きな波は、製造業や農業機器企業、ヘルスケア企業が自身のビジネスのために、多くの AI ソリューションを開発するようになる時だと思います。

Chowdhury 氏と同様に、Ng 氏も2018年には AI にできることとできないことの理解が進んだ点について驚いており、殺戮ロボットの未来や汎用人工知能の恐怖にとらわれることなく対話ができたことを喜ばしく思っている。

Ng 氏は私の質問に対して、わざと他の人がしないような答えを返したと述べた。

彼はこう述べた。

実践的な応用のために本当に重要だと私が考えるいくつかの分野を、あえて挙げてみようと思います。AIを実践的に応用するには複数の障壁があると思いますが、それらの問題のうちいくつかには希望を持てるような前進があると思います。

この先の1年、AI と 機械学習の研究における特定の2つの分野で、研究全体を前進させるような進歩が見られると Ng 氏はワクワクしている。1つは、より少ないデータで正確な結論にたどり着くことができる AI であり、業界内ではこれを「few shot learning」と呼ぶ者もいる。

思うに、ディープラーニング発展の最初の波は主として、非常に大きなニューラルネットワークを大量のデータで訓練する大企業によるものだったでしょう?なので音声認識システムを作ろうとすれば、10万時間分のデータで訓練しなければなりません。機械翻訳システムを作りたいなら、無数の平行コーパスのセンテンスペアで訓練しなければ画期的な結果は得られません。しかし、1,000枚の画像しかないのに結果を求めたいというような場合でも、徐々に少ないデータから結果が出せるようになってきています。

もう1つは「一般化可能性」と呼ばれる、コンピュータビジョンの発展である。コンピュータビジョンシステムはスタンフォード大学の最先端レントゲン機器の綺麗な画像で訓練すれば、素晴らしく機能するかもしれない。そして業界内の多くの先進企業や研究者は人間の放射線医師を上回るシステムを作り上げてきたが、それらはあまり呑み込みが早くない。

ですがもしトレーニング済みのモデルを手に入れてレントゲン写真に適用したとして、別の病院の安物のレントゲン機器で撮られたものだったら画像は少しぼやけているかもしれませんし、レントゲン技師が患者を少し右向きにさせたため角度が悪いかもしれません。こういう別の文脈を一般化するという点においては、今日の学習アルゴリズムよりも人間の放射線医師の方がずっと優れています。ですので、新たな分野で学習アルゴリズムの一般化可能性を向上させようとしている研究には興味を引かれます。

Yann LeCun氏

Yann LeCun 氏はニューヨーク大学の教授であり、Facebook のチーフ AI サイエンティストであり、Facebook AI Research(FAIR)のファウンディングディレクターでもある。FAIR は Facebook の一部門で PyTorch 1.0Caffe2、ならびに Facebook で1日に何十億回も使用されているテキスト翻訳 AI ツールや囲碁を打つ先進強化学習システムを作り上げた。

FAIR が研究やツールのために採用しているオープンソースポリシーは他の大手テック企業が同じことをするよう仕向けていると LeCun 氏は信じており、彼の信じるものは AI 分野を全体として前進させてきた。LeCun 氏と VentureBeat は先月、NeurIPS のカンファレンスと FAIR5周年に先立って話をした。NeurIPS は彼が「機械学習の技術的、数学的な弱点であり、そのために上手くいっている」点が興味深いと評する団体である。

彼はこう述べた。

より多くの人が研究についてコミュニケーションをとれば、業界全体がより速く前へと進みます。実際それは大きなインパクトがあるのです。AI において今日目にする発展の速度は、過去に比べてより多くの人がより早く効率的にコミュニケーションをとり、よりオープンに研究を行っているという点に負うところが大きいのです。

倫理面では、研究に含まれる倫理や先入観に基づいた意思決定の危険性を考慮するという点で進歩があったことを、LeCun 氏は嬉しく思っている。

これは誰もが注意を払うべき問題であるというファクトが、今は確立されています。2~3年前にはなかったことです。

LeCun 氏は倫理や先入観が AI において今すぐに手を打たれるべき重要な問題になったとはまだ思っていないが、それに備えておくべきであると考えていると述べた。

今はまだ…急いで解決しなければならない重大な死活問題があるとは思っていませんが、いずれその時は来ますし、私たちは…そういった問題を理解し、そういった問題が起きることを防ぐ必要があります。

Ng 氏と同様に、LeCun 氏も柔軟性を持った AI システムをもっと見たいと思っている。そうすれば正確なアウトプットのために綺麗なインプットデータや正確な状況を必要としない、強固な AI システムへと到達することができる。

研究者はすでにディープラーニングを比較的上手く扱うことができているが、欠けているのは完全な AI システムの全体的な構造に対する理解であると LeCun 氏は言う。

世界を観察することを通じて学習するよう機械に教えるには、自己訓練型の学習か、もしくはモデルベースの強化学習が必要になると彼は述べた。

さまざまな人たちがさまざまな名前を付けていますが、本質的には人や動物の赤ん坊は世界がどのように動くのかを、その膨大な背景情報を観察し見出すことで学習します。機械でこれを行うにはどうすればいいのかはまだ分かりませんが、これは大きな挑戦です。この挑戦の報酬は AI における本当の進歩が本質的になされることです。また機械の進歩に関しても、多少の常識を備え、イライラせずに話すことができ幅広い話題や議題を持つバーチャルアシスタントができるでしょう。

Facebook を内側から支えるアプリケーションに関しては、自己訓練型の学習へと向かう発展が重要となり、また、より少ないデータから正確な結果を出せる AI が重要となるだろうと LeCun 氏は述べた。

その問題の解決に至る中で、機械翻訳や画像認識といった特定のタスクのために必要なデータの量を減らす方法を見つけることができればと思っています。そしてすでにそういう方向に向けて発展しているところです。Facebook で使われるサービスに弱教師あり学習や自己訓練型の学習を翻訳や画像認識のために使い、インパクトを与えています。ですので決して長期的なものというわけではなく、非常に短期的な結果ももたらすのです。

将来的には、AI が事象間の因果関係を確立できる方向へと発展することを LeCun 氏は望んでいる。これはただ観察するだけでは学べないものであり、現実的な理解が必要なものである。例えば、人々が傘をさしていたら、おそらく雨が降っていると判断するというようなことである。

これは非常に重要な点です。なぜなら、もし世界のモデルを観察することによって機械に学習させたいと考えるなら、世界に起こした変化が他に影響を与えうるということ、そしてあなたにもできないことがあるということを機械が理解しなければなりません。

部屋の中にテーブルがありその上に何か、水差しのようなものがあるとします。あなたは水差しを押しやることはできますし、そうすれば水差しは動きますが、テーブルは大きくて重いため動かすことができないということは分かると思います。こういったことは因果関係に関連しているのです。

Hilary Mason氏

2017年に Cloudera が Fast Forward Labs を買収した後、Hilary Mason 氏は Cloudera の機械学習のゼネラルマネージャーとなった。Fast Forward Labs は Cloudera に吸収されたがまだ活動中であり、応用機械学習の報告書を作り、顧客が6か月後から2年後の未来を見通すための手助けをしている。

2018年に AI 関連で Mason 氏を驚かせたのはマルチタスク学習に関することだった。これは、例えばある画像の中の対象を推論している時に、1つのニューラルネットワークに多様なラベルを適用し訓練するというものだ。

Fast Forward Labs は顧客に AI システムに含まれる倫理的な点についてもアドバイスを行っている。Mason 氏は何らかの倫理的フレームワークがきちんと設定される必要があるという意識が高まってきていると考えている。

私たちが Fast Forward を設立した時、つまり5年前から、私たちはあらゆる報告において倫理についても書いてきました。ですが人々が本当にその点について習得し注意を払い始めたのは2018年のことです。2019年はその結果が見えてくることになり、業界内でこういった点に注意を払わない企業や人には説明責任が求められるようになると思います。あまりはっきりとは言えませんが、データサイエンスや AI の実践は、AI を使った製品を作る技術屋とビジネスリーダーの両者が倫理や偏見問題、およびそういった製品の開発に対する説明責任を負うことが当然となるような方向に発展していくことを望んでいます。今はまだ誰もそういうことを考えておらず、当然になっているとは言えません。

この先の1年、AI システムがますますビジネス運営の一部となっていくにつれて、プロダクトマネージャーやプロダクトリーダーはますます AI の最前線に貢献するようになるのではないかと Mason 氏は期待している。彼らは最適なポジションにいるからだ。

製品の全体像が頭に入っている人やビジネスを分かっている人こそが、何が価値があるのかないのかを分かり、どこに投資すべきかを決定する最良のポジションにいるのだと思います。ですので私の予想ということであれば、じきに、こういった人たちは皆スプレッドシートのようなものを使って簡単なモデリングくらいはできるだろうと私たちが期待するのと同じように、彼らが自社製品のどこに AI を使う機会があるのかくらいは最低限分かっているはずだと期待するようになるでしょう。

AI の民主化、またはデータサイエンティストのチームを超えて企業の隅々まで AI が広がることは、複数の企業が重視していることである。そこには Kubeflow Pipelines や AI Hub のような Google Cloud の AI 製品、また AI システムが社内で実際に活用されることを確実にするための CI&T のコンサルタントによるアドバイスも含まれる。

Mason 氏はまた、より多くのビジネスが多様な AI システムを運用するための構造を作り上げなければならなくなると考えている。

Mason 氏は言う。DevOps で働く人が困難に直面した時にときおり言われるように、1つのシステムを管理するのなら手書きの専用スクリプトでできるし、cron ジョブなら数十を管理することができる。しかしセキュリティやガバナンス、そしてリスク要件がある企業内で数十数百のシステムを管理する場合は、プロフェッショナルでなければならないし、強固な設備でなければならない。

ビジネスはコンピテンシーや素晴らしい才能を集めることから、機械学習や AI のチャンスを追うためにシステマティックなやり方をする方向へと変化していると彼女は述べた。

AI 展開のためにコンテナを重視するのは理にかなっていると Mason 氏は考えている。Cloudera も最近独自のコンテナベースの機械学習プラットフォームをローンチした。このトレンドは今後数年続き、企業は業務用の AI かクラウドに展開されている AI かを選ぶことができるという。

最後に、AI ビジネスはこれからも発展を続け、個々の企業内だけではなく産業全体でありふれたことになると Mason 氏は考えている。

AI のプロフェッショナルな業務はこれからも発展を続けると思います。現時点では、データサイエンティストや機械学習エンジニアがある企業から別の企業に移った時、仕事は全く違ったものになります。違った設備機器、違った期待、違った報告体制。ここに一貫性が生まれるのではないかと考えています。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Microsoftの研究者チーム、自律型温室ハウスのコンペティションでTencent(騰訊)やIntelのチームに勝利

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Microsoft の研究者はオランダやデンマ-クの大学生と協力し、オランダのヴァーヘニンゲン大学の自律型温室ハウスで行われたキュウリ栽培のコンペティションで優勝した。 ヴァーヘニンゲン大学の正式な発表によると、すでに知られているように、Team Sonoma は Tencent(騰訊)や Intel、そして園芸専門家の人間といった競争相手を打ち負かし、さらには1平方メートルあたり50キログラム以…

Team Sonoma のメンバー。左から、Thomas Follender Grossfeld 氏、Kenneth Tran 氏、Chetan Bansal 氏、David Katzin 氏

Microsoft の研究者はオランダやデンマ-クの大学生と協力し、オランダのヴァーヘニンゲン大学の自律型温室ハウスで行われたキュウリ栽培のコンペティションで優勝した。

ヴァーヘニンゲン大学の正式な発表によると、すでに知られているように、Team Sonoma は Tencent(騰訊)や Intel、そして園芸専門家の人間といった競争相手を打ち負かし、さらには1平方メートルあたり50キログラム以上のキュウリを育てた唯一のチームだった。

コンペには5組のチームが参加し、世界中の別の場所から遠隔で温室ハウスを運営した。また人間のチームは旧来の方法と AI によるアプローチの比較のために参加した。AI システムが装置をコントロールし、水の量や光の強さといった要因を決定しなければならず、人の手が介在するのはキュウリを枝から切り取るといったことのみだった。

Team Sonoma はコンペを通じたキュウリの生産量で文句なしの優勝者であり、人間の園芸家が僅差でそれに続いた。Team Sonoma はまた総合的な純利益でも人間のチームを上回った。コペンハーゲン大学やヴァーヘニンゲン大学の学生も Team Sonoma にメンバーとして参加していた。

Tencent と中国農業科学院のチーム iGrow は総合で2位につけた。

コストや労力、電気使用量、二酸化炭素排出量といったことを参加チームの中で最も低いレベルに抑えた iGrow は、同じ分野の専門家である審査員から最良の AI 戦略として認められたと、このコンペを主催したヴァーヘニンゲン大学科学研究チームの指導者である Silke Hemming 氏は述べた

この夏の AI モデルを作り上げるハッカソンに続いて「Autonomous Greenhouse Challenge(自律型温室チャレンジ)」は8月27日から12月7日まで開催された。

参加者はより多くのキュウリを育てることだけを競い合ったのではなく、持続可能なやり方を示して見せなければならなかった。総生産量はチームの得点の50%となり、AI 戦略が30%、そして持続可能性が残りの20%となる。

Team Sonoma は最高の持続可能性を達成したが、すべての AI のチームと比べても人間のチームはキュウリ1キログラムあたりの電気使用量が最も低かった。

総合で3位となったのは Delphy と AgroEnergy という企業の社員で構成されたチーム、The Croperators である。

Intel 社員とメキシコ国立自治大学の学生によるチーム Deep Green は、総生産量と総合得点で最下位となった。

結果を伝えた木曜日(12月13日)の投稿の中で、このコンペはすべての温室がコンピュータで運営されるようになるということを意味するわけではないとヴァーヘニンゲン大学は述べた。

投稿では次のように述べられている

まず言っておくべきことは、この度のチャレンジの規模は制限されていたということです。さらに、温室の中や周辺では人間の存在が必要不可欠な多くの農作業や判断があります。

このコンペのスポンサーとなったのは中国のテック大手 Tencent が将来有望な企業やプロジェクトに投資しようというイニシアチブ、Tencent Exploration Team である。

このチャレンジにキュウリが選ばれたのはキュウリ栽培のための AI システムの訓練に大量のデータセットが利用可能なためであると、Tencent のチーフエクスプロレーションオフィサー(主席探索官)David Wallerstein 氏は VentureBeat の独占取材に語った

都市が拡大を続け気候変動に関する懸念が増大する中で、屋内農業をさらに探求するために、Tencent はこのチャレンジに資金提供することにしたと Wallerstein 氏は述べた。

同氏は次のように述べた。

世界的な農業の分散化といったもののための機会、または農業の生産性や栽培の可能性が都市の近くや都市の中へと移動していくという機会、弊社が今見ているものはそういったものだと思います。さまざまな方法で、スペースの使い方や食料の調達方法を考え直すことができます。そして食料の供給源を多様化すること、並びにより健康的な食事をとることは、人類にとって重要な機会であると弊社は考えています。

International Society for Horticulture Science(国際園芸学会)がまとめた情報によると、中国は世界で最も多くの温室を持ち、その広さは300万ヘクタールを超える。スペインやイタリア、フランス、オランダのようなヨーロッパの国々は世界でトップ10に入る屋内農業国である。

大手テック企業の間でも屋内農業への注目は高まっていると言えるかもしれない。AI を使って農産物の栽培を行い、2019年にアメリカの都市近郊で垂直農法の農場経営を始める予定である Bowery の9,000万米ドルの資金調達ラウンドを、今週(12月第3週)GV(旧 Google Ventures)がリードした。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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ブラジルのHoobox Robotics、IntelのAIカメラと表情認識を組み合わせ車椅子ユーザの移動をサポートするキット「Wheelie」を発表

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表情で車椅子を操作できる AI システムを搭載した Wheelie を使い始めると面白いことが起こる、と Hoobox Robotics の CEO である Paulo Gurgel Pinheiro 氏は言う。 車椅子を前進させるためにはキスの表情をします。ユーザがキスの表情をしてはじめて車椅子が動き出します。ユーザはこれに喜びを感じて笑顔を浮かべます。ただ、笑顔は停止のサインでもあるので、車椅…

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表情で車椅子を操作できる AI システムを搭載した Wheelie を使い始めると面白いことが起こる、と Hoobox Robotics の CEO である Paulo Gurgel Pinheiro 氏は言う。

車椅子を前進させるためにはキスの表情をします。ユーザがキスの表情をしてはじめて車椅子が動き出します。ユーザはこれに喜びを感じて笑顔を浮かべます。ただ、笑顔は停止のサインでもあるので、車椅子は止まってしまいます。

Wheelie キットでは Intel RealSense 3D カメラを使って表情による電動車椅子の操作を可能にしている。このアイデアはブラジルの大学で Pinheiro 氏などが行った調査から生まれた。現在、米国で60人が最初のテストに参加している。

Pinheiro 氏によると、ユーザの1日の移動距離は平均約0.5マイルで、システムが受信するサインは400以上になるという。

Wheelie はもともと、顔または首より下を動かすことができない人たちに向けて開発されており、鼻または額にしわを寄せる、キス、ウィンク、眉を上げるなど、最大で10種類の表情を認識することができる。

facial-expressions.jpg

前進、バック、右折、左折にどのような表情を割り当てるかは、ユーザごとに設定することができる。

ユーザの大半は前進のサインとしてキスを設定します。ポジティブな表情ですし、何より簡単に覚えられますからね。ほとんどの人は、バックに舌を出す表情を設定しています。ただ、停止に関してはたいてい笑顔を設定していて、はにかみ笑いや満面の笑み、半笑いになることもあります。理由はわかりませんが、ユーザは笑顔で車椅子を止めるのが好きなようです。

他にも顔または首より下を動かせない人に向けて開発された車椅子はあるが、ほとんどの場合人体に取り付けられたセンサーを使っている

Wheelie の初期の所見と今後の計画は、12月3日に行われた国際障害者デーと、モントリオールで行われた NeurIPS の初日にて発表されている。

表情認識システムと、けいれんやせん妄を検知するセンサーは、サンパウロの Albert Einstein 病院でのテストにも使用されていると Pinheiro 氏は言う。

もし現在、表情認識システムの企業を経営しているなら、表情認識だけでは十分とは言えません。人間の行動も検知できるようにする必要があります。将来的には、多くの医療機器とヘルスケアアプリケーションになんらかの表情認識ソフトウェアが搭載され、表情を検知して、人間の行動を予測するようになります。

Wheelie は RealSense カメラだけでなく、OpenVINO コンピュータービジョンツールキットと Core プロセッサも使っている。Hoobox は Intel AI for Social Good イニシアチブのサポートを受けている。

社会貢献活動のために Intel が4月に立ち上げた AI for Social Good イニシアチブは、様々な問題の解決に取り組むスタートアップやプロジェクトをサポートしている。これまでのところ、中国の万里の長城の保護活動をサポートしている。また、自動化された温室で誰がもっとも効率的にきゅうりを栽培できるかというコンテストにも参加しており、これには Microsoft とTencent も参加している。

このイニシアチブを統括している Anna Bethke 氏は VentureBeat との電話インタビューで次のように語った。

National Spinal Cord Injury Statistics Center によると、米国では約28万8,000人に脊髄損傷があり、毎年約1万7,700人が新たにこの損傷を負っています。また、こうした損傷を持つ人たちにとって、身体を動かせることがクオリティ・オブ・ライフに大きな影響を与えることが様々な研究から明らかになっています。彼らは移動のために電動車椅子や介護士に頼る場面が多くなっています。

人工知能を使って障害を持つ人たちの自立を支援しようとしているのは Hoobox だけではない。

自律システムを搭載した車椅子が今年の夏に日本とシンガポールでデビューを飾った。一方、香港大学の Ming Liu 氏と IEEE Robotics and Automation Society は、既存の電動車椅子を改良して起伏の激しい路面でも走行できる方法を模索している。Liu 氏の研究室では様々なセンサーやコンピュータービジョンを使って、自動で階段を上ることができるシステムを開発した。

ロボット工学の知識を持った多くのスタートアップや企業が、移動の自由度を広げるための外骨格の開発に取り組んでいる

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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