Paul Sawers

Paul Sawers

ロンドンを拠点に活動するテクノロジー・ジャーナリスト。2010〜2014年、The Next Web で書くべきすべてのことを書いていた。VentureBeat では、ヨーロッパに焦点を当てつつ、世界中のニュース、スタートアップ、テックを取材。

執筆記事

2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Alphabet/Googleのケース(4/4)

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Microsoft ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点) (前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、デー…

Microsoft

ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点)

(前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、データレイクの作成をサポートする予定だ。ADRMによると、この統合は「最新のデータウェアハウス、次世代分析、AI、機械学習を強化する」という。

Orions Systems(コンピュータビジョン/2012年設立/ワシントン州スノコルミー拠点)

7月、Microsoftはワシントン州スノコルミーを拠点とするOrions Systemsを金額非公開で買収したことを発表した。Orions Systemsは2012年設立で、人間参加型の機械学習でトレーニングされたモデルを使って動画や画像を分析してデータを抽出するAIを取り入れたスマートビジョンシステムを作成している。MicrosoftはOrions Systemsの技術をDynamics 365のコネクテッドストアおよびMicrosoft Power Platformに統合する予定だと明かしている。小売業者などの組織が独自のAIモデルを構築・カスタマイズして、実店舗の「観察データ」からインサイトを得ることができるという。

Alphabet/Google

AppSheet(ノーコードアプリ開発/2012年設立/シアトル拠点)

1月、Googleはノーコードアプリ開発プラットフォームのAppSheetを買収したことを発表した。AppSheetは企業がコアビジネスのデータに接続されたアプリを作成することを支援する。AppSheetは、たとえばOCR(光学的文字認識)、予測モデリング、NLP(自然言語処理)など多くのAIスマートを提供しており、データ入力を迅速化し、ユーザーがどんな種類のアプリを構築したがっているかを明らかにする。GoogleによるとAppSheetはスタンドアロン製品として引き続き入手可能であり、「アプリ開発という分野を再考する戦略を補完」し、Google Cloudに統合される予定だ。

企業向けノーコードアプリ開発の「AppSheet」

あらゆるところにAIがある

今年行われたAI買収はこの他にも多数あった。クラウドコンピューティングプラットフォームのServiceNowは複数のAIスタートアップ獲得し、クラウド通信企業のRingCentralは会話型AIスタートアップのDeepAffectsを買収し、大手IntelはAIソフトウェア最適化プラットフォームのSigOptを取得している。他にも例はまだまだある。

Big5の動きを見れば現在需要のあるAI技術を概観できるだけでなく、AIが必要とされるセクターやニッチを明らかにもできる。そして、どれほど多くの新興テック企業が巨大企業の一員になることによってコンシューマーおよびエンタープライズの領域にまたがる何十億もの人々とのタッチポイントを得て製品開発を加速するチャンスをつかんだかーーあるいはまったく別のものに取り組むために製品を捨てたかーーを浮き彫りにしている。

Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Googleはスタートアップの技術を既存の製品やサービスのどこに組み込むかというビジョンを持って買収を行うことが多い。以前は明らかに新しいプロジェクト全域をカバーするタレントを望んでいた。だが結局は同じことだ。巨大なテック企業はこれまで以上に大きなAIタレントを求めている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Microsoftのケース(3/4)

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Apple Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点) (前回からのつづき)前Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる…

Apple

Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点)

(前回からのつづき)Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる。

Camerai

AppleがCameraiを買収したことが判明したのは8月だったが、取引自体は2018年から2019年の間に完了しており、取引額は「数千万ドル」と報じられている。チームはすでにAppleのコンピュータビジョン部門に統合されているようだ。同テクノロジーはiPhoneのカメラで実用化されており、開発者は容易にAR機能をアプリに導入することができる。

Vilynx(AI動画検索/2011年設立/バルセロナ拠点)

Appleは、バルセロナを拠点として動画(映像と音声を含む)を分析して内容を「理解する」AI技術を開発するVilynxも買収した。Vilynxそのものは解散しているが、チームのメンバーの多くは(設立者も含め)Appleに所属しているとBloombergは報じている。Appleはバルセロナのオフィスをヨーロッパにおける主要なAI研究開発ハブの1つとして残すとのことだ。Appleがこの買収で得たタレントとテクノロジーをどのように活用するのかは明らかではないが、Vilynxがコンテンツからメタデータを抽出する方法は、Siriを介して動画の音声検索を行ったり、Apple TVでコンテンツのカテゴライズを行ったりする上で役立つはずだ。

Microsoft

Softomotive(RPA/2005年設立/ロンドン拠点)

厳密に言えばSoftomotiveはAI企業ではない。だがRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、構造化された入力とロジックが必要とはいえ、企業で反復的に行われるプロセスを自動化すると言う点でAIに非常に近いものと考えられる。RPAは20億ドル規模の産業である。MicrosoftはすでにいくつかのRPAツールや技術を同社のプラットフォームである「Power Automate」の一部として提供している。これが今年初め、金額非公開でロンドン拠点のSoftmotiveを突然買収した理由だ。

Softmotiveの画面

Microsoftによると、Softmotiveのデスクトップ自動化ツールをPower Automateに追加し、企業顧客に「独自の手頃な価格」で提供する予定だという。今のところ、Softmotiveはスタンドアロン製品として入手可能な状態だ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:AmazonとAppleのケース(2/4)

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Amazon Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点) (前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用…

Amazon

Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点)

(前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用の自動運転車の開発を続けている。Zooxは最近4人乗りのロボタクシーを発表している

自動運転車は多くの大手テック企業にとって主要な注力分野となっている。Googleの関連企業のWaymoがこの分野をリードしておりAppleは無人運転車の計画を強化していると報じられている。Amazonは自動運転車のスタートアップであるAuroraおよび電気トラック企業のRivian投資していた。Zooxが傘下に入ったことはうなずける。

Apple

Xnor.ai(エッジAI/2016年設立/シアトル拠点)

2020年、Appleは1月のXnor.ai買収を皮切りに多くのAIスタートアップを買収した。Xnor.aiはシアトルを拠点とし、スマートフォンやドローンのようなエッジデバイスにおけるAIの効果的な展開に注力するスタートアップだ。取引額は2億ドル相当と言われている。Appleにとって、ハードウェア全体にAIをデプロイする方法を改善したり、開発者向けのツールキット「Core ML 3」でエッジコンピューティングを強化したりする点で、Xnor.aiの買収にメリットがあることは明白だ。

Voysis(音声アシスタント/2012年設立/ダブリン拠点)

AppleはVoysisの買収によって音声アシスタント「Siri」の強化を図っている。Voysisはダブリンを拠点とするスタートアップで、特に「ブランドとユーザー間の豊かな自然言語のやりとり」のサポートに重点を置いており、モバイルデバイスで直接実行できる自然言語の会話型インターフェイスを構築している。この取引により、Appleの音声アシスタントはeコマースアプリ内でより便利なものとなるはずだ。

Voysis

Scout FM(AI対応ポッドキャスト/2017年設立/サンフランシスコ拠点)

近年、ポッドキャストはますます広がりを見せておりSpotify、Google、Appleはメディアに多額の投資を行っている。Appleがサンフランシスコ拠点のScout FMの買収を決定したことは理に適っている。同社はユーザーの聴取履歴に基づいてポッドキャストをキュレートすることに特化している。Appleがこの種のAIをどのように活用してポッドキャストの提案を改善するかは容易に想像がつく。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Facbookのケース(1/4)

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大手テクノロジー企業が何年もの間、製品の買収やアクイ・ハイヤーを通して一流のテクノロジータレントを奪ってきたことは周知の事実だ。実際、FTC(連邦取引委員会)も現在、独占禁止法調査を行っている。Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Alphabet(FAAMG)が最高の技術者の目の前に数百万ドルをちらつかせて、AIタレント部門の拡大競争をしていることは驚くことではない。2…

大手テクノロジー企業が何年もの間、製品の買収やアクイ・ハイヤーを通して一流のテクノロジータレントを奪ってきたことは周知の事実だ。実際、FTC(連邦取引委員会)も現在、独占禁止法調査行っている。Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Alphabet(FAAMG)が最高の技術者の目の前に数百万ドルをちらつかせて、AIタレント部門の拡大競争をしていることは驚くことではない。2019年、Big5はeコマースや自動運転車から教育やカスタマーサービスに至るまで、14社以上ものAI関連のスタートアップを買収した。今年も例外ではなく、FAAMGは世界中から多くのAI関連企業を買収している。ざっと振り返ってみよう。

Facebook

Scape Technologies(コンピュータビジョンおよびAR/2016年設立/ロンドン拠点)

2020年初め、Facebookがロンドン拠点のコンピュータビジョンのスタートアップであるScape Technologiesを4,000万ドル相当の取引で買収したと報じられた。2016年に設立されたScapeは、AIを使って標準的な画像と動画から世界中のリアルタイムの3Dマップを作成していた。Scapeは設立当初、AR(拡張現実)に注力していたが、最終的な目標はドローン、ロボティクス、物流などのための3Dマップインフラストラクチャを作ることだとしている。

FacebookとScapeはいずれもこの買収や将来的なプランについて詳しく発表していないが、Scapeは共同設立者兼CEOのEdward Miller氏がFacebookのリサーチプロダクトマネージャーの役割を引き受けること、そしてAPIを廃止・終了することを認めた。ソーシャルネットワーク大手のFacebookは2021年にARグラスをリリースする計画を発表している上、今年Mapillaryを買収して以来、マッピング分野での野望を隠していない。Scapeはこれらの計画にうまく合致している。

Atlas ML(機械学習/2018年設立/ロンドン拠点)

この買収が実際に完了したのは2019年12月だが、Facebookがロンドン拠点の深層学習研究スタートアップのAtlas MLを買収したことを認めたのは2月のことだった。古典的なアクイ・ハイヤーのようで、Atlas MLの設立者であるRobert Stojnic氏とRoss Taylor氏は現在、Facebook AIのソフトウェアエンジニアとなっている。彼らは新たに公開された機械学習の論文、コード、評価表を含む無料のオープンリソースである「Papers with Code」の開発を続けている。

Kustomer(CRMの自動化/2015年設立/ニューヨーク拠点)

Kustomer
CRM向けメッセージ自動化プラットフォームの「Kustomer」 Image Credit: Kustomer

11月にFacebookはニューヨーク拠点のCRM(顧客関係管理)プラットフォームのKustomerを10億ドル相当の取引で買収したことを認めた。Kustomerは2015年設立で、インバウンドメッセージの識別や問い合わせを担当チームへルーティングするなど、反復的なカスタマーサービスのプロセスを企業が自動化する手助けをしている。また、問い合わせに対する応答も自動化できる。この取引によりMessengerおよびWhatsAppが企業の主要なコミュニケーション経路と位置付けられるため、Facebookのソーシャルコマース推進にぴったりだ。Kustomerは単独企業としても運営を続ける。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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1.38億ドル調達「Bizzabo」:バーチャルイベントの躍進、数々の調達(2/2)

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バーチャルの躍進 (前回からのつづき)2020年には、おびただしい数のバーチャルイベントスタートアップが大きなトラクションを得た。ロンドンを拠点として設立からまだ1年ほどのHopinは、従業員数8人・ユーザー数5,000人から、8カ月のパンデミック中に従業員数200人・ユーザー数350万人に成長し、21億ドルという驚異的な評価額で1億2,500万ドルを調達した。カリフォルニア州マウンテンビューを拠…

バーチャルイベントに転向した「Bizzabo」

バーチャルの躍進

(前回からのつづき)2020年には、おびただしい数のバーチャルイベントスタートアップが大きなトラクションを得た。ロンドンを拠点として設立からまだ1年ほどのHopinは、従業員数8人・ユーザー数5,000人から、8カ月のパンデミック中に従業員数200人・ユーザー数350万人に成長し、21億ドルという驚異的な評価額で1億2,500万ドルを調達した。カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とするRun The Worldは今年、世界的なロックダウンの最中に行われた1,080万ドルのシリーズAラウンドを含め、2回の資金調達を実施した。インドのAirmeetは3月にシードラウンドを終え、ほどなくしてシリーズAラウンドで1,200万ドルを調達している

これらの企業はたまたまオンライン専用イベントのプラットフォームで市場に入ってきたが、そうではない企業は死活問題に直面した。Bizzabo同様、Hubiloはすでに確立したイベントスタートアップだったが、20日間でビジネスモデル全体を現地型からバーチャル型へとピボットし、いくつかの著名な投資家を獲得している。Welcomeという若手スタートアップはレストラン向けソフトウェアのスタートアップとしてY Combinatorのプログラムを完了したばかりだったが、迅速に仮想イベントへとピボットする必要があった。Welcomeはその後、Kleiner Perkinsら有名な投資家から1,200万ドルを調達している。

来年以降、世の中は数年かけてゆっくりと平常を取り戻していくだろう。Bizzaboはハイブリッドイベントが受け入れられる好調な波に乗り、強力な立場を得られるかもしれない。同社はイベント分野で強固な実績を持っており、エンタープライズ分野でInbound、Gainsight、Driftなど有名企業が名を連ね、顧客にはUberや楽天のような企業もいるとしている。真にハイブリッドなイベントを運営したいと考える企業なら、オンライン/オフラインの両方のイベント用ツールを単一のプラットフォームで提供し、両形式の傾向をイベント間分析してくれるものを使いたいはずだ。

「参加者は直接参加するよりも多くのイベントにバーチャル参加することが分かりました。しかし、バーチャルでは、対面での体験で得られる自発性やつながりを完全に置き換えることはできないことも分かっています。ある種のイベントプログラムでは、ハイブリッド体験で両者の長所を提供することができます」(Ben-Shushan氏)。

Bizzaboはこれまでに5,700万ドル近くを調達している。新たな1億3,800万ドルを加えて、仮想イベントと対面イベントの最良の組み合わせを構築する予定だ。また、エンジニアリング、製品、「体験」チームを3倍に増やし、2021年前半にはヨーロッパに2つの新規オフィスを開設する予定だ。シリーズEラウンドには他にViola Growth、Next47、OurCrowdが投資家として参加した。

こうした新しいハイブリッドイベントの行方と、いつビジネス全体に浸透するかは、世界がいかに迅速かつ効果的に新型コロナウイルスワクチンを展開できるかにかかっている。それでもなお、企業が本格的な対面型ミートアップを安心して行えるようになるまでには少し時間がかかるだろう。

「2021年、主催者は小規模で地域的な対面型イベントから始め、それがバーチャルに拡大されてハイブリッド体験へと移行し、ハイブリッド体験はより大規模なフラッグシップイベントへと展開していくでしょう」(Ben-Shushan氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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1.38億ドル調達「Bizzabo」:イベント業界をハイブリッドにする仕掛け(1/2)

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オンライン/オフライン混合型イベントを運営する企業を支援するプラットフォーム開発のBizzaboは、ニューヨークを拠点とするInsight Partnersが主導したシリーズEラウンドで1億3,800万ドルを調達した。 新型コロナウイルスは1兆ドル産業と言われるイベントおよびカンファレンス業界に消えない痕跡を残したようだ。2020年、多くの企業がデジタルな要素を取り入れることを余儀なくされ、それを…

ハイブリッドイベント用ソフトウェアの「Bizzabo」

オンライン/オフライン混合型イベントを運営する企業を支援するプラットフォーム開発のBizzaboは、ニューヨークを拠点とするInsight Partnersが主導したシリーズEラウンドで1億3,800万ドルを調達した。

新型コロナウイルスは1兆ドル産業と言われるイベントおよびカンファレンス業界に消えない痕跡を残したようだ。2020年、多くの企業がデジタルな要素を取り入れることを余儀なくされ、それを継続するための準備に追われている。ヨーロッパ最大のテクノロジーカンファレンスの1つ、Web Summitは、7万人の直接参加を目標に、現地開催の復活を予定していることを最近認めた

加えて最大8万人が独自に開発したプラットフォームを使用してオンライン参加する。報道機関のロイターもまた、来年のイベントにはハイブリッドモデルを採用するという。パンデミック中にこのアプローチが一定の成功を収めたことから、ローカルネットワークを使用したミートアップにオンラインでの参加も組み合わせる。

オフラインからオンラインへ

2011年にイスラエルで設立されニューヨークに拠点を置くBizzaboは、現地開催型イベント向けのテクノロジープラットフォームプロバイダとして立ち上げられた。主催者を対象として、登録やチケット発行、マーケティング、ウェブサイト構築、議題管理、ネットワーキング、イベント後の調査などのツールを提供する。今年、Bizzaboはソーシャルディスタンシングの必要性から直接参加型の需要が減少したため、移行を余儀なくされた。3月にはKalturaと提携して仮想イベントのプラットフォームを迅速に立ち上げた

BizzaboのCEO兼共同設立者のEran Ben-Shushan氏はVentureBeatに対しこう語った。

「2月半ばから3月にかけて、大手の顧客の一部が対面イベントをキャンセルしはじめ、私たちは対面イベントへの影響に気付くことになりました。その後、他社の多くも同じようにせざるを得なくなりました。迅速な行動が求められ、顧客に対してバーチャルなソリューションを提供しなければなりませんでした」。

3週間足らずでBizzaboは最初のバーチャルサービスを市場へ投入し、6月の終わりにはこれまでで最強の四半期になったと主張している。

新しい仮想コンポーネントを通して、企業は基調講演やミーティング、ネットワーク、Q&Aや投票、リアルタイムでのホワイトボードの共有などをウェブ上で行うことができる。エンゲージメント指標には登録、視聴したセッション、送信した質問やメッセージなどの参加者データが含まれ、主催者へリアルタイムに提供される。さらにBizzaboはSalesforceなどのCRMツールと統合でき、エンゲージメント指標を容易に営業に生かすことができる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Saleforce、Slack買収:Slackが得たもの(4/4)

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(前回からのつづき)数カ月前、SlackはMicrosoftに対してTeamsとOfficeをバンドルしたことについて、EUで独占禁止法違反の申し立てを行っている。Slackは欧州委員会(EC)にMicrosoftが製品をバンドルしたりすることで、ある市場から別の市場へとその力を違法に利用することのないよう、迅速な措置を求めたのだ。 この申し立ての核心は、Slackがスタンドアロンのサービスやアプ…

(前回からのつづき)数カ月前、SlackはMicrosoftに対してTeamsとOfficeをバンドルしたことについて、EUで独占禁止法違反の申し立てを行っている。Slackは欧州委員会(EC)にMicrosoftが製品をバンドルしたりすることで、ある市場から別の市場へとその力を違法に利用することのないよう、迅速な措置を求めたのだ。

この申し立ての核心は、Slackがスタンドアロンのサービスやアプリケーションとして幅広く利用できるのに対し、Microsoft TeamsはOffice 365のサブスクリプションの一部として提供されている点になる(無料版のTeamsも利用可能だが)。

Slackの買収がクリアになれば、Salesforceがこの件を引きずるのかどうかは分からないが、Salesforceがこれ以上追求したいと考えるとは考えにくい。

Salesforceは顧客サービスやマーケティング、アナリティクスなどを網羅するエンタープライズ・ソフトウェア分野で2,250億ドルの巨大企業だ。その支援によってSlackは突如として巨大なエンタープライズ・エコシステムを手に入れ、販売や統合が可能となった。

元Salesforceの製品管理担当副社長で、後に投資家となってプライバシー関連のAPIを提供するSkyflowを共同設立したAnshu Sharma氏は、両社が手を組むことで大きなメリットがあると考える。

「Slackの製品の優位性とSalesforceの営業・マーケティング力を組み合わせることで、強力なタッグが生まれた。Slackは製品戦争には勝ったが、販売面での優位性と懐の広さを持つMicrosoftやGoogleにセールスとマーケティングの戦いで負けていた。Marc Benioff氏が彼らの味方についたことで、Slackは一夜にして製品を販売する営業担当者を10倍に増やすことができるのだ」。

サンフランシスコのTransbay地区にあるSalesforceとSlackの本社が地理的に近いことも注目に値する。もちろん、これは買収の決定要因にはならないが、チームや人材、テクノロジーを統合するという点ではすでに隣人であったのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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現実世界のAWS、「伸縮自在な倉庫」Flexeが提供する空間以上のもの(2/2)

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データと意思決定者 (前回からのつづき)Flexeは倉庫のキャパシティにフォーカスする一方、その空間以上のものを売っている。 さまざまな注文および在庫システムをダイレクトに統合した独自の倉庫管理システム(WMS)は、時間どおりに出荷された注文の割合や注文の正確性、 労働生産性、注文単価とユニットあたりのコスト、さらには商品の到着時には倉庫へ格納されるまでの時間といったことまでパフォーマンスメトリク…

データと意思決定者

Flexeの顧客向け出荷ダッシュボード

(前回からのつづき)Flexeは倉庫のキャパシティにフォーカスする一方、その空間以上のものを売っている。 さまざまな注文および在庫システムをダイレクトに統合した独自の倉庫管理システム(WMS)は、時間どおりに出荷された注文の割合や注文の正確性、 労働生産性、注文単価とユニットあたりのコスト、さらには商品の到着時には倉庫へ格納されるまでの時間といったことまでパフォーマンスメトリクスで表示できる。

Siebrecht氏によるとコストと効率を最適化するためにこれらのデータを利用し、各倉庫内での一括受注処理の流れ(スタッフが作業を実行するための割当て)を変更をしたり、小売業者と倉庫オペレーターは戦略的な決定をいくつでも行うことが可能だ。Siebrecht氏は 「それ以外のデータの利用例には、ネットワーク全体の在庫バランスの再調整や、それぞれの市場での各製品ごとのパフォーマンスに基づいてネットワークにノードを追加することなどがあります」と説明している。

Flexeの一括受注処理

Flexeのプラットフォームを連携することの難しさは顧客の既存のシステムによって異なる。一日でFlexeと連携できるケースもあれば、複数のEDIマップやAPI連携が含まれる場合や、特に多くの大企業の運用で利用される傾向のあるレガシーエンタープライズリソースプランニング(ERP)システムではもう少し時間を要することもある。

とはいえ真価を発揮するのは連携後で、顧客は柔軟性のある物流ネットワークに対して新たに多大な技術リソースを消耗する必要がなくなる。

「Flexeテクノロジープラットフォームへのシステム連携が重要なため、企業がFlexeの利用を検討する際には、ほとんどの場合IT部署の上位職者が購入担当として参加しています。連携が完了すると、顧客は追加のエンジニアリング作業やITサポートなしに物流ネットワークのサイズを拡張でき、新たな物流イニシアチブの立ち上げに関連する時間とコストを大幅に削減できます」(Siebrecht氏)。

Flexeは以前に約6,400万ドルを調達し、今回7,000万ドルを銀行から調達したことで、WalmartやAce Hardwareなどの「成長するエンタープライズクラス」の顧客にサービスを提供する環境がより整ったと述べている。このシリーズCラウンドには他に、Activate Capital、Tiger Global、Madrona Ventures、Redpoint Ventures、およびPrologisVenturesが参加した。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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現実世界のAWS、「伸縮自在な倉庫」を提供するFlexeが7,000万ドル調達(1/2)

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Walmartなどの小売業者が使用するオンデマンドの倉庫サービスとテクノロジープラットフォームを提供するFlexeは、T.RowePriceが主導するラウンドで7,000万ドルの資金調達を実施した。この資金調達は、オンラインショッピングへの移行が2年近くも早まり、米国のオンライン上での取引額が30%も増加したeコマースブームの真っただ中に行われた。 世界は2021年の内にある程度以前の生活を取り戻…

Photo by Alexander Isreb from Pexels

Walmartなどの小売業者が使用するオンデマンドの倉庫サービスとテクノロジープラットフォームを提供するFlexeは、T.RowePriceが主導するラウンドで7,000万ドルの資金調達を実施した。この資金調達は、オンラインショッピングへの移行が2年近くも早まり、米国のオンライン上での取引額が30%も増加したeコマースブームの真っただ中に行われた。

世界は2021年の内にある程度以前の生活を取り戻すかもしれないが、一部の消費者に発生した変化はもう戻ることはなく、さらにデジタルコマースには増え続けるデータと分析によるメリットもあるため、多くの企業がオンラインでの運営に投資し続けることだろう。

柔軟なロジスティクス

2013年に設立されたシアトルを拠点とするFlexeは、米国全土の約1,500の倉庫で小売業者とブランドの需要を満たしている。クラウドコンピューティングがビジネスを変革し、莫大なインフラ投資なしにデータストレージとコンピューターの処理能力の拡張が可能となったように、Flexeは同様の思想を倉庫とフルフィルメント事業に採用することにした。

「AWSが15年前にクラウドコンピューティングを考案するまで、企業は独自のデータセンターをリースして運用したり、サードパーティのデータセンターオペレーターにアウトソーシングしたりしていましたが、どちらの選択肢にも多額の固定費と時間的な制約が伴いました。従来の倉庫ソリューションは、ファーストパーティまたはサードパーティのどちらが運営する場合でも、基本的な契約の形は定期リースであるため、長期契約が必須で高い固定費がかかるという課題があったのです」(FlexeのCEO兼共同創設者のKarl Siebrecht氏)。

さらに従来の契約の仕組みでは、予測できない(あるいは予測可能だったとしても)市場の変化に直面した場合、企業が柔軟な対応をしてくれることはほとんどない。しかし企業の製品に対する需要は、時期やサプライチェーンの問題による予期せぬ障害、気象条件、あるいは実際に起こった世界的なパンデミックなど、様々な要因によって増減する可能性がある。

「一般的なFlexeの顧客であるオムニチャネルを導入する小売業者やブランドは、ロジスティクスネットワークを迅速に拡大や縮小してビジネスの成長を維持し、消費者の近くに商品を保管して納期を短縮し、サプライチェーンの混乱を迅速に解決できます。COVID-19はこういった多くの問題を表面化させました」(FlexeのCEO兼共同創設者のKarl Siebrecht氏)。

Flexeを使用すると、企業は商品の保管だけでなく、直接販売(D2C)と卸売りの両方のフルフィルメント(ピッキング、梱包、出荷)を提供する、管理が行き届いた倉庫の運用ネットワークにもアクセスできる。クラウドコンピューティングと同様多くのFlexeの顧客は、独自のネットワークとインフラをFlexeのプラットフォームと合わせた”ハイブリッド “アプローチを採用している。

「事実上すべてのエンタープライズ事業がクラウドとデータセンターインフラストラクチャのハイブリッドで運用されているように、Flexeの顧客は、俊敏性と回復力がより優れたサプライチェーンを構築するため、堅固かつ柔軟性のあるハイブリッドなロジスティクスネットワークを運用しています」とSiebrecht氏は付け加えた。(次につづく)

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Saleforce、Slack買収:Slackの油断(3/4)

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Slackの油断 (前回からのつづき)Slackはその認知度の高さがあるにもかかわらず、資金力また他プロダクトとの拡張性に長けるMicrosoft Teamsと比較すると多くの不利な状況にあると言われてきた。Microsoftはエンタープライズ向けコミュニケーションツールTeamsを2016年に立ち上げ以降、Slackとライバル関係を築いてきた。 SlackはNewYorkTimesの全面広告で、…

Slackを猛追することになったMicrosoft Teams

Slackの油断

(前回からのつづき)Slackはその認知度の高さがあるにもかかわらず、資金力また他プロダクトとの拡張性に長けるMicrosoft Teamsと比較すると多くの不利な状況にあると言われてきた。Microsoftはエンタープライズ向けコミュニケーションツールTeamsを2016年に立ち上げ以降、Slackとライバル関係を築いてきた。

SlackはNewYorkTimesの全面広告で、チームコミュニケーション分野で必要な要素をMicrosoftに伝える形で掲載するなどしていた。しかし両社の関係は悪化し続け、Butterfield氏はMicrosoftがTeamsをOffice製品としてバンドルしている点を非難している。また、TeamsのDAUがSlackを上回っているかのような見せ方を続けており、誤解を招いていると主張していた。

実際、Butterfield氏はTeamsとSlackは本質的には競合でないとの考えを示していた。TeamsはZoomなどのように、主要な用途として音声通話やビデオ通話が利用されており、「MicrosoftはTeamsをSlackの競合と位置付けることで利益を得ている」と主張している。しかし、COVID-19パンデミック以降、Teamsはリモートワークにおけるコラボレーションツールとして、特にビデオ通話分野において大きく前進した1年となった。

CCS InsightのAngela Ashenden氏は「Slackは市場において多くの差別化ポイントを持っているのは確かですが、パンデミック以降、Microsoftの猛追により競争が激化しているのも確かだ」と述べている。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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