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Yasunori Okajima

Yasunori Okajima

日本電気株式会社、NECビッグローブ株式会社にてWebサービスやハードウェアビジネス企画業務に携わった後、ハードウェア企業を設立。複数のハードウェア試作案件の経験を持ち、センサーデバイスやアプセサリに関する造詣も深い。Prototype.vnではハードウェア企画のコンサルティングや作業マネジメントを行う

執筆記事

3Dプリンタだけじゃない! ハードウェア外装を作る装置まとめ

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ハードウェアの製造やプロトタイピングには色々な装置が使われます。この記事を読む層の方であれば、真っ先に3Dプリンタが頭に浮かぶでしょう。 しかしハードウェアの製造やプロトタイピングにおいては3Dプリンタ以外にも様々な装置が使われます。(むしろ製造現場だと3Dプリンタを使う事例は今のところあまり聞きません) というわけで今回はハードウェアの外装に注目してそれらに関わる装置であるこれら4種類を紹介しま…


ハードウェアの製造やプロトタイピングには色々な装置が使われます。この記事を読む層の方であれば、真っ先に3Dプリンタが頭に浮かぶでしょう。

しかしハードウェアの製造やプロトタイピングにおいては3Dプリンタ以外にも様々な装置が使われます。(むしろ製造現場だと3Dプリンタを使う事例は今のところあまり聞きません)

というわけで今回はハードウェアの外装に注目してそれらに関わる装置であるこれら4種類を紹介します。「ハードウェアビジネスをやりたい!外装作りたい!でもどうやって作るかイメージ沸かない!」と思い立った方には参考になるはずです。

  • 3Dプリンタ
  • 射出成形機
  • プレス加工機
  • CNC工作機械

3Dプリンタ(素材を下から積み上げて成形 〜縄文土器スタイル〜)

3Dプリンタにはプラスティックや液体樹脂、金属など作った様々な方式がありますが、共通している原理は「物体の一番底から少しずつ層を重ねていって形を作る」というもの。下から少しずつ重ねていくので完成には比較的長い時間が必要です。

しかし3Dデータさえあれば金型など高価な初期投資をせずに物体を作ることができるのも3Dプリンタの長所です。よって、現状は製品の生産というより、製品の設計や試作の段階で力を発揮しています。

3Dプリンタには様々な方式があります。具体的には光造形や粉末焼結積層造形などです。加えて、使用できる素材のバリエーションや色付け、印刷した物体の強度など様々な分野で技術発展が進んでいるので今後の改良にも注目できる装置です。

    メリット:1個から安価に製造できる。
    デメリット:他の方式に比べ大量生産には向かない。

射出成形機(素材を型に流し込んで成形 〜鯛焼きスタイル〜)

同じ外装を大量に作りたい時によく使われるのが射出成形機です。身の回りにあるバケツからノートPCの樹脂製の外装まで、樹脂製の製品には大抵この射出成形機が使われます。

射出成形の仕組みは鯛焼きの製造工程、つまり「金型に小麦粉を流し込んで焼く」という様子を考えるとイメージしやすいでしょう。樹脂の射出成形の場合は「樹脂を金型に射出して流し込み、圧力をかけて成形する」というものです。射出成形のための装置である「射出成形機」は、国内でも住友重機械などいくつかのメーカーが製造しています。

射出成形においては、金属製の金型を用意することで同じ形状の物体を早く大量に製造できます。金型を適切に設計することで複雑な構造の物体も作ることができます。一方で金型の設計や製造には、ケースバイケースですが約数十万円以上のコストがかかります。加えて、射出成形の原理上、製造する物体の突起や横穴を最小限にするといった設計に関する細かい注意が必要になります。

    メリット:一度金型を作れば、短時間で大量に製造できる。
    デメリット:1個作る場合にも金型を作る必要がある。複雑な形状にすればするほどコストは上がる。

プレス加工機(素材を型でくり抜いて成形 〜パイ生地スタイル〜)

樹脂を射出する射出成形装置のように、金属の板に金型をプレスすることで金属を整形する装置がプレス加工機です。型を使って、パイ生地を抜いたり形を整えたりする工程を考えるとイメージしやすいかもしれません。

プレス加工機の仕組みは、金属で出来た金型に平たい鉄板を置き、圧力をかけて成形するというものです。下の写真はアイダエンジニアリング株式会社製のプレス加工機です。

初期のMacbook airの金属製の筐体もこういったプレス加工機を使って製造していたそうです。射出成形同様、金型があれば早く大量に物体を作ることができます。金型がコストが必要なのも同様です。

    メリット:一度金型を作れば、短時間で大量に製造できる。
    デメリット:1個作る場合にも金型を作る必要がある。複雑な形状にすればするほどコストは上がる。

CNC工作機械(素材をドリルで削りだして成形 〜彫刻スタイル〜)

MacbookなどのApple製ノートPCの筐体は一塊のアルミを削りだして作っているそうです。こうして「ユニボディ」という名で知られている頑丈な外装が完成します。

そのユニボディを実現させるためにAppleが選んだ装置がCNC工作機械です。設計図を装置に入力すると装置が自動的に金属を削ったり穴を開けたりして成形していきます。鉄の塊を彫刻のようにロボットの腕がドリルで削り上げるイメージです。

削りだすには3Dのデータがあればいいので、その点は3Dプリンタと似ています。金属の塊を1つずつ削りだすので加工の時間は射出成形に比べると時間がかかります。

CNC工作機械については3Dプリンタ同様、個人向けの製品もいくつか販売されています。主に石膏の加工をするものが中心のようですが、ドリルを変えることで金属の加工も可能です。

    メリット:金型などの初期コストがかからないので、設計変更が比較的容易。
    デメリット:1個作るまでに時間がかかる。

機材は作りたいもの、数量に合わせて適材適所に活用する

外装一つとっても色々な装置が使われるのがおわかりいただけたでしょうか。

3Dプリンタの話題になるとハードウェアクラスタの方々からは「3Dプリンタは◯◯で◯◯だから製造に使えないから◯◯だよね」といったポストが大量投入されるのが私のTwitterのタイムラインですが、世の中には3Dプリンタ以外にもこういった様々な加工機があるわけです。それらは手法や使える素材、所要時間や製造スピードなどが異なるので適材適所で活用することが重要です。

もちろんハードウェアスタートアップを始めるためにこれらの機材を全て購入する必要はありません。プロトタイピングや製造の過程ごとに、それら素材加工を請け負う企業に依頼する形となります。それらの依頼も以前よりもコスト面、スケジュール面でハードルが下がっている傾向にあります。

「ハードウェアビジネスをやりたい!外装作りたい!」と思い立ち設計などの作業をする際には「何を作りたいのか」を明確にした上で、製造を請け負って頂ける会社さんや周囲のアドバイザーの方々と議論しながら「どう作ればいいのか」を落としこんでいくのがいいでしょう。

一方で「何を作りたいのか」をよりリアリティを持って検討するためにも、現状存在する様々な手法を知っておくことは重要です。既存の手法にとらわれすぎて作りたい製品の価値が下がるのは問題ですが、作りたい製品を確実に作り上げ出荷するためには既存の手法に関する最低限の知識は不可欠です。

Web関連の技術同様、ハードウェア製造の分野も技術は常に発展し選択肢は増えています。現状大量生産には向かないとされることが多い3Dプリンタも将来はわかりません。今後もその手の情報を見かけたら随時紹介していく予定です。

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イーサネットケーブルで数珠つなぎに接続できるArduino「ChainDuino」

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プロトタイピング用のマイコンボードであるArduinoは様々な互換機が生まれています。今回紹介するChainDuinoもその一つ。ChainでDuinoという名からイメージする通り、複数のArduinoをつなげるチャレンジです。 Arduinoで日々電子工作、特にセンサーネットワーク関連の試作をしていると、温度センサなどから取得した値を複数のArduino同士でシェアしたくなるものです。玄関やベラ…


プロトタイピング用のマイコンボードであるArduinoは様々な互換機が生まれています。今回紹介するChainDuinoもその一つ。ChainでDuinoという名からイメージする通り、複数のArduinoをつなげるチャレンジです。

Arduinoで日々電子工作、特にセンサーネットワーク関連の試作をしていると、温度センサなどから取得した値を複数のArduino同士でシェアしたくなるものです。玄関やベランダ、リビングにセンサー(とArduino)を設置して、それらの気温に応じて空調を動かす、とかですね。そんな時に問題になるのが通信手段と電源。

通信はイーサネットケーブルで

通信手段としては無線LANやZigbeeなどを使うとワイヤレスでかっこいいのですが無線関連の処理を組み込むのは地味に面倒くさいです。(私も自身が関わるデバイスのプロトタイピングの際にデモ準備に向けてエンジニアが四苦八苦しているのを数度目撃しています。心が痛みました)

そこでChainDuinoは無線ではなく、有線。カテゴリー5のLANケーブルを使います。これでChainDuinoを数珠つなぎにすることで25個のChainduino間のデータ通信が可能だそうです。300m離れてもOK。これなら家中に張り巡らせることができますね。

給電もイーサネットケーブルで

もう一つの問題が電源。ACアダプタで駆動させるか充電池などで駆動させようかと考えるわけですが、ACアダプタだとケーブルが一本増えますしコンセントも必要。充電池も適度に充電しなければいずれ止まります。

ChainDuinoはカテゴリー5のイーサネットケーブル越しに電力を送ることができるPower over Ethernet (PoE) で各Arduinoに電力を送っています。通信のためのケーブルで給電もできる点はシンプルですね。

ChainDuinoでArduinoを数珠つなぎ

用途に応じた様々な互換機が登場するのがArduinoの魅力。今回のChainDuinoはセンサーネットワークや離れた場所にある複数のモーターを制御するメディアアートを作る際など、複数のArduinoを協調動作させたい場合に選択肢に入れてもいいものではないかと思います。

そんなChainDUinoはKickstarterで支援者募集中。お届けは2014年末〜2015年頭の予定とのこと。Arduinoで数珠つなぎのセンサーネットワークを作ろうとしてるけどデータ通信や給電周りで楽をしたい、とお考えの方は是非どうぞ。

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IoTは「サービスのモノ化」と考えたほうがわかりやすい

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ハードウェアベンチャーの盛り上がりとともに「IoT(=Internet of things)」という単語が流行っています。毎日聞くね!とまではいきませんが、3日に一度はニュースサイトなどで見るね!程度は流行っています。そんなIoTですが、「モノのインターネット」と翻訳されているようです。「インターネットにつながるハードウェア」といったところでしょうか。 IoT系ハードウェアの代表例としてはNest…


Home___Nest

ハードウェアベンチャーの盛り上がりとともに「IoT(=Internet of things)」という単語が流行っています。毎日聞くね!とまではいきませんが、3日に一度はニュースサイトなどで見るね!程度は流行っています。そんなIoTですが、「モノのインターネット」と翻訳されているようです。「インターネットにつながるハードウェア」といったところでしょうか。

IoT系ハードウェアの代表例としてはNestfitbitが挙げられることが多いです。これらはサービスとハードウェアを組み合わせた素晴らしい製品だと思います。

一方で「これってとりあえず家電をスマホに繋いだだけじゃ…」と感じる製品もあります。「良いIoT製品」と「変なIoT製品」の違いはどこにあるのでしょう。以前、FBでそういったことをポストしたところ、「『モノのインターネット』と捉えるより『サービスがモノの形を取る』と捉えたほうが良いのでは?」という指摘をいただきました。この視点は素晴らしいと思います。

IoT系の製品をいざ自分が作ろうと考えた時、「インターネットにつながるハードウェアを作ろう」と考えるのではなく「サービスのモノ化」という視点で考え、「このサービスを提供するためにどうすればいいか?ハードウェアを絡めれば解決できるのか?」という所から製品作りをスタートするとうまくいくかもしれません。

スマートロックが提供するサービス

「サービスのモノ化」の例としてスマートロックを挙げます。スマートロックはWebサービスとハードウェアを組み合わせた例として特に注目されている分野です。スタートアップを含む様々な企業がすでに製品を販売しています。

玄関に取り付けた鍵を無線でスマートフォンから解錠できる、というのが基本的な機能。解錠した人の顔を撮影して家主にメール送信する、といった機能を持つものもあります。

そして彼らは単に「玄関の鍵をネットに繋いだからスマホから鍵を開けられるよね、いつでも自分の家の施錠状態をスマホで確認できるよね」という以上のサービスを描いています。

例えばAugustが販売しているスマートロック「Goji Smart Lock」は、指定のユーザーのスマートフォンに鍵を開けるための電子キーを送ることができます。電子キーを送られたユーザーはそのスマートフォンをGojiに近づけるだけで鍵を開けることができます。ここまではよくあるスマートロック。

Gojiは製品のプロモーションビデオの中で、ユーザーが家にいない間に親戚や家政婦、家を貸す旅行者に電子キーを送り、家の中に入れるようにする利用シーンを紹介しています。
恐らくこの機能は自分の家を旅行者にレンタルできるサービス「Airbnb」を意識したものででしょう。

Airbnbの課題の一つに、家の鍵の受け渡しの煩雑さがありました。家の鍵を自分の家のポストに入れ、部屋を貸す相手に鍵の在処を教えるというのは安全面から考えて少し気が引けます。Gojiなら部屋を貸す相手だけに電子キーをインターネット越しに送ることができるので、別の人に鍵が渡る心配はありません。そしてレンタルが終わればその電子キーを使えなくすればいいので、貸した鍵を元に合鍵を作られる心配もありません。

Gojiを「家というリソースをシェアしやすくするよう、鍵の受け渡しをサポートするサービス(をハードウェアにしたもの)」と考えると、Gojiが鍵の形状をとっているのも納得できますし、Gojiから単なる「インターネットにつながった鍵」というもの以上の潜在能力を感じることができると思います。

生き残る製品

実際にGojiを開発したチームが「サービスのモノ化」という視点で製品を開発したかどうかはわかりませんが、Gojiの機能は「鍵の受け渡しを簡単にするサービスを作る」という発想の延長線上にあると言えます。単に「鍵をインターネットにつなごう」という所から開発していたらその機能に辿り着くまでに時間がかかる、もしくは辿り着かない可能性もあります。

一見どれも同じような機能を持つ製品が並ぶスマートロック業界も、生き残るのはユーザーに受け入れられるサービスを思い描き、それを適切な形でハードウェア製品に落とし込めるチームだけでしょう。スマートロック以外の分野、空調やフィットネス、健康関連も同様です。今は目新しさ重視で多くの企業がWeb+ハードウェアの製品を発表していますが、良いサービスを適切な形で提供できるチームだけが生き残るでしょう。

Gojiのスマートロックが人々に受け入れられる大ヒット製品になるかも今はわかりませんが、全ては「ユーザーが受け入れられるサービスを提供しているか」「そのサービスを提供する最適な形で実装しているか」にかかっているのです。

「サービスのモノ化」で捉えることがおすすめ

IoT系のハードウェアビジネスを作る、分析する上で「ハードウェアをインターネットにつないで何かやろう」という発想では限界があります。「こういうサービスを提供したい!しかしどうやらハードウェアを作る必要がありそうだ、しょうがない作るか」というくらいで丁度いいと思います。

もちろん「俺が思い描くサービスを実現するのに実はハードウェアを作る必要は無かった!iPhoneアプリで十分だった!」という結論に至る場合もあるかもしれません。が、それは余計なハードウェアを作らずとも素晴らしいサービスを提供できるという点で重要な気づきです。ハードウェアはあくまで提供したいサービスをユーザーに使ってもらうためのチャンネルのうちの一つでしかありません。

IoT系の製品紹介を見た際には「彼らはどんなサービスを提供しようとしてハードウェア作ったんだ?」と考えながら見たほうがその製品の新たな活用法が思い描けて面白いです。IoT系の製品を作る際には「我々はどんなサービスを提供したくてハードウェアを作ろうとしているんだっけ?」と考えながら作ったほうがより適切な仕様の製品を設計でき、結果として商売の生き残り確率が上がります。

IoTという単語を見た時は「ネットにつないだハードウェア」ではなく「サービスのモノ化」と捉えることをおすすめします。

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IoTは「サービスのモノ化」と考えたほうがわかりやすい

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ハードウェアベンチャーの盛り上がりとともに「IoT(=Internet of things)」という単語が流行っています。毎日聞くね!とまではいきませんが、3日に一度はニュースサイトなどで見るね!程度は流行っています。そんなIoTですが、「モノのインターネット」と翻訳されているようです。「インターネットにつながるハードウェア」といったところでしょうか。 IoT系ハードウェアの代表例としてはNest…

Home___Nest

ハードウェアベンチャーの盛り上がりとともに「IoT(=Internet of things)」という単語が流行っています。毎日聞くね!とまではいきませんが、3日に一度はニュースサイトなどで見るね!程度は流行っています。そんなIoTですが、「モノのインターネット」と翻訳されているようです。「インターネットにつながるハードウェア」といったところでしょうか。

IoT系ハードウェアの代表例としてはNestfitbitが挙げられることが多いです。これらはサービスとハードウェアを組み合わせた素晴らしい製品だと思います。

一方で「これってとりあえず家電をスマホに繋いだだけじゃ…」と感じる製品もあります。「良いIoT製品」と「変なIoT製品」の違いはどこにあるのでしょう。

以前、FBでそういったことをポストしたところ、チームラボの高須正和さんから「『モノのインターネット』と捉えるより『サービスがモノの形を取る』と捉えたほうが良いのでは?」という旨の指摘をいただきました。この視点は素晴らしいと思います。

IoT系の製品をいざ自分が作ろうと考えた時、「インターネットにつながるハードウェアを作ろう」と考えるのではなく「サービスのモノ化」という視点で考え、「このサービスを提供するためにどうすればいいか?ハードウェアを絡めれば解決できるのか?」という所から製品作りをスタートするとうまくいくかもしれません。

スマートロックが提供するサービス

「サービスのモノ化」の例としてスマートロックを挙げます。スマートロックはWebサービスとハードウェアを組み合わせた例として特に注目されている分野です。スタートアップを含む様々な企業がすでに製品を販売しています。

玄関に取り付けた鍵を無線でスマートフォンから解錠できる、というのが基本的な機能。解錠した人の顔を撮影して家主にメール送信する、といった機能を持つものもあります。

そして彼らは単に「玄関の鍵をネットに繋いだからスマホから鍵を開けられるよね、いつでも自分の家の施錠状態をスマホで確認できるよね」という以上のサービスを描いています。

例えばAugustが販売しているスマートロック「Goji Smart Lock」は、指定のユーザーのスマートフォンに鍵を開けるための電子キーを送ることができます。電子キーを送られたユーザーはそのスマートフォンをGojiに近づけるだけで鍵を開けることができます。ここまではよくあるスマートロック。

Gojiは製品のプロモーションビデオの中で、ユーザーが家にいない間に親戚や家政婦、家を貸す旅行者に電子キーを送り、家の中に入れるようにする利用シーンを紹介しています。
恐らくこの機能は自分の家を旅行者にレンタルできるサービス「Airbnb」を意識したものででしょう。

Airbnbの課題の一つに、家の鍵の受け渡しの煩雑さがありました。家の鍵を自分の家のポストに入れ、部屋を貸す相手に鍵の在処を教えるというのは安全面から考えて少し気が引けます。Gojiなら部屋を貸す相手だけに電子キーをインターネット越しに送ることができるので、別の人に鍵が渡る心配はありません。そしてレンタルが終わればその電子キーを使えなくすればいいので、貸した鍵を元に合鍵を作られる心配もありません。

Gojiを「家というリソースをシェアしやすくするよう、鍵の受け渡しをサポートするサービス(をハードウェアにしたもの)」と考えると、Gojiが鍵の形状をとっているのも納得できますし、Gojiから単なる「インターネットにつながった鍵」というもの以上の潜在能力を感じることができると思います。

生き残る製品

実際にGojiを開発したチームが「サービスのモノ化」という視点で製品を開発したかどうかはわかりませんが、Gojiの機能は「鍵の受け渡しを簡単にするサービスを作る」という発想の延長線上にあると言えます。単に「鍵をインターネットにつなごう」という所から開発していたらその機能に辿り着くまでに時間がかかる、もしくは辿り着かない可能性もあります。

一見どれも同じような機能を持つ製品が並ぶスマートロック業界も、生き残るのはユーザーに受け入れられるサービスを思い描き、それを適切な形でハードウェア製品に落とし込めるチームだけでしょう。スマートロック以外の分野、空調やフィットネス、健康関連も同様です。今は目新しさ重視で多くの企業がWeb+ハードウェアの製品を発表していますが、良いサービスを適切な形で提供できるチームだけが生き残るでしょう。

Gojiのスマートロックが人々に受け入れられる大ヒット製品になるかも今はわかりませんが、全ては「ユーザーが受け入れられるサービスを提供しているか」「そのサービスを提供する最適な形で実装しているか」にかかっているのです。

「サービスのモノ化」で捉えることがおすすめ

IoT系のハードウェアビジネスを作る、分析する上で「ハードウェアをインターネットにつないで何かやろう」という発想では限界があります。「こういうサービスを提供したい!しかしどうやらハードウェアを作る必要がありそうだ、しょうがない作るか」というくらいで丁度いいと思います。

もちろん「俺が思い描くサービスを実現するのに実はハードウェアを作る必要は無かった!iPhoneアプリで十分だった!」という結論に至る場合もあるかもしれません。が、それは余計なハードウェアを作らずとも素晴らしいサービスを提供できるという点で重要な気づきです。ハードウェアはあくまで提供したいサービスをユーザーに使ってもらうためのチャンネルのうちの一つでしかありません。

IoT系の製品紹介を見た際には「彼らはどんなサービスを提供しようとしてハードウェア作ったんだ?」と考えながら見たほうがその製品の新たな活用法が思い描けて面白いです。IoT系の製品を作る際には「我々はどんなサービスを提供したくてハードウェアを作ろうとしているんだっけ?」と考えながら作ったほうがより適切な仕様の製品を設計でき、結果として商売の生き残り確率が上がります。

IoTという単語を見た時は「ネットにつないだハードウェア」ではなく「サービスのモノ化」と捉えることをおすすめします。

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今さら聞けないArduinoの基礎知識

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最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。 Arduinoとは Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使わ…


最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。

Arduinoとは

Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使われているマイコンボードです。CPUやメモリなどが組み込まれたマイクロ・コントローラとそれらを動作させるための最小限の回路が組み込まれています。

そして、ハードウェアの上で動作するソフトウェアの開発用にC言語ベースのシンプルな言語が用意されていることや、開発環境が無料で提供されていることから、ハードウェアプロトタイピングの学習を始めやすいこともArduinoの特徴です。

Arduino UNO
Arduinoの開発環境

Arduinoには様々なセンサーやモーター、通信装置などを接続できる端子が用意されています。この写真では、Arduinoと距離センサーを組み合わせることで手とセンサーまでの距離がわかるしくみを作っています。

arduino04

また、バッテリー駆動や無線通信に対応するモデルもあるのでいわゆるIoTデバイスのプロトタイピングに便利なマイコンボードの一つでしょう。一方、スマートフォンなどと比較して大容量のメモリやストレージを持っているわけではないので、LinuxなどのOSをArduinoの上で動かしたり、高精細なディスプレイを接続してHD動画を再生する、といった用途には不向きです。

様々なモデルが用意されているArduino

Arduinoにはスタンダードな「Arduino UNO」以外にも、無線通信やモーター制御、省電力動作など様々な用途に特化したモデルがあります。これらは秋葉原にある「秋月電子通商」やネット通販「スイッチサイエンス」にて2〜3000円台の価格帯で購入できます。

また、オープンソースハードウェアとしてArduinoの設計図にあたる回路図は公開されており、部品を揃えれば誰でも自分のArduinoを組み立てることができます。

下段左から「Arduino Pro Mini」「Arduino Fio」「LilyPad Arduino」

シールドを使って手軽に機能拡張

Arduino用の拡張部品として、Arduinoにつなげることでイーサネット通信や画像表示用のディスプレイなどを手軽に利用できる「シールド」が多く販売されています。これらのシールドをArduinoに差しこむだけで、ハンダ付けや結線の必要なくより手軽にArduinoに機能を追加できます。シールドには以下の様なものがあります。

  • リチウムイオンポリマー充電池を使うためのシールド
  • 有線でイーサネット接続をするためのシールド
  • 3G通信をするためのシールド
Arduinoにイーサネットケーブルを接続するための「イーサネットシールド」
Arduinoで心拍を計測するための「心拍センサーシールド」

ハードウェアビジネスとArduino

このように、安価で入手でき、センサやモータなどと連携するデバイスを作りやすいArduinoは、自分が考えるアイディアをスピーディに形にし検証するプロトタイピングには最適です。しかしこのArduinoは、市場に投入する最終製品に組み込み、量産販売する用途いは大概の場合適しません。

Arduinoの入手には一台数千円かかります。ハードウェアの頭脳にあたる部分を担当するとはいえ、最終製品の価格帯によっては非常に高価な部品となります。また、プロトタイピング用途に設計されたArduinoには最終製品には不要な入出力端子や部品も数多く載っています。これは基板そのものの大きさや、価格にムダを生み出す原因となります。

アイディアを最終製品に進化させるフェイズは大きく分けて、アイディア検証を行うための「プロトタイピング」のフェイズと、それを踏まえた上で最終製品を設計する「量産設計」のフェイズに分かれます。そして量産設計では、プロトタイピングを通じて判明した必要な機能を実現するための最低限の構成を1から設計し直します。

そこで使われる部材はArduinoのような「全部入りのマイコンボード」単位ではなく、マイコン単体、ストレージ単体、LED単体といった、細かい部材の積み上げとなります。こうした背景から、Arduinoが最終製品に組み込まれることはまずありません。

しかし、最近は量産向けのArduinoも登場しつつああります。Kickstarterで50万ドル以上集めている「MicroView」プロジェクトは有機EL液晶も備えた小型のArduinoで、このままリストバンドやネックレスに組み込むことでウェアラブルデバイスとして販売することも可能である点をアピールしています。

有機ELを備えたArduino互換基板「MicroView」

様々なバリエーションが登場するのもArduinoの特徴なので今後は量産品に組み込まれる事を前提に設計されたArduinoも次々と登場するかもしれません。

Arduinoを上手に使う

以上のように、Arduinoは手軽にハードウェア作りの学習ができるマイコンボードです。様々なアイディアを形にし、想定している課題を解決できるのか、世の人に受け入れてもらえるのかをスピーディに確認するためのプロトタイピングツールとして優秀です。

Webアプリなどのソフトウェアだけでは解決できない課題も、ブラウザやアプリの外、つまりハードウェアなら解決できるかもしれません。これを機会にあなたもハードウェア開発にチャレンジするのはいかがでしょうか。

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今さら聞けないArduino

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最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。 Arduinoとは Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使わ…

最近もの作り系のニュース記事などで3Dプリンタ同様、よく聞くキーワードである「Arduino」。平たく言えば電子工作に最適なコンピュータなのですが、イマイチどういったものかつかめていない方もいらっしゃると思います。今回はArduinoを特徴や応用例、ハードウェアビジネスとの関わりという観点で紹介します。

Arduinoとは

Arduinoは学習用途からメディアアート作品、プロトタイプまで幅広く使われているマイコンボードです。CPUやメモリなどが組み込まれたマイクロ・コントローラとそれらを動作させるための最小限の回路が組み込まれています。

そして、ハードウェアの上で動作するソフトウェアの開発用にC言語ベースのシンプルな言語が用意されていることや、開発環境が無料で提供されていることから、ハードウェアプロトタイピングの学習を始めやすいこともArduinoの特徴です。

Arduino UNO
Arduinoの開発環境

Arduinoには様々なセンサーやモーター、通信装置などを接続できる端子が用意されています。この写真では、Arduinoと距離センサーを組み合わせることで手とセンサーまでの距離がわかるしくみを作っています。

arduino04

また、バッテリー駆動や無線通信に対応するモデルもあるのでいわゆるIoTデバイスのプロトタイピングに便利なマイコンボードの一つでしょう。一方、スマートフォンなどと比較して大容量のメモリやストレージを持っているわけではないので、LinuxなどのOSをArduinoの上で動かしたり、高精細なディスプレイを接続してHD動画を再生する、といった用途には不向きです。

様々なモデルが用意されているArduino

Arduinoにはスタンダードな「Arduino UNO」以外にも、無線通信やモーター制御、省電力動作など様々な用途に特化したモデルがあります。これらは秋葉原にある「秋月電子通商」やネット通販「スイッチサイエンス」にて2〜3000円台の価格帯で購入できます。

また、オープンソースハードウェアとしてArduinoの設計図にあたる回路図は公開されており、部品を揃えれば誰でも自分のArduinoを組み立てることができます。

下段左から「Arduino Pro Mini」「Arduino Fio」「LilyPad Arduino」

シールドを使って手軽に機能拡張

Arduino用の拡張部品として、Arduinoにつなげることでイーサネット通信や画像表示用のディスプレイなどを手軽に利用できる「シールド」が多く販売されています。これらのシールドをArduinoに差しこむだけで、ハンダ付けや結線の必要なくより手軽にArduinoに機能を追加できます。シールドには以下の様なものがあります。

  • リチウムイオンポリマー充電池を使うためのシールド
  • 有線でイーサネット接続をするためのシールド
  • 3G通信をするためのシールド
Arduinoにイーサネットケーブルを接続するための「イーサネットシールド」
Arduinoで心拍を計測するための「心拍センサーシールド」

ハードウェアビジネスとArduino

このように、安価で入手でき、センサやモータなどと連携するデバイスを作りやすいArduinoは、自分が考えるアイディアをスピーディに形にし検証するプロトタイピングには最適です。しかしこのArduinoは、市場に投入する最終製品に組み込み、量産販売する用途いは大概の場合適しません。

Arduinoの入手には一台数千円かかります。ハードウェアの頭脳にあたる部分を担当するとはいえ、最終製品の価格帯によっては非常に高価な部品となります。また、プロトタイピング用途に設計されたArduinoには最終製品には不要な入出力端子や部品も数多く載っています。これは基板そのものの大きさや、価格にムダを生み出す原因となります。

アイディアを最終製品に進化させるフェイズは大きく分けて、アイディア検証を行うための「プロトタイピング」のフェイズと、それを踏まえた上で最終製品を設計する「量産設計」のフェイズに分かれます。そして量産設計では、プロトタイピングを通じて判明した必要な機能を実現するための最低限の構成を1から設計し直します。

そこで使われる部材はArduinoのような「全部入りのマイコンボード」単位ではなく、マイコン単体、ストレージ単体、LED単体といった、細かい部材の積み上げとなります。こうした背景から、Arduinoが最終製品に組み込まれることはまずありません。

しかし、最近は量産向けのArduinoも登場しつつああります。Kickstarterで50万ドル以上集めている「MicroView」プロジェクトは有機EL液晶も備えた小型のArduinoで、このままリストバンドやネックレスに組み込むことでウェアラブルデバイスとして販売することも可能である点をアピールしています。

有機ELを備えたArduino互換基板「MicroView」

様々なバリエーションが登場するのもArduinoの特徴なので今後は量産品に組み込まれる事を前提に設計されたArduinoも次々と登場するかもしれません。

Arduinoを上手に使う

以上のように、Arduinoは手軽にハードウェア作りの学習ができるマイコンボードです。様々なアイディアを形にし、想定している課題を解決できるのか、世の人に受け入れてもらえるのかをスピーディに確認するためのプロトタイピングツールとして優秀です。

Webアプリなどのソフトウェアだけでは解決できない課題も、ブラウザやアプリの外、つまりハードウェアなら解決できるかもしれません。これを機会にあなたもハードウェア開発にチャレンジするのはいかがでしょうか。

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東京拠点のVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発売予定

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東京に拠点を置くクリエイティブユニットVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発表しました。8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定とのこと。 プロトタイピングやハードウェア教育に活用されるマイコン基板であるArduinoについては、これまで様々な企業やエンジニアが目的に応じて様々なサイズ、様々な機能を持った互換基板を開発/販売してきました。今回VITROが発表し…


東京に拠点を置くクリエイティブユニットVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発表しました。8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定とのこと。

8pino

プロトタイピングやハードウェア教育に活用されるマイコン基板であるArduinoについては、これまで様々な企業やエンジニアが目的に応じて様々なサイズ、様々な機能を持った互換基板を開発/販売してきました。今回VITROが発表した8pinoは世界最小クラスのArduino互換基板をうたっています。

8pinoのサイズは横幅8mm。MicroUSBでPCと接続し、プログラムを書き込むことが可能。

8pinoに搭載されているマイクロコントローラはATTiny85ベース。ピン配置はATTiny85のDIP8パッケージ版と互換性を持つため、ピンヘッダをつければブレッドボードに挿して使用可能です。ArduinoにおいてメジャーなバージョンであるArduino UNOに搭載されているマイクロコントローラに比べ、メモリ容量などの面では劣りますが用途や書き込むプラグラムを工夫することで十分活用可能なスペックです。

8pino2

8pinoはサンフランシスコ・ベイエリアのサンマテオで開催されたBay Area Maker Faire 2014、品モノラボのブースにて展示されました。展示中は技術的なスペックに関する質問をはじめ、教育用途や電子アクセサリ、ウェアラブルデバイスへの活用に関するディスカッションが多くなされたそうです。

サイズ以外の細かな仕様は今後変更の可能性があるそうですが、これまで以上に小型なArduinoである8pinoを活用することでボールペンやメガネにArduinoを内蔵するなど、Arduinoに関する技術を持ったユーザーが実装できるIoTデバイスの幅がさらに広がると考えられます。

「8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定」。

どこまでも8にこだわっている所に情熱を感じます。なお8pinoのWebページにてメールアドレスを登録することで最新情報が配信されるそうです。

8pinoを開発したVITROは東京に拠点を置く二人組のクリエイティブユニットで、それぞれデザインとエンジニアリングのバックグラウンドを持っているとのこと。彼らはこれまでにもLEDの光と水の雫を組み合わせたデザイン照明”DEW”を発表しており、今後の活動にも注目したいところです。

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日本人チームによるArduino互換基板「PocketDuino」プロジェクトがIndiegogoで進行中

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PocketDuinoはオープンソースハードウェアであるArduinoをベースに設計されたAndroid端末に接続できるArduino互換基板で、現在日本人チームがIndiegogoで資金を集めているプロジェクトです。 PocketDuinoの特徴の一つとしてセンサーデバイスとの接続の容易さがあります。アルコールセンサーなどのセンサを制御するための開発者が利用しやすいライブラリを用意することで、例…


PocketDuinoはオープンソースハードウェアであるArduinoをベースに設計されたAndroid端末に接続できるArduino互換基板で、現在日本人チームがIndiegogoで資金を集めているプロジェクトです。

PocketDuinoの特徴の一つとしてセンサーデバイスとの接続の容易さがあります。アルコールセンサーなどのセンサを制御するための開発者が利用しやすいライブラリを用意することで、例えばアルコールセンサの場合はAndroid Javaで3行のコードを書くことでArduinoからセンサーの値を取得できます。

このようにPocketDuinoを使うことで、一般的なAndroid端末に内蔵されていないセンサーを外付けし、Androidアプリと連動させることがより簡単に実現できます。PocketDuinoチームはこうしたセンサー連携アプリケーションを、開発者が最低限のハードの知識のみで実装できるようにすることを目指しているそうです。

PocketDuinoは一般的なArduino同様、プログラムの書き込みにWindows PC/Mac/Linux PCを利用できます。この他、PocketDuinoならではの特徴としてAndroid端末からの書き込みが可能な点があります。ブラウザ上でArduino開発環境を再現するcodebenderと、専用の書き込みアプリを使用することでAndroidのブラウザ上でプログラムを開発し、Arduinoへの書き込みが可能です。

Android端末からプログラムを書き込めることで、Androidアプリ開発者はAndroidアプリだけではなくPocketDuinoの中身まで管理できます。例えばAndroidアプリ内にArduinoのスケッチを内包することによって、遠隔ユーザが開発者と同じハードウェアを用意すればアプリを動作させることができます。

今回IndiegogoではPocketduinoに加えてアルコールセンサーも配布しますが、これらを持っていればユーザはAndroidにPocketDuinoを接続するだけで、他のユーザーが開発した様々なアプリをすぐに楽しむことが可能になります。

最近「Internet of things」というワードが改めて知られるようになってきましたが、未だ「Internet」と「Things」の間、つまりソフトウェアとハードウェアの溝は深いです。

PocketDuinoチームはソフトウェアのハードウェアの溝を埋めることができるこのプロダクトを通じて、新たなハードウェアスタートアップ、新たなプロダクトがより多く生まれるきっかけを提供したいと考えているそうです。

彼らはPocketDuinoが成功した後にアメリカでの起業を検討しています。新しいプロダクトをどんどん生みだすことに魅力を感じ、またPocketDuino以外にも、解決すべき課題に合わせた第2、第3のハードウェアを開発していく予定だとか。

今回のIndiegogo上でのプロジェクトは2014年6月まで続けられます。1ドルを投資することでPocketDuinoの最新情報をメールで受け取ることができます。39ドルを投資することでPocketDuinoを、55ドルでPocketDuinoとアルコールセンサーのセットを入手できます。(Early birdのディスカウントあり)

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東京拠点のVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発売予定

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東京に拠点を置くクリエイティブユニットVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発表しました。8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定とのこと。 プロトタイピングやハードウェア教育に活用されるマイコン基板であるArduinoについては、これまで様々な企業やエンジニアが目的に応じて様々なサイズ、様々な機能を持った互換基板を開発/販売してきました。今回VITROが発表し…

東京に拠点を置くクリエイティブユニットVITROが世界最小クラスのArduino互換基板「8pino」を発表しました。8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定とのこと。

8pino

プロトタイピングやハードウェア教育に活用されるマイコン基板であるArduinoについては、これまで様々な企業やエンジニアが目的に応じて様々なサイズ、様々な機能を持った互換基板を開発/販売してきました。今回VITROが発表した8pinoは世界最小クラスのArduino互換基板をうたっています。

8pinoのサイズは横幅8mm。MicroUSBでPCと接続し、プログラムを書き込むことが可能。

8pinoに搭載されているマイクロコントローラはATTiny85ベース。ピン配置はATTiny85のDIP8パッケージ版と互換性を持つため、ピンヘッダをつければブレッドボードに挿して使用可能です。ArduinoにおいてメジャーなバージョンであるArduino UNOに搭載されているマイクロコントローラに比べ、メモリ容量などの面では劣りますが用途や書き込むプラグラムを工夫することで十分活用可能なスペックです。

8pino2

8pinoはサンフランシスコ・ベイエリアのサンマテオで開催されたBay Area Maker Faire 2014、品モノラボのブースにて展示されました。展示中は技術的なスペックに関する質問をはじめ、教育用途や電子アクセサリ、ウェアラブルデバイスへの活用に関するディスカッションが多くなされたそうです。

サイズ以外の細かな仕様は今後変更の可能性があるそうですが、これまで以上に小型なArduinoである8pinoを活用することでボールペンやメガネにArduinoを内蔵するなど、Arduinoに関する技術を持ったユーザーが実装できるIoTデバイスの幅がさらに広がると考えられます。

「8pinoは2014年8月8日に8ドルで発売予定」。

どこまでも8にこだわっている所に情熱を感じます。なお8pinoのWebページにてメールアドレスを登録することで最新情報が配信されるそうです。

8pinoを開発したVITROは東京に拠点を置く二人組のクリエイティブユニットで、それぞれデザインとエンジニアリングのバックグラウンドを持っているとのこと。彼らはこれまでにもLEDの光と水の雫を組み合わせたデザイン照明”DEW”を発表しており、今後の活動にも注目したいところです。

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日本人チームによるArduino互換基板「PocketDuino」プロジェクトがIndiegogoで進行中

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PocketDuinoはオープンソースハードウェアであるArduinoをベースに設計されたAndroid端末に接続できるArduino互換基板で、現在日本人チームがIndiegogoで資金を集めているプロジェクトです。 PocketDuinoの特徴の一つとしてセンサーデバイスとの接続の容易さがあります。アルコールセンサーなどのセンサを制御するための開発者が利用しやすいライブラリを用意することで、例…

PocketDuinoはオープンソースハードウェアであるArduinoをベースに設計されたAndroid端末に接続できるArduino互換基板で、現在日本人チームがIndiegogoで資金を集めているプロジェクトです。

PocketDuinoの特徴の一つとしてセンサーデバイスとの接続の容易さがあります。アルコールセンサーなどのセンサを制御するための開発者が利用しやすいライブラリを用意することで、例えばアルコールセンサの場合はAndroid Javaで3行のコードを書くことでArduinoからセンサーの値を取得できます。

このようにPocketDuinoを使うことで、一般的なAndroid端末に内蔵されていないセンサーを外付けし、Androidアプリと連動させることがより簡単に実現できます。PocketDuinoチームはこうしたセンサー連携アプリケーションを、開発者が最低限のハードの知識のみで実装できるようにすることを目指しているそうです。

PocketDuinoは一般的なArduino同様、プログラムの書き込みにWindows PC/Mac/Linux PCを利用できます。この他、PocketDuinoならではの特徴としてAndroid端末からの書き込みが可能な点があります。ブラウザ上でArduino開発環境を再現するcodebenderと、専用の書き込みアプリを使用することでAndroidのブラウザ上でプログラムを開発し、Arduinoへの書き込みが可能です。

Android端末からプログラムを書き込めることで、Androidアプリ開発者はAndroidアプリだけではなくPocketDuinoの中身まで管理できます。例えばAndroidアプリ内にArduinoのスケッチを内包することによって、遠隔ユーザが開発者と同じハードウェアを用意すればアプリを動作させることができます。

今回IndiegogoではPocketduinoに加えてアルコールセンサーも配布しますが、これらを持っていればユーザはAndroidにPocketDuinoを接続するだけで、他のユーザーが開発した様々なアプリをすぐに楽しむことが可能になります。

最近「Internet of things」というワードが改めて知られるようになってきましたが、未だ「Internet」と「Things」の間、つまりソフトウェアとハードウェアの溝は深いです。

PocketDuinoチームはソフトウェアのハードウェアの溝を埋めることができるこのプロダクトを通じて、新たなハードウェアスタートアップ、新たなプロダクトがより多く生まれるきっかけを提供したいと考えているそうです。

彼らはPocketDuinoが成功した後にアメリカでの起業を検討しています。新しいプロダクトをどんどん生みだすことに魅力を感じ、またPocketDuino以外にも、解決すべき課題に合わせた第2、第3のハードウェアを開発していく予定だとか。

今回のIndiegogo上でのプロジェクトは2014年6月まで続けられます。1ドルを投資することでPocketDuinoの最新情報をメールで受け取ることができます。39ドルを投資することでPocketDuinoを、55ドルでPocketDuinoとアルコールセンサーのセットを入手できます。(Early birdのディスカウントあり)

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