Daniel Terdiman

Daniel Terdiman

CNET、Wired、New York Times に執筆していた長年のレポーター。コロンビア大学ジャーナリズムスクール卒業。Facebook、新興技術、宇宙、レゴ、飛行機などを取材。

執筆記事

米宇宙観光スタートアップ World Viewのパラフォイルが、高度10万2000フィートに到達

SHARE:

想像してみてほしい。あなたを含め8人の乗客がパラフォイル(翼のついた大きな飛行船)の客室に腰を下ろし、サッカー競技場を飲み込むほどの大きさがある気球の足元で揺られているところを。それも地上10万2000フィート上空でだ。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up そんな空想は遠い未来のもののよう…

2.19.15-Balloon-2

想像してみてほしい。あなたを含め8人の乗客がパラフォイル(翼のついた大きな飛行船)の客室に腰を下ろし、サッカー競技場を飲み込むほどの大きさがある気球の足元で揺られているところを。それも地上10万2000フィート上空でだ。

そんな空想は遠い未来のもののように思えるだろうが、意外と先の話ではないかもしれない。昨日(編集部注:原文掲載2月21日)、World Viewという企業が行った試験フライトによって、こんな光景が来年末には実現する可能性が出てきた。

World Viewは宇宙観光事業を営んでおり、2016年末までに1回につき7万5000米ドルで乗客を乗せたパラフォイルを宇宙の彼方へと飛行させたいとしている。だが同社はまず、同社自身、当局、乗客、そしてその他の人々に対して、そこまでの高度へと人々を安全に送り出すことができること、到達したそのスペースで乗客が1~2時間過ごせるということ、そして目指す到着地点へと無事戻ってこれるということを証明しなければならない。

だからこそ、金曜日に行われた試験フライトは大変重要な一歩であると、World ViewのチーフエンジニアであるSebastian Padilla氏は述べた。

World Viewは独自のパラフォイルシステムを開発してきた。地上に戻る際に荷重がかかった状態での飛行制御を可能にするためのものだ。パラフォイルとは基本的に長方形のパラシュートであり、カーゴの上に取り付けられて飛行する。パラフォイルがなければ、科学的な実験であれ乗客を載せた状態であれ、地上にきちんと戻るよう導くことはできないだろう。しかしパラフォイルがあれば、特定の場所に向かって緩やかに降下することができる。

これまでパラフォイルの飛行高度の世界記録は約5万フィートだったとPadilla氏はVentureBeatに語った。しかし、WorldViewは金曜日の朝、同社のパラフォイルを10万2200フィートに到達させた。そのパラフォイルは気球の上に設置され、モンタナ州立大学とノースフロリダ大学の研究者から提供された実験用荷重が取り付けられていた。

だがこのフライトは世界記録の樹立以上の意味を持っていた。Padilla氏は次のように語っている。「フライトは非常に重要なものでした。一昨日までは、あのような高度からパラフォイルを飛ばせるかさえ定かではありませんでした。ですから、『初の試みで成功できるのか?』と誰もが思っていたはずです」。

気球はアリゾナ州ツーソン北部にある空港から打ち上げた。Padilla氏によると、パラフォイルは200~300平方フィートほどの広さがあったという。しかし、8人の人間(乗客6人と正副パイロット1人ずつ)をカプセルに乗せて問題なく運ぶためには、気球自体の大きさは1500万立方フィートの容量がなければならない。フットボールスタジアムをすっぽり覆うほどの大きさだ。そして、パラフォイルは約2000~3000平方フィートの大きさが必要になる。

Screen-Shot-2015-02-20-at-5.22.44-PM

World Viewは乗客を宇宙へと連れて行こうとしているが、Virgin Galacticのような企業の直接的な競合にはならないと考えている。Virgin Galacticは1座席あたり25万米ドルで、乗客に宇宙空間への短時間フライトを提供しようと計画している。Padilla氏によると、彼らとの違いはVirgin Galacticの乗客は小さなロケットで宇宙空間に入った後、約5分間の無重力体験を得るのに対して、World Viewはまず高度10万フィートに達するまで90分間飛行し、その高度に2~3時間滞在した後、少なくとも30分かけて降下する。

Virgin Galacticは乗客を乗せたフライトを今年中に開始したいと考えていたが、昨秋の重大な事故により、その計画は大幅に後退した。その点に関して、World Viewは「2016年の終わりまでに、人々を宇宙の端まで連れて行くフライトを開始することを目指しています」とPadilla氏は述べた。「かなり強気なスケジュールです。強気のスケジュールで進めるのは良いことです。強気すぎるかもしれませんが……安全なものになれば、実行するつもりです」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


米スタートアップ、風力発電のみで何時間も飛行可能なドローンを開発中

SHARE:

商業用の小型ドローンは日を追うごとに洗練されてきているものの、最新のタイプでもそのバッテリーの最大寿命は20分ほどだ。しかし、あるスタートアップは何時間も飛行可能なドローンの開発を試みている。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up その会社はカリフォルニアのニューポートビーチにあるXAir …

Image3

商業用の小型ドローンは日を追うごとに洗練されてきているものの、最新のタイプでもそのバッテリーの最大寿命は20分ほどだ。しかし、あるスタートアップは何時間も飛行可能なドローンの開発を試みている。

その会社はカリフォルニアのニューポートビーチにあるXAir Unmanned Aerial Systemsで、同社によると風力発電を動力化することで一度に何時間も飛行できる固定翼型ドローンのプロトタイプを試作したという。

この重量24オンスのドローンは電気を生み出す太陽パネルと内蔵バッテリーを備えているが、主たる動力源は風である。試験飛行中XAirは試作品のドローンをバッテリーの漏れなく2時間以上飛ばすことができた。しかし、同社の設立エンジニアであるSeshu Kiran GS氏は、理論的には適切な風があれば無限に飛ぶことができるだろうとVentureBeatに語った。

XAirは、いくつか異なったタイプのドローンと共に様々な飛行体や地上制御システム、ソフトウェアやセンサーを開発している。固定翼構造のものもあれば、ローターを使用するものもある。同社は、農業、鉱業、インフラの検査、映画撮影、小型貨物や石油やガソリン業界など、長距離飛行可能なドローンを必要としている業界全てをターゲットにしている。

もちろん、米国では連邦航空局(FAA)がドローンの商業利用を制限しているため、そのような用途は法律上問題がある。最近、FAAは重さが55ポンド以下の商業向けドローンに対して、高度は500フィート以下、また速度は時速100マイル以下に制限する新たなガイドラインを発表した。しかし、新しいガイドラインが適用されるまでは、XAirがターゲットととした分野でドローンを使用するにはFAAから制限措置の免除を受ける必要があるが、その免除の取得は非常に難しい。

とはいえXAirは、鉱業企業に対して、いわゆる「伝導率マッピング」用に固定翼のドローンを使用しないかと提案しているとSeshu Kiran氏は述べており、その計画が今年の5月までには開始できるだろうと期待している。それが米国内外かどうかについては、言及しなかった。

Seshu Kiran氏によると、XAirの風力ドローンの推進力は、従来のバッテリーシステムが生み出す飛行時間よりも長い飛行時間を必要とするアプリケーションだそうだ。「空中を長距離輸送する際に必要なバッテリーはかなりの重さになり、有効荷重が減ってしまいます。風力エネルギーで上昇したり行きたい方向に進んだり、またホバリングすることで、安全面でかなりの改善ができるようになります」と彼は語った。

会社の目標を達成するためには、固定翼のドローンでいくしかないとSeshu Kiran氏は語っている。「固定翼なら揚力を推進力に変え、飛行距離を伸ばすことができます。風が中程度から強風の際は、ドローンのソーラーでエネルギーを集めたり、翼をねじらせることもできます」と彼は語った。

彼によると、同社の24オンスのプロトタイプはテスト中にクラッシュしても大きな損失にはならないと同社が見立てたサイズになっており、電子制御で風速センサーや専用のマイコンを搭載し、飛行中の風の方向や動的特性を解析しながら同時に活用できるソフトウェアが装備されている。

XAirは半年前に設立された。同社の財務状況は一切明らかにされていない。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録


自動車事故減少を目指す車載用デバイス「CarVi」が Indiegogo キャンペーンをローンチ

SHARE:

近頃高級車を購入すると、初めから沢山のセンサー、スクリーン、カメラやテクノロジーの詰まったもので満載だ。しかし、もしまだ昔のぽんこつ車を運転しているか、最近何か標準的な車を購入したなら、この新しい装置でネットにつながった車の世界を体験できるかもしれない。 CarViというこの黒くて丸い装置は、車のフロントグラスに取り付けることでドライバーのスマートフォンとやりとりを行ってくれる。ドライバーが一般道…

Screen-Shot-2015-02-05-at-9.18.15-AM
近頃高級車を購入すると、初めから沢山のセンサー、スクリーン、カメラやテクノロジーの詰まったもので満載だ。しかし、もしまだ昔のぽんこつ車を運転しているか、最近何か標準的な車を購入したなら、この新しい装置でネットにつながった車の世界を体験できるかもしれない。

CarViというこの黒くて丸い装置は、車のフロントグラスに取り付けることでドライバーのスマートフォンとやりとりを行ってくれる。ドライバーが一般道や高速でスピードを上げると、CarViアプリは危険はないか、装置が捉えたビデオの分析を絶えず行う。

危険な車線変更、追突の危険、無謀な運転や様々な危険な行為を見張るために開発されたCarViには、危険の可能性がある際にドライバーに注意を促す役割と、ドライバーがより上手く運転するにはどうすれば良いか後で理解できるように分析する2つの役割がある。

CarViは10万米ドルの資金調達を目指し、今朝Indiegogoキャンペーンをローンチした(編集部中:原文掲載2月5日)。この記事を書いている時点でキャンペーン期限を43日残し、目標額の1/4の2万4628米ドルを調達している。

CarViは、我が子が事故で命を落とさぬよう、若いドライバーの両親の多くがこの装置を買い求めてくれることを望んでいる。同社によると、アメリカの10代の若者の死因の1位は自動車事故で、16歳のドライバーの20%は運転を初めて1年以内に事故を起こしているそうだ。

自動車メーカーは、ネット接続できる車の技術をいとも簡単に利用できるアプリの存在をねたましく思っているかもしれない。アウディ、メルセデス、トヨタ、フォードや他のメーカーは、自社の車にどんどん最新技術を組み込んではいるが、それら機能の安全性を確保するためにメーカー側は厳しいテストを行う必要がある。はっきり言えば、これはいくつかの機能が間に合わせで利用できるようになるだけで、とても7万5000米ドルの車に装備されているようなツールが誰でも全て入手できるわけではないことは明らかだ。

CarViは300米ドルで販売される予定だが、Indiegogoで資金提供を早期に行ったユーザは249米ドルで優先的に購入することができる。装置の初回ロットが完売した時点で価格は275米ドルに上昇する。同社によると、8月に出荷を開始する予定だそうだ。

もちろん、他にもドライバーの安全運転をサポートするアプリは存在する。MojioAutomatic等がそうだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

BRIDGE Members

BRIDGEが運営するメンバー向けイベント「Tokyo Meetup」では新サービスの紹介やノウハウ共有などを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。メンバー登録は無料です。
  • BRIDGE Canvasの購読
  • メンバー向けDiscordご招待
  • BRIDGE Tokyoなどイベントご招待
無料メンバー登録