THE BRIDGE

Takeshi Hirano

Takeshi Hirano

ブロガー。TechCrunch Japan、CNET JAPANなどでテクノロジー系スタートアップの取材を続け、2010年にスタートアップ・デイティング(現THE BRIDGE)を共同創業。1977年生。(株)THE BRIDGE代表取締役

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執筆記事

チャットで見積り、お庭手入れの「MIDOLAS」運営が地銀などから4.9億円調達

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ニュースサマリ:園芸向け総合事業を展開するストロボライトは10月30日、ニッセイ・キャピタルをリードとする第三者割当増資の実施を公表した。ニッセイ・キャピタル以外に引受先となったのは既存株主のSMBCベンチャーキャピタル、新規株主としてデジアラキャピタル&パートナーズ、三菱UFJキャピタル、名古屋テレビ・ベンチャーズ、ちばぎんキャピタル、ナントCVCファンド、みずほキャピタルの8社。調達し…

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ストロボライト 代表取締役の石塚秀彦氏

ニュースサマリ:園芸向け総合事業を展開するストロボライトは10月30日、ニッセイ・キャピタルをリードとする第三者割当増資の実施を公表した。ニッセイ・キャピタル以外に引受先となったのは既存株主のSMBCベンチャーキャピタル、新規株主としてデジアラキャピタル&パートナーズ、三菱UFJキャピタル、名古屋テレビ・ベンチャーズ、ちばぎんキャピタル、ナントCVCファンド、みずほキャピタルの8社。調達した資金は株式による増資と日本政策金融公庫からの融資を合わせて4億9000万円。出資比率や払込日など詳細は明かされていない。

調達した資金で現在の主力事業「MIDOLAS」を推進させるための人材採用、サービス開発、プロモーションなどに使われる予定。また、同社が展開するメディア事業「LOVEGREEN」についても新規事業の展開を計画する。

話題のポイント:植物を中心としたライフスタイルメディア「LOVEGREEN」を皮切りに、戸建て住宅中心の小規模な庭を対象としたリノベーション事業「MIDOLAS」を伸ばしてきたのがストロボライト。サイバーエージェント、ディー・エヌ・エーといったネット出身のベテランが2016年末あたりから本格化させた緑と愛に溢れたスタートアップです。

<参考記事>

前回の調達から約1年半で次のステージに進みました。特に庭リノベのMIDOLASがようやく軌道に乗ってきたようで、2017年の事業開始から約2年半で売上は前期比3.6倍と大きく躍進しています。MIDOLASはお庭の手入れやリノベーションなどを必要とするご家庭に、提携するプロの庭師さんと一緒に設計から施工、アフターサービスまで手がける垂直統合型のサービスです。

価格的には大きく分けて3つほどのパターンがあり、メンテナンスのみから既存の庭に新たな資材を設置・施工するタイプのもの、完全にゼロからリノベーションするケースなど30万円から300万円程度までのプランがあるというお話でした。

新築のお家を建てる時、インテリアや家具には力を入れるけどお庭は後回し、といった一般家庭のニーズが高く、平均的には軽く庭のお手入れをしたい、という50万円ほどの見積もりケースが多いそうです。

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事業拡大に合わせて増床したオフィス

ビジネスモデルとして見た時、やはり気になるのは労働集約的でスケール感に疑問が残る箇所かもしれません。「庭をいじる」というクリエイティビティが求められる仕事で完全なマッチングだけのプラットフォームにしてしまうと、仕上がりにブレが出てしまいます。毎日使う移動のようなサービスではなく、1年に1回あるかないか、というのも留意するポイントです。

この点について、代表の石塚さんが期待を寄せているのが収集しているデータです。集客から提案、施工までの各工程で、あらゆる庭のケーススタディを蓄積しており、ここから例えば見積もりなどについては類型などが見えてきているという説明でした。実際、現在もLINEチャットを使った見積もりで現地調査といった工数を極力カットしています。

また、今回出資に参加した地方金融機関やメディアとは連携して、各地域でのMIDOLAS事業の拡大を狙うそうです。このようにして積み上げが進めば、さらにデータを活用した新たなサービスアイデアも出てくるかもしれません。

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BASEの夜明け、創業者からのメッセージ

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朝、私のfacebookメッセンジャーに一通のメッセージが届いた。BASEの共同創業者、鶴岡裕太さんからのものだ。せっかくなので私が持ってる思い出の写真を少し追加させてもらい、BASE上場のこの日に全文を掲載させていただく。 NO TITLE 今日に至るまで楽しい事も辛い事も本当にいっぱいありました。みんなで住んでたシェアハウスからオフィスまでけん玉としょうもない話をしながらの通勤や、オフィスでみ…

朝、私のfacebookメッセンジャーに一通のメッセージが届いた。BASEの共同創業者、鶴岡裕太さんからのものだ。せっかくなので私が持ってる思い出の写真を少し追加させてもらい、BASE上場のこの日に全文を掲載させていただく。

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今日、上場日を迎えたBASE(引用:東京証券取引所Twitter

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今日に至るまで楽しい事も辛い事も本当にいっぱいありました。みんなで住んでたシェアハウスからオフィスまでけん玉としょうもない話をしながらの通勤や、オフィスでみんなで自作して行ったメンバーの結婚式、大切なお取引先とのミーティング、初めてメンバーの結婚式に行った日、初めて僕たちだけのオフィスを借りた日、本当にいろんな事を昨日のことのように思い出せます。

勿論楽しい事ばかりじゃなく、謎の蕁麻疹が止まらず今日に至るまで左ポケットには常にそれを抑える薬が入ってるし、メンバーやユーザーさんに辛い思いをさせ過ぎて一晩中都内を歩き回った夜もありました。

ただ、本当に多くの方々に支えていただいて、本日無事東証マザーズに上場をする事ができ、ようやく本当のスタートラインに立つことができました。会社を代表いたしまして、ここに厚く御礼申し上げます。

何気なく日々が過ぎ去り、明日からまたミッション遂行への壮大な日々を送っていくと、過去を振り返ることも減っていくと思うので、新たなスタートを迎えたこの日に今の想いを綴っておこうと思います。

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サービスインした時のBASE(筆者保存スクショ)

これはユーザーの皆さまにお伝えしたい事

2012年夏、「BASE」というサービスを作るためにエンジニアとしてだめだめな僕が<?phpというコードを書き出したあの瞬間から、いま文章を書いているこの瞬間まで、僕たちは “インターネットによって個人や小さなチームがより強くなったその時に、世界がもっともっと良くなる” そう信じ続けてきました。またその想いは、今後も変わることはないと確信しています。

創業以来の一番の発見は、世界一小さなチームであっても世界一偉大なチームになることができる、という事です。それはインターネットとテクノロジーがもたらした一番の恩恵だと、実際に多くのショップさまを見てそう思いました。

僕たちのビジネスモデルにおいては、ユーザーさまの成功が、弊社の成功には不可欠です。それは創業以来もっとも大切にしてきた関係性であり、今日まで継続できていることは、僕たちの誇りです。そして同時に、僕たちの成果をもってユーザーさまの凄さを証明できればと思っているので、BASEが信じている未来が1秒でも早く訪れるようにこれからも最高のプロダクトを作っていきます。

本当にここまで連れて来ていただいて有り難うございます。

ここからは僕らが引っ張る番です。これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

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2016年の年始、メルカリがBASEに電撃出資した際の様子。同社は多くの株主に恵まれた

これは株主の皆さまにお伝えしたい事

今まで、そしてこれからの株主の皆さま。本当に大切な資金を投じていただき有り難うございます。まず、上場に至るまでに投資してくださった皆さま。ただの大学生で何もない僕たちを信用してくれて有り難うございます。先にリスクを取っていただいたからには必ずリターンをお返しすると、この約7年間必死に生きてきました。

最後の最後の上場の売り出し決めの瞬間まで僕のわがままを突き通させてくださり、本当に今日に至るまで感謝しかありません。

上場ゴールという言葉をたまに目にします。勿論今日がゴールではなく、スタートであると本当に心から思っていますが、ここまででも多大なるお金を投資していただいた僕たちとしては、今日という日が大切で特別な1日であるという事実は疑いようがありません。

そして、本日以降新たに株主になっていただく皆さま。またこの瞬間から、いただいた大きなご期待にしっかりお応えできるよう精一杯頑張ってまいります。これからどうぞ宜しくお願いいたします。

株主の皆さまへのメッセージ、並びに今後の成長可能性に関しましては別途掲載しておりますので、もし宜しければそちらもご覧いただければと思います。

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BASEチーム(引用:2019年1月・鶴岡氏のFacebookから

これはチームのみんなに伝えたい事

今いるみんなも、そして過去にいてくれたみんなも、本当に多大なる時間を共に過ごしてくれてありがとう。みんなとの距離を遠くしないため意識してみんなと話さないとなと思っていましたが、いつからか強烈にみんなに依存してしまい、今では一番の安らぎをくれる存在で、全く子離れできない親のようになってしまいました。

最近は友達という感覚の方が近くて、いままで全く友達ができなかった僕にとっては最高の場所で、これからもみんなでミッションを遂行していけると思うと本当に幸せです。

この前ふと、僕はBASEって会社好きなのかなって思った事があって。そしたらそんなに好きじゃないのかもなってなって。好きじゃないというか恐らくみんなと同じくらいの好きって感情で。ただ僕にとっては本当に大切なもので、それって何でなんだろって考えたら、ここがみんなと会うためには必要な場所だったからなのかなって。なくなったら泣くなって。

そしてそんな場所でこんなにも大好きな人たちに出会えるなんて7年前以前の僕には到底予想できなかった。ありがとう。

今後も大変なこといっぱいあるだろうけど、愚直にGEEKに淡々と最高のプロダクトを作り続けれる、そんな世界一偉大なチームになれるよう頑張ろう。

良い会社にしていけるようにも頑張るから。

引き続きよろしくね!

これは未来のメンバーに伝えたい事

僕たちは「Payment to the People, Power to the People.」という、ビジョンを持っています。冒頭にも書きましたが創業以来の一番の発見は「世界一小さなチームであっても世界一偉大なチームになることができる」という事で、そう言った方々がこれからの主役になっていくと僕たちは心から信じています。

プロダクトはまだまだ小さくてここからで、もっと大きなチャレンジをしていかなければと感じています。

もし我々が目指す未来を信じても良いと思われる方がいらっしゃれば、ぜひ一緒にその未来を追求させてもらえると嬉しいです。

どうぞ宜しくお願いします。

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家入氏と鶴岡氏(「ウェブは僕らの戻る場所」ーー鶴岡裕太と家入一真が語るBASE2周年

これは家族に伝えたい事

2018年12月、家入さんのバースデー会にてサプライズムービーを流す為に、家入さんのお母様に会いに福岡に行きました。本当にいいお話しをいっぱい聞かせていただいて。ありがとうございました。

その際に一番深く個人的に心に残った言葉がありました。それは「家入さんが生まれてから今までで一番嬉しかった瞬間はいつでしたか?」という問いに対するお母様の答えです。

「ペーパーボーイが上場した日。鐘を叩く姿を現地で見せてくれた時。挙げだすとキリがないがあえてあげるならその瞬間。息子が本当に輝いて見えて、世の中にしっかり貢献してるんだなと実感できて、それと同時にほんとに色々あったけれど今まで自分が行ってきた事はどれも間違ってなかったんだなと確認できたから」。

この瞬間、いつか僕が鐘を叩くその日には、必ず母親を招待すると心に決めました。

ここ数年は家族にとっては大変な変化もあったのに、ろくに実家に帰ることも出来なかったから。今日という日が初めての親孝行になっていれば嬉しい。

そして声を大にして伝えたい。

あなた達のお陰で今日の僕があり、あなた達が下してくれた無数の判断のお陰で今日僕はこの場所に立てました。僕は完全に両親の写し鏡だと思います。これは他のメンバーにも言える事かもしれません。まだまだだけれど、僕らの成果をもって僕らの家族の凄さを証明していければと思います。少しずつ家族孝行もできるように頑張ります。

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二人はいつも一緒だった(鶴岡裕太と家入一真ーーBASEを生んだ学生起業家と連続起業家が眺める未来【インタビュー】

これは家入さんに伝えたい事

この10年で間違いなく一番多く会話しました。みんなが会えない会えないと嘆く中、何故か約10年間毎週僕には時間をくれましたね。僕の10年前の人生を想像した時に10年後こんなにも多くの仲間や、大切にしたい人、大好きな人に出会えてるとは思いませんでした。

ちなみに創業初日から話続けてた「一緒に鐘叩こうね」という約束、何気にすごいプレッシャーだったんだぞ!(笑。

唯一僕が自分を褒めるのであれば10年前のあの日、家入一真という人に惚れてこの人について行きたいと思えて、その後恩返しのためにもこの人の凄さを身を以て証明したい。そう思えた事かなと思います。正真正銘、僕の人生を変えてくれた人です。本当に出会えてよかったです。一生かけて家入さんにとって自慢の作品になれるように頑張ります。

12月28日。それは僕と家入さんの誕生日。同じ22歳で起業して、同じ29歳で上場しました。どうやら僕の方が3カ月ほど早く上場した様です。なので次のお茶は奢ってください。今週末もボンダイカフェでいつもの様にインターネットのお話でもしましょ。

最後に

株主でもあるマネーフォワードの辻さんにこう言われました「鶴ちゃんやBASEの様な会社が上場してどう経営していくのかを見てみたい。それだけでもこれからの社会や若い子にとっては十分意義があると思う」と。

周りを見ると優秀な起業家だらけ。同世代や年下であっても、到底僕では追いつけない能力を持たれた方ばかりです。Twitterを見るだけでつらくなります。そんな中で僕たちBASEがいままでやってこれたのは、インターネット・ユーザー・仲間・プロダクトの未来を長期で信じている事。今から誰でも出来るその1点に尽きると思います。

起業して7年弱。ここまでで分かった事があります。

1つは、人々が何を思っていて、何を目指していて、何を大切だと思っていて、といった個人個人の具体的な想いは到底他人では分かりかねるという事。

もう1つは、全ての人が別々の想いを持っていて、それはどれも正しくて正義だという事。

そして最後は個の想いの強さ。たった1人の想いで世の中を変えることができるという事。

これからも僕たちはそれぞれの想いを持った人たちを尊重して寄り添っていければと思っています。改めまして、全てのステークホルダーの皆さまに心より御礼を申し上げます。

これからも世の中と皆さまにしっかり還元して行けるプロダクトを追求し、時代を代表する企業になっていきたいと考えています。

今後とも、社会や責任と向き合いながら企業価値向上に努めてまいりますので、皆さまのご支援のほど、よろしくお願いいたします。

Payment to the People, Power to the People.

BASE株式会社 代表取締役CEO 鶴岡裕太

本稿は今日、上場を果たしたコマースプラットフォーム「BASE」共同創業者、鶴岡裕太氏によるもの。Twitterアカウントは@0Q7。彼らと新しい一歩を踏み出したい人はここからコンタクトされたい。

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“壊れる前の”予防医療を目指すパーソナルドクターWellness、インキュベイトファンドなどから資金調達

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パーソナルドクターサービス「Wellness」を提供するウェルネスは10月23日、インキュベイトファンドと複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は3500万円で出資比率などの詳細は非公開。個人投資家で名称を公開しているのはエンターモーション創業者の佐竹義智氏、中島聡氏、PKSHA Technologyで監査役を務める藤岡大祐氏の3名。同社は資金調達と共にサービス…

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パーソナルドクターサービス「Wellness」を提供するウェルネスは10月23日、インキュベイトファンドと複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資の実施を公表した。調達した資金は3500万円で出資比率などの詳細は非公開。個人投資家で名称を公開しているのはエンターモーション創業者の佐竹義智氏、中島聡氏、PKSHA Technologyで監査役を務める藤岡大祐氏の3名。同社は資金調達と共にサービスのβ提供開始も伝えている。

Wellnessはビジネスパーソンを中心に、効率的な予防ケアを提供するパーソナルドクターサービス。ユーザーの健康理解度や課題をふまえて専用のカリキュラムを作成し、週一回の対面やオンラインのレクチャーを通じて健康管理を実施してくれる。無料の体験カウンセリングも実施する。

プランはレクチャーの回数や期間によって3つ用意されており、例えば1カ月のベーシックコースでは16万8000円から受講が可能。人間ドックの活用方法やどのような検査を受けるべきか、またその検査結果の読み解きなどを知ることができる。また、肥満などの生活習慣課題については、食事のタイミングや内容などもアドバイスしてくれる。

<参考記事>

ウェルネス代表取締役の中田航太郎氏は救急医でもあり、医師として働く中で予防医学の重要性を感じ事業を創業した。特に忙しいビジネスパーソンは取り返しのつかない状態で病院にくることも多く、壊れてからの医療ではなく、壊れる前に予防する医療へのパラダイムシフトを目指している。

皆保険の制度がない海外では予防医学が発達しており、ヘルスケアリテラシが高いほど保険料が安くなる「Health IQ」や月額制の予防ケア「Forward」などが先行している。なお、Wellnessではカリキュラム修了者が加入できるメンバーシップも計画されており、専用のアプリを通じて人間ドックの予約やデータ確認、ケアチームへのアクセスなどの継続利用もできるようになる。

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ANRIが200億円ファンド公表、1社最大20億円支援で「起業家の夢と挑戦に参加したい」

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ニュースサマリ:新興企業への投資を手がける独立系ベンチャーキャピタル「ANRI」は10月21日、新たな4号ファンド「ANRI4号投資事業有限責任組合員」の設立を公表した。国内大手機関投資家中心に110億円の一次募集を完了しており、最終的に200億円規模の組成を予定する。 一次募集に参加した出資者は、みずほ銀行、第一生命、ミクシィ、グリー、アサヒグループホールディングス、その他企業年金・金融法人等を…

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チームANRI(写真提供:ANRI)

ニュースサマリ:新興企業への投資を手がける独立系ベンチャーキャピタル「ANRI」は10月21日、新たな4号ファンド「ANRI4号投資事業有限責任組合員」の設立を公表した。国内大手機関投資家中心に110億円の一次募集を完了しており、最終的に200億円規模の組成を予定する。

一次募集に参加した出資者は、みずほ銀行、第一生命、ミクシィ、グリー、アサヒグループホールディングス、その他企業年金・金融法人等を含む国内大手機関投資家。4号ファンドの機関投資家比率は7割を超える。

投資対象のステージはアイデアレベルの創業期からグロースステージまで幅広く、1件あたり最大で20億円までの出資が可能。また、出資者である機関投資家との連携でそれ以降の出資も支援する。投資領域はインターネット領域を中心に、3号ファンドから開始したDeepTech領域にも注力する。また、企業からのカーブアウトについても取り組みを開始している。

ANRIがこれまでに運用したファンドは累計で100億円。シード中心の1号ファンド(2012年)に始まり、クラウドワークスやラクスル、UUUMといった成長株の創業期を支えた。3号ファンドからは鮫島昌弘氏がジェネラル・パートナー(GP)として参加し、今年6月には元伊藤忠テクノロジーベンチャーズで投資活動を手がけた河野純一郎氏もGPとして参画している。累計投資件数は100社規模。

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パートナーの佐俣アンリ氏

話題のポイント:渋谷のGood Morning Buildingを拠点にスタートアップ支援を手がけるANRIが新設ファンドを公表しました。取材で気がついたポイントは次の三つ。

  • 1社あたり20億円のフォローオン支援
  • 機関投資家からの注目
  • ステージが変わった起業家と投資家

ANRIの投資スタイルについては2年前の3号ファンドでお聞きしました。今回の4号でも創業期に起業家と近い距離感で投資をするスタイルは変わらず、フォローできる幅が広がった、という印象です。

<参考記事>

何より起業家にとって嬉しいのは1社あたりの最大投資額が20億円と大きくなったことではないでしょうか。同様のスタートアップ支援をしている独立系VCの1社あたり最大投資額が大きいのは、グロービス・キャピタル・パートナーズ1社あたり50億円出資ですが、それに次ぐ規模感です。

特に創業期に参加してくれた投資サイドというのは、単なる資金提供者というよりも伴走者的な側面が強くなります。創業期のドタバタを多数経験している佐俣アンリさんはじめ、DeepTech領域の鮫島さん、シリーズA以降の経験豊富な河野さんも参加してますから、幅広いパターンの起業家のお悩みに対応してくれるわけです。取材対応いただいた佐俣さん、河野さん、鮫島さんはそれぞれ「起業家の挑戦に参加したい、夢に追いつきたい」と今回の決定についてコメントされていました。

<参考記事>

一方で大変なPMF前後を抜けてさあ成長ステージへ、といったタイミングでファンドの方が追いつかなくなると、こうやって二人三脚でやってきた片方がやや取り残されることになります。今回のフォローオン拡大というのは、創業期から成長期まで、パートナーとして走りきることをファンドとしても表現したことになるのではないでしょうか。

機関投資家からの注目も高まっています。メリットは安定的な資金循環のエコシステムが作りやすくなる、という点です。事業会社の供給する資金はやはりどうしても景気や業績などに左右されることがありますが、金融機関などはそれそのものがビジネスなので資金供給元としての機能は安定します。市況や規制などに影響されやすく、不安定な成長曲線を描くスタートアップにとって不確実要素が減ることは歓迎すべきポイントです。

さて、今回の取材で河野さんから「起業家のステージは確実に変わりつつある。同時にVCも変化が求められている」という主旨のコメントがありました。特にスタートアップの創業期支援はここ数年で激変し、特に企業売却やIPOを経験した起業家がエンジェルとなって創業期を支援する例が多くなっています。資金だけでなくノウハウも注入することからスタートダッシュの質が明らかに数年前と異なるパターンです。

当然ながら力のある起業家はこのルートを探し出します。ANRI含め、力のある独立系VCはこういったネットワークを持っていますから、可能性の高いところに勝者が集まるという傾向がより強まるのです。ある意味、スタートアップが目指すべきネットワーク効果に近いものがあるのです。逆に言えば、自身をアップデートできない古い体質のファンドはこれからポジショニングが難しくなるかもしれません。

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eラーニング「派遣のミカタ」運営のmanebi(マネビ)が小泉文明氏らエンジェルからシード資金調達、導入社数はすでに1000社に

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派遣事業者にeラーニングソリューションを提供するmanebi(マネビ)は10月15日、第三者割当増資の実施を公表している。引受先となったのは全て個人で高野真氏、谷家衛氏、小泉文明氏の3名。出資金額等の詳細は非公開。 同社が提供する「派遣のミカタ eラーニング」は2015年に改正された派遣法によって義務化となった、キャリア形成支援制度に対応した派遣スタッフ向けの研修コンテンツ。派遣スタッフのキャリア…

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派遣事業者にeラーニングソリューションを提供するmanebi(マネビ)は10月15日、第三者割当増資の実施を公表している。引受先となったのは全て個人で高野真氏、谷家衛氏、小泉文明氏の3名。出資金額等の詳細は非公開。

同社が提供する「派遣のミカタ eラーニング」は2015年に改正された派遣法によって義務化となった、キャリア形成支援制度に対応した派遣スタッフ向けの研修コンテンツ。派遣スタッフのキャリアアップやコンプライアンスに対する教育に加え、定められている事業報告書の作成なども自動化されており、必要とされる研修にかかる工数を削減してくれるのが特徴。

利用ユーザーのIDによる従量課金で、50IDまでは初期費用10万円に加えて月額費用1万5000円で利用ができる。それ以上のIDについては料金テーブルが用意されている。

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manebi代表取締役執行役員CEOの田島智也氏

manebiの創業は2013年8月。2010年に制作会社を共同創業した田島智也氏が教育関連のソリューション事業を別会社として立ち上げたのがきっかけ。2015年の法改正に伴って派遣事業者向けのコンテンツに特化した「派遣のミカタ」を公開し、サービス提供から約4年で利用社数は1000社を超える。

今後は導入社数を伸ばす一方、利用している派遣社員の不安定なキャリア形成を支援するサービスを提供することも計画している。

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令和元年・台風19号災害支援、寄付等サイトまとめ(随時更新)

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12日に上陸した台風19号は多くの河川の氾濫を引き起こすなど、被害は広範囲に渡っています。台風でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。また、ご遺族のみなさまへお悔やみを申し上げると共に、被災された方に謹んでお見舞いを申し上げます。 本稿ではこれから長く続くであろう復興に向けて、各社で実施しているクラウドファンディングや寄付などの情報をまとめておきたいと思います。 <関連情報> 台風19…

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Photo by Pixabay on Pexels.com

12日に上陸した台風19号は多くの河川の氾濫を引き起こすなど、被害は広範囲に渡っています。台風でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたします。また、ご遺族のみなさまへお悔やみを申し上げると共に、被災された方に謹んでお見舞いを申し上げます。

本稿ではこれから長く続くであろう復興に向けて、各社で実施しているクラウドファンディングや寄付などの情報をまとめておきたいと思います。

<関連情報>

<寄付・クラウドファンディング>

10月末目処に随時情報追加いたします。なお、事業者については編集部にて信頼できると確認できたサイトのみ掲載しておりますが、寄付内容については各自ご確認をお願いいたします。

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人事評価クラウド「HRBrain」利用企業は550社に拡大ーー北陸の三谷産業、CA藤田ファンドなどから4億円調達

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ニュースサマリ:人事評価クラウド「HRBrain」は10月9日、シリーズBラウンドの増資を公表した。第三者割当増資によるもので、引受先となったのは三谷産業、サイバーエージェント(藤田ファンド)、みずほキャピタル、JA三井リースの4社。出資金額は4億円で比率などの詳細は非公開。同社はこれまでにジェネシア・ベンチャーズとBEENEXT、本田圭佑氏が代表を務めるKSK Angel Fund LLCからも…

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HRBrain代表取締役の堀浩輝氏

ニュースサマリ:人事評価クラウド「HRBrain」は10月9日、シリーズBラウンドの増資を公表した。第三者割当増資によるもので、引受先となったのは三谷産業、サイバーエージェント(藤田ファンド)、みずほキャピタル、JA三井リースの4社。出資金額は4億円で比率などの詳細は非公開。同社はこれまでにジェネシア・ベンチャーズとBEENEXT、本田圭佑氏が代表を務めるKSK Angel Fund LLCからも出資を受けている。なお、みずほキャピタルは前回に引き続き今回ラウンドにも参加した。累計の調達額は6億円になる。

また、同社は今回の資金調達に合わせ導入企業が550社を超えたことも公表している。調達した資金は機能追加、マーケティング体制、および事業基盤の強化にあてられる。なお、出資した三谷産業とは北陸地域での代理店契約を締結し、協業を進める。

HRBrainの創業は2016年3月。サイバーエージェントでメディア関連事業のマネジメントをしていた堀浩輝氏が、汎用の表計算を使った人事評価プロセスの非効率に着目し、OKRをベースとしたクラウドサービスを開発した。2017年1月に人事評価クラウドとして公開をして以来、2018年8月に有料利用企業300社を突破。それから約1年を経てさらに200社の利用企業を積み上げた。

今後は新たな従業員データベース機能や、蓄積されたデータを解析する機能などの追加を通じて、組織づくりに役立つSaaSプロダクトへのバージョンアップを目指すとしている。

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利用価格もシンプルに設定されている

 

話題のポイント:注目株が順調に次のステージに進みました。堀さんに今回の資金調達の様子についてお聞きしましたが、数字がついてきているとやはり強いですね。

2017年1月から約2年8カ月で500社獲得、価格は従業員数に応じた段階課金(人数規模で料金が変動するシステム)で50名までの企業であれば39800円で利用できる、というわかりやすい料金も拡大に寄与している印象でした。シンプルイズベスト、堀さんの今の想定では1500社までは視野に入っているそうです。

さて、そもそも非常に複雑な人事評価をクラウドサービスにしたからといって、利用企業側がうまく使いこなせないと解約してしまいます。気になるのはやはりオンボーディングの状況と、それでも解約してしまう企業の「理由」です。評価のない企業というのはないので、なぜ使わ(え)ないのか。

まず導入については、かなり丁寧にサポートしている様子でした。1社につき3カ月ほどの期間を使ってウェブ会議などを通じてCSチームが対応しているそうです。OKRなどの目標管理のプロセスがある場合(表計算や紙)はそれを移行するサポートを、そもそもそれすらない場合はそこの相談まで手がけることもあるのだとか。ただ、ここまで手厚く実施するのも、人事評価というのは一度プロセスに乗ってしまうとやめづらいから、という背景もあるのだと思います。

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オフィスには現在40名ほどが働いており、来年3月末までに65名体制を目指す

一方、それでも解約してしまうのはやはり小規模な事業所で、そもそも社長が全員の評価を把握している状況だったり、目標というものの重要度がそこまで高くない場合というお話でした。このあたりは労務クラウドのSmartHRでも過去に同様の話を聞いたことがあるので、こういったSaaSは一定規模(50名以上あたり)がなければメリットを感じにくいのかもしれません。

今、世の中では人手不足が喫緊の課題として迫りつつあります。適切な評価がなければ離職に繋がるのはもちろん、行動規範など、定量パフォーマンスでは測定できないカルチャーに対する定性評価の重要度は増すばかりです。納得感高い評価プロセスがあれば、自律的な行動を生み出す強い組織づくりに繋がる可能性は高まります。

今後、HRBrainは人事評価というワン・イシューから従業員データベースなど複数の組織課題をクリアできる複合のプラットフォームに成長するということですので、また次の展開が楽しみです。

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ホンダがドライバー向けインターフェース開発のDrivemodeを買収、コネクテッド・モビリティサービスを加速

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Hondaグループの研究開発子会社、本田技術研究所は10月7日、MaaS領域のプロダクトを手がけるDrivemode, Inc.の全株式を取得したことを公表した。9月26日付けで完全子会社化しており、買収金額などの詳細は非公開。本買収により両社は協力し、本田技術研究所内が新設したデジタルソリューションセンターにてコネクテッド・モビリティサービスの検討を進める。 なお、両社はHondaが企画運営した…

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Hondaグループの研究開発子会社、本田技術研究所は10月7日、MaaS領域のプロダクトを手がけるDrivemode, Inc.の全株式を取得したことを公表した。9月26日付けで完全子会社化しており、買収金額などの詳細は非公開。本買収により両社は協力し、本田技術研究所内が新設したデジタルソリューションセンターにてコネクテッド・モビリティサービスの検討を進める。

なお、両社はHondaが企画運営したオープンイノベーションプログラム「Honda Xcelerator」を通じて2015年から共同開発を実施している。

Drivemodeの創業は2014年。インキュベイトファンドの3号ファンドがシードで出資し、運転中に画面を見ないで操作するUIを備えたAndroidアプリ「Drivemode」をスタートさせた。創業者の古賀洋吉氏はベンチャー投資やカーシェアのZipcarなどのキャリアを経て同社を創業した人物。

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人生の目的を明確にできるコーチングの「mento(メント)」、TLMらが出資ーーメルカリでの研修利用も

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ニュースサマリ:コーチングのマッチング「mento(メント)」を提供するウゴクは10月3日、エンジェルラウンドでの資金調達を公表した。第三者割当増資によるもので、引受先となったのはTLMと複数個人。個人として氏名が公表されているのはアカツキCOOの香田哲朗氏。調達した資金は4000万円で出資の比率など詳細は非公開。同社はこれに合わせてmentoの正式公開も伝えている。 mentoはビジネスやキャリ…

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ウゴク代表取締役の木村憲仁氏

ニュースサマリ:コーチングのマッチング「mento(メント)」を提供するウゴクは10月3日、エンジェルラウンドでの資金調達を公表した。第三者割当増資によるもので、引受先となったのはTLMと複数個人。個人として氏名が公表されているのはアカツキCOOの香田哲朗氏。調達した資金は4000万円で出資の比率など詳細は非公開。同社はこれに合わせてmentoの正式公開も伝えている。

mentoはビジネスやキャリア、人間関係などで悩みを抱える人に、専門のトレーニングを受けたプロコーチをマッチングするプラットフォーム。コーチの質問に答えていくことで自分の理想や価値観について内省し、目標を明確にすることで自身の行動に変化を与える効果が期待できる。

ウゴクで水準をチェックしたコーチが登録されており、そのレベルによって1回の利用料金は5000円から4万円にランク分けされている。ウゴクはここから手数料を徴収するモデル。β版提供時には数百人が参加しており、社会人6年から10年目の社会的に転機を迎える層の利用が最も多い。

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法人向けにも提供をしており、メルカリではマネージャーや執行役員を対象としたリーダーシップ開発、1on1のコミュニケーションアプローチ研修などの試験導入もはじまっている。ウゴクの設立は2018年2月。代表取締役の木村憲仁氏はリクルートでキャリアをスタートさせ、2019年5月からパーソナルコーチングのサービスを手がけた。

話題のポイント:今回出資したTLM代表パートナーの木暮圭佑さんは、投資先への愛に溢れる方で有名なのですが、中でも特に思い入れが強いとご紹介いただいたのがこのウゴクの木村さんでした。二人三脚で酒に飲まれながらこのサービスアイデアを作ってきたそうです。

今、世の中のビジネスシーンはさまざまな要因で(特に東京は、かもしれませんが)アンバランスな環境が増えていると認識しています。終身雇用の神話崩壊、働き方改革の推進など「就活から定年まで働き切る」みたいな昭和伝説はほぼありえない状態になっています。

ここで困るのが人生のモノサシみたいなガイドの存在で、これまで「カイシャ」という機能が担ってくれた「とりあえずしんどいけど朝行って夕方帰ったらお給金もらえる」「あの上司みたいなキャリアパスを目指したれ」といった指針みたいなものが揺らいでいるんですよね。転職はもう前提だし、昨日の上司は明日の部下、みたいな人生が広がっているわけです。

コーチングというサービスは私は使ったことがないのですが、起業すると結構多くの多種多様な経験を持ったメンター的な人にいろいろ教わることができます。木村さんとお話するに、こういった社会人における「メンターのアウトソース」的なサービス観が近いのかもしれません。ちなみに米国ではBetterupというベンチマークがあって日本円で160億円ぐらいの調達に成功しています。

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Betterupウェブサイト

具体的にコーチングは国家資格のようなバッジはないのですが、国際的なルールがあって「GROWモデル」というものが一般的だそうです。ゴールやリソース、オプション(人生の選択)ウィルといった項目を設定し、内省を促すように質問して回答を引き出す、というものです。正確な数字はわからないそうですが、国内にはこういったスキルを専門の学校で取得したプロコーチがおおよそ1万人ぐらいいるのでは、というお話でした。

一般のユーザー向けというよりは、メルカリで試験導入されているようなビジネス研修のモデルがわかりやすいですね。特に採用や組織の課題は最もホットな話題ですし、離職率の低下や入社後のパフォーマンス計測などの具体的なソリューションとしてニーズが出てきそう。今後の課題はマッチングの「にわとりたまご」問題で、コーチとクライアントのバランスが綺麗にいくかどうか、そのあたりでしょうか。次のニュースに期待したいと思います。

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オンラインマルシェ「食べチョク」のビビッドガーデンが2億円調達、為末大氏らが出資

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ニュースサマリ:オンラインマルシェ「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは10月2日、第三者割当増資の実施を公表している。9月5日に公表している神明ホールディングスとの業務資本提携と同じ投資ラウンドで、引受先として参加したのはマネックスベンチャーズ、iSGSインベストメントワークス、VOYAGE VENTURES、ディー・エヌ・エーの5社と複数の個人投資家。 個人投資家で氏名が公表されているのは…

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ビビッドガーデン代表取締役の秋元里奈さん

ニュースサマリ:オンラインマルシェ「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは10月2日、第三者割当増資の実施を公表している。9月5日に公表している神明ホールディングスとの業務資本提携と同じ投資ラウンドで、引受先として参加したのはマネックスベンチャーズ、iSGSインベストメントワークス、VOYAGE VENTURES、ディー・エヌ・エーの5社と複数の個人投資家。

個人投資家で氏名が公表されているのはカンカク代表取締役の松本龍祐氏と為末大氏の2名。調達した資金は2億円で、それぞれの出資比率などの詳細は非公開。調達した資金は現在10名ほどの体制を増員するほか、新規顧客獲得のためのマーケティングに使われる見込み。

ビビッドガーデンの創業は2016年11月。翌年の5月に生産者から直接農作物を購入できるオンラインマルシェ「食べチョク」を公開した。2018年2月には複数の著名エンジェルから資金調達を成功させ、主力の野菜を定期購入できる「食べチョクコンシェルジュ」を提供開始。2019年からは取り扱い商品を野菜から肉や魚、お酒などと拡大させており、併せて流通網についても大手米卸の神明ホールディングスと提携するなどして強化を計画している。登録している生産者は500件。

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急遽作ってもらった食べチョクで扱いのある野菜さんたち。この量でサンプルぐらいだそう

話題のポイント:生産者と消費者を繋ぐマーケットプレイスは食べチョクのほかにポケットマルシェや、先日名称を変更したukka(ウッカ)などがあります。いずれもサービス側で集客し、生産者が注文に応じて流通網を使って直接商品を送り、プラットフォーム側に手数料を支払うモデルです。

ビビッドガーデン代表取締役の秋元里奈さんにお話伺ったところ、野菜という低単価な商品ながら定期便が成功し、順調に流通総額やLTV(ライフタイムバリュー)が伸びたことから今回の調達に繋がった、というお話でした。

私もこういった食品の定期購入は何度か使ったことがあるのですが、やはり定期的に送られてくることから生活リズムと合う・合わないが出てきてしまい、入会しては退会して、を繰り返していました。結果、今はスーパーが近所にあることから食べる分だけ購入する、というスタイルに落ち着いています。

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ビビッドガーデンのオフィスは一軒家。キッチンで産直食料をみなさんで食べてるとか

秋元さんに継続利用のポイントをお聞きしたところ、隔週で送付するというタイミングが重要なのだそうです。また、そもそも野菜という低単価の商品であることも続けやすい理由になっている、という説明でした。利用は30代の主婦が中心で、鮮度の高い野菜が生産者から直接送られてくることに魅力を感じている方が多いそうです。

順調にユーザーを獲得することに成功した食べチョクですが、もちろんまだまだこれからです。現在進めている取り扱い商品の拡大もそうですが、やはり流通網の整備が重要なポイントになってきます。現在は既存の流通網を使っていますが、当然ながら野菜は重量やかさばりがありますから結構な送料になります。これについては提携を発表している神明ホールディングスとの取り組みがポイントになりそうです。

野菜は「客寄せ」商品としての位置付けなんだそうです。安くてボリュームもあるので、手に取りやすく、また、冷凍保存ができないことから頻繁に購入することになります。秋元さんに聞いてなるほどと思ったのですが、スーパーの入り口に置いてあるのはそういう理由からなんだそうです。集客効果を期待して、その後、肉や魚、加工食品といった収益のあがる商品に導線を作る。食べチョクもまさにこの戦略を踏襲してうまくヒットしたというお話でした。

生産者と消費者が直接インターネットで繋がる、という考え方はこれまでもずっとありましたが、ようやく現実生活でも「普通のこと」になりつつある、そんな話題に感じました。

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