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Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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執筆記事

未来予報、大麻由来成分CBD関連スタートアップコミュニティ「CBD100」をローンチ

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東京に拠点を置く未来予報(英名:VISIONGRAPH)は16日、大麻由来成分 CBD(カンナビジオール)関連ビジネスを展開するスタートアップのコミュニティ「CBD 100」をローンチしたと発表した。同社では9月、「CBD 関連ビジネスの日本向けレポート」を公開しており、今回のコミュニティローンチは、このレポートの制作過程で得られた国内の CBD 企業や医師らとの関係を次なるステップへと進めるもの…

東京に拠点を置く未来予報(英名:VISIONGRAPH)は16日、大麻由来成分 CBD(カンナビジオール)関連ビジネスを展開するスタートアップのコミュニティ「CBD 100」をローンチしたと発表した。同社では9月、「CBD 関連ビジネスの日本向けレポート」を公開しており、今回のコミュニティローンチは、このレポートの制作過程で得られた国内の CBD 企業や医師らとの関係を次なるステップへと進めるものだ。

「CBD を話せる人が100人集まること」に因んで名付けられたこのコミュニティでは、毎回テーマに沿って数名のスピーカーを選出し、日本の CBD 市場全体の活性化に向けた議論を行う予定。11月26日に開催される第1回のイベントは、「日本における CBD 業界のはじまりと最前線を見渡す」と題し、CBD 輸入許可を日本で初めて得たメシア・シャーロット CBDJAPAN 代表取締役の⻑谷真平氏と、今年8月に CBD スキンケアブランド「WALALA」を立ち上げたバランスドの Mike Eidlin(日本名:柴田マイケル空也)氏が登壇する。

<参考文献>

日本でも、7月には CBD ウェルネスブランド「mellow」を展開する Linkship が資金調達を発表するなど、CBD 関連ビジネスが立ち上がりつつある。新型コロナウイルスなどの影響から精神面での不具合を訴える人は増えており、マインドフルネスやウェルネスを目的とした CBD 商品の需要は世界的にも高まりつつある。

未来予報は大手 CM プロダクションの AOI Pro. のデジタル部門出身の曽我浩太郎氏と宮川麻衣子氏が設立したスタートアップ。2012年から SXSW の Official Consultants、2019年からは Japan Office(日本事務局)を務めている。日本での SXSW のブランディングやエヴァンジェリスト活動を行いつつ、未来をつくる人の思想(ビジョン)を視覚化した「未来予報」の発行のほか、ハードウェア製品のプロデュースなども行っている。

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SparkLabs Taipeiがアクセラレータ第4期のデモデイを開催、5G技術からヘルスケアまで8チームを披露

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台湾を拠点とするアクセラレータープログラム台湾のアクセラレータ SparkLabs Taipei は、台北で開催されたデモデイイベントで、第4期から卒業したスタートアップ8社を発表した。これらのスタートアップは、金融ブロックチェーンからスマートロジスティックスまで、さまざまな業界から集まった。 SparkLabs Taipei の共同創業者兼マネージングパートナーである Edgar Chiu(邱彥…

台湾を拠点とするアクセラレータープログラム台湾のアクセラレータ SparkLabs Taipei は、台北で開催されたデモデイイベントで、第4期から卒業したスタートアップ8社を発表した。これらのスタートアップは、金融ブロックチェーンからスマートロジスティックスまで、さまざまな業界から集まった。

SparkLabs Taipei の共同創業者兼マネージングパートナーである Edgar Chiu(邱彥錡)氏は次のように述べている。

2020年の世界経済は、最近のパンデミックの影響を大きく受けており、台湾の起業家にとっては予想外にユニークな足がかりとなっている。

第4期から輩出されたスタートアップが対象とする産業には、テレヘルス、e コマース、5G インフラなどがあり、最近の世界のテクノロジー産業の動向に沿ったものとなっていいる。実際、多くのテクノロジー大手は現在、これらの業界で戦略的なパートナーシップや投資を模索している。

輩出されたスタートアップは以下の通りだ。

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EMQ(安価な越境決済プラットフォーム)

EMQ は、さまざまな市場向けに越境決済ソリューションを提供している。

EMQ は、規制基準に準拠したグローバルな越境決済プラットフォームを構築・運営しており、ワンストップのホスティングサービスを通じて、さまざまな市場における複雑な規制やコンプライアンス基準に準拠しながら、リアルタイムで透明性の高いクロスボーダー決済ソリューションを企業に提供している。 サービス内容は、EC、加盟店決済、調達、送金、貿易決済、給与送金など。

EMQ のネットワークは現在、アジア太平洋、アフリカ、ヨーロッパ、北米の80以上の主要市場で数十億人をカバー。 香港、シンガポール、インドネシア、カナダで金融サービス業のライセンスを取得し、台湾では金融監督委員会のサンドボックスに認定されている。

Pickupp(データドリブン・AI ベースの物流プラットフォーム)

Pickupp は、AI 分析を活用した AI ベースの物流プラットフォームで、企業が物流コストをよりインテリジェントにコントロールしながら、柔軟かつ効率的な物流ソリューションを提供し、多様な配送員とのインターフェースと展開を行い、物流サービスをより柔軟かつ拡張性のあるものにすることを支援する。

例えば、Pickupp の技術は、異なる種類の高密度の注文を分類し、AI による価格予測を行い、適切な販売店を最低の限界コストでマッチングさせることができる。

2017年に香港でスタートした Pickupp は現在、さまざまな E コマース、小売、レストランチェーンにサービスを提供しており、2018年にはシンガポールとマレーシアにも進出し、2020年半ばには台湾での正式な運営を開始し、東南アジア市場全体をターゲットにしつつある。

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OakMega/大橡科技(オムニチャネル向け、メッセンジャー用 CRM ソリューション SaaS)

最近ではメッセンジャーにせよ LINE にせよ、メッセージングソフトに時間をかける人が増えているが、ソーシャルメディアブランド側がこれらのアプリを通じて消費者の姿をイメージするのは簡単なことではない。

OakMega は、メッセージングソフトウェアをベースにした CRM(顧客関係管理)ソリューション。 大企業の CRM 導入を支援し、Salesforce、HubSpot、その他のエコシステムと統合し、完全な消費者データベースを構築し、正確なメッセージプッシュと自動化されたマーケティングモジュールを提供する。 同時に、SaaS やマーケットプレイスのモデルを確立し、中小ブランドが迅速に会員データベースを構築し、顧客との長期的な関係を管理できるよう支援する。

2019年に設立された OakMega は、ゲーム、医薬品、小売など幅広い業界で、台湾と日本の150以上のブランドにサービスを提供している。

Kneron/耐能(エッジ AI ソリューションの設計と開発)

2015年にサンディエゴで設立された Kneron は、AIoT、スマートホーム、スマート監視、セキュリティ、モバイルデバイス、ロボティクス、産業制御のための統合されたソフトウェアとハードウェアのエッジ AI ソリューションの設計と開発に特化。

主に、AI を実行するスマートデバイスの3つの主要な問題——セキュリティ、エネルギー、コストを解決する。Kneron のソリューションは再構成可能で、画像と音声の AI モデルの処理効率を向上させる。同社は2020年の「CB Insights AI トップ100社」に選ばれ、先日、4,000万米ドルを調達し、シリーズ A ラウンドの調達総額は7,300万米ドルに達した。

Tresl/巨数分析(EC データ分析プラットフォーム)

Tresl はデータドリブンマーケティングを簡単にする。LinkedIn のデータサイエンティスト2人によって設立された同社のプロダクト「Segments Analytics」は、EC のインテリジェンスプラットフォームで、ブランドは大企業で使用されているのと同じ分析ツール類に、わずかなコストでアクセスすることができる。

ワンクリックでのセグメンテーション、実用的なレコメンデーション、マーケティング統合により、複雑なデジタルカスタマージャーニーを対象としたステップバイステップのマーケティング最適化を提供、ブランドを支援する。データを収益化するための効果的なステップを踏むことができる。顧客には、ILIA Beauty、BJJ Fanatics、Vejo などがいる。

Aegis Custody/幣護(ブロックチェーン金融サービス)

Aegis Custody はブロックチェーン金融サービス会社で、金融機関や企業の顧客にデジタル資産の取引、管理、保護のための安全でユーザフレンドリーなソリューションを提供することに特化ししている。同社のサービスは、店頭取引(OTC)、仮想通貨ファンド、資産管理、サプライチェーンファイナンスサービスを含むデジタル資産の発行、流通、カストディをカバー。

2020年には、台湾最大のファクタリング会社と提携し、最初のサプライチェーン AR ファイナンス製品(デジタル受益者利益証明書)を立ち上げ販売を始めた。同社は、香港とアメリカの両方の信託ライセンスを保持し、グローバルな市場のリーチを持つ。

TMYTEK/稜研科技(5G インフラストラクチャプロバイダ)

TMYTEK は、5G/B5G 時代のミリメーター波(周波数帯域が30GHz〜300GHzほどの電波)のあらゆる課題を解決するための mmWave トータルソリューションプロバイダ。5Gおよび衛星市場向けに先進的な mmWave フェーズドアレイを構築する。

TMYTEK は、先進のAntenna-in-Package(AiP)技術を用いて5Gおよび衛星市場向けにmmWaveフェーズドアレイを構築しており、ORAN Alliance(米中独日英の通信キャリア5社による業界団体)はTMYTEKをアライアンス貢献者としてリストアップしている。

TMYTEK の XBeamは、出荷前に何十億もの mmWave モジュール、スマートフォン、基地局を検証するための大量生産ラインで OTA テストの問題を解決する。TMYTEKは、研究開発をより効率化するため mmWave ツールも構築している。

PenguinSmart/啓児宝(パーソナライズされたリハビリ治療を可能にするデジタルヘルスケアプラットフォーム)

PenguinSmart は、すべての人にインテリジェントでパーソナライズされたリハビリ治療を可能にする。ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の卒業生によって設立されたチームは、最新のデータサイエンスと専門的な洞察力を組み合わせ、介護者がリハビリの旅の鍵を握ることができるようにする。

PenguinSmart は、DisruptorDaily の「Disruptive Parenting Companies of 2017 トップ10社」に選ばれた。


2018年に設立された SparkLabs Taipei は、台湾のスタートアップの国際展開や海外のスタートアップの国内市場への参入を支援している。また、大企業や多国籍企業と提携して技術人材を調達し、スタートアップの戦略的投資や買収の可能性を見極めている。

このプログラムは開始以来、4つのバッチを実施し、合計26社のスタートアップに投資している。SparkLabs Taipei の卒業生は、台湾の国家開発基金、日本の NEC キャピタルソリューション、Hive Ventures(蜂行資本)などの投資家から資金を集めている。

台湾は世界的なパンデミックの影響を免れ、その経済効果を享受している。2020年にはプラスの経済成長を記録し、外国企業の台湾への投資が増加しているため、スタートアップのエコシステムが繁栄しつつある。これにより、国際的な資本、人材、デジタル技術のハブとしての地位を確立している。

北の大地から世界を狙う、道産子スタートアップ9社をご紹介〜NoMaps Dream Pitch 2020から

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10月第2週〜3週にかけて、札幌を舞台にテクノロジー・音楽・映像のフェスティバル「NoMaps(ノーマップス)」が開催された。今年は新型コロナウイルス拡大の影響で、NoMaps で開催される多くのイベントがオンラインに移行した。 例年、経済産業省らが開催する「NoMaps Dream Pitch」もそんなイベントの一つだ。技術やビジネスモデルが評価され表彰を受けた北海道を中心とするスタートアップ9…

10月第2週〜3週にかけて、札幌を舞台にテクノロジー・音楽・映像のフェスティバル「NoMaps(ノーマップス)」が開催された。今年は新型コロナウイルス拡大の影響で、NoMaps で開催される多くのイベントがオンラインに移行した。

例年、経済産業省らが開催する「NoMaps Dream Pitch」もそんなイベントの一つだ。技術やビジネスモデルが評価され表彰を受けた北海道を中心とするスタートアップ9チームを紹介しておきたい。

審査員を務めたのは次の方々。

  • 伊藤博之氏(クリプトン・フューチャー・メディア 代表取締役、NoMaps実行委員長)
  • 小笠原治氏 (ABBALab 代表取締役、さくらインターネットフェロー、京都造形芸術大学教授)
  • 各務茂夫氏(東京大学大学院工学系研究科 教授、産学協創推進本部 副本部長)
  • 里見英樹氏(メディア・マジック 代表取締役)
  • 田中慎也氏(BIJIN & Co. 代表取締役社長)
  • 廣川克也氏(SFC フォーラム 事務局長、SFC フォーラムファンド ファンドマネージャー)

Haratte by AmbiRise(北海道札幌市)【最優秀賞・北海道経済産業局長賞】

行政機関では、受け付けた請求書の内容をシステムに入力する時間が1団体あたり年間8,000時間、全国合計で年間40万時間費やされているという。請求受付業務の自動化や省力化は以前からの課題だが、会計システムと自動連携するには困難を伴う。会計システムはネットワーク的に閉じられた位置にあり外部との直接連携が難しく、そのシステム改修のコストが捻出しづらいなどの理由からだ。

今年まで18年間にわたり行政に勤務していた創業者が AmbiRise を設立。同社の最初のプロダクトとして立ち上げたのが行政宛請求プラットフォーム「Haratte」だ。Haratte では、請求元で請求情報の入った QR コードを請求書に印刷してもらい、それを行政側で読み取ることで入力業務を簡素化する。行政の作業効率化に寄与する ことから、料金は行政がサブスクモデルで支払う。

Pickles by Horizon Illumination Lab Optics(北海道札幌市)【優秀賞・NoMaps 実行委員長賞】【特別賞:NEDO TCP(Technology Commercialization Program)賞】

国内で1万症例、世界に患者が7万人いるとされる慢性骨髄性白血病(CML)は、異常な遺伝子(BCR-ABL 融合遺伝子)からつくられるタンパク質が白血病細胞を増殖させて生じることがわかっている。一般的に、この種類の白血病の治療には当該のタンパク質の生成を抑える分子標的治療目的でダサチニブ、ニロチニブ、イマチニブなどの5種類の抑制薬が存在するが、どのような患者や症状にどの薬を処方すべきか効能が期待できるか明確な基準が無い。この状況には CML 患者も血液内科医からも不満の声が上がっている。

Horizon Illumination Lab Optics の開発した光診断薬「Pickles」は、BCR-ABL 活性を測定できるバイオセンサーだ。Pickles 遺伝子を導入した検体に候補となる抑制薬で処理を行うと、顕微鏡で見た際に赤く見える検体が青く変化し薬剤応答が確認できる(薬剤の効果がない場合は青く変化しない)。CML 細胞一つひとつの薬剤応答を見える化することができ、薬を処方する前の段階での効果の予測、副作用による薬の変更、休薬やジェネリック薬への変更などを医師が判断しやすくする。癌治療への応用も可。

<参考文献>

エアシェア(北海道帯広市)【優秀賞・NoMaps 実行委員長賞】【特別賞:NICT 賞(起業家万博全国イベント、北海道地区代表)】

エアシェアは、旅行者と航空機オーナーとパイロットを Web 上でマッチングするサービスだ。旅行者は、完全オーダーメードの遊覧飛行や区間を直接結ぶ移動手段、オーナーにとっては遊休時の資産運用や節税対策、パイロットにとっては官公庁や航空会社に勤める以外でのプロとしての収入確保の手段が獲得できる。

パイロットとオーナーはそれぞれ、自由に金額を設定・提示することができる。旅行者からのオファーがマッチングすると、パイロットとの間でチャットボックスが開設され、例えば「自分の家の上を飛んでほしい」といった詳細なオーダーも可能だ。10月現在、飛行機8機、ヘリコプタ15機、パイロット27人が登録している。国土交通省から、適法性と安全対策を認めた承認を受けている。

類似したサービスとしては、アメリカの AeroBlackBird(今年2月、Surf Air により買収)、国内では「Tokyo Startup Gateway」第4期に採択されデモデイで最優秀賞を獲得した「OpenSky」などがある。

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MIJ labo(北海道帯広市)【審査員特別賞】

環太平洋地域においては、牛肉は切開され枝肉の形で格付けされ取引されている。この格付け作業は目視で行うため格付けする人によって個人差があり、格付けデータは紙に記され画像を伴わないため、整理をするには必ず現場に出向く必要がある。また、データが紙であるため、格付け・取引後の流通業への仕分け作業にも時間がかかっているのが現状だ。

帯広畜産大学発のスタートアップ MIJ Labo では、枝肉の撮影画像をクラウドへアップロード、画像解析により 牛肉の質を客観的に評価するシステムを開発した。ホクレンらとリモート競りシステムを試験運用中で、国内の 県畜産研究所や海外の格付認定機関でも利用されている。将来はブロックチェーンを活用した、輸出拡大につながるEC プラットフォームへの応用にも期待される。

<参考文献>

DeVine(北海道札幌市)【審査員特別賞】

犬や猫を飼う世帯が増えるにつれ、その周辺のペット関連市場にも変化が現れ始めている。こうした中で、特に伸びを示しているのが動物医療や保険の分野だ。一方、動物が長生きする中で3歳以上の犬・猫の8割以上が歯周病に罹患しているとのデータがあり、中でも重症の場合は、歯根と鼻腔の間に穴ができてつながってしまう口腔鼻腔瘻になってしまう。

口腔鼻腔瘻になると口臭がひどくなり、犬・猫は呼吸が苦しくなるので治療することになるが、治療の際の抜歯後にで聞いた抜歯窩(歯茎の穴)に、人間の場合と違って、犬・猫の場合は充填剤を入れずに上皮を縫合することが多いという。これは薬事法で認められた充填剤が動物用には存在していないからだが、DeVine では北海道の未利用資源を使って、動物の歯再生医療の開発を目指す。

Fant(北海道帯広市)【審査員特別賞】

近年、日本では20代〜30代の若手ハンターは増加傾向にある。ジビエの人気もその追い風となっている。しかし、ハンターのスキルを習得するには、狩猟会などに所属し狩猟を教えて食える人を身近で見つけ実地で学ぶしかない。若手のハンターが参入する一方で、ベテランハンターが高齢などを理由に引退しており、若手とベテランの間での情報や技術の伝達は不十分な状態だ。

Fant は、ハンターのためのオンライン・オフラインコミュニティだ。いつ、どこで、何を獲ったかを他のハンターとシェアができる。狩場を知られたくないと感じるハンターがいることも事実だが、野生生物の繁殖の方が早いため、情報の共有をためらうハンターは少ないとのこと。4月にオンラインコミュニティを開設し200人以上が参加、11月からはハンターによる狩猟ガイドツアーも計画。

足うらスキャンLab(北海道札幌市)【特別賞:NEDO TCP(Technology Commercialization Program)賞】

高齢者社会において、転倒は大きな社会課題になりつつある。転倒がもたらす弊害により直接的には8,000億円、寝たきりや介護などの間接的な影響も加えると医療費は1.4兆円に達する。従来、転倒の原因は高齢化に伴う筋力の低下と考えられていたが、実際には身体の揺れに大して、足の指、特に、親指をうまく使えない調整機能の低下が大きく関係していることがわかったという。

転倒経験者は非経験者に比べ4倍再転倒しやすい。高齢者施設やジムでは、適切な対応のために、入所者や会員の将来転倒する可能性を知りたいというニーズがあったが、これまで足指の機能を客観的に評価する手段がなかった。同社の足圧測定機器を使えば、定量的定性的に足指の機能を評価できる。点数化しスマートフォンで結果を把握、適切な運動諸法につなげ転倒予防することも可能だ。

<参考文献>

MJOLNIR SPACEWORKS(北海道札幌市)【特別賞:NoMaps 賞】

衛星需要が伸びているが、一方で、これを打ち上げるロケットが少ない。2030年には、衛星の打ち上げ需要は17,000基に達すると見られるが、実際の打上げ能力は2,500基分にしか届かないと見られている。ロケットは同じ工業製品である自動車や飛行機と比べ、現在のものは大量生産に向かず、生産工程の分業化が進んでおらず、また、水素と酸素を爆発させる従来タイプのエンジンは失敗のリスクが高いためスタートアップなどの新規参入も見られにくい。

北海道大学発の MJOLNIR SPACEWORKS は、固体燃料(プラスチック)と液体酸素を使ったハイブリッドエンジンを開発。構造が簡単で原理的に爆発しないため取扱が容易で、同社では年間1万基程度を生産できるだろうと見積もる。冷戦時の軍事技術をベースとした従来型のロケットと対照的に、戦争に参加しなかった日本は、ハイブリッドエンジンの開発に長けているという。同社はハイブリッドエンジン開発に特化し、ロケット業界全体の分業徹底により業務効率化やコモディティ化を狙う。

R-Make by チームデジコン(北海道札幌市)【特別賞:NoMaps 賞】

ボルダリングにおいてはいくつかの課題がある。クライミングコースを作るセッターが不足しており、スペース やコストの問題から子供を含むさまざまな体格の人に合ったコースを用意できないこと、難易度がコース制作者 の感覚で定められるため指標が曖昧であること、配置されたクライミングホールドのうち、どのホールドが非効 率か(コースとして使われていないか)を判定しづらいなどだ。

R-Make は、クライミングコースを自動生成してくれるアプリ。コースの難易度と身長を入力すると、誰でも簡 単にコースを作成することができる。作ったコースはプロジェクターでウォールに投影し事前確認することも可 能だ。使われたホールドを記録できるので、よく使われるホールドをヒートマップ表示し効率的な運用もでき る。クライミング施設から費用を徴収する B2B2C モデルを想定。

ウェブ接客プラットフォーム「KARTE」運営のプレイド、東証マザーズ上場へ——時価総額は517億円に

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ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」を開発・運営するプレイドは12日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は12月17日、東証マザーズ市場に上場する予定で、みずほ証券が主幹事を務める。証券コードは4165。152万2,000株を公募し、1,281万7,000株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは71万6,000株。 想定発行価格は1,400円で、公募分を…

GINZA SIX にある PLAID のオフィス
Image credit: Plaid

ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」を開発・運営するプレイドは12日、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたと発表した。同社は12月17日、東証マザーズ市場に上場する予定で、みずほ証券が主幹事を務める。証券コードは4165。152万2,000株を公募し、1,281万7,000株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは71万6,000株。

想定発行価格は1,400円で、公募分を含めた総株数は1,433万9,000株。時価総額はおよそ517億円相当になる。価格の仮条件は11月30日に決定し、ブックビルディング期間は12月1日から12月4日を通して実施される。最終的な公開価格決定日は12月7日。有価証券報告書によると、同社の2020年9月期における売上高は29億3729.9万円で、経常損失は6億7,866.3万円、当期純損失は8億4,099.3万円。

プレイドは2011年10月、楽天出身の倉橋健太氏(現 CEO)らがEC コンサルティングやアプリ開発を主な事業目的として設立。現在は、2015年3月に開始した KARTE を主力サービスとしている。事業者は KARTE を自社サイトやモバイルアプリに組み込むことで、訪問ユーザの行動データを収集・解析し、ユーザ単位でデータを可視化できる。収集・解析された情報に基づいて、ウェブサイトやモバイルアプリ、メールや LINE、チャットでのユーザコミュニケーションをパーソナライズできる。

SaaS 事業は堅調で、2017年9月期から2020年9月期の3年間の売上高の年平均成長率は70.3%となった。ファッションや美容・健康(5.9%)などの EC 事業者にとどまらず、金融・保険・決済、人材サービス、不動産、メディア・ポータルウェブサイトなどにまで導入が広がり、2020年9月期末の導入ウェブサイト数は710サイト、導入企業数は474社に達した。

株式の保有比率は、CEO の倉橋氏(29.65%)を筆頭に、取締役 CPO の柴山直樹氏(19.78%)、Eight Roads Capital Advisors(15.89%)、フェムトグロースキャピタル(2つのファンドから計14.9%)、Google(3.60%)、執行役員 CTO の牧野祐己氏(1.52%)、執行役員の清水博之氏(1.52%)、三井物産(1.26%)、三井住友海上キャピタル(1.26%)などが続いている。

<プレイドのこれまでの軌跡>

沖縄のオープンイノベーション活性化へ、地元企業ら36組織がベンチャーフレンドリー宣言を発表

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沖縄県の官民連携産業支援機関である沖縄 IT イノベーション戦略センター(ISCO)は13日、那覇市内で記者会見を開き、沖縄ベンチャーフレンドリー宣言を発表した。13日現在、沖縄に本拠を置く地場企業を中心に36の企業や団体が賛同を表明している。大企業や既存企業とスタートアップとの連携を深化させ、オープンイノベーションの取り組みがより盛んになることを狙う。 これより先、2018年には、関西経済同友会…

「沖縄ベンチャーフレンドリー宣言」を発表する ISCO 理事長の稲垣純一氏
Image credit: ISCO

沖縄県の官民連携産業支援機関である沖縄 IT イノベーション戦略センター(ISCO)は13日、那覇市内で記者会見を開き、沖縄ベンチャーフレンドリー宣言を発表した。13日現在、沖縄に本拠を置く地場企業を中心に36の企業や団体が賛同を表明している。大企業や既存企業とスタートアップとの連携を深化させ、オープンイノベーションの取り組みがより盛んになることを狙う。

これより先、2018年には、関西経済同友会が「関西ベンチャーフレンドリー宣言」を発表。発表から2年余りが経過した現在、61の企業や団体が賛同を表明している。沖縄ベンチャーフレンドリー宣言の骨子やスキームは、先行する関西ベンチャーフレンドリー宣言のそれらと似ていて、国内のこの種の取り組みとしては二例目となる。

Image credit: ISCO

このベンチャー宣言には、オープンイノベーションに積極的であることを表明した企業や団体が一覧されており、取引・協業などの目的でこれらの企業にコンタクトしたいスタートアップは ISCO 経由で連絡を取ることができる。

ISCO では、沖縄の主力産業である「観光産業」と「情報通信産業」を掛け合わせた「リゾテック(ResorTech = Resort × Technology)」をテーマに、世界各地から先進的 IT ソリューションを集積する目的で大規模国際 IT 見本市の継続開催を計画しており、その足がかりとして今年から「ResorTech Okinawa」を開催、また「Okinawa Startup Festa」を併催している

賛同を表明した地元企業や組織の皆さん
Image credit: ISCO

社外との日程調整を簡単にする「Spir(スピア)」がβローンチ——メディアとしてのカレンダーに見出す新たな可能性

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Spir は11日、社外の人との日程調整を簡単できるサービス「Spir(スピア)」をβローンチした。複数のカレンダーと連携し、自分の予定を確認しながら日程調整したり、参加者の予定を考慮して候補日を自動抽出したりできる。また、ビデオ会議サービス「Zoom」と連携しテレカンの実施準備も自動化可能だ。 Spir を作るのは、ユーザベースで「SPEEDA」や「NewsPicks USA」の立ち上げを務めた…

Image credit: Spir

Spir は11日、社外の人との日程調整を簡単できるサービス「Spir(スピア)」をβローンチした。複数のカレンダーと連携し、自分の予定を確認しながら日程調整したり、参加者の予定を考慮して候補日を自動抽出したりできる。また、ビデオ会議サービス「Zoom」と連携しテレカンの実施準備も自動化可能だ。

Spir を作るのは、ユーザベースで「SPEEDA」や「NewsPicks USA」の立ち上げを務めた大山晋輔氏(現 CEO)、 ABEJA や Virtusize 出身の姜正謀氏(現 取締役)、大山氏と同じくユーザベースで NewsPicks 各種サービスの開発リーダーを務めた木下渉氏(ソフトウェアエンジニア)の3人

Image credit: Spir

昨年3月の会社設立からブートストラップ兼ステルスモードで Spir を開発し、昨年末にα版 を、9月にクローズドβ版を公開し、今回オープンβ版の公開に至った。「調整さん」「TimeRex」「waaq Link」といった日程調整ツールが既に存在するが、Spir を開発・展開する理由を大山氏に聞いたところ、カレンダーを一つのメディアとして捉えた面白い見方を披露してくれた。

デジタル化でより細分化されたマーケティングができる基盤が整って来たものの、個人という最小単位にまでセグメントを切ってマーケティングすることは、まだなかなかできていない。アメリカでは LinkedIn がその役割を果たし、最近では Zoominfo のような企業も注目を集めている。

日本では、Facebook や Sansan が近いと思うが、Facebook はソーシャル API を閉じてしまったし、Sansan は Salesforce や Marketo などとは連携できても、サードパーティはデータを使えない。その点、カレンダーは興味深いメディアだ。ユーザのオフラインの行動データが溜まるので、そこからパーソナルなツールに発展させられるのではないか。(大山氏)

キャラクタ育成系ゲームの、メーカー側が積極的なリテンションをしなくてもユーザが定期的に戻って来てくれる効果と同様に、カレンダーツールや日程調整ツールもまた、声高に宣伝しなくてもユーザがサービスに戻り、情報を定期的にアップデートしてくれるサービスと捉えることができる。将来はここで究極のオプトインの形で、 ユーザは自分に合った 情報を集められるようになるのかもしれない。

もっとも Spir は当面、日程調整ツールとしてのユーザエクスペリエンスの改善に傾注する考えだ。大山氏によれば、日程調整ツールをカレンダー形式で表示するのは難しいため、多くのツールでは選択肢をリスト形式で表示するものがほとんどだが、Spir では空いている時間帯の可視化や、相手に選択肢として提示する際の見やすさなどの点で差別化できると自信を見せる。今後、Slack や Notion のような SaaS サブスクリプションモデルでのマネタイズを狙う。

「WEIN挑戦者FUND」、インキュベーションや金融の専門会社を設立——ANGEL PORTや旧ユニバーサルバンクもグループ入り

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「WEIN 挑戦者 FUND」は、プロサッカー選手で KSK Angel Fund の運営でも知られる本田圭佑氏、FiNC Technologies 創業者で元 CEO の溝口勇児氏、ネスレ日本元 CEO の高岡浩三氏が今年5月に設立した、ウェルビーイングやオープンイノベーションに特化したスタートアップファンドだ。 同ファンドを運営する WEIN Group は11日、都内で記者会見を発表し、WE…

Image credit: Wein Group

「WEIN 挑戦者 FUND」は、プロサッカー選手で KSK Angel Fund の運営でも知られる本田圭佑氏、FiNC Technologies 創業者で元 CEO の溝口勇児氏、ネスレ日本元 CEO の高岡浩三氏が今年5月に設立した、ウェルビーイングやオープンイノベーションに特化したスタートアップファンドだ。

同ファンドを運営する WEIN Group は11日、都内で記者会見を発表し、WEIN Financial GroupWEIN Incubation Group という2つの新会社を設立したことを発表した。溝口氏によれば、実業家の渋沢栄一氏の命日に因んで、発表をこの日に選んだという。また、渋沢栄一氏が設立した第一国立銀行の設立日にちなみ、WEIN Financial Group は7月20日に設立したという。

WEIN Financial Group の共同代表には、リクルートホールディングス R&D 担当執行役員や MUFG イノベーションパートナーズの取締役副社⻑兼戦略投資部⻑を務めてきた岡本彰彦氏と、Blockchain Technologies を創業しイグジットさせた武内洸太氏が就任する。

同社では、蓄積されたノウハウ、カスタマイズ可能なシステム、投資家・起業家へのアクセスを提供。これを実現するため、起業家とエンジェル投資家をつなぐコミュニティサイト「ANGEL PORT」、株式投資型クラウドファンディング「Angelbank」を運営する Angel Funding(旧ユニバーサルバンク)、飲食店の資金調達プラットフォーム「footech」を買収したことを明らかにした。

Image credit: Wein Group

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WEIN Incubation Group の CEO には、ノーリツ鋼機の CEO として、同社を経営再建した⻄本博嗣氏が就任する。WEIN Incubation Group では、専門家による包括的成長支援、新規・共同事業立ち上げ支援、オープンイノベーションや DX(デジタルトランスフォーメーション)支援を提供する。

WEIN Group では、スタートアップ支援・起業家育成・協調投資などの点で、千葉道場、サイバーエージェント・キャピタル、East Ventures、STRIVE、デジタルベースキャピタルといった VC 各社と協力関係をとる。

また、イベントで登壇した本田圭佑氏は、KSK Angel Fund を WEIN 挑戦者 FUND にグループ入りさせることも明らかにした。KSK Angel として WEIN 挑戦者ファンドでは投資できないアーリーなスタートアップに対し、チケットサイズ100万円〜500万円で投資する。KSK Angel では、大学生・中高生を対象にビジネスアイデアを競うイベントを予定しており、大学生の優勝者1名には250万円、中高生の優勝者1名には100万円を出資する計画だ。

Image credit: Wein Group

韓国Startup Alliance、今週12日に日本向けデモデイをオンライン開催へ——新進気鋭の韓国スタートアップ8社が登壇

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Startup Alliance(스타트업 얼라이언스)は、2013年7月にソウルで発足した、韓国のスタートアップの世界進出を支援するための NPO だ。韓国政府のイノベーション支援担当省庁である未来創造科学部(미래창조과학부)と連携し、韓国 NAVER(네이버)が運営を支援している。 同組織では2014年から年に一度の頻度で、日本市場への進出を希望する韓国スタートアップを複数招き、東京各所のスタ…

韓国のスタートアップハブであるカンナムにあるカンナムスタイルの黄金像
Image credit: ソウル特別市カンナム区役所

Startup Alliance(스타트업 얼라이언스)は、2013年7月にソウルで発足した、韓国のスタートアップの世界進出を支援するための NPO だ。韓国政府のイノベーション支援担当省庁である未来創造科学部(미래창조과학부)と連携し、韓国 NAVER(네이버)が運営を支援している。

同組織では2014年から年に一度の頻度で、日本市場への進出を希望する韓国スタートアップを複数招き、東京各所のスタートアップハブでピッチするデモデイイベントを開催している。今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴う移動制限から、このデモデイイベントをオンラインで開催すると発表した。

オンラインデモデイは、11月12日の朝10時から正午(日本時間・韓国時間共通)、Zoom ウェビナーで配信される予定。ピッチは日本語か英語で行われ、視聴者との Q&A セッションには、日本語⇄韓国語の逐次通訳が提供される。なお、視聴参加にはこのフォームから事前登録が必要だ。

以下に登壇予定のスタートアップ8社を紹介する。(各社の都合により、登壇予定は予告無く変更される可能性があります。)

  • ボイスル by JAMAKE – AIベースのクラウドソーシング字幕制作プラットフォーム
  • COCONUT SILO by COCOTRUCK – ビッグデータベースの貨物輸送仲介プラットフォーム
  • Social Radio Company by Tin Can – 世界を声とストーリーで繋げようとするオーディオ UCC ソーシャルプラットフォーム
  • Quotabook by Quota Lab – スタートアップ証券の管理および投資家ファンド管理サービス
  • Go!Cre(ゴークリ)by EJN –  e スポーツやクリエイターのためのさまざまなソリューションを開発する ICT 企業
  • CLASSUM by CLASSUM – 大学・企業・オンライン教育などで使用する教育用コミュニケーションプラットフォーム
  • Sendbird by Sendbird – チャット、ボイス、ビデオ、サポート・センターを開発するためのグローバル1位コミュニケーション API
  • Market Designers by Tutoring -24時間いつでもどこでも1:1外国語会話学習のモバイルアプリケーション

2017年9月、Startup Alliance が THE BRIDGE X(当時)で開催したデモデイ
Image credit: Masaru Ikeda

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MCNのNatee、シリーズAラウンドで1.2億円を調達——XTech Vやアカツキらから

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TikTok を中心にインフルエンサーやライバーを擁する MCN(Multi-Channel Network)の Natee(ナティ)は9日、シリーズ A ラウンドで1.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、アカツキ「Heart Driven Fund」、キュービックベンチャーズ、マネックスベンチャーズ。これより前、同社は今年2月に、Hear…

左から:古川慧氏(XTech Ventures アソシエイト)、西條晋一氏(XTech Ventures 代表パートナー )、小島領剣氏(Natee 代表取締役)、熊谷祐二氏(アカツキ「Heart Driven Fund」ヴァイスプレジデント)
Image credit: Natee

TikTok を中心にインフルエンサーやライバーを擁する MCN(Multi-Channel Network)の Natee(ナティ)は9日、シリーズ A ラウンドで1.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、アカツキ「Heart Driven Fund」、キュービックベンチャーズ、マネックスベンチャーズ。これより前、同社は今年2月に、Heart Driven Fund、East Ventures、個人投資家らからシード資金を調達している。この際の調達金額は公表されていないが、日経によると約6,800万円

Natee は2018年、ビズリーチ出身の小島領剣氏(現代表取締役)やリクルート出身の朝戸太將氏(現取締役 COO)らにより創業。TikTok を中心にインフルエンサーやライバーを157人擁していて、彼らのフォロワーの合計数はのべ2,732万人に達している。フォロワーには、10代後半から20代後半のファンが多い。同社によれば、創業1期目と比較し2期目の年間売上高は20倍、月間案件数は昨対比(2019年9月 vs. 2020年9月)で15倍以上に増加した。

Natee はこれまで Tiktok を通じた活動を強みとしてきたが、世界的に Tiktok に対する評価が流動的に動いたこともあって、このところは、Instagram や YouTube など他のプラットフォームへの展開にも積極的だ。また、インフルエンサーを使った広告展開にデータドリブンなアプローチを取り入れ、今後は広告やマーケティング以外にも、インフルエンサーによるグッズ販売などでレベニューチャネルを多角化する計画があるという。

Natee のインフルエンサーには特徴がある。ただ、かっこいいとか可愛いよりりも、マジックができますとか、ダイエットについて詳しく話せます、とか一芸に秀でている人が多い。(小島氏)

しかし、インフルエンサーを抱える事務所にとって、永遠の課題とも言えるのが、人気インフルエンサーの独立問題だ。芸能事務所においてもそうだが、力をつけた芸能人は独立し、個人事務所を作って辞めていってしまう。従来のインフルエンサー事務所は、そんな中で人気インフルエンサーを取り合う陣取り合戦をやっていたわけだが、小島氏は、今後は多くの個人事務所が乱立する世界が来るので、同じやり方では続かないだろう、と展望する。

おそらく、芸能界で個人事務所が大手事務所と業務提携するように、インフルエンサーが MCN とより柔軟な契約を求めるようになるだろう。インフルエンサーはどこかの事務所に所属するという帰属意識よりも、より便利なプラットフォームやサポート体制を提供する MCN を用途に合わせて複数使い分けるようになる。今回調達した資金を使って、同社は広告主により効果的なマーケティングを可能にするとともに、インフルエンサーに選ばれる MCN 作りにも傾注するとみられる。

不動産管理周辺の軽作業ギグワークアプリ「COSOJI」運営、ジモティーとF Venturesからシード調達

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「COSOJI(コソージ)」を開発する Rsmile は9日、シードラウンドでジモティー(東証:7082)と F Ventures から資金調達したことを明らかにした。調達金額は明らかにされていないが、数千万円程度と見られる。 Rsmile は、ザイマックスグループやファーストブラザーズを経て、不動産クラウドファンディングのクラウドリアルティでマネージャーを務めた富治林希宇氏らにより今年5月に設立…

「COSOJI」
Image credit: Rsmile

COSOJI(コソージ)」を開発する Rsmile は9日、シードラウンドでジモティー(東証:7082)と F Ventures から資金調達したことを明らかにした。調達金額は明らかにされていないが、数千万円程度と見られる。

Rsmile は、ザイマックスグループやファーストブラザーズを経て、不動産クラウドファンディングのクラウドリアルティでマネージャーを務めた富治林希宇氏らにより今年5月に設立。軽仕事の地産地消をテーマに、不動産管理周辺の軽作業をギグワーカーとマッチングできるアプリ「COSOJI」をローンチしている。

不動産管理においては、掃き清掃、拭き掃除、草むしり、巡回といった軽作業が発生する。大型の集合住宅などでは管理人がやってくれるが、そうでない場合、不動産管理会社にとっては、こういった軽作業を仕事として発注するのは難しい。台風の後の現場確認、共有スペースの電球交換といった突発的作業も30分程度で終わるが、その短時間のために作業員を手配するのは困難だからだ。

左から:池子英興氏、塚田哲也氏(取締役)、富治林希宇氏(代表取締役)、辻龍一氏
Image credit: Rsmile

COSOJI は、ギグワーカーがアプリを立ち上げるだけで、現在地周辺の軽作業仕事を簡単に見つけられるサービス。発注者である不動産管理会社や大家から直接オファーを受けるため、短時間とはいえ、働き手が得られる報酬は比較的高い(例えば、電球交換であれば1,500円程度)。主婦や学生などが、家事や買い物の間に生じたスキマ時間で簡単に稼げるのが最大の特徴だ。

不動産管理は、特にデジタル化が遅れている業界。これまでの仕組みだと、発注者から働き手までの間にいろいろ仲介業者が入るため、構造上、ちょっとした作業でもどうしても高くついてしまう。しかも、作業報告も紙ベースで、実作業の完了から1ヶ月後に届く、というようなことも当たり前。

COSOJI ではこれまでに150回程度回してみて、発注者のほぼ100%から継続して使いたい、働き手の98%くらいからは継続して働きたい、という回答が得られた。不動産業界は、外部から新たに参入する事業者にとってスイッチングコストが高い業界だが、清掃など軽作業からだと入りやすい。現場に近いところにいれば、他の交換や塗装作業といった新たな追加オーダーも受けられやすくなる。(富治林氏)

今回、投資家に加わるジモティーは、地元の生活課題から生まれたモノの売り買いをするプラットフォーム。Rsmile にとっては、ジモティーに集まるユーザを COSOJI の働き手として確保できる可能性がある。また、不動産周辺の軽作業需要は、都市部のみならず郊外にも多いらしく、Rsmile では大家のコミュニティなどを通じて全国の不動産個人オーナーにアプローチしていくとしている。