BRIDGE

Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

http://digitalway.iza.ne.jp

執筆記事

決裁者マッチングSaaS「ONLY STORY」運営、初の外部調達で約3億4,500万円を資金調達——XTech V、エン・ジャパン、鉢嶺登氏らから

SHARE:

決裁者マッチングSaaS「ONLY STORY(オンリーストーリー)」を運営するオンリーストーリーは15日、約3億4,500万円を調達したと発表した。ラウンドは不明だが、同社にとって、初の外部資金調達となる。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、エン・ジャパン(東証:4849)、鉢嶺登氏(オプト創業者、オプトホールディング代表取締役会長)。なお調達金額には、複数金融機関からのデ…

オンリーストーリーの皆さん
Image credit: Only Story

決裁者マッチングSaaS「ONLY STORY(オンリーストーリー)」を運営するオンリーストーリーは15日、約3億4,500万円を調達したと発表した。ラウンドは不明だが、同社にとって、初の外部資金調達となる。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、エン・ジャパン(東証:4849)、鉢嶺登氏(オプト創業者、オプトホールディング代表取締役会長)。なお調達金額には、複数金融機関からのデットファイナンスが含まれる。

本ラウンドでは、XTech Ventures とエン・ジャパンが共にリードインベスター。今回の調達と合わせ、エン・ジャパンの社長室室長である緒方健介氏がオンリーストーリーの社外取締役に就任する予定。

オンリーストーリーは、現在代表取締役を務める平野哲也氏が起業支援会社でインターン後、2014年2月に設立。決裁者に直接繋がれるマッチング支援 SaaS を提供している。平野氏の家系には経営者が多く、幼少の頃から、事業における一番の課題が営業力と販売力の拡大であることを痛感していたことが背景にある。

営業における一番の課題は、狙った会社の狙った人のところにアプローチできないこと。社長をはじめとする決裁者に直接繋がれないことで、機会損失している営業努力は少なくない。「強いい(つよいい=強くて、いい)会社を集め、決裁者に直接繋がれる仕組みを作れないかと考えた。それが ONLY STORY を始めた理由。(平野氏)

ターゲットとする具体的な企業や組織(アカウント)を明確に定義した上で戦略的にマーケティング活動する手法を ABM(Account-based Marketing)と呼ぶ。オンリーストーリーではこの考えをさらにエンハンスし、会社の創業者をはじめとする決裁者に対して戦略的にマーケティング活動することを EBM(Entrepreneur-based Marketing)と呼んでいる。

「ONLY STORY」
Image credit: Only Story

ONLY STORY の各企業のページには、創業者のバックグラウンドや企業のビジョンが紹介されており、そのストーリーを元に共感が持てた企業の決裁者に対して商談や売り込みをかけられる。受け止める企業にとっては飛び込み営業に合う煩しさを回避しつつ、目新しい提案を受けるセレンディピティを確保できると言えよう。ストーリーをもとに企業や人をつなげようとする試みは、手前味噌ながら先頃リリースされた PR TIMES の「STORY」はもとより、先週リブランドした「talentbook」やモバイルアプリの「yenta」などにも見られる。

一般的に B2B のマッチングサービスでは、情報の対称性というハードルを境目に、一方に需要家がいて、他方に供給者がいることが多い。これはリクルートの提言してきた「リボンモデル」に他ならないだろう。しかし平野氏によれば、ONLY STORY ではそれ以上の効果が期待できるという。ONLY STORY のユーザ企業は、商品やサービスを買う側にもなるし売る側にもなり得るからだ。平野氏はこの状況をユーザ双方が売る側にも買う側にもなり得る「メルカリ」になぞらえ、B2B サービスでありながらネットワーク効果が期待できる点を強調した。

ONLY STORY はフリーミアムで提供され、現在登録されている決裁者の人数は無料ユーザと有料ユーザを合わせ2,500名程度。自社の紹介は無料ユーザでも公開できるが、ONLY STORY 上に掲出された企業に連絡を取るなどのアクションには、月額15万円または30万円(金額により提供されるオプション機能が異なる)を支払って有料ユーザになる必要がある。有料ユーザは、前年同月比で毎年2倍のペースで増えているそうだ。

ONLY STORY が一定の成功を見ている背景には、ユーザに対するカスタマーサクセスの力があるのかもしれない。同社人員約50名の約半数はカスタマーサクセスに割かれ、ユーザである決裁者には定期的なフォローアップが提供される。情報露出のさせ方、他企業へのアプローチ手法などが指南され、それがユーザ満足度の高さやチャーンレートの低さに結びついているようだ。

今回調達される資金もその多くは、カスタマーサクセスをはじめとした人員の拡充に使われる予定。同社では、企業に対し、CRM や MA といった既存顧客のケアに使う従来ツールに加え、新規顧客(リード)を獲得するツールとして ONLY STORY を広く浸透させることを目指す。

----------[AD]----------

オープンソース開発者の収益化を支援する仮想通貨「Dev」運営、マネックスベンチャーズとMIRAISEからシード資金を調達

SHARE:

ブロックチェーンを活用した OSS(オープンソースソフトウェア)開発者向け収益化サービス「Dev」を開発・運営する FRAME00(フレームダブルオー)は15日、シードラウンドでマネックスベンチャーズと MIRAISE からシードラウンドで資金を調達したと発表した。調達金額は非開示。MIRAISE は前回プレシードラウンドに続く調達。マネックスベンチャーズは、親会社であるマネックスクリプトバンクが…

Frame00 のチーム。上段中央が創業者の原麻由美氏、上段左が aggre 氏。
Image credit: Frame00

ブロックチェーンを活用した OSS(オープンソースソフトウェア)開発者向け収益化サービス「Dev」を開発・運営する FRAME00(フレームダブルオー)は15日、シードラウンドでマネックスベンチャーズと MIRAISE からシードラウンドで資金を調達したと発表した。調達金額は非開示。MIRAISE は前回プレシードラウンドに続く調達。マネックスベンチャーズは、親会社であるマネックスクリプトバンクが傘下に複数の仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトを擁することで知られる

FRAME00 は、以前ソーシャルメディア事業を展開していた fanbook 出身の原麻由美氏と、レイ・フロンティアでエンジニアを務めた aggre 氏らにより2015年8月に設立。OSS の繁栄やコミュニティ運営の持続可能性を支援するために、OSS 開発者に収益を還元するためのプロトコル Dev を開発している。

Dev は Ethereum のトークン標準仕様(ERC20)に準拠し、Dev に参加した OSS エンジニアに対して、ダウンロード数に応じてトークン(Dev トークン)を毎月無償で配布する。Dev トークンは仮想通貨交換所で Ethereum トークンと交換性があるので、これを報酬として受け取流ことができる。

Image credit: Frame00

Dev は、クリエイターによってマイニングされ、クリエイターにステーキング(保有している仮想通貨を自由に動かせない状態にして報酬を得る)することで利子を獲得できる。完全分散型、オンチェーンガバナンスのミドルウェアプロトコルであるため、さまざまな分散型アプリケーション(DApps)を開発し、誰もがエコシステムに参加することが可能だ。

FRAME00 では2020年1月にメインネットを稼働し、同2月からステーキングの Try Out を開始。今月からは、Dev を活用した最初の DApps として、暗号資産を通じたサステナブルなプラットフォーム「Stakes.social」を開発者向けに先行リリースした。Stakes.social は海外の仮想通貨投資家から注目を集め、先週には分散型取引所(DEX=Decentralized Exchange)の Uniswap で世界取引量の7位にまで上昇した。クリエイターの累計報酬総額は、6月2日時点で217万DEV(6,000万円相当)超。

FRAME00 では今後、DEV を使った DApp パートナーを増やすとともに、DEV トークンの仮想通貨取引所への上場(IEO=Initial Exchange Offering)の準備を進めるとしている。

----------[AD]----------

米フードデリバリのGrubhub、欧州同業のJust Eat Takeawayが73億米ドルで買収へ——独禁法抵触の懸念からUberはGrubhub買収を断念

SHARE:

アメリカのフードデリバリ大手 Grubhub(日本国内からはアクセスできない)は、ヨーロッパの同業 Just Eat Takeaway と合併することが明らかになった。Just Eat Takeaway による買収額は73億米ドルで、株式交換により2021年第1四半期に完了予定。 Grubhub の事業規模が DoorDash に匹敵するかそれ以上と目されることから、AP 通信によれば、当初、Ub…

アメリカのフードデリバリ大手 Grubhub(日本国内からはアクセスできない)は、ヨーロッパの同業 Just Eat Takeaway と合併することが明らかになった。Just Eat Takeaway による買収額は73億米ドルで、株式交換により2021年第1四半期に完了予定。

Grubhub の事業規模が DoorDash に匹敵するかそれ以上と目されることから、AP 通信によれば、当初、Uber が Grubhub の買収を検討していた。Uber と Grubhub の2社間協議が明るみとなった直後、アメリカの一部上院議員が反トラスト法(日本の独禁法に相当)規制当局に協議内容の精査を求めたため、Uber は Grubhub との買収交渉を打ち切ったようだ。

Just Eat Takeaway は、オランダ の Takeaway.com がイギリスの Just Eat を今年4月に買収して誕生。この際の買収額は78億米ドル。一方、Grubhub は、Grubhub のほか、Eat24、Seamless、MenuPages という3つのブランドでサービスを提供している。これらすべてのサービスを合わせると、2019年ベースでは合計顧客数は世界で7,000万人、年間受注数5億9,300万件に達することになる。配車サービスもそうであったように、フードデリバリ業界でも今後、事業統合や買収劇が数多く繰り広げられることになりそうだ。

Uber の広報担当者は、CNBC に次のように語っていた

Uber はまだ明らかに、UberEats が利益を出すために大きくなる必要があると考えている。配車サービス同様、フードデリバリ業界は、消費者とレストランのために、その潜在能力を最大限に発揮するために合併が必要になるだろう。かといって、我々がいかなる会社のいかなる価格のいかなるプレーヤーとも、合併する興味があるというわけではない。

フードデリバリ業界は常に統合や合併の波にもまれている。

日本では LINE が今年3月、出前館に300億円を出資し株式約22%を取得した。LINE デリマと出前館のブランドが統合されるとの公算が高い。ロシアでは2017年、Uber の Yandex(Яндекс)への統合に伴い、フードデリバリ UberEats は Yandex Eda(Яндекс.Еда)へと統合された。韓国の「配達の民族(배달의민족)」と「ヨギヨ(요기요)」は共にベルリンの Delivery Hero 傘下となり事実上経営は統合。中国の Baidu(百度)は2017年、傘下のフードデリバリ「Waimai(百度外売)」を Alibaba (阿里巴巴)傘下の「Ele.me(餓了麼)」に売却した

<関連記事>

----------[AD]----------

ローカルビジネス顧客獲得支援のZehitomo、シリーズBで8.2億円を調達——昨年の取扱高は100億円以上、プロ登録数はのべ20万人以上に

SHARE:

仕事を依頼したい人と、専門職のフリーランスや中小企業の人々などを繋げる顧客獲得プラットフォーム「Zehitomo(ゼヒトモ)」を運営する Zehitomo は11日、シリーズ B ラウンドで8.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加した投資家は次の通り。 <新規投資家> DG Daiwa Ventures 環境エネルギー投資 三菱地所(東証:8802) PERSOL INNOVAT…

Zehitomo 共同創業者の2人。左から:COO James McCarty 氏、CEO Jordan Fisher 氏
Image credit: Zehitomo

仕事を依頼したい人と、専門職のフリーランスや中小企業の人々などを繋げる顧客獲得プラットフォーム「Zehitomo(ゼヒトモ)」を運営する Zehitomo は11日、シリーズ B ラウンドで8.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加した投資家は次の通り。

<新規投資家>

  • DG Daiwa Ventures
  • 環境エネルギー投資
  • 三菱地所(東証:8802)
  • PERSOL INNOVATION FUND
  • エアトリ(東証:6191)

<既存投資家(フォローオン出資)>

  • SMBC ベンチャーキャピタル
  • みずほキャピタル
  • Coral Capital(旧500 Startups Japan)
  • DNX Ventures
  • KVP
  • アコード・ベンチャーズ
  • Social Starts
  • ベクトル(東証:6058)

<情報開示> 投資家に含まれるベクトルは、BRIDGE を運営する PR TIMES の親会社である。

Zehitomo にとっては、2017年7月に1.5億円を調達したシードラウンド、2018年6月に4億円を調達したシリーズ A ラウンドに続くものだ。今回ラウンドを受けて13.7億円。なお、シリーズ B ラウンドは最終クローズを迎えていないため、今後、調達額が増える可能性もある。

Zehitomo は2015年7月、日本の JP Morgan および Citi に勤務していた Jordan Fisher 氏と James McCarty 氏が共同創業(当時の社名は JAM Group)。2016年にマッチングプラットフォームの Zehitomo をローンチした。Zehitomo は、仕事を依頼したいユーザと、カメラマン・ヨガ講師・英語講師・トレーナーなどのプロフェッショナルをつなぐマッチングプラットフォームだ。現在、対応言語は日本語と英語。

いわゆるクラウドソーシングやオンラインアウトソーシングと違い、Zehitomo では、ユーザが役務提供を受けられるサービスを検索するのではなく、ユーザが投稿した要望に対して、サービス提供者側であるプロからチャット形式で提案をオーダーメードで受けられる仕組みとなっている。

Zehitomo のチームメンバー
Image credit: Zehitomo

ここ数年で Zehitomo が取り組んできたのは、プロとユーザの数のバランスだ。ユーザの依頼にスムーズにマッチングさせるには、ハイパーローカルなサービスである以上、出来るだけ多くの場所に多くのプロを確保する必要がある。一方、プロからユーザに提案した際、受発注が成立するのは従来方法だと提案10回に対し1回程度で、プロ側には残りの9回分が徒労に終わるかもしれないという精神的なハードルが生じてしまう。この課題に解決すべく、Zehitomo は昨年「スピードマッチ」という新機能を導入した

スピードマッチにより、AI を活用し、プロが予め設定した条件に基づきユーザへの自動提案が可能になり、提案後の採用(仕事の受発注)の確度が高まる。また、ユーザにとっては、よりスピーディーに、かつ、自身のニーズにあったプロからの提案が受けられるようになるメリットがある。この新機能導入から今日までの約1年間、どういった仕事にどういうプロがよりマッチングしやすいか、どういうプロがどういうユーザとエンゲージメントする可能性が高いかをモニタし、アルゴリズムをチューニングしてきた。

サービスを使いたいという潜在ユーザはもともと多くいて、日本中にいるプロをどうやってオンラインに乗せるか(Zehitomo を使ってもらうか)というのが課題だった。シリーズ A ラウンドの頃は、まだ需要はあるものの供給が追いついてない状態。埋もれているフリーランサー(プロ)を見える化するのがミッションだった。(中略)

新型コロナウイルスの感染拡大は、プロの人たちにとっても仕事が減少する一大事となった。全体としてはユーザからの需要が微妙に下がりもしたが、プロを獲得する上でプラスに働いた。減った分の仕事を補おうと、例えば、地方の工務店などがオンラインでも集客したいと考え、Zehitomo に多く加入してくれた。どれだけ多くのプロをオンラインに連れてこれるかがカギだ。(Fisher 氏)

Zehitomo の昨年1年間の取扱高は100億円以上、プロ登録数は現時点で、のべ20万人以上(スキル種別1つへの登録を1人とカウントしているため、例えば、1人のプロが2つのスキルに登録している場合はのべ2人とカウントされる)に達した。直近の15ヶ月間で、プロ登録数が5万人増えた計算だ。

Fisher 氏によれば、さまざまなフリーランサーが活躍するこの業界の規模は、合計すると年間30兆円規模とされる外食産業に匹敵するという。「くらしのマーケット」をはじめ、広義において競合と目されるスタートアップの快進撃は相次ぐが、市場が大きい分、レッドオーシャン化はしていないと言い切る。むしろ、どれだけプロをオンライン化するか。Fisher 氏は Netflix を例に挙げて説明してくれた。

Netflix は最初、DVD の宅配サービスからスタートした。それが今ではストリーミングの方が事業の中心になっている。カメラマン・ヨガ講師・英語講師・トレーナーなど、こういったプロを探すのも今後はオンラインでというのが常態化していくと思う。Zehitomo ではオンライン AI マッチングでこれを実現し、市場全体の効率化が進むのを後押ししたい。(Fisher 氏)

今回新たに参加した投資家のうち、三菱地所とは、同社が東京駅日本橋口前で再開発施行者として取り進めている「東京駅前常盤橋プロジェクトA棟1」(2021年6月末竣工予定)のオフィス就業者にサービスの実装を目指すほか、三菱地所の開発・運営管理するオフィスビルでの協業を進めるという。家庭のみならず、オフィスでのプロ需要(例えば、オフィススペースを使ったヨガレッスン、英会話レッスンなど)も取り込もうという戦略だ。

Zehitomo は今朝7時からオンライン開催される「Morning Pitch(デロイト トーマツ ベンチャーサポート、野村證券主催)」で冒頭に登壇する予定。本稿をリアルタイムで目にした読者には、こちらも楽しんでいただきたい。

----------[AD]----------

エルピクセル、元取締役が約30億円横領容疑で逮捕——事業継続に向けサイバーダインやジャフコらが追加支援、TomyK鎌田氏も代表取締役に

SHARE:

フジテレビや共同通信の報道によれば、会社の口座からおよそ29億円を着服した疑いで、エルピクセル元取締役の志村宏明容疑者が逮捕された。逮捕容疑は2018年4月~2019年1月、会社の口座から複数回にわたり、自身の口座に計約29億4千万円を送金・横領した疑い。志村容疑者は当時、経理担当者として会社の資金を1人で管理しており、着服した金の大半を FX 取引に充てていたとされる。 着服金額は最終的に33億…

医療画像診断支援技術「EIRL(エイル)」
Image credit: Lpixel

フジテレビ共同通信の報道によれば、会社の口座からおよそ29億円を着服した疑いで、エルピクセル元取締役の志村宏明容疑者が逮捕された。逮捕容疑は2018年4月~2019年1月、会社の口座から複数回にわたり、自身の口座に計約29億4千万円を送金・横領した疑い。志村容疑者は当時、経理担当者として会社の資金を1人で管理しており、着服した金の大半を FX 取引に充てていたとされる。

着服金額は最終的に33億円余りに上るとみられ、警視庁は余罪を追及している。

エルピクセルは2014年3月、東京大学の研究室メンバー3名が設立した、ライフサイエンス領域の画像解析を手がけるスタートアップ。医療画像診断支援技術「EIRL(エイル)」の研究開発に注力し、東京大学や国立がん研究センターをはじめ複数の医療機関と連携。研究者を対象とした AI を活用したクラウド型画像解析プラットフォーム「IMACEL(イマセル)」、科学論文の不正画像自動検出システム 「ImaChek(イマチェック)」なども開発している。

エルピクセルは2018年10月、CYBERDYNE(東証:7779)、テクマトリックス(東証:3762)、富士フイルム(東証:4901)、SBI インベストメント、CEJ キャピタル(CYBERDINE の CVC)、ジャフコ(東証:8595)から約30億円を調達、2016年10月にジャフコ、Mistletoe、東レエンジニアリング、個人投資家から約7億円を調達していた。エルピクセルの売上高は不明だが、調達金額の大部分が横領された可能性がある。

なお、この事態を受けてエルピクセルはこれまでの対応を声明で明らかにしている。経営執行体制の強化に向け代表取締役を2名体制とし、創業者で従来からの代表取締役である島原佑基氏に加え、エルピクセル起業時のメンターだった TomyK の鎌田富久氏が代表取締役に就任。新任で常勤監査役を置いた。第三者割当とコンバーチブルノートにより、CYBERDYNE、ジャフコ、TomyK から約10億円調達したことも明らかになった。今後の事業継続に向けた資金不足を補うものとみられる。

<関連記事>

----------[AD]----------

集客・予約システムの「Coubic(クービック)」、オンラインレッスンの需要増に対応しZoom連携を開始

SHARE:

集客・予約システムの「Coubic(クービック)」を運営するクービックは、オンラインレッスンの需要増に対応し Zoom 連携を開始した。Zoom と API 連携可能なアプリ一覧「App Marketplace」上に Coubic が公開されており、Zoom の機能拡張で Coubic の利用が可能になる。 これまで Coubic の事業者が Zoom を使ってオンラインレッスンを提供する場合、双…

集客・予約システムの「Coubic(クービック)」を運営するクービックは、オンラインレッスンの需要増に対応し Zoom 連携を開始した。Zoom と API 連携可能なアプリ一覧「App Marketplace」上に Coubic が公開されており、Zoom の機能拡張で Coubic の利用が可能になる。

これまで Coubic の事業者が Zoom を使ってオンラインレッスンを提供する場合、双方の画面を往来し設定を行う必要があった。今回の連携により、事業者は Coubic 上の管理画面から Zoom のミーティングの作成ができ、予約者に自動で Zoom のミーティング ID を知らせることができるようになる。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、フィットネスやヨガのオンラインレッスンの需要が急増。Coubic でも従来からの対面型レッスン提供事業者のオンライン化に加え、オンラインレッスン事業者の新規参入により、提供数(=レッスン数)は今年2月から5月にかけ4倍以上に拡大した(実数は非開示)。今回、事業者の利便性を高めるため、Zoom 連携を図ることとなった。

Image credit: Coubic

Coubic は2014年4月にサービスをローンチ。180を超える業種にフリーミアムで集客や予約サービスを提供している。ネット予約決済、月謝集金、顧客管理などを一気通貫して提供できるのが特徴で、現在の事業者数は8万社以上(個人事業者を含む)。また、サービスを受ける消費者側の月間訪問者数は250万人以上となっている。新型コロナ対策での入店人数制限や感染発覚時の事後追跡のため、最近では顧客来店前に事前予約を取る事業者のニーズも取り込み始めた。

クービックは、2017年5月にグロービス・キャピタル・パートナーズ(以下、GCP と略す)と DCM から3億円、2015年4月に3.1億円、2014年4月に DCM と GREE Ventures から5,000万円を調達している。クービックにとっての外部調達金額の合計は、公表されているものだけで6.6億円となる。

2015年4月には、美容院、まつエク、ネイルなどのサロンの当日・直前予約アプリ「Popcorn」をローンチしていたが、サービスの伸び悩みなどから5年を経た先月シャットダウンした。この際、同社では Popcorn として蓄積された店舗情報、予約在庫のデータ、口コミ情報などを Coubic に移管し、今後、経営資源を Coubic の開発に注ぐとしていた。

----------[AD]----------

東大FoundX、スタートアップの基礎を学べるオンラインスクールを無料開講——東大IPCの協力で、修了者にはアイデア補助費用の提供も

SHARE:

東京大学産学協創推進本部のスタートアップ支援プログラム「東京大学 FoundX」は8日、スタートアップの基礎を学べるオンラインスクール「FoundX Online Startup School」の提供を開始した。MOOC(Massive Open Online Coursesite) 形式で提供される。FoundX が東京大学の卒業生・研究生・学生の起業を支援しているのと対照的に、このオンラインス…

ワイクル代表取締役の角征典氏、FoundX ディレクターの馬田隆明氏
Image credit: FoundX

東京大学産学協創推進本部のスタートアップ支援プログラム「東京大学 FoundX」は8日、スタートアップの基礎を学べるオンラインスクール「FoundX Online Startup School」の提供を開始した。MOOC(Massive Open Online Coursesite) 形式で提供される。FoundX が東京大学の卒業生・研究生・学生の起業を支援しているのと対照的に、このオンラインスクールでは、これから起業を考える人やスタートアップに新たに入社した従業員を主な対象としている。希望者は誰でも、デスクトップ、タブレット、モバイルで無料利用が可能だ。

FoundX Online Startup School のコンテンツは、FoundX ディレクターの馬田隆明氏と、アジャイル開発やリーンスタートアップの組織導入コンサルティングを行うワイクル代表取締役の角征典氏が開発。二人は共にスタートアップに関連する著書を複数執筆している。一般的な MOOC の修了率は10%以下とされるが、このオンラインスクールは修了よりも多くの人にスタートアップの〝パターン〟を知ってもらうことに主眼を置いており、馬田氏は「チラッとでもいいので、多くの人に気軽に見てほしい」と話した。

Image credit: FoundX

FoundX Online Startup School の動画では、ナレーションに音声合成を採用。これは今後のコンテンツ更新や差替を容易にすることを念頭に置いているためだ。FoundX はかねてから、Y Combinator の Startup School、Andreessen Horowitz、Sequoia Capital の記事翻訳などで構成される「FoundX Review」を公開しており、感想を投稿する機能を追加するなど、受講者同士のインタラクションが生まれるようにしている。オンラインスクールでも将来、同様のコミュニティの醸成が期待される。

FoundX では、FoundX Online Startup School の開始を記念して、7月31日までにコースを修了した人の中から最大10名に10万円のアイデア補助費用を提供するとしている。これは、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)により提供されるもので、スクール修了者のうち、FoundX と東大 IPC の共同プログラムへの参加者・登録者のみが対象となる。

FoundX では、東大の卒業生・在学生の起業家が無償で使える起業支援施設を展開している。昨年2月にオープンした第1号施設に加え、今年4月に第2号施設も開設された。現在募集中のバッチの締切は6月10日。従来は、入居するスタートアップの資金調達額が1,200万円以下である必要があったが、市場動向に対応して、今回募集から資金調達額が3,000万円以下のスタートアップあれば入居対象に含まれるよう条件を拡大した

----------[AD]----------

PR Table、企業版タレント名鑑を目指しサービスを「talentbook」にリニューアル&リブランド——既存投資家4社から資金調達も

SHARE:

PR Table は8日、同社が運営してきた企業ブランディング SaaS「PR Table」を「talentbook」にリニューアル及びリブランドした(社名はそのまま、サービス名のみのリブランド)。社員にフィーチャーしたコンテンツが増えていることを反映してのものだ。今回、既存投資家から資金調達したことも明らかになった。 直近の調達ラウンドに参加したのは、STRIVE(以前の調達時は GREE Ve…

Image credit: PR Table

PR Table は8日、同社が運営してきた企業ブランディング SaaS「PR Table」を「talentbook」にリニューアル及びリブランドした(社名はそのまま、サービス名のみのリブランド)。社員にフィーチャーしたコンテンツが増えていることを反映してのものだ。今回、既存投資家から資金調達したことも明らかになった。

直近の調達ラウンドに参加したのは、STRIVE(以前の調達時は GREE Ventures)、三井住友海上キャピタル、UB Ventures、みずほキャピタルの4社。同社にとっては2018年11月の4.2億円、2017年9月の1.5億円、2016年10月の3,000万円に続くものとなる。前回までの累計調達額は約6億円。ラウンドステージは不明。今回調達額は非開示だが、数億円程度と見られる。

Image credit: PR Table

PR Table は2014年12月、オズマピーアールやレアジョブ(東証:6096)出身の大堀航氏・大堀海氏兄弟らにより設立。企業や団体の広報担当者や採用担当者らがブランディングなどを意図して、自社に関する感情のこもったメッセージを対外的に発信できる Web サービスとして PR Table を2015年12月に開始した。旧 PR Table は当初、企業のマーケティングや人事部門が採用活動を支援する目的で使われてきたが、ユーザ企業の規模が大きくなるにつれ、次第に社内外への文化浸透というミッションを負う事例が増えてきた。

サービス開始から4年半を経て、ユーザ数は100社強にまで増えた(無料ユーザも含めると約1,000社)。大企業ユーザの中には、マーケティング部門や人事部門ではなく、部署横断で全社的な社内外のコミュニケーションやブランドを統括する部門も増えつつある。PR Table では情報発信だけではなく、発信された社内外の反応の診断などにも着手、今後はユーザ企業の PDCA を含め、より効果的な文化浸透活動を支援する。

Image credit: PR Table

PR Table では talentbook を社員にスポットライトを当てた「企業版タレント名鑑」と位置付けているが、社員にとっては、「新しい名刺データ」とも位置づけられる。つまり、これまでは初対面の相手には、名刺のやりとりを皮切りに自己紹介することから関係性を構築していたわけだが、その機能の多くをオンラインに担わせることが可能になる。ビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」に代表されるように、ポストコロナ時代においては、誰かのバックグランドを知ってから、その人にコンタクトする事例は増えるだろう。talentbook にとっても、時世は追い風と働くかもしれない。

企業ブランディングにはいくつもの手法がある。PR Table はその一つを基幹サービスの talentbook と位置づけ、社員をフィーチャーしたものに具現化したことで、今後、企業ブランディングに必要な新たな SaaS を立ち上げたり、他社と提携したり、他社を買収したりする可能性も考えられる。

----------[AD]----------

香港発のイベント管理スタートアップEventXtra、コロナ対応でバーチャルイベント環境にピボット——UBVから資金調達、中国イベント大手と提携

SHARE:

新型コロナウイルスの蔓延が、追い風となったスタートアップも、また、向かい風となったスタートアップもある。3蜜を誘発する可能性のあるカンファレンスや大型イベントはその多くが中止または延期され、そのような運営を効率化するスタートアップも少なからず影響を被っているはずだ。香港の EventXtra も例外ではない。 EventXtra は、香港を拠点とするイベント管理システムを提供するスタートアップだ。…

オンライン記者会見に臨んだ EventXtra の共同創業者。
左から: Sum Wong 氏、Angus Luk 氏

新型コロナウイルスの蔓延が、追い風となったスタートアップも、また、向かい風となったスタートアップもある。3蜜を誘発する可能性のあるカンファレンスや大型イベントはその多くが中止または延期され、そのような運営を効率化するスタートアップも少なからず影響を被っているはずだ。香港の EventXtra も例外ではない。

EventXtra は、香港を拠点とするイベント管理システムを提供するスタートアップだ。イベントを開催したときに発生する細々とした作業をシステム化しており、イベントの参加者への案内の送付、参加者の受付、参加者名簿の公開、名刺の交換、調査やアンケートができる。

hket(香港経済日報)によれば、EventXtra を使うイベントオーガナイザーの9割以上が中止または延期を余儀なくされ、EventXtra の第1四半期の売上高は前年同期比で半減したことが明らかになっている。香港を含むアジア全域でも新型コロナウイルスのピークは超えたとみられるが、今後、イベント業界に従来のような勢いが戻るかどうかは不透明だ。

EventXtra のバーチャルイベントプラットフォーム
Image credit: EventXtra

EventXtra は3月末、カンファレンスや大型イベントのバーチャル開催を可能にするバーチャルイベントプラットフォームのβ版を発表している。このプラットフォームでは、テレビカンファレンスやライブブロードキャストだけでなく、広告バナー、セミナー室、出展者ブースなどを設置でき、イベント主催者がリアルの展示会のような体験をオンラインを開催することができる。EventXtra では、今年第2四半期の売上高で、第1四半期の損失を補填できることを期待している。

EventXtra はまた、ユーザベース(東証:3966)傘下の UB Ventures から資金調達、また、中国のイベントマーケティング大手 Pico(筆克、香港証取:752、タイ証取:PICO)のデジタル部門 Pico X と提携したことを明らかにした。詳細については現時点で不明。それぞれの提携関係を活用し、日本市場と中国市場への展開加速を狙う。

EventXtra は、香港のスタートアップハブ Cyberport(数碼港)や香港の起業家兼エンジェル投資家の Carman Chan 氏や彼女のアーリーステージ向けファンドである Click Ventures の支援を得て2012年に創業(一部資料では2013年)。2016年には台湾のアクセラレータ AppWorks(之初創投)の第13期に、2017年には 500 Startups の第17期に採択された。これまでに WebSummit や RISE といったテックカンファレンスのイベント管理を支援したほか、日本では Infinity Ventures Summit のイベント管理に利用されている。

<参考文献>

----------[AD]----------

フィンランドの連続起業家が仕掛けるのは、WebサイトUX分析・改善提案ボット——本田圭佑氏や元コネヒト島田達朗氏らから資金調達、本格始動

SHARE:

フィンランドの首都ヘルシンキと言えば、Startup Genome が毎年発表する「Global Startup Ecosystem Report」で「世界で最も起業しやすい都市」として常々上位にランク入りを果たし、SLUSH に代表されるスタートアップイベントが開催されるなど、起業と結びつきの強い街である。日本でも、フィンランドのインキュベータ/アクセラレータ「Startup Sauna」が過去…

日本語化された Attractive.ai(準備中)
Image credit: Attractive.ai

フィンランドの首都ヘルシンキと言えば、Startup Genome が毎年発表する「Global Startup Ecosystem Report」で「世界で最も起業しやすい都市」として常々上位にランク入りを果たし、SLUSH に代表されるスタートアップイベントが開催されるなど、起業と結びつきの強い街である。日本でも、フィンランドのインキュベータ/アクセラレータ「Startup Sauna」が過去に何度かピッチイベントを東京で開催したことがある。

そんなフィンランドで、Kristoffer Lawson 氏は有名な連続起業家だ。2008年には仲間同士でプールした資金の管理サービス「Scred」をローンチ。N26 や Revolut が事業を始める数年以上前にチャレンジャーバンク「Holvi」を創業し、2016年にスペインの金融大手 BBVA(Banco Bilbao Vizcaya Argentaria)に売却・イグジットした。それ以外にも、友達と繋がれる小型コンピュータ「Solu」で注目を集めている

Lawson 氏は日本やフィンランドの投資家から資金を調達、新サービスを本格稼働する。彼が次に仕掛けるのは、Web サイトの UI/UX だ。Attractive.ai は URL を入力するだけで、人工知能がヒューリスティックモデルを活用、コンピュータビジョン(画像解析)や言語解析などにより、Web サイトの UI/UX を評価してくれるプラットフォームだ。4日、同社はシードラウンドで100万米ドルを資金調達したことを明らかにした。

共同創業者兼 CEO Kristoffer Lawson 氏

Lawson 氏は合気道を習うなど日本文化にも造詣が深く、日本の投資家や起業家にも友人が多い。今回のラウンドはフィンランドのアーリーステージ VC である Superhero Capital がリードインベスターを務め、プロサッカー選手で複数のファンドを通じて日本内外のスタートアップに出資する本田圭佑氏、コネヒト(2016年に Supership、2019年に Supership の親会社 KDDI が買収)の共同創業者で元 CTO の島田達朗氏、デンマークのギャンプル業界情報サイト BetXpert(2017年に Raketech が買収)の創業者 Tue Lumbye 氏、フィンランド・トゥルク大学教授の Jaakko Salminen 氏 が参加した。

今回資金調達とあわせて、Attractive.ai はサービスをリニューアルし、まもなく英語以外の初の外国語として日本語のサポートを開始する予定。Lawson 氏(CEO)に加え、Attractive.ai の共同創業者には、自らも複数の起業支援活動に携わる Marc Salas Martínez 氏(COO)、毎冬極寒のバルト海の中でピッチする「Polar Bear Pitching(北極熊ピッチ)」で北極熊 MC を務める Jason Brower 氏(CTO)らが名を連ねる。

フリーミアムで提供される Web サイトの UI/UX 改善提案サービス

Web サイトの訪問数ランキングを見られる Amazon 傘下の Alexa Traffic Rank やイスラエルの SimilarWeb よろしく、Attractive.ai は URL を入力するだけで、当該の Web サイトについて UI/UX 観点からの評価スコアを得られるフリーミアムサービス。最低限の改善すべき点も提示され、希望すれば、さらに詳細な改善点が記された PDF のレポートも送られてくる。Web サイトのレスポンススピード、埋め込まれたコードの良し悪し、SEO 評価など見栄えや操作性など全てを網羅できるのが特徴だ。

ユーザが Web サイトを登録しておくと、Poe と名付けられた AI は定期的に巡回して UI/UX が劣化したときにその改善点を適宜指摘してくれる。モニタリング頻度や解析の度合い、モバイルサイトのレイアウトチェックやウォークスルーでの改善点コンサルティングなど、サポート内容に応じてサービスは有料で提供される

テスラの Web サイトを Attractive.ai が評価したレポート。
モバイル参照時、「ORDER NOW」のボタンのクリック可能領域が小さ過ぎるとコメント。
このレポートも日本語で提供されるようになる予定だ。

フィンテックやハードウェアスタートアップを手掛けた Lawson 氏が今回 Web サイトの UI/UX をテーマに選んだことについて、BRIDGE のインタビューに次のように語ってくれた。

私の家族のバックグラウンドに、アーティストが多いことも影響しているかもしれない。アート、デザイン、テクノロジーを(一つずつではなく)総合的に改善できるものを作りたかった。(Holvi など今までのプロダクトと同じく)このサービスも、自分が使いたいものを世界に届けたいと思い作った。

日本のデザインは歴史的に素晴らしいものが多い。でも、オンラインのデザインはそうでもない。ノルディックデザインの良い部分を Web サイトに適用し、日本のおもてなし文化を Web サイトに届けられたらよいと思っている。日本市場への進出にあたっては、さまざまなパートナーと協業する。

Attractive.AI で、UI/UX デザイナーの仕事はどう変わるのか?

Web サイトを運営していると「おたくの Web サイトを評価しました。スコアが××点だったので改善しませんか?」というメールが送られてくることが時々ある。送り主は概ね、どこかの Web インテグレーション会社だ。「あなたの家の前を通ったら、たまたま外壁が汚れていたので、これを機にリフォームしませんか?」と工務店に飛び込み営業されている感覚に近い。いずれも少し荒手な営業手法だと思うが、令和の時代でもこういうプッシュは一部で機能するようだが、それと対照的に Attractive.ai はオプトインなアプローチで受け入れやすい。

さて、オックスフォード大学教授の Michael Osborne 氏らが2013年に発表した論文「あと10年で消える職業・なくなる仕事(The Future of Employment: How Susceptible are Jobs to Computerisation?)」には、消える職業の中に UI/UX デザイナーは含まれていない。Attractive.AI が提供する機能も評価と改善点の指摘までで、その改善点の実装は人がやることになる。Attarctive.AI の登場で UI/UX デザイナーの仕事はどう変わるのだろう?

もちろん、影響を受ける UI/UX デザイナーや Web インテグレータもいるだろう。でも、彼らも Attractive.AI のユーザになるかもしれない。我々のサービスを活用することで、顧客により良い提案を効率よく届けられれば、顧客はさらに満足してくれる。

また Attractive.AI の主要なターゲットは Web サイトを持つスタートアップや中小企業だ。従来なら、良質な UI/UX を維持するためには、安くない給料を払って社内に UI/UX デザイナーを抱える必要があった。 Attractive.AI を使えば、そんなにコストをかけられない企業でも、良質の UI/UX を顧客に届けられるようになる。(Lawson 氏)

以前の Holvi の時もそうであったように、Lawson 氏が手がけるビジネスは、その業界を変えるべく誰よりも先んじて世に出されることが多い。これがビジネス的に吉とで出るか凶と出るかは神のみぞ知るわけだが、働き方改革が叫ばれる日本市場においても健闘を祈りたいところだ。

テック大手やスタートアップ各社からは、スケッチやハンドライティングした図から Web サイト用にコーディングしてくれる AI ツールも複数提供されている。Attractive.AI やこれらのツールが、UI/UX のデザイナーの仕事の進め方をどのように変えていくのか興味深い。

<参考文献>

----------[AD]----------