Paul Sawers

Paul Sawers

ロンドンを拠点に活動するテクノロジー・ジャーナリスト。2010〜2014年、The Next Web で書くべきすべてのことを書いていた。VentureBeat では、ヨーロッパに焦点を当てつつ、世界中のニュース、スタートアップ、テックを取材。

執筆記事

2020年バーチャルイベント総括:体験企業が語る「ハイブリッドへの移行」(4/5)

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質をどう担保する (前回からのつづき)Kleiner Perkinsにてイベントプラットフォーム「Welcome」のシリーズA投資ラウンドを主導したIlya Fushman氏は2020年以前にここまで危機的にイベントにてリモートのオーディエンスのことを考える必要が生まれるとは思ってもみなかったと語る。 「パンデミックが発生したことで、対面イベントと同等の品質と交流の機会を持つバーチャルイベントを開…

質をどう担保する

(前回からのつづき)Kleiner Perkinsにてイベントプラットフォーム「Welcome」のシリーズA投資ラウンドを主導したIlya Fushman氏は2020年以前にここまで危機的にイベントにてリモートのオーディエンスのことを考える必要が生まれるとは思ってもみなかったと語る。

「パンデミックが発生したことで、対面イベントと同等の品質と交流の機会を持つバーチャルイベントを開催しなければならないというプレッシャーが生じました。そしてリモートの現実が徐々に落ち着きソーシャル体験がバーチャルとなるにつれ、二つの事実が明確になってきました。1つ目は世界がより遠隔地になりこれからも分散化は続くということ、2つ目はこの新しい世界には、私たちがつながり続けるための質の高いバーチャル体験が必要だということでした。確かにパンデミックはバーチャルイベント参加者の好みを期待に押し上げました。しかし、これはそもそも時間の問題だったのです。私たちの働き方はすでにリモート化が進んでいたのです」。

混沌とするフィールドの中、Welcomeはエンタープライズの利用に舵を切っている。つまり、イベントごとや参加者ごとに課金するのではなく、企業との年間契約の方法を選んだのだ。彼らは企業が会議やラウンドテーブル、タウンホールなどあらゆる場面で利用してくれることを期待している。これを実現するためにWelcomeは、ブラウザ上での「HD放送スタジオ」というポジショニングを目指して「Appleのキーノートのような体験を誰でもできるようにしたい」と目論んでいる。WelcomeのCEO、Roberto Ortiz氏はこう説明する。

「まるで映像のコントロールルームから、スクリーン上に美しいオーバーレイを重ねたり、事前に収録したコンテンツを織り交ぜたりするなど、利用企業はイベント体験のさまざまな側面を管理することができます。ユーザーはインタラクティブなテレビ番組のようなハイエンド体験を生み出しており、A/Vチームや制作スタッフが舞台裏にいなくても、リアルタイムで視聴者の投票や質問をまとめて実施することができるのです」。

Welcomeのグリーン・ルーム

Ortiz氏はバーチャルイベントスペースで事業展開している他の企業と同じく、2020年にイベントを完全にバーチャル化した顧客から得ているフィードバックは「物理的なイベントを後ろポケットに入れている」ことだと指摘する。

「圧倒的に多くのお客様から、今後はハイブリッドイベントに移行したいとの声をいただいています。バーチャル化することでより多くのオーディエンスにリーチし、より強力なエンゲージメント分析を行い、最終的にはイベント後の顧客により良いサービスを提供することが可能になりました。COVID-19はバーチャルイベントとハイブリッドイベントが、物理的なイベントよりもわずかなコストで多大なROIを提供してくれることを証明したのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年バーチャルイベント総括:Hopin躍進の原動力「1対1マッチング」のアイデア(3/5)

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まさにドンピシャのタイミング (前回からのつづき)躍進したイベントプラットフォーム「Hopin」の特徴の1つが1対1のマッチングだ。参加者は専用のネットワーキングエリアで、参加者はスピードデートのように時間を決めてマッチングをする。HopinのCEOであるJohnny Boufarhat氏は、先月VentureBeatに、これを「チャットルーレット」と呼ぶ人もいると語った。 Paul Murphy…

まさにドンピシャのタイミング

(前回からのつづき)躍進したイベントプラットフォーム「Hopin」の特徴の1つが1対1のマッチングだ。参加者は専用のネットワーキングエリアで、参加者はスピードデートのように時間を決めてマッチングをする。HopinのCEOであるJohnny Boufarhat氏は、先月VentureBeatに、これを「チャットルーレット」と呼ぶ人もいると語った。

Hopinを躍進させた1対1チャットルーレット

Paul Murphy氏はロンドン拠点のVC、Northzoneのジェネラルパートナーで、2020年に3つの別々の資金調達ラウンド(シード、シリーズA、シリーズB)にまたがり、自信を持ってHopinに投資している。

HopinはシードラウンドとシリーズBラウンドの間にあった8カ月のパンデミック期間中、従業員8人と5,000人のユーザーから200人の従業員と350万人のユーザーに一気に成長した。Murphy氏は「驚異的な飛躍であり、Hopinがいますぐどうこうなることはない」と語る。Hopinはまさに適切なタイミングに適切なプロダクトを用意していたことになる。彼はこう続ける。

「何年も前から、イベント主催者は自分たちの将来をデジタルファーストの世界に適合させる必要があることを認識していました。当然ながら、世界的な感染症拡大はこれを加速させましたが、ハイブリッドなイベントフォーマットの旅はすでに始まっていたのです。一方的で受動的なウェビナーはすぐに人気を失い、物理的な業界イベントの多くは本来の魅力を失いつつありました。最も成功している新進気鋭のプラットフォームは、エンゲージメントとユーザーとのインタラクションにフォーカスしていることで、これtまでの単なるビデオツールを凌駕しているのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年バーチャルイベント総括:2年の収益目標を数カ月で達成したHubilo(2/5)

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すべてはリモートに (前回からのつづき)ビジネスの現場がリモートでのイベントやミーティングを受け入れる準備ができていることを示す兆候はあった。多くのクラウドベースのコミュニケーションコラボレーションツールはCOVID-19以前から、至るところで示されていた「差し迫った兆候」に対応するに十分なトラクションを得ていた。 Zoomは2019年のIPO以来、すでに少なくとも150億ドルの価値に達しており、…

バーチャルイベントプラットフォームのHubilo/Image Credit : Hubilo

すべてはリモートに

(前回からのつづき)ビジネスの現場がリモートでのイベントやミーティングを受け入れる準備ができていることを示す兆候はあった。多くのクラウドベースのコミュニケーションコラボレーションツールはCOVID-19以前から、至るところで示されていた「差し迫った兆候」に対応するに十分なトラクションを得ていた。

Zoomは2019年のIPO以来、すでに少なくとも150億ドルの価値に達しており、ビデオネットワーキングツールとしては相当な数字だった。さらにその数字はロックダウン中のピーク時には1,600億ドル以上に爆発し、石油とガスの巨人Exxon以上の時価総額を獲得したのだ。

代替手段がほとんどないことから、大規模な年次カンファレンスをインターネットに移行することは必然のこととなった。そして投資家のピッチ、スタートアップのアクセラレーター、オールハンズミーティング、ハッカソン、顧客との対話など、あらゆるイベントは、それに追従せざるを得なかったのだ。COVID-19はそうした人々のリクエストに応じてあらゆる物事を加速させた。Mohapatra氏はこう続ける。

「私たちはかなり前から、あらゆる形態のリモートコラボレーションやリモートワークツールについて深く検討しており、論文を作成していました。しかし、顧客、従業員、コミュニティとの関わりの中核となるツールとしてのバーチャル会議やイベントは、これほど急速に成長するとは思っていませんでした」。

MicrosoftのCEOであるサティア・ナデラ氏は、4月に行われた四半期の決算説明会で、新たな「リモート・エブリシング」について言及し、たった2カ月で2年分のデジタルトランスフォーメーションを実現したと付け加えている。

「リモートでのチームワークや学習から営業やカスタマーサービス、重要なクラウドインフラやセキュリティに至るまで、私たちは日々お客様と一緒に仕事をしており、お客様がリモートすべての世界に適応し、ビジネスにオープンであり続けることができるよう支援しています」。

Hubilo(訳註:オンラインイベントのスタートアップ)は3月に20日間の目まぐるしい「Hail Mary(訳註:アメフットの苦しい終盤で投げるロングパスのこと)」のピボットを成功させ、年末までに組織を30人から100人以上に拡大させた。たった数カ月で当初の2年間の収益目標を達成したのだ。

Mohapatra氏は「サティヤ氏の予言はまさにHubiloにも的中したんですよね」と振り返る。

バーチャルイベントの「強制的な受け入れ」は結果的に核心的な利点を強調することに成功した。特にやはり優れているのはオフラインであれば非常に多くのリソースを必要とするレベルに簡単に拡大・スケールさせることができる、という点だ。Hubiloの共同設立者でCEOのVaibhav Jain氏はこの点をこう指摘する。

「大きなイベントに参加する人が増えています。これはイベント主催者、スポンサー、出展者にとって無視できない規模です。物理的なイベントを成功させるためには人手が必要でしたが、今ではバーチャルなイベントを成功させるために必要なのはたった数人のメンバーと技術的なプラットフォーム、そしてマーケティングだけなのです」。

Jain氏によると物理的なイベントがどうなるかに関わらず、すべての企業はバーチャルイベント戦略を今後も進めてることになるだろうと予測する。これはスケーラビリティに起因する部分もあるが、それよりもオンラインイベントがオフラインイベントと比較して、エンゲージメントやセールスリード、ネットワーキングなどの測定可能なデータを豊富に蓄積できる点が大きい。彼はこう続けた。

「2020年は、パンデミックの影響で多くの物理的なイベントがオンライン化された年でした。2021年は多くの新しいバーチャルイベントが初めて登場する年になるでしょう。大規模なイベントでは物理的なイベントと仮想的なイベントの両方の選択肢がありハイブリッドなものになるはずです」。

Hubiloはすでにいくつかのクライアントを対象としたハイブリッドイベントを開催している。Jain氏は、チケット価格はバーチャルイベントの方が低い傾向にあり、オンラインとオフラインでの一般的な設定は異なると説明する。例えばデジタルイベントは通常、物理的なイベントよりも多くのスポンサーを抱え、より多くの録画コンテンツを使用するといった具合だ。

オンラインイベントでは、オフラインでは難しい機能や機能を導入することもできる。例えば、参加者はセッションの視聴、バーチャルブースへの訪問、仲間の参加者へのメッセージ送信など、Hubilo内での「エンゲージメント」アクションを完了させることでポイントを獲得できる。最もエンゲージメントが高かった参加者は賞品を獲得することができるのだが、このようなゲーミフィケーションは参加を促進させるため、Hubiloで最も利用されている機能の一つになっているという話だった。

Image : Hubiloの参加者ボード

Hubiloはこの「データ」がイベント主催者を勝利に導くとその役割を強調する。つまり、すべてのものがより測定可能で追跡可能になるからだ。これにより、オンラインとオフラインの隔たりを埋める多くの新機能や付加価値ツールへの扉が開かれることになるだろう。Jain氏はHubiloの今後の展開をこう語る。

「(参加の状況を示す)エンゲージメント・レイヤーの上にこれらを解析するインテリジェンス・レイヤーを用意しています。今後はイベント主催者がオフラインのイベントでも情報をダッシュボードに追加することができるようになるので、そうなれば物理的なイベントや仮想的なイベント、ハイブリッドなイベントすべてをひとつのソースでまとめることができるようになります」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年バーチャルイベント総括:必然の変化と大型調達スタートアップたち(1/5)

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Lightspeed VentureのHemant Mohapatra氏はVentureBeatのインタビューでこう語っている。 「人間というものはほんとうに怠惰なものだと思います。チャンスさえあれば、AからBへの最短の近道を探し出そうとするんですよね」。 パンデミックによって明らかになったバーチャルイベントの可能性とはどんなものなのか、そしてそれは世の中の考え方に永続的な変化をもたらすか、という…

Photo by C Technical from Pexels

Lightspeed VentureのHemant Mohapatra氏はVentureBeatのインタビューでこう語っている。

「人間というものはほんとうに怠惰なものだと思います。チャンスさえあれば、AからBへの最短の近道を探し出そうとするんですよね」。

パンデミックによって明らかになったバーチャルイベントの可能性とはどんなものなのか、そしてそれは世の中の考え方に永続的な変化をもたらすか、という質問に答えてのことだ。

Mohapatra氏はインドを拠点とするVC企業のパートナーであり、かつてはGoogleやAMDといったテック企業で取引を行っていた。メンローパークを拠点とするLightspeedはSnap、Grubhub、AppDynamics、Mulesoftなど多くの著名なスタートアップを支援してきた。今年投資したHubiloは物理イベントから仮想イベントにピボットしたスタートアップで、その後成功をつかんでいる。

Hubiloのストーリーは2020年、おなじみのものとなった。新型コロナウイルスの危機の直前に、多くの未熟なバーチャルイベントスタートアップが市場に出たが、彼らの先見の明のある動きが迅速な採用と大規模な成長につながった。他のスタートアップの設立者たちは予兆を感じ取って「pivot or die」の瀬戸際でうまく立ち回ることができた。

イスラエルのイベント技術スタートアップのBizzaboは、オンラインイベントをサポートするためにモデル変更を行い、Insight Partnersがリードする資金調達ラウンドで1億3,800万ドルを確保した。他にはWelcomeと呼ばれるY Combinatorのプログラムを卒業したての設立まもないスタートアップが、レストラン向けソフトウェアから方向転換し、質の高いバーチャルイベントの提供に注力することを決めた。WelcomeはKleiner Perkinsを含む著名な投資家から1,200万ドルを確保した。

スタートアップの状況をひと目見れば、投資家も分け前を求めて同様に這い上がろうとしていたことが分かる。11月、Hopinは今年初めのシードラウンドでの650万ドルシリーズAラウンドの4,000万ドルに続いて、評価額21億ドルでなんと1億2,500万ドルを調達した。Run The Worldは2月にシードラウンドで430万ドルを調達した後、1,080万ドルを確保している。一方Airmeetは1,200万ドルを調達し、Wonderは1,100万ドルを調達した。これらのスタートアップは総じてAndreessen Horowitz、Founders Fund、Sequoia、Accel、IVP、Tiger Globalなどの著名な投資家の注目を集めた。

バーチャルイベントは2020年だけのものではないが、ミーティングやイベントなどの機能をオンラインで実現するというビジネス界のニーズによって動きが加速したことは明らかだ。だがMohapatra氏によると、ある時点でこうした変化が必ず起こることは、過去数十年の間に他の業界で起こった変化から証明されているという。

Mphapatra氏はVentureBeatにこう語った。

「ここ数年間で、ほんの10〜20年前には想像もできなかった多くのことがオンラインに移行してきました。単に少ない労力で同じだけのメリットを提供するという問題なのです。

私がAMDでエンジニアを始めてまもない頃、営業部の同僚たちはオースティンからサンフランシスコやニューヨークへと飛び回り、取引を成立させ、署名をもらって握手していました。それが今や、Reliance JIOが純粋にオンラインのみで300億ドルから400億ドルの資金調達ラウンドを完了しています。

愛や絆は常にリアルな世界にあると私たちは信じてきましたが、今やパートナーをオンラインで見つけるためのプラットフォームがたくさんあります。同じようなことが他の業界でも起こっています。たとえば教育では、教師と生徒の関係はオンラインへと効果的に移行しています」。

Lightspeed Venture Partners IndiaのHemant Mohapatra氏

2020年、世界的なパンデミックが多くのビジネスを混乱させた。1兆ドル規模のグローバルイベント産業も確実にそのひとつだ。MWCE3のような主要なカンファレンスは国々がロックダウンされたためにキャンセルせざるを得なかった。数週間かけて世界が落ち着きを取り戻すにつれて、バーチャルイベントはゆっくりと「ニューノーマル」として浮上し、中小企業も大企業もオンラインへと移行した

だがイベントの未来はどうなるだろう?元に戻るのだろうか、それとも世界規模のパンデミックは消えない爪痕を残すのだろうか?VentureBeatでは、2020年に起こった進化と未来がハイブリッドになる理由について最前線の設立者と投資家に話を聞いた。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Alphabet/Googleのケース(4/4)

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Microsoft ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点) (前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、デー…

Microsoft

ADRM Software(データモデリング/1999年設立/ネバダ拠点)

(前回からのつづき)純粋なAI買収ではないものの、ADRM Softwareは大規模な業界特化型データモデルのプロバイダとしてリーダー的存在であり、データはAIを支えるものとして欠かせない。MicrosoftによるとADRMのデータモデルをAzureからのストレージとコンピューティングに組み合わせ、データレイクの作成をサポートする予定だ。ADRMによると、この統合は「最新のデータウェアハウス、次世代分析、AI、機械学習を強化する」という。

Orions Systems(コンピュータビジョン/2012年設立/ワシントン州スノコルミー拠点)

7月、Microsoftはワシントン州スノコルミーを拠点とするOrions Systemsを金額非公開で買収したことを発表した。Orions Systemsは2012年設立で、人間参加型の機械学習でトレーニングされたモデルを使って動画や画像を分析してデータを抽出するAIを取り入れたスマートビジョンシステムを作成している。MicrosoftはOrions Systemsの技術をDynamics 365のコネクテッドストアおよびMicrosoft Power Platformに統合する予定だと明かしている。小売業者などの組織が独自のAIモデルを構築・カスタマイズして、実店舗の「観察データ」からインサイトを得ることができるという。

Alphabet/Google

AppSheet(ノーコードアプリ開発/2012年設立/シアトル拠点)

1月、Googleはノーコードアプリ開発プラットフォームのAppSheetを買収したことを発表した。AppSheetは企業がコアビジネスのデータに接続されたアプリを作成することを支援する。AppSheetは、たとえばOCR(光学的文字認識)、予測モデリング、NLP(自然言語処理)など多くのAIスマートを提供しており、データ入力を迅速化し、ユーザーがどんな種類のアプリを構築したがっているかを明らかにする。GoogleによるとAppSheetはスタンドアロン製品として引き続き入手可能であり、「アプリ開発という分野を再考する戦略を補完」し、Google Cloudに統合される予定だ。

企業向けノーコードアプリ開発の「AppSheet」

あらゆるところにAIがある

今年行われたAI買収はこの他にも多数あった。クラウドコンピューティングプラットフォームのServiceNowは複数のAIスタートアップ獲得し、クラウド通信企業のRingCentralは会話型AIスタートアップのDeepAffectsを買収し、大手IntelはAIソフトウェア最適化プラットフォームのSigOptを取得している。他にも例はまだまだある。

Big5の動きを見れば現在需要のあるAI技術を概観できるだけでなく、AIが必要とされるセクターやニッチを明らかにもできる。そして、どれほど多くの新興テック企業が巨大企業の一員になることによってコンシューマーおよびエンタープライズの領域にまたがる何十億もの人々とのタッチポイントを得て製品開発を加速するチャンスをつかんだかーーあるいはまったく別のものに取り組むために製品を捨てたかーーを浮き彫りにしている。

Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Googleはスタートアップの技術を既存の製品やサービスのどこに組み込むかというビジョンを持って買収を行うことが多い。以前は明らかに新しいプロジェクト全域をカバーするタレントを望んでいた。だが結局は同じことだ。巨大なテック企業はこれまで以上に大きなAIタレントを求めている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Microsoftのケース(3/4)

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Apple Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点) (前回からのつづき)前Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる…

Apple

Camerai(コンピュータビジョンおよびAR/2014年設立/テルアビブ拠点)

(前回からのつづき)Tipitとして知られるCameraiは写真撮影用の深層学習およびコンピュータビジョン技術を開発しており、開発者がアプリにスマート画像処理を統合する手助けをしている。たとえば、人間の特徴や形態を検出し、エンドユーザーは髪の色やヘアスタイルを変えたり、肌の色を調整したりすることができる。

Camerai

AppleがCameraiを買収したことが判明したのは8月だったが、取引自体は2018年から2019年の間に完了しており、取引額は「数千万ドル」と報じられている。チームはすでにAppleのコンピュータビジョン部門に統合されているようだ。同テクノロジーはiPhoneのカメラで実用化されており、開発者は容易にAR機能をアプリに導入することができる。

Vilynx(AI動画検索/2011年設立/バルセロナ拠点)

Appleは、バルセロナを拠点として動画(映像と音声を含む)を分析して内容を「理解する」AI技術を開発するVilynxも買収した。Vilynxそのものは解散しているが、チームのメンバーの多くは(設立者も含め)Appleに所属しているとBloombergは報じている。Appleはバルセロナのオフィスをヨーロッパにおける主要なAI研究開発ハブの1つとして残すとのことだ。Appleがこの買収で得たタレントとテクノロジーをどのように活用するのかは明らかではないが、Vilynxがコンテンツからメタデータを抽出する方法は、Siriを介して動画の音声検索を行ったり、Apple TVでコンテンツのカテゴライズを行ったりする上で役立つはずだ。

Microsoft

Softomotive(RPA/2005年設立/ロンドン拠点)

厳密に言えばSoftomotiveはAI企業ではない。だがRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、構造化された入力とロジックが必要とはいえ、企業で反復的に行われるプロセスを自動化すると言う点でAIに非常に近いものと考えられる。RPAは20億ドル規模の産業である。MicrosoftはすでにいくつかのRPAツールや技術を同社のプラットフォームである「Power Automate」の一部として提供している。これが今年初め、金額非公開でロンドン拠点のSoftmotiveを突然買収した理由だ。

Softmotiveの画面

Microsoftによると、Softmotiveのデスクトップ自動化ツールをPower Automateに追加し、企業顧客に「独自の手頃な価格」で提供する予定だという。今のところ、Softmotiveはスタンドアロン製品として入手可能な状態だ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:AmazonとAppleのケース(2/4)

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Amazon Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点) (前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用…

Amazon

Zoox(自動運転車/2014年設立/サンフランシスコ拠点)

(前回からのつづき)買収に関しては、Amazonにとって今年はかなり静かな年だった。同社のM&Aは6月に自動運転車企業のZooxを買収したこと以外に発表がない。取引額は12億ドルと報じられている。自動運転車はAmazonの巨大な配送インフラストラクチャにおいて重要な役割を果たすはずだが、今のところZooxは消費者用の自動運転車の開発を続けている。Zooxは最近4人乗りのロボタクシーを発表している

自動運転車は多くの大手テック企業にとって主要な注力分野となっている。Googleの関連企業のWaymoがこの分野をリードしておりAppleは無人運転車の計画を強化していると報じられている。Amazonは自動運転車のスタートアップであるAuroraおよび電気トラック企業のRivian投資していた。Zooxが傘下に入ったことはうなずける。

Apple

Xnor.ai(エッジAI/2016年設立/シアトル拠点)

2020年、Appleは1月のXnor.ai買収を皮切りに多くのAIスタートアップを買収した。Xnor.aiはシアトルを拠点とし、スマートフォンやドローンのようなエッジデバイスにおけるAIの効果的な展開に注力するスタートアップだ。取引額は2億ドル相当と言われている。Appleにとって、ハードウェア全体にAIをデプロイする方法を改善したり、開発者向けのツールキット「Core ML 3」でエッジコンピューティングを強化したりする点で、Xnor.aiの買収にメリットがあることは明白だ。

Voysis(音声アシスタント/2012年設立/ダブリン拠点)

AppleはVoysisの買収によって音声アシスタント「Siri」の強化を図っている。Voysisはダブリンを拠点とするスタートアップで、特に「ブランドとユーザー間の豊かな自然言語のやりとり」のサポートに重点を置いており、モバイルデバイスで直接実行できる自然言語の会話型インターフェイスを構築している。この取引により、Appleの音声アシスタントはeコマースアプリ内でより便利なものとなるはずだ。

Voysis

Scout FM(AI対応ポッドキャスト/2017年設立/サンフランシスコ拠点)

近年、ポッドキャストはますます広がりを見せておりSpotify、Google、Appleはメディアに多額の投資を行っている。Appleがサンフランシスコ拠点のScout FMの買収を決定したことは理に適っている。同社はユーザーの聴取履歴に基づいてポッドキャストをキュレートすることに特化している。Appleがこの種のAIをどのように活用してポッドキャストの提案を改善するかは容易に想像がつく。(次につづく)

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2020年GAFAが買収した13のAIタレントたち:Facbookのケース(1/4)

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大手テクノロジー企業が何年もの間、製品の買収やアクイ・ハイヤーを通して一流のテクノロジータレントを奪ってきたことは周知の事実だ。実際、FTC(連邦取引委員会)も現在、独占禁止法調査を行っている。Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Alphabet(FAAMG)が最高の技術者の目の前に数百万ドルをちらつかせて、AIタレント部門の拡大競争をしていることは驚くことではない。2…

大手テクノロジー企業が何年もの間、製品の買収やアクイ・ハイヤーを通して一流のテクノロジータレントを奪ってきたことは周知の事実だ。実際、FTC(連邦取引委員会)も現在、独占禁止法調査行っている。Facebook、Amazon、Apple、Microsoft、Alphabet(FAAMG)が最高の技術者の目の前に数百万ドルをちらつかせて、AIタレント部門の拡大競争をしていることは驚くことではない。2019年、Big5はeコマースや自動運転車から教育やカスタマーサービスに至るまで、14社以上ものAI関連のスタートアップを買収した。今年も例外ではなく、FAAMGは世界中から多くのAI関連企業を買収している。ざっと振り返ってみよう。

Facebook

Scape Technologies(コンピュータビジョンおよびAR/2016年設立/ロンドン拠点)

2020年初め、Facebookがロンドン拠点のコンピュータビジョンのスタートアップであるScape Technologiesを4,000万ドル相当の取引で買収したと報じられた。2016年に設立されたScapeは、AIを使って標準的な画像と動画から世界中のリアルタイムの3Dマップを作成していた。Scapeは設立当初、AR(拡張現実)に注力していたが、最終的な目標はドローン、ロボティクス、物流などのための3Dマップインフラストラクチャを作ることだとしている。

FacebookとScapeはいずれもこの買収や将来的なプランについて詳しく発表していないが、Scapeは共同設立者兼CEOのEdward Miller氏がFacebookのリサーチプロダクトマネージャーの役割を引き受けること、そしてAPIを廃止・終了することを認めた。ソーシャルネットワーク大手のFacebookは2021年にARグラスをリリースする計画を発表している上、今年Mapillaryを買収して以来、マッピング分野での野望を隠していない。Scapeはこれらの計画にうまく合致している。

Atlas ML(機械学習/2018年設立/ロンドン拠点)

この買収が実際に完了したのは2019年12月だが、Facebookがロンドン拠点の深層学習研究スタートアップのAtlas MLを買収したことを認めたのは2月のことだった。古典的なアクイ・ハイヤーのようで、Atlas MLの設立者であるRobert Stojnic氏とRoss Taylor氏は現在、Facebook AIのソフトウェアエンジニアとなっている。彼らは新たに公開された機械学習の論文、コード、評価表を含む無料のオープンリソースである「Papers with Code」の開発を続けている。

Kustomer(CRMの自動化/2015年設立/ニューヨーク拠点)

Kustomer
CRM向けメッセージ自動化プラットフォームの「Kustomer」 Image Credit: Kustomer

11月にFacebookはニューヨーク拠点のCRM(顧客関係管理)プラットフォームのKustomerを10億ドル相当の取引で買収したことを認めた。Kustomerは2015年設立で、インバウンドメッセージの識別や問い合わせを担当チームへルーティングするなど、反復的なカスタマーサービスのプロセスを企業が自動化する手助けをしている。また、問い合わせに対する応答も自動化できる。この取引によりMessengerおよびWhatsAppが企業の主要なコミュニケーション経路と位置付けられるため、Facebookのソーシャルコマース推進にぴったりだ。Kustomerは単独企業としても運営を続ける。(次につづく)

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1.38億ドル調達「Bizzabo」:バーチャルイベントの躍進、数々の調達(2/2)

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バーチャルの躍進 (前回からのつづき)2020年には、おびただしい数のバーチャルイベントスタートアップが大きなトラクションを得た。ロンドンを拠点として設立からまだ1年ほどのHopinは、従業員数8人・ユーザー数5,000人から、8カ月のパンデミック中に従業員数200人・ユーザー数350万人に成長し、21億ドルという驚異的な評価額で1億2,500万ドルを調達した。カリフォルニア州マウンテンビューを拠…

バーチャルイベントに転向した「Bizzabo」

バーチャルの躍進

(前回からのつづき)2020年には、おびただしい数のバーチャルイベントスタートアップが大きなトラクションを得た。ロンドンを拠点として設立からまだ1年ほどのHopinは、従業員数8人・ユーザー数5,000人から、8カ月のパンデミック中に従業員数200人・ユーザー数350万人に成長し、21億ドルという驚異的な評価額で1億2,500万ドルを調達した。カリフォルニア州マウンテンビューを拠点とするRun The Worldは今年、世界的なロックダウンの最中に行われた1,080万ドルのシリーズAラウンドを含め、2回の資金調達を実施した。インドのAirmeetは3月にシードラウンドを終え、ほどなくしてシリーズAラウンドで1,200万ドルを調達している

これらの企業はたまたまオンライン専用イベントのプラットフォームで市場に入ってきたが、そうではない企業は死活問題に直面した。Bizzabo同様、Hubiloはすでに確立したイベントスタートアップだったが、20日間でビジネスモデル全体を現地型からバーチャル型へとピボットし、いくつかの著名な投資家を獲得している。Welcomeという若手スタートアップはレストラン向けソフトウェアのスタートアップとしてY Combinatorのプログラムを完了したばかりだったが、迅速に仮想イベントへとピボットする必要があった。Welcomeはその後、Kleiner Perkinsら有名な投資家から1,200万ドルを調達している。

来年以降、世の中は数年かけてゆっくりと平常を取り戻していくだろう。Bizzaboはハイブリッドイベントが受け入れられる好調な波に乗り、強力な立場を得られるかもしれない。同社はイベント分野で強固な実績を持っており、エンタープライズ分野でInbound、Gainsight、Driftなど有名企業が名を連ね、顧客にはUberや楽天のような企業もいるとしている。真にハイブリッドなイベントを運営したいと考える企業なら、オンライン/オフラインの両方のイベント用ツールを単一のプラットフォームで提供し、両形式の傾向をイベント間分析してくれるものを使いたいはずだ。

「参加者は直接参加するよりも多くのイベントにバーチャル参加することが分かりました。しかし、バーチャルでは、対面での体験で得られる自発性やつながりを完全に置き換えることはできないことも分かっています。ある種のイベントプログラムでは、ハイブリッド体験で両者の長所を提供することができます」(Ben-Shushan氏)。

Bizzaboはこれまでに5,700万ドル近くを調達している。新たな1億3,800万ドルを加えて、仮想イベントと対面イベントの最良の組み合わせを構築する予定だ。また、エンジニアリング、製品、「体験」チームを3倍に増やし、2021年前半にはヨーロッパに2つの新規オフィスを開設する予定だ。シリーズEラウンドには他にViola Growth、Next47、OurCrowdが投資家として参加した。

こうした新しいハイブリッドイベントの行方と、いつビジネス全体に浸透するかは、世界がいかに迅速かつ効果的に新型コロナウイルスワクチンを展開できるかにかかっている。それでもなお、企業が本格的な対面型ミートアップを安心して行えるようになるまでには少し時間がかかるだろう。

「2021年、主催者は小規模で地域的な対面型イベントから始め、それがバーチャルに拡大されてハイブリッド体験へと移行し、ハイブリッド体験はより大規模なフラッグシップイベントへと展開していくでしょう」(Ben-Shushan氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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1.38億ドル調達「Bizzabo」:イベント業界をハイブリッドにする仕掛け(1/2)

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オンライン/オフライン混合型イベントを運営する企業を支援するプラットフォーム開発のBizzaboは、ニューヨークを拠点とするInsight Partnersが主導したシリーズEラウンドで1億3,800万ドルを調達した。 新型コロナウイルスは1兆ドル産業と言われるイベントおよびカンファレンス業界に消えない痕跡を残したようだ。2020年、多くの企業がデジタルな要素を取り入れることを余儀なくされ、それを…

ハイブリッドイベント用ソフトウェアの「Bizzabo」

オンライン/オフライン混合型イベントを運営する企業を支援するプラットフォーム開発のBizzaboは、ニューヨークを拠点とするInsight Partnersが主導したシリーズEラウンドで1億3,800万ドルを調達した。

新型コロナウイルスは1兆ドル産業と言われるイベントおよびカンファレンス業界に消えない痕跡を残したようだ。2020年、多くの企業がデジタルな要素を取り入れることを余儀なくされ、それを継続するための準備に追われている。ヨーロッパ最大のテクノロジーカンファレンスの1つ、Web Summitは、7万人の直接参加を目標に、現地開催の復活を予定していることを最近認めた

加えて最大8万人が独自に開発したプラットフォームを使用してオンライン参加する。報道機関のロイターもまた、来年のイベントにはハイブリッドモデルを採用するという。パンデミック中にこのアプローチが一定の成功を収めたことから、ローカルネットワークを使用したミートアップにオンラインでの参加も組み合わせる。

オフラインからオンラインへ

2011年にイスラエルで設立されニューヨークに拠点を置くBizzaboは、現地開催型イベント向けのテクノロジープラットフォームプロバイダとして立ち上げられた。主催者を対象として、登録やチケット発行、マーケティング、ウェブサイト構築、議題管理、ネットワーキング、イベント後の調査などのツールを提供する。今年、Bizzaboはソーシャルディスタンシングの必要性から直接参加型の需要が減少したため、移行を余儀なくされた。3月にはKalturaと提携して仮想イベントのプラットフォームを迅速に立ち上げた

BizzaboのCEO兼共同設立者のEran Ben-Shushan氏はVentureBeatに対しこう語った。

「2月半ばから3月にかけて、大手の顧客の一部が対面イベントをキャンセルしはじめ、私たちは対面イベントへの影響に気付くことになりました。その後、他社の多くも同じようにせざるを得なくなりました。迅速な行動が求められ、顧客に対してバーチャルなソリューションを提供しなければなりませんでした」。

3週間足らずでBizzaboは最初のバーチャルサービスを市場へ投入し、6月の終わりにはこれまでで最強の四半期になったと主張している。

新しい仮想コンポーネントを通して、企業は基調講演やミーティング、ネットワーク、Q&Aや投票、リアルタイムでのホワイトボードの共有などをウェブ上で行うことができる。エンゲージメント指標には登録、視聴したセッション、送信した質問やメッセージなどの参加者データが含まれ、主催者へリアルタイムに提供される。さらにBizzaboはSalesforceなどのCRMツールと統合でき、エンゲージメント指標を容易に営業に生かすことができる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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