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Column

VCがSDGsと社会貢献に取り組むワケーー鍵はソーシャルスタートアップとの“繋がり”に

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事(前半、後半)からの要約転載。Universe編集部と同社のSDGsおよび社会貢献活動チームが共同執筆した。 グローバル・ブレイン(以下、GB)はSDGs達成・社会貢献に取り組むべく、本格的な活動を開始しました。なぜ我々ベンチャーキャピタルが取り組むのか、そしてどのように社会に貢献してい…

画像提供:ヘラルボニー・写真左から共に代表取締役の松田崇弥氏(CEO)、松田文登氏(COO)

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事(前半後半)からの要約転載。Universe編集部と同社のSDGsおよび社会貢献活動チームが共同執筆した。

グローバル・ブレイン(以下、GB)はSDGs達成・社会貢献に取り組むべく、本格的な活動を開始しました。なぜ我々ベンチャーキャピタルが取り組むのか、そしてどのように社会に貢献していくのか、これまでの活動を振り返りながら未来を語ってみたいと思います。

ヘラルボニーをご存知ですか?

ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、福祉を起点に新たな文化を作ることを目指すソーシャルスタートアップです。

自閉症という先天性の障害のある兄を持つ双子の経営者が2018年に創業しました。経営者の二人は幼いころから兄に対する社会からの目線に疑問を抱いており、障害を敢えて個性と言い切ることで、違う視界から、違う世界を、社会に向けてプレゼンテーションするために事業を営んでいます。社会のために障害のある方を順応させるのではなく、彼等の個性のために社会が順応していく世界を目指すのがヘラルボニーの使命です。

画像提供:ヘラルボニー

現在、ヘラルボニーは約1,000点以上の知的障害のあるアーティストが描く作品と消費者を繋ぐキュレーター事業を行っています。慈善活動ではなくビジネスを通して、事業パートナーである福祉施設やアーティストの方へ対価をお支払し、互いにサステナブルな関係を構築しています。

GBの取組み

GBがソーシャル・スタートアップの支援活動を本格的に開始し始めたのは2018年からです。

当時、ソーシャルスタートアップへの面会を開始し、2019年2月にはソーシャルスタートアップや彼らを支援する方を集めたイベントを開催し、約140名の皆様にご参加いただきました。それを皮切りに、社内でも社会課題に対する認識を高めるためLGBTQに関する研修を開催するなどしていましたが、その経緯の中でヘラルボニーのみなさんともお会いしています。

ヘラルボニーの活動をお手伝いするため、昨年主催したGBAF(※)の会場でヘラルボニーの展示会を開催し、ご来場者の皆様に作品をご覧いただいたり、一部の絵画はGBでも購入しました。今後はオフィスでもお越しいただく皆様に作品をご覧いただけるよう展示する予定です(※年次開催のイベント「グローバル・ブレイン・アライアンスフォーラム」)。

ヘラルボニーの展示会の様子

社会課題を解決する「繋がりを生み出すハブ」

これまでのソーシャルスタートアップの支援活動を通じて、具体的にこの領域で必要とされていると感じるのはやはり「繋がり」です。

端的に言えば、ソーシャルスタートアップを大企業の方にご紹介して、そこで生まれる協業をひとつずつ丁寧に積み重ねていく。ステージが早いソーシャルスタートアップは信用や成長支援を必要とされています。GBはスタートアップへの投資と大企業とのオープンイノベーションの推進を長年実施してきた強みがあります。

例えば福祉施設への支援という観点では直接福祉施設に寄付をする方法もあります。しかし、GBが敢えてヘラルボニーが実施されているビジネスに沿って協業支援を行ったのは、彼らのようなスタートアップが成長し、より多くの福祉施設とのお取引が増えることこそ、エコシステム全体を持続的な活動にし得ると考えたからです。

このように今後もイベント等を通じてソーシャルスタートアップの方を支援していきたいと考えています。

私たちのネットワークやノウハウを活かし、かつ大企業のお力をお借りしながらステージの早いソーシャルスタートアップの認知度や信用度の向上、そしてソーシャルスタートアップが大企業との協業の機会を得ることが、このエコシステムを正しく継続的に維持することに繋がると考えています。

画像提供:ヘラルボニー

また、GBの社内では定期的にSDGsやそれぞれの社会課題について学ぶ機会を今後設けることで、社内でのより活発な啓蒙活動を実施していきます。その活動の中では、日々接しているスタートアップの方々のうち社会課題の解決に取り組んでいる方をお呼びし、知見の共有をしていただくことで社員の視野を広げることも計画中です。

日本のいま

世界の社会起業家900人に聞いた「社会起業家にとって最も良い国」調査(2016年)では日本は第40位です。評価項目は「政府支援」「人材確保」「事業投資の機会」「社会起業家の生活力の確保」の4点ですが、世界のGDPランキングから考えるとやはり低水準と言わざるを得ません。

GBだからできることをやる。

投資という新たなアイデアと資本をつなぎ、事業を生み出すことを手掛けてきたGBだからこそ、社会と企業、消費者、関心、こういったものをつなぎ合わせる「ハブ的役割」を担えるのではないかと考えています。次回は企業がSDGsにどう向き合うべきか、その基本的な考え方と、GBの役割をもう少し掘り下げてお伝えしたいと思います。

企業がSDGsに取り組むべき理由

池田 真隆氏:株式会社オルタナ取締役 オルタナS編集長

ベンチャーキャピタルがSDGsの達成や社会貢献を目指すとどうなるのでしょうか。その活動の方向性を語るために、先日開催したGB社内でのワークショップの様子を紹介させていただきます。

今回ご講演いただいたのは、若者による社会変革を応援するソーシャルメディア「オルタナS」池田編集長です。池田編集長の講演内容を元に、企業の社会貢献やSDGsの取り組みの潮流・将来について本記事でお伝えします。

そもそもの企業における社会貢献活動は主にCSR(Corporate Social Responsibility / 企業の社会的責任)として位置付けられてきました。最近では国連の提唱するSDGsとも結びつけられているケースも多いですが、その違いは何でしょうか。

まず、企業のCSRの歴史は古く、1920年頃に遡ります。経営管理の哲学を提唱したオリバー・シェルドン氏によりCSRの概念が生まれ、公害や労働など問題を抱えることもある企業が社会とどう向き合うべきなのか、というコンプライアンス遵守、企業活動の「ガバナンス(企業統治)」強化の一環として広がっていきました。これらはネガティブ・インパクトの最小化が目的です。また、社会貢献活動やフィランソロピーなどのポジティブ・インパクトの最大化を目的とした企業活動も行われてきました。

しかし、現在では深刻化する社会課題の解決や企業の社会責任はますます重要になり、金融庁と東証の定める「コーポレート・ガバナンス・コード」に社会・環境問題に関する持続的な活動が盛り込まれるなど、多くの企業が対応が求められるようになっています。

そこで、これからの企業のCSRは、企業価値創造を目的としたサプライチェーンを含むリスクマネジメントや行動規範などのコンプライアンス遵守の拡大や、価値創造型CSRあるいはCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)と呼ばれる経営手法が注目されています。

資料提供:株式会社オルタナ

さて、企業への社会要請から広まったのがCSRであるのに対して、産業革命以降急激に活発化した人間活動によりリスクが増した地球環境の持続可能性のために、国際目標として生まれたのがSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)です。

SDGsは2001年に策定されたMDGs(ミレニアム開発目標)の後継として2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」における2016年から2030年までの国際目標であり、17の目標と169のターゲットで構成されています。

資料提供:株式会社オルタナ

それでは、企業は具体的にどのようにCSRやSDGsに取り掛かればよいでしょうか。近年注目を集めているのは、先ほどの価値創造型CSRに位置付けられている「アウトサイド・イン(社会課題の解決を起点にしたビジネス創出)」と呼ばれるアプローチです。つまり、今までの顧客ニーズからのマーケットインや技術シーズからのプロダクトアウト型の開発ではなく、視座をあげて社会課題やニーズから新規ビジネスを作る、という開発手法です。

資料提供:株式会社オルタナ

では、例えば環境問題に対して企業がアウトサイド・イン・アプローチを取り入れるとどのようになるのでしょうか。

近年、海をはじめとする自然環境にプラスチックが悪影響を及ぼすというニュースをしばしば目にするようになりました。私たちの身近でもゴミ袋の有料化や、ストローが再生利用可能な素材に変化するなど、社会的課題としてプラスチックの利用方法が急速に見直されています。

例えば、この領域でも先導的な活動をしているユニリーバは、2025年までにプラスチックパッケージを100%再利用可能・リサイクル可能・堆肥化可能にすることなどを含んだ「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン」を宣言しています。

アウトサイド・イン・アプローチを通じて、パッケージ原材料を持続可能なものに切り替えるための新たな素材開発やより環境にやさしい製造工程、販売網が構築されるなど、社会課題解決そのものが新規ビジネスに繋がる可能性があります。

未来のために現在を見直すことで、社会的課題の解決に取り組むとともに新たなビジネスの創造や発展に貢献していく・・・こうした姿勢が「未来の顧客」に対する新しい商品・サービスの提供を可能にし、結果的に企業の持続的な成長に結びつくのではないでしょうか。

最後に、金融の世界でもESG投資の普及が進んでいます。ESG投資とは、財務指標に偏らず、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を考慮した投資活動を指し、投資先である企業に対してより一層社会との対話を求める取り組みです。国内外で浸透に向けた官民の活動が加速しています。

ここまでオルタナS池田編集長のご講演を参考に、SDGsやCSR・企業の社会貢献についてまとめてきました。事業開発に取り組む大企業やスタートアップの皆さんも、未来のために現在を見直すことで、社会的課題の解決に取り組むとともに新たなビジネスの創造や発展に貢献していくことができるかもしれません。こうした姿勢を取り入れることで未来の顧客や将来世代に対する新しい商品・サービスの提供が可能となり、結果的に企業の持続的な成長や社会的インパクトにも結びつくのではないでしょうか。

GBが取り組むSDGs達成と社会貢献の考え方

最後にGBの具体的な活動内容についてご紹介します。

ベンチャーキャピタルであるGBは、起業家支援とイノベーション促進を通して、社会課題の解決と社会の発展に貢献できるよう努めてきました。ソーシャルスタートアップであるヘラルボニーとの協業では、主催イベントでの情報発信、同社の事業拡大に向けた大企業ネットワークのご紹介、GB主催のヘラルボニ―作品展示会開催等を通じて、ご支援に努めてきました。

そしてこの度、新たに「SDGs・社会貢献方針」を策定し、下記3つのテーマに関する活動を通して、SDGsの達成と社会の持続可能な成長に貢献していくことを目指していきます。

  • 社会福祉・コミュニティ支援:地域や世界が抱える問題を当事者として直視し、社会課題の解決とコミュニティの繁栄に繋がる活動を推進します。
  • 次世代育成:多様性のある将来を切り開くために、次世代を担う青少年たちのスタートアップマインド育成と成長に貢献する活動を推進します。
  • 地球環境保全:持続可能な社会実現のため、事業活動と経済活動の両立を目指し、自然環境や生物多様性の保全を支援する活動を推進します。

GBは投資家、金融エコシステムの一部という立場を活かしつつ、SDGsの視点で社会課題の解決・発展に寄与する活動を推進しています。最近では、活動を推進する社内チームも発足させ、より一層効果的に活動できるよう日々取り組んでいます。

今後は、オープンイノベーションを通じたソーシャルスタートアップ支援、次世代育成プロジェクト、環境関連の社内活動、SDGsに関わる情報発信や啓蒙活動を予定しています。こうした様々な活動を通して持続可能な社会と企業の成長の両立を目指し、一歩一歩着実に前進していきたいと思っています。

今後も引き続き、具体的な活動をお伝えしていきますので、ご覧いただければ幸いです。

ソニーがスタートアップのデザイン支援をする理由

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本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社の重富渚氏、木塚健太氏が共同執筆した。 テクノロジー系スタートアップにとって、ブランドやPR活動の重要性は年々高まっています。例えば日経BPコンサルティングが毎年実施している一般消費者6万人を対象にしたブランド価値調査「ブランド・ジャパン」の最新結…

左からソニーデザインコンサルティング福原寛重氏とグローバル・ブレイン代表取締役の百合本安彦

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社の重富渚氏、木塚健太氏が共同執筆した。

テクノロジー系スタートアップにとって、ブランドやPR活動の重要性は年々高まっています。例えば日経BPコンサルティングが毎年実施している一般消費者6万人を対象にしたブランド価値調査「ブランド・ジャパン」の最新結果によると、総合でトップを取ったのは「YouTube」、次点が「LINE」(※昨年トップはAmazon)で、インターネット・サービスが消費者の脳裏に深く焼き付いていることがわかります。

ブランドに期待される効果のひとつに「第一想起」というものがあります。ある分野のサービスを使おうとした時、消費者が真っ先に思い浮かべる認知順位のことです。PRの手法では「ソートリーダーシップ」などと呼ばれ、各社の露出戦略やストーリーづくりなどに大きく影響を与えています。

グローバル・ブレインでは、先日公表させていただいたValue Up Teamと連携した形で、スタートアップのデザインやPRを支援するプロジェクトが進んでいます。今回は2回に渡り、この活動にフォーカスしてご紹介させていただきます。

デザイン視点での経営戦略

グローバル・ブレインではソニーデザインコンサルティングと協業し、デザイン視点での経営戦略の可視化からデザイン組織のマネジメント、量産に耐えられる製品デザインまで幅広い範囲を支援する体制を構築しています。内部だけでは支援が難しい場合、外部のスペシャリストや企業と連携して事業の価値向上に貢献するケースとなります。

ブランディングやクリエイティブは会社や製品の価値を正しく伝えるための重要な手段です。具体的には(1) デザインコンサルティング、(2) デザインマネジメント、(3) デザインサービスの3テーマで支援を実施します。

まず、デザインコンサルティングです。これはデザイン視点で経営戦略の可視化を行い、デザインによる事業課題の解決・価値創造を狙うアプローチになります。目的や目標を共有可能なものとして可視化し、事業効率や意思決定を効率化させるために、ブランドコミュニケーションやクリエイティブディレクションなどを支援します。

次のデザインマネジメントでは、デザイン組織のマネジメント、デザイン評価やKPIなどのツール提供やコンサルティング、クリエイティブ人材の教育といった点を手がけます。

最後のデザインサービスはより制作現場に近いプロダクトデザインやユーザーインターフェイス、コミュニケーションデザインやグラフィックデザイン、その他デザイン業務に携わります。デザイン支援と聞くと最後の「デザインサービス」をイメージされるかもしれませんが、実際はより根源的な経営課題の解決まで伴走するのが特徴です。

ソニーデザインコンサルティングのクリエイティブディレクター福原さんは、なぜソニーがスタートアップを支援する理由について下記のように語っています。

弊社がスタートアップ支援する理由は様々ですが、事業の早い段階で『デザイン』というものが事業に対して提供できる『効用』を理解いただくことが最も重要だと考えています。デザインとは単なる表現やお絵かきではありません。ある意味では事業そのものもデザインとも言えるものだと思います。そのような視点からデザインを改めて考察いただいたり、クリエイティブに関する理解、表現の整理、こだわるべき点と力を抜くポイントなどを議論することで、事業にとってデザインが有益な効果を発揮すると考えているからです。

ファーメンステーションのケース

プログラムで手掛けた除菌ウェットティッシュのパッケージ

具体的にこの支援プログラムを受けたケースをご紹介します。ファーメンステーションは独自の発酵技術を使って未利用資源からエタノールを精製し持続可能なプロダクトを企画・開発するスタートアップです。グローバル・ブレインは2018年に投資を実行し、彼らの事業成長を支援しています。

昨今、社会におけるSDGsの気運が高まり、循環型事業を手掛けるファーメンステーションの注目度も増してきました。

そのような背景も後押しし、大手企業とのコラボレーション製品(除菌ウェットティッシュ)の開発が計画として持ち上がりました。この製品には非食用米やリンゴの搾りかすといった本来であれば捨てられてしまう「未利用資源」を活用して精製したエタノールを使用していることが特徴です。

ラボでの製造の様子

また、昨今の感染症対策の流れもあり、アルコール消毒関連製品が一般消費者にも身近な存在となっている中、事業会社などがノベルティとして除菌ウェットティッシュを配布する場面も増えてきました。そこで今回の製品にはノベルティとして配布する際に、メッセージを沿えて提供できるアイデアを盛り込むことになりました。

リンゴの搾りかす

単なる「無料の配布物」ではなく、これを企業が消費者とのコミュニケーション手段として使うことで、感染症拡大への対策であると同時に、持続可能な社会を目指すというメッセージも込めることが可能になりました。

コーポレートカルチャーにまで遡る

デザイン・プロジェクトは開始から約2カ月で成果となりました。

今回、ファーメンステーションにとっては初めてのマス向け製品のためデザインにも力を入れたく、グローバル・ブレインに相談を持ち込まれたのがはじまりです。

最初に取り組んだのはメッセージの整理です。除菌ウェットティッシュのデザインを作るにあたり、コンセプトや伝えたいことなど製品が生まれるまでの経緯をソニーデザインコンサルティングチームに共有します。

製品のデザインは会社のミッションと関連するため、会社全体のミッション、ビジョン、バリューの整理と言語化から各事業を通して伝えたいことの整理・言語化までサポートを行っていただきました。ファーメンステーションではこれらの一連のサポートをコーポレートカルチャーを見直すよい機会として取り組まれました。

ファーメンステーションでプロジェクトに参加した酒井里奈さんは今回の取り組みをこう振り返ります。

「ファーメンステーションにとって初のマス向け製品でした。未利用資源から生まれた製品、という背景をどこまで積極的に伝えるパッケージにするか、何度も議論を繰り返し、デザイン案を複数いただき完成しました。こういったコンセプトの製品がこれからの時代の常識になるといいなと思っていますし、この製品が、そのきっかけになることを願っています。販売も予定しているので、是非多くの方に長く使っていただける製品にしたいと思います」。

次回はグローバル・ブレインで実施しているもうひとつのコミュニケーション戦略支援、「PR」についてお伝えします。

AppleのM1チップ製造をめぐる旅:結局、AppleとTSMCの関係はどうなる(3/3)

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(前回からのつづき)ただ、Appleの様々な製品ラインの規模を考えれば、MacがTSMCの生産能力を圧迫する可能性は低い。Macの年間販売台数(~2000万台)は、iPhone(~2億台)の約10分の1だ。TSMCはM1の強化期間中に、iPad AirとiPhone 12向けの5ナノメートルチップ1億個に加えてさらに1,000万個のMacチップを追加することになるかもしれない。 さらに、Apple…

Image Credit : Apple

(前回からのつづき)ただ、Appleの様々な製品ラインの規模を考えれば、MacがTSMCの生産能力を圧迫する可能性は低い。Macの年間販売台数(~2000万台)は、iPhone(~2億台)の約10分の1だ。TSMCはM1の強化期間中に、iPad AirとiPhone 12向けの5ナノメートルチップ1億個に加えてさらに1,000万個のMacチップを追加することになるかもしれない。

さらに、Appleは立ち上がりのペースをコントロールしており、MacをTSMC製のチップに完全に移行させるため、自らに2年の猶予を与えている。後にTSMCがAppleのMac用チップの需要全体を供給し、その需要が劇的に伸びたと仮定しても、チップの総数はまだ年間2000万~3000万個の範囲内に留まることになる。これは、TSMC製のAシリーズとSシリーズのプロセッサを毎年使用しているiPhone、iPad、Apple TV、Apple Watchの数に比べれば、はるかに少ない。

ということで韓国の報道はあったものの、TSMCは実際には問題ないのかもしれない。

Appleの支援を受けて、TSMCは歴史的に、需要の増加に対応するために製造能力を拡大するという堅実な仕事をしてきた。そして状況は動き続けている。チップ製造は常に進化しており、TSMCはすでに複数世代に渡ってより小さなチップの製造技術に取り組んでいる。5ナノメートルプロセスは最先端のように思えるかもしれないが、来年にはしっかりと確立して改良され、TSMCとAppleは2022年に3ナノメートルチップの販売を開始するとしている。

AppleとTSMCは今後も複数の製造プロセスにまたがってチップやデバイスのバランスを取りながら、古いものをフェードアウトさせながら新たなものを投入することになるだろう。

ということで、AppleはTSMCの成功に対して非常に多くの投資をしてきたため、チップ製造のトップパートナーとの間に問題が生じさせることは考えにくい。

彼らの協力関係はすでにiPhoneやiPadのチップで数え切れないほどの成果を上げており、エントリーレベルのMacの性能を底上げしようとしている。そして、来年の今頃には、よりハイエンドのコンピュータでも同様のことが発生するだろうと予想されている。

つまりTSMCがAppleとの間で、結果的にIntelとIBMとの間に起こったような問題を抱えることになるとは考えにくいのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Google Plex 始動:Google銀行があなたのデータを売り出すとき(2/2)

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データを食い尽くすお化け (前回からのつづき)もちろんなにもGoogle Payが必ずしも広告の成長目標を満たす必要がある別部門になるとは言わない。Alphabetの株主がPlexに広告を出せと要求するとは誰も予想していないだろう。しかし、だ。 彼らはじゃあどうやって最終的に無料の銀行口座を収益化するのだとその方法を尋ねることはできる。Googleはいつかは利益を稼ぐ必要があり、そしてその(現時点…

Image Credit : Google

データを食い尽くすお化け

(前回からのつづき)もちろんなにもGoogle Payが必ずしも広告の成長目標を満たす必要がある別部門になるとは言わない。Alphabetの株主がPlexに広告を出せと要求するとは誰も予想していないだろう。しかし、だ。

彼らはじゃあどうやって最終的に無料の銀行口座を収益化するのだとその方法を尋ねることはできる。Googleはいつかは利益を稼ぐ必要があり、そしてその(現時点での)最良の方法はデータを収集し、それに対して広告を販売することなのだ。

Googleがなんとかその約束を反故にしないように頑張っていたとしても、もうひとつ考える必要がある。

Googleはすでにどの企業よりも、あなたについて多くのことを知っているのだ(まあ確かにFacebookとの競争は厳しいものがある)。Googleはその上であなたの銀行残高、収入源、何にお金を使っているのか、すべての取引がいつ行われたのかを正確に知る必要があるのだろうか?

他のすべてのデータに加えて、このすべての金融情報の一元化は、巨大なプライバシーとセキュリティのリスクとなるはずだ。フィッシングやランサムウェア、ありふれた個人情報の窃盗・・、おぞましい。

さらにGoogleは、Google PayやPlexを他のすべてのフィンテックアプリと差別化するために、できる限り多くのデータを収集したいと考えるはずだ。次の一文は、Googleが刷新されたGoogle Payについての説明文になる。

新しいアプリは、あなたと人や企業との関係を中心に設計されています。お金を節約するのに役立ち、あなたの支出についての洞察力を与えてくれます。

その「洞察力」は必然的にPlexにも関連してくるだろう。そして、それは理にかなっている。GoogleのAI技術者が銀行の分野で思いついた内容を聞きたくない人はいないだろう。Googleの最新の知能が資金運用してくれるというのは簡単に売れる話になる。

しかし、結局のところ、AIがGoogleに直接的な巨額の収益をもたらすことはないだろう。AIは、同社がより多くの広告を販売するための技術に過ぎないからだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Google Plex 始動:Google銀行があなたのデータを売り出すとき(1/2)

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Googleは、Google PayのAndrooid・iOS双方に向けた大規模なアップデートをつい先日発表した。生まれ変わったこのアプリは、Apple PayやSamsung Payだけでなく、PayPal、VenomoやMintを全て一つにまとめた形となった。また、Googleは来年1月を目途に米国の11の銀行・信用組合と提携し、Plexと呼ばれるモバイルファーストな銀行口座サービスを開始する…

Image Credit : Google

Googleは、Google PayのAndrooid・iOS双方に向けた大規模なアップデートをつい先日発表した。生まれ変わったこのアプリは、Apple PayやSamsung Payだけでなく、PayPal、VenomoやMintを全て一つにまとめた形となった。また、Googleは来年1月を目途に米国の11の銀行・信用組合と提携し、Plexと呼ばれるモバイルファーストな銀行口座サービスを開始することを発表している。

Plexの当座預金・普通預金口座には、毎月の維持費や最低残高は設けられない。口座自体は、提携銀行が保有し、ユーザーはGoogle Payを通して管理することが可能となる。

ーーと、ここまではいい話過ぎていつものGoogleじゃないように思えてしまうのは私だけだろうか?

というのもGoogleを振り返ってみれば、最も大きな収益源は広告に変わりはない。その対象が、あなたの資産情報やヘルスケアの情報に代わりつつあるのだとしたら、一度思い留まるべきかもしれない。

破られる約束

広告による収益があるからこそ、GoogleはGmailのようなサービスを無料で提供できている。ただ、これはGoogleが長年あらゆるトラブルに巻き込まれてきた元凶でもある。

Googleは当初からGmailに広告を導入しており、長年にわたって双方の良質な体験を考えたUX作りを心掛けてきた。近年のGoogleを見ると、初期の段階では無料サービスを立ち上げ、後から収益化を目指す流れへと変化しており、ある意味で余裕があるという考え方もできるだろう。ここで触れておきたいのは、確かにGoogleはPlxeを発表した際の声明で「Google Payは第三者へのデータ販売、ターゲティング広告のためにユーザーの取引履歴を共有したりすることはありません」と表明していることだ。

しかし、問題はいつでもGoogleはそのスタンスを変えることができる。また、彼らのビジネスモデルを考えれば、約束を破るインセンティブが充分にあるようにも思える。

Image Credit : Google

Googleのまっとうな倫理観が既に存在しないことは、ほかの部門の動きを見ても明らかだろう。例えば、ちょうど今週あったYouTubeがわかりやすい。彼らは、YouTube Partner Program(YPP)が充分に軌道に乗っていないことを受け、利用規約を更新した

本日より、YPPに参加していないチャンネルの中から限定していくつかの動画に対し広告を掲載することを決定しました。そのため、YPPにまだ参加していないクリエイターの動画に広告が表示されることがあるかもしれません。ただ、YPPに参加していないため、収益の分配権利をクリエイターの方は持つことはできません。もちろん、以前までと同じように要件を満たせばいつでもYPPに参加することが可能です。

つまり、Googleは制限のない全てのクリエイターがYouTubeにアップロードする動画に広告を掲載し、プログラムに参加していなければ収益を分配しないというのだ。なぜか?それは、Googleの主な顧客が広告主だからだ。

今年初めに、Googleの親会社Alphabetが初めて収益報告書の項目にYouTubeの広告収益を記載しだしていたが、もちろん偶然ではないのだろう(次につづく)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

AppleのM1チップ製造をめぐる旅:TSMCの生産能力に付けられた疑問符(2/3)

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(前回からのつづき)TSMCがAppleの強力なパートナーであることは疑いの余地がない。クパチーノの巨額の予算に支えられ、TSMCはAppleの最新チップをプロセッサ技術を最先端に保つため、製造能力を何度もアップグレードしてきた。TSMCは現在、文字通り毎年何億個ものAシリーズプロセッサを供給しており、最近ではIntelの支援もするほどで、誰もが認める世界トップのチップ製造会社となった。 しかし、…

Image Credit : Apple

(前回からのつづき)TSMCがAppleの強力なパートナーであることは疑いの余地がない。クパチーノの巨額の予算に支えられ、TSMCはAppleの最新チップをプロセッサ技術を最先端に保つため、製造能力を何度もアップグレードしてきた。TSMCは現在、文字通り毎年何億個ものAシリーズプロセッサを供給しており、最近ではIntelの支援もするほどで、誰もが認める世界トップのチップ製造会社となった。

しかし、韓国のビジネスレポートが伝えるところによれば、TSMCがAppleの成長するニーズを満たすのに十分な5ナノメートルチップの生産能力を持っていない可能性があることを指摘していた。

Qualcommなどのライバルが5ナノメートル技術に自社チップを移行し始めたように、AppleはTSMCの5ナノメートル生産施設のすべてを最新のAとMシリーズのプロセッサのために確保したという。

ではもし、TSMCの生産能力が不足している場合どうなるか。Appleはもうひとつの5ナノメートルチップメーカーであるSamsungがMacチップの供給をすることになるかもしれないというのだ。確かにあり得る話ではあるが、それは希望的観測かもしれない。AppleとSamsungの関係が悪くなった時、韓国ではそういったことが多々発生していた。

もしTSMCが制約を受けた場合、5ナノメートルチップに依存するiPhoneやiPad、Macの短期的な供給に問題がでる可能性がある。それでも, Appleには代替案が多くある。Samsungに供給契約を申し入れることも解決策の一つだし、TSMCにさらに予算を追加して生産能力を迅速に増強してもらう、という手もある。

短期的な問題であればAppleは一定期間、他のデバイスよりもiPhoneのチップの注文を優先させ、重要性が低いと思われるM1のMacやiPad Airの売上を「圧倒的な需要」を優先するとして一時的に減少させることも考えられる。あるいは、iPhone、Mac、iPadの価格を調整して、特定のモデルに需要を移動させたりすることも可能だ。

ただ、それより大きな懸念は、TSMCの限られた5ナノメートルチップ生産能力がAppleの野心を尻すぼみにさせてしまうことだ。将来のMac、iPad、Apple Watches、およびApple TVが古い生産技術に基づいたチップで立ち往生するかもしれない。

最初のM1ベースのMacは5ナノメートルのリソグラフィを使用しているが、Appleは今後のiMacファミリーやMac Proファミリーのためのチップを製造する際、ステップバックして7ナノメートルのプロセスに戻らざるを得なくなるかもしれないのだ。これはまさにAppleがかつてIBMやIntelとの関係で嫌味を言っていた、あれと同じような「みっともない」戦略と同じ道を辿ることになる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

AppleのM1チップ製造をめぐる旅:IBMからIntel、そして台湾のTSMCへ(1/3)

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世界で最も野心的なモバイルチップの設計者が、唯一となるチップ製造パートナーの生産能力の制約を受けた場合、何が起こるのだろうかーー。AppleがMac用のM1チップを発表したことでこの疑問の答えがすぐに分かるかもしれない。だがそのチップ製造を一手に引き受けるトップ企業のTSMCは、どうやら非難を受ける立場になさそうだ。 Appleがモバイルチップ業界全体を押し上げてきたと言っても過言ではないだろう。…

Image Credit: TSMC

世界で最も野心的なモバイルチップの設計者が、唯一となるチップ製造パートナーの生産能力の制約を受けた場合、何が起こるのだろうかーー。AppleがMac用のM1チップを発表したことでこの疑問の答えがすぐに分かるかもしれない。だがそのチップ製造を一手に引き受けるトップ企業のTSMCは、どうやら非難を受ける立場になさそうだ。

Appleがモバイルチップ業界全体を押し上げてきたと言っても過言ではないだろう。

今ではPCチップでも同じことが起ころうとしている。2013年、Appleは世界初の64ビットのモバイルCPUであるA7を発表し、iPhoneをローエンドPCと同等の処理能力に近づけることでライバルのチップ設計者に衝撃を与えた。その5年後、A12X BionicはiPadタブレットを、より高価なIntel Core i7 MacBookの性能に匹敵させることを可能にし、AppleがIntelチップを必要とする時代の終焉を予感させた。

そして今、M1が登場したのだ。

画期的な5ナノメートルの製造プロセスのおかげで、この小さなチップはデスクトップPCとラップトップPCの両方に十分な力を与える数のトランジスタを搭載することができた。

Appleはこれまで業界トレンドについていけなかったり、超越に失敗する度、CPUメーカーのパートナーを非難してきた過去がある。これは言い換えれば、誰かが作ったより新しくより電力効率のよいパーツを使って、Macを進化させることしかできなかったことを示唆している。

それが、だ。Appleは今、Macの運命を完全に自らの手中に収めた。一方、そのチップ製造については長期のパートナーであるTSMCに依存している。

両社は、Macをライバルのパソコンと差別化するために、最先端の5ナノメートルの製造技術に賭けてきた。Appleがこれまでのように、今後のMacの進化の失敗を台湾の製造業者のせいにする可能性は低く、良くも悪くもAppleは今、全ての采配をふるう立場となったのだ。

以前のチップメーカーとAppleの関係は嵐のように、そして伝説的なものだった。

Appleが正式にPowerPC CPUについてのIBMとの関係を終了したのは2005年のことだった。2010年代半ばには、モバイルプロセッサのサプライチェーンからSamsungを排除し、Intelからの移行も開始している。最初はモデムからそしてCPUにーー1年以上かけて実施した。IBMやIntelについて、Appleはよりチップに環境への配慮を求めて去ることにしたのだが、Samsungについては、AppleはモバイルやPCで「ド競合」にあたる同社からの製品購入を取りやめた、という経緯がある。

TSMCはこうやって徐々に他社が失うチップビジネスのピースをちょっとずつ勝ち取っていったのだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

24時間Fleets開始:Twitterが考える「音声ライブ」と「謝罪」機能(2/2)

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Fleetsだけでない新たな機能 (前回からのつづき)Twitterはより話しかけやすくなる他の方法にも取り組んでいる。今年初め、TwitterはAppleのiOSユーザー向け音声Tweetを開始した。同社はそれがうまくいっていると主張している。 実は今、Twitterは音声の使用を拡大しようとしている。テスト中のコンセプトでは、オーディオダイレクトメッセージを送信することができる。同社によると多…

Fleetsだけでない新たな機能

(前回からのつづき)Twitterはより話しかけやすくなる他の方法にも取り組んでいる。今年初め、TwitterはAppleのiOSユーザー向け音声Tweetを開始した。同社はそれがうまくいっていると主張している。

実は今、Twitterは音声の使用を拡大しようとしている。テスト中のコンセプトでは、オーディオダイレクトメッセージを送信することができる。同社によると多くのユーザーからリクエストがあると主張している機能なのだが、詳細はほとんど明らかにされていない。

TwitterのプロダクトデザイナーMaya Gold Patterson氏は、さらに意欲的な製品を開発中であることを明らかにしている。それがAudio Spacesだ。ここでユーザーは他のユーザーとライブチャットルームを作成することが可能になるという。

「ライブの『Audio Spaces』とは、ユーザーが一人の人やグループと直接コミュニケーションをとることができる場所をイメージしています。ここはが非常に親密で安全なものであり、この空間をホスト付きのディナーパーティーに例えています。パーティーで快適に過ごしたり、楽しい時間を過ごしたりするためには、その場にいる全員のことを知っている必要ありませんが、誰もが快適にテーブルに座ることができるはずです」(Maya Gold Patterson氏)。

Audio Spacesのリリース時期はまだ決まっていない。Patterson氏によるとTwitterはまず、プラットフォーム上で最も危険を感じている可能性の高いユーザーを対象にテストを開始するという。

「私たちが想像しているような方法で、人々がAudio Spacesのライブを最大限に活用できるようにするためには、安全性を確保する必要があります。そこで、私たちは少し変わった方法を試すことにしました。それはSpacesの最初の実験を、プラットフォーム上で被害を受けている人たち、つまり女性や社会的に疎外された背景を持つ人たちという、非常に少数のグループに向けて始めようとしています。私は黒人女性として、残念ながらオンラインやTwitter上で数え切れないほどの嫌がらせを経験してきました。だからこそ、これを正すことは私個人の問題なのです。そしてチームは、まずこのグループの人々からAudio Spacesについてのフィードバックを聞きたいと思っています」(Maya Gold Patterson氏)。

最後に、TwitterのシニアプロダクトマネージャーであるChristine Su氏は「プライベートな謝罪」を可能にするツールや機能を開発しようとしていることもほのめかしている。

「来年に向けて模索していることの一つは、感情的になって一時的にコントロールを失った時、『ちょっとまって、落ち着いて』と言ってくれる信頼できる人の存在についてです。私たちはプラットフォーム上でのプライベートなフィードバックや謝罪の方法を模索しています」(Christine Su氏)。

ではそれは一体どのようなものになるのだろうか。Su氏はこのように語っていた。

「通知のように見えるかもしれません。あるいはフォローしている人からのちょっとした肘打ちのように見えるかもしれません。楽しみにしていますし、方法論的にそのフォーマットと、それがツイッター上の人々にとってどのように機能するのかを模索してきました。全てはTwitter上でより多くの共感と思いやりを構築できるようにするための試みを少しだけ先出ししたものになります」(Christine Su氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

“Go Near”上場控えるAirbnb、パンデミックで大きく変化した客層と利用方法

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Airbnbが年内を目途とした上場手続きを進めていると報道されています。しかし、思い返せばパンデミック以降AirbnbはまさにCOVID-19の逆風を正面から受ける形となっていました。 例えば世界各国でロックダウンや渡航の規制が見られ始めた3月下旬ごろ、AirbnbはCOVID-19に伴う宿泊予約のキャンセルを一定ポリシーに基づき無料としました。この対応による返金総額は10億ドル超えともいわれてお…

Image Credit : Airbnb

Airbnbが年内を目途とした上場手続きを進めていると報道されています。しかし、思い返せばパンデミック以降AirbnbはまさにCOVID-19の逆風を正面から受ける形となっていました。

例えば世界各国でロックダウンや渡航の規制が見られ始めた3月下旬ごろ、AirbnbはCOVID-19に伴う宿泊予約のキャンセルを一定ポリシーに基づき無料としました。この対応による返金総額は10億ドル超えともいわれており、同社のキャッシュフローに想定外かつ圧倒的な圧迫が加わることになりました。

そうした終わりの見えない膨大な額のキャンセル手続きや実質的な移動制限が続く中でも、Airbnbは社会貢献活動を忘れず取り組んでいました。一例を挙げると、以前から災害時や難民の「一時避難場所」として無償で住宅を提供していたプログラムOpen Homes PlatformをCOVID-19に携わる医療従事者向けに数万件の無償開放を実施したのです。

しかし、主要事業の低迷はAirbnb本体を徐々に苦しめていました。

4月中旬には、デッドファイナンスで10億ドルを新たに調達することに成功するも、プラットフォームの絶対的な利用者数減少には耐えきれず、5月に当時の従業員7500名の約25%にあたる1900名のレイオフ実施へと踏み切る結果となりました。

それと同時に、Airbnbは同社プラットフォームのコンセプトを大幅に切り替える決断を発表。今までのシェアリングエコノミーで培ってきたショートステイをプライオリティーから外し、ロングターム型民泊のコンセプト打ち出しを始めたのです。(28日以上の宿泊を長期滞在と定義)

この背景には、終わりの見えない移動制限による旅人やビジネストラベラーの絶対数の減少があったことは明白です。そのため、リモートワーカーなどの長期利用を前提としたターゲティングへの変更は当然の流れだと思えます。

このコンセプト変更は徐々に効果が見え始め、夏休みが差し掛かった7月頃には4か月ぶりに100万以上の宿泊予約を記録するなど、ワーケーションスペースや長期休暇での需要が形となってきました。その後8月には、Airbnb創業者でCEOのBrian Chesky氏がTwitterにて同社が年内上場予定で動いていることを公表。こうした動きは新しい時代における、新しいAirbnbのコンセプトが形作られてきた証でもあるのでしょう。

同社が今月に入り改めて公開したデータによれば、過去3か月におけるAirbnb利用者の内54%がロングタームでの利用になっているそうです。そうした新時代におけるAirbnbの利用者層の特徴は以下の通りです。

  • 80%のゲストが1人または2人での長期滞在を利用。20%がそれ以上の人数での利用
  • 46%のゲストが過去に3回以上訪れたことのある場所、以前住んでいた場所、または自宅の近場での利用
  • 54%のゲストが少なくとも1人の知人がいる場所を旅先に選んでおり、友人(26%)や家族(24%)のケースも見られた
  • 60%のゲストが長期滞在をリモートワーク、またはリモート学習の場として利用していた。その内、65%がCOVID-19をきっかけにAirbnbをワーキングスペースとして利用し始めたと解答

また、パンデミック以降に見られたゲストのAirbnb利用におけるパターンを以下4つに分類しています。

  1. 国立公園などの自然が近くにある住居を好む、レジャー旅行者
  2. WiFiなどの環境が整った住居を好む、リモートワーカー
  3. 家族向けに設計された住居を好む、大家族またはグループ
  4. 近隣の往来しやすい住居を好む、高齢

今までのAirbnbは「~という街を観光するからAirbnbを利用する」という、あくまでホテルに代わる宿泊地としてのAirbnbが選ばれていました。しかし現在はむしろ、「~という街のAirbnbに泊まりたいから、~という街に行ってみよう」と逆のフロー化しているケースが増えてきているように感じます。

もちろん、上記に挙げたように明確な目的(友人・家族に会う、リモートワークなど)が伴っていることは前提にありますが、そもそも旅に出かけられないことを考えるとこの変化は当然だといえます。既に11月に入り、あと数週間もすれば上場を予定しているAirbnb。2021年に向けて、新しい旅の形を中長期的視点で示してくれることを期待しています。

Twitterの“24時間で消える”「Fleets」は会話のハードルを下げる(1/2)

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Twitterとは何かーー。このソーシャルメディア・プラットフォームが立ち上がってから14年以上が経過した今でも、この質問に答えるのに多くの時間が必要になる。今日(原文掲載日は11月17日)、24時間で消える「Fleet」の公開で、Twitterは会話の形を変えようとしている。 昨日のプレスブリーフィングで開発責任者たちは約20分を費やして、Twitterの使命(”社会の会話に奉仕する…

Image Credit : VentureBeat

Twitterとは何かーー。このソーシャルメディア・プラットフォームが立ち上がってから14年以上が経過した今でも、この質問に答えるのに多くの時間が必要になる。今日(原文掲載日は11月17日)、24時間で消える「Fleet」の公開で、Twitterは会話の形を変えようとしている。

昨日のプレスブリーフィングで開発責任者たちは約20分を費やして、Twitterの使命(”社会の会話に奉仕する”)を説明するだけでなく、その多くの欠点を認めていた。人々は安全にツイートできているとは感じていないし、威圧されていて、そして多くの人はTwitterを理解していない。ほとんどの人はただうろついているだけだ。

「人々が受動的にただ眺めているだけの状態から、能動的な活動に移行するのを妨げていたものは何だと思いますか?」ーー Twitterの調査責任者であるNikkia Reveillac氏はこう私たちに尋ねた。「人々が話をすることから学んだことは、つぶやきと会話に従事することは、まさに信じられないほど恐ろしいことができる、ということです」。

結果的にTwitterはフィルタリングされていない生の考えを共有することを恐れない、一部の人々によって支配されたプラットフォームとなってしまった。10月に発表されたPew社の調査によると、10%のユーザーが米国の全ツイートの92%を占めていたそうだ。

では、このようなあるまじきTwitter職人たちを弾くにはどうしたらよいのだろうか。

Twitterは今年に入ってから、威圧的な要素を下げるためのいくつかの段階的な措置を取ってきている。1月には、Twitterは人々が返信を非表示にできるようになることを発表した。その後、8月に同社はユーザーがより選別された会話を可能にするため、Tweetに返信することができる人を選択できる新機能を公開している。

この感情の延長上にあるのがFleetsだ、というのだ。

確かにこのように深く分析された文脈や調査はすべて正しいかもしれません。しかしそれはまた、SnapchatをコピーしたInstagramのストーリーズの、これをさらに模倣したFacebookのストーリーズに洒落たインテリ装飾を施したもののようにも見える。

「このフォーマットはみなさんには馴染みがあるかもしれません。しかし、私たちはこのフォーマットと、それがTwitter上の人々にとってどのように機能するのかを体系的に探求してきました。そして、市場テストと調査を通して、私たちのプラットフォームにとって意味があることに気付いたのです」。

こう語るのはデザイナーのJoshua Harris氏だ。

彼はFleetsの機能によって多くのユーザーがより会話に飛び込みやすくなるだろうと述べた。Twitterは、多くのユーザーがTweetを書き始め、下書きフォルダに残したままにしておいて二度と戻ってこないことを確認している。一時であるということで、Fleetsはこれらの躊躇する人たちが感じているかもしれないプレッシャーを軽減できるというのだ。理論的には。

確かにTwitterの方法は、他のプラットフォームでのやり方とかなり似ている。Tweetを書き始めて、それをタイムラインにシェアするか、Fleetsにシェアするかを決める。後者の場合、基本的には画像になる。Fleetsを共有する前に、ユーザーは上に絵文字や他のテキストを追加することができる。今後数カ月のうちに、Twitterはステッカーやさまざまなクリエイターツール、ライブ配信などの機能を追加していく予定だ。

他のユーザーのFleetsは、自分のタイムライン上に円で表示され、24時間のみ表示される。リアクションやコメントをしたい場合、レスは作成者へのダイレクトメッセージとして表示されることになる。

同社は3月にブラジルでFleetsのテストを開始したが、その結果に十分な自信を持っており、世界中でFleetsはスタンバイ状態になっているそうだ。

「心配するような公開の「いいね!」やリツイートはありません。私のFleetsに返信した人は誰でもダイレクトメッセージで個人的に返信してくれるので、フォロワーのスパムを気にすることなく、一対一のプライベートな会話が生まれます。私たちはこれをテストしてみましたが、Fleetsを使うことで、人々がより快適に会話に参加できるようになることがわかっています」(Harris氏)。

まあ、多分そうなのだろう。しかし記者会見でHarris氏はこの計画のアキレス腱であるスクリーンショットについて質問されていた。そう、現時点ではスクリーンショットを撮影してしまえば、ユーザーは自由にそれを引っ張ってくることができてしまうのだ。(次につづく)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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