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Amazon新デバイス発表:高齢者を見守る「Care Hub」を公開(1/2)

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Amazonは9月24日、家族や友人の助けを必要としつつ一人暮らしする人々を見守ることのできる「Care Hub」を発表した。Care HubはEchoスピーカーなどのAlexa対応デバイスを介して動作する。たとえばデバイスに「Alexa、助けを呼んで」と話しかけると自動的に緊急連絡先へ電話をかけてくれる。Echoで911に電話することはできないが、Care Hubは遠距離音声認識で声を拾えるかぎ…

Amazonは9月24日、家族や友人の助けを必要としつつ一人暮らしする人々を見守ることのできる「Care Hub」を発表した。Care HubはEchoスピーカーなどのAlexa対応デバイスを介して動作する。たとえばデバイスに「Alexa、助けを呼んで」と話しかけると自動的に緊急連絡先へ電話をかけてくれる。Echoで911に電話することはできないが、Care Hubは遠距離音声認識で声を拾えるかぎり、指定された連絡先へ電話をかけてくれる。

またAlexaは、見守り対象の人の活動状況を家族や友人がスマートフォンで確認することもできる。AmazonのVPであるDaniel Rausch氏によると、1日の中で決められた時間までにEchoとのやりとりがない場合、連絡先へ自動通知するように設定することができるという。

黎明期にはスマートスピーカーの一般的な用途は天気予報や音楽を流すことだったが、時間がたつにつれて高齢者の自宅にホームセキュリティやスマートスピーカーを設置する人々が増えてきている。もしも万が一、倒れて起き上がれなくなってしまった場合、年齢とともに致命的な事故となる恐れは高くなるが、Alexaの遠距離音声認識があれば友人や隣人を呼ぶことができる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

JD Health(京東健康)、早ければ月内にも香港でIPO申請か

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中国のオンライン小売大手 JD.com(京東)のヘルスケア部門 JD Health(京東健康)が、早ければ今月中にも香港で新規株式公開を申請する準備をしていると Bloomberg が17日報じた。 重要視すべき理由:JD Health は、株式公開に向けて準備を進める数々の JD.com 関連会社の中で最も直近のものだ。新型コロナウイルスの感染拡大でオンラインヘルスケア業界への投資家の関心が高ま…

JD Health(京東健康)CEO Lijun Xin(辛利軍)氏
Image credit: JD Health(京東健康)

中国のオンライン小売大手 JD.com(京東)のヘルスケア部門 JD Health(京東健康)が、早ければ今月中にも香港で新規株式公開を申請する準備をしていると Bloomberg が17日報じた。

重要視すべき理由:JD Health は、株式公開に向けて準備を進める数々の JD.com 関連会社の中で最も直近のものだ。新型コロナウイルスの感染拡大でオンラインヘルスケア業界への投資家の関心が高まる中、今回、JD Health 上場の可能性が浮上した。

  • 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オンラインヘルスケアとバイオテクノロジーにおける投資や M&A が強化されつつある。香港では今年上半期に39億米ドル相当のヘルスケア関連の取引があった。Mergermarket のデータによると、2019年通年の取引は38億米ドルだった。
  • JD Health は、Alibaba の支援を受けた Ali Health(阿里健康)、Tencent(騰訊)の支援を受けた「WeDoctor(微医)」、Ping An(平安)の「GoodDoctor(好医生)」など複数の企業と競合している。
TechNode の記者が、JD Health の医師から特定疾患の治療のため病院へ行くことをアドバイスされている様子。
Image credit: TechNode/Coco Gao

詳細情報:非公開情報であるとの理由から、名前を明らかにしなかった人物の話を引用した Bloomberg の報道によれば、JD Health は、香港での IPO で少なくとも10億米ドルを調達する可能性があるという。

  • 情報筋によると、IPOの規模とスケジュールはまだ変更される可能性がある。
  • 今回の IPO のニュースがもたらされるわずか1ヶ月前、同社は Hillhouse Capital(高瓴資本)からシリーズ B ラウンドで8億3,000万ドルの調達完了を発表した。
  • JD.com の担当者は18日、TechNode(動点科技)へのコメントを拒否した。

背景:今年に入ってから、JD.com のいくつかの事業部門が上場したり、IPO の準備をしたりしている。その中には、香港での JD.com の二次上場、6月の フードデリバリ事業「Dada-JD Daojia(達達-京東到家)」のアメリカでの IPO、7月のフィンテック事業「JD Digits(京東数字科技)」の上海 STAR Market(科創板)への上場などがある。

  • JD Health は、ビタミンやサプリメント、医薬品、漢方薬などの医薬品を販売する EC プラットフォームとしてスタートした。
  • 同プラットフォームは2019年5月、親会社である JD.com から分社化された。国内トップの専門家を採用し、漢方薬、頭頸部医療、心臓病サービスセンターを立ち上げ、サービスを多様化させている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

パンデミックで激変する日本の医療、スタートアップはどう戦う?

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のInvestment Group、Principalの松尾壮昌氏、Directorの守口毅氏が共同執筆した。 パンデミックの影響もあり、医療分野のデジタル化が急務となっている。 Fierce Healthcareによると、2020年第1四半期にお…

Photo by Pixabay from Pexels

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のInvestment Group、Principalの松尾壮昌氏、Directorの守口毅氏が共同執筆した。

パンデミックの影響もあり、医療分野のデジタル化が急務となっている。

Fierce Healthcareによると、2020年第1四半期における遠隔医療系スタートアップの資金調達額は7億8800万ドルで、実に前年同時期の2億2,000万ドルから3倍のジャンプアップを果たした。さらにデジタルヘルス全体の資金調達額でみると、過去最高の36億ドル(2020年第1四半期)をマークしている。

遠隔医療以外でデジタルヘルス分野の調達額トップ領域はデータ分析(5億7,300万ドル)、臨床意思決定支援(4億4,600万ドル)、mHealthアプリ(3億6,500万ドル)、ヘルスケア予約(3億600万ドル)、ウェアラブルセンサー(2億8,600万ドル)と続く(全て2020年第1四半期のデータ)。これらの領域が次のヘルスケア分野を牽引するとみられる。

さて、Accentureでは感染症拡大が医療分野にもたらした変化として次の5つを挙げた

  1. モバイルサービス向けのバーチャル労働力の組成
  2. バーチャルケア・在宅ケア・遠隔医療の3つのソリューション加速
  3. 福利厚生拡大と規制緩和促進
  4. 必須供給品の迅速な手配
  5. 手動コールセンターに代表される労働力の自動化と戦略的人員配置

バーチャルケアは、認知行動療法に基づくメンタルケアサービスを提供する「Big Health」が当てはまるだろう。在宅ケア分野では慢性的な筋骨格系疾患に特化したサービス「Hinge Health」が挙げられる。自宅で専用ベルトでトレーニングをさせながら、チャットベースの相談にも乗ってくれる。

遠隔医療「ならでは」の体験を作れ

では、遠隔医療分野はどのような状況だろうか。注目が集まっているのが動画診察などの「リアルタイム同期性」を持つ領域だ(非同期性のものはメール診察など)。

例えば今年7月に7,500万ドルの調達を果たした「Doctor On Demand」はこの領域で有名だ。同社はサンフランシスコを拠点に、医療従事者と患者をマッチングさせ、オンデマンド形式の診察サービスを提供する。現在は9800万人以上の生活をカバーしているという

また、最近では遠隔医療と小売の分野が融合し始めている。男性向けヘルスケア商品を扱う「Hims」がそれだ。同社は男性の脱毛薬や精力薬までをD2Cの業態で販売。遠隔医療による医師によるオンライン診察も受け付けており、自宅にいながらにして安心して処方箋を出してもらえる体験を提供する。

彼らの体験で重要なのがプライバシーの扱いだ。身体的なコンプレックスに関係しているからこそ、顧客体験は単に医療品購入では終わらない。専門医によるアドバイスと処方箋を通じたフォローアップまで提供することで顧客満足度を高め、成長してきた。7月には上場を目指しているという報道も出ている注目株だ

つまり、遠隔医療はコスト削減だけでなく顧客満足度を最大化させる、カスタマージャーニー上でも重要な要素なのである。今後、ヘルスケア用品を扱う小売ブランドは医療業界のオンライン化に伴い、Himsのような総合的なケアサービスを開発するまでに至るだろう。

遠隔医療におけるAI活用法

Accentureの別レポートではAIを医療トレンドの引き合いに出している。AIも遠隔医療分野には欠かせない要素だ。特定の疾患関連情報の内、適切なものをフィードバックしてくれる「キュレーター」であり、医師に寄り添って最善の治療法を患者に提案してくれる「アドバイザー」にもなり得ると指摘する。

例えばAIを活用したプライマリーケアコンサルタント「K Health」では、膨大な医療論文データが組み込まれており、簡単なQ&Aの回答から患者にとって適切な治療法を提案してくれる。月額9ドルのVIPプランでは、実際に医師による診察が入るが、事前にAIによる診察を経ているため基礎情報が揃っている形で通される。AIがスムーズに人力の遠隔医療チームへとバトンを引き継ぐ体制を構築している。

日本における遠隔医療の動きと課題

MEDLEYのオンライン診療システム「CLINICS」

ここまで米国における遠隔医療分野における最近の動きを紹介してきた。それでは国内ではどうなのであろうか。まず大きな動きとしては、日本政府は4月から初診対面診療の緩和を実施し、時限的ではあるものの、オンライン診療や服薬指導の幅を広げる動きを示している。

例えばグローバル・ブレインの出資先「MEDLEY」(2019年12月・東証マザーズ上場)は、2016年よりオンライン診療システム「CLINICS」を提供していたが、9月から調剤薬局向けオンライン服薬指導支援システム提供を開始する。スタートアップにも早速市場の動きが反映されている格好だ。

ただ、先行する米国とは大きく異なる部分がある。それが皆保険制度にまつわる「インセンティブ構造」の違いだ。米国では基本、医療費は自己負担が前提になるのでコストカットなどの課題が立てやすい。また、保険会社や政府、医療機関などステークホルダーが複数に渡ることで、医療ビジネスのバラエティが豊富になっている。

一方、医療費が皆保険によって安価に設定されている日本では、例えば予防医療などのテーマを立てても「医療機関に行けばよい」という力学が働き、成立しにくくなる。これは国内の医療系スタートアップを考える上で重要なポイントになる。

どこにペインがあるのか

では、そういった前提を踏まえた上で、どこにチャンスがあるのだろうか。「Bain & Company」ではアジアに住む患者のヘルスケアに対するニーズを紹介している。特徴的な意見を大きく3つ挙げる。

  1. パーソナライズ化した予防医療
  2. 病院での短い待ち時間
  3. 健康的なライフスタイルを送るためのインセンティブ付き保険

まず予防医療だ。医療費が高いから予防する、という課題設定が成立しにくいからこそ、違ったアプローチが必要になる。

例えばグローバル・ブレインの支援するPREVENTは、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の再発防止・重症化予防を、ライフログのモニタリングおよび電話面談で実施している。特徴的なのは、彼らが健康保険組合と積極的に取り組みをしている、という点だ。従業員の健康維持、医療費の軽減を目的としている保険組合だからこその動機付けが発生するケースだろう。

次に遠隔医療の可能性だ。そもそもオンライン診療だけだと差別化がしづらいという課題がある。ただ医師と話せる場だけを用意するのであれば、先行優位のプラットフォームが勝つ可能性が高い。ということはやはり「Hims」のように、患者にとって対面通院に課題感のある領域で活躍するスタートアップが成長するのではないだろうか。

また、オンライン化が図られることで取得できるデータ量は確実に増える。これらのモニタリングデータは保険料適正化に繋がるはずだ。

地方の問題も大きい。患者が疾患を認識(Awareness)、通院・診断して、後日モニタリングする。ここまでの流れは基本的に全てオンラインで完結すると考えている。地方の病院が減ってくる中で、オンライン診療との組み合わせは大きな可能性を秘めていると言えよう。

ということで、考察してきたように日本の医療ビジネス環境には特有の課題もありつつも、投資目線で言えば今は大いに好機とみている。この領域に取り組むスタートアップと共に課題解決を目指したい。

米従業員の8割が精神課題抱えるーーコロナ禍で拡大、遠隔メンタルヘルスケア「Lyra Health」

ピックアップ:Lyra Health Hits $1.1 Billion Valuation, As Coronavirus Boosts Need For Teletherapy 重要なポイント:COVID-19を背景にLyra HealthとNational Alliance of Healthcare Purchaser Coalitionsが2020年7月に発表した最新の調査によると、米国…

画像出典:Lyra Health 公式ホームページ

ピックアップ:Lyra Health Hits $1.1 Billion Valuation, As Coronavirus Boosts Need For Teletherapy

重要なポイント:COVID-19を背景にLyra HealthとNational Alliance of Healthcare Purchaser Coalitionsが2020年7月に発表した最新の調査によると、米国の従業員の83%がメンタルヘルスの問題を抱えていることが明らかとなっている。

ニュースサマリ:従業員向けの遠隔メンタルヘルスケアサービスを提供するLyra Healthは、1億1,000万米ドルのシリーズDラウンドの調達を完了したことを2020年8月25日に発表した。今回の調達はAdditionが主導し、Adams Street Partners、Starbucksの元CEO、Howard Schultz氏、Casdin Capital、Glynn Capital、Greylock Partners、IVP、Meritech Capital Partners、Providence Ventures、Tenaya Capitalなどの既存の投資家が参加した。3月に完了した7,500万米ドルのシリーズCラウンドに続く調達となり、同社はこれまでに約2億7,500万米ドルを調達している。

詳細情報:Lyra Healthは2015年にカリフォルニア州にて設立。Facebookの元CFOであったDavid Ebersman氏が「人々が質の高いヘルスケアを迅速に見つけられるよう支援する」ことを目的に、共同設立者兼CEOとして創業した。

  • Lyraは企業の従業員と、セラピストやメンタルヘルスコーチなどをつなぐデジタルプラットフォームを提供している。契約企業の従業員は、1対1のビデオセッションや、認知行動療法(CBT)をベースとしたチャットエクササイズ、進捗状況の定期的なモニタリング等を遠隔で受けることができる。
画像出典:Lyra Health 公式ホームページ
  • 同社の臨床製品担当ディレクターであるAnita Lungu氏が率いたJournal of Medical Internet Researchで発表された研究によると、385人の患者を対象に5回のセッションを行った後、不安や抑うつ症状が減少したことが記録されている。さらに同研究においては、Lyraの遠隔療法モデルが標準的な治療より12~16週間早く結果を出す可能性があることも示唆しているという。
  • 8月25日発表の同社プレスリリースによると、これまでに約150万人の会員がいる同社ではCOVID-19以降80万人以上の新規会員が増加し、さらに2020年8月末までに累計100万回のセッション提供を突破する予定だという。
  • Forbesの記事によると、Adams Street Partnersのパートナー・Thomas Bremner氏は同社サービスについて、以下のようにコメントしている。

2,800億米ドル規模の行動医学市場における最大の課題の一つはアクセシビリティです。テクノロジーを活用し、メンタルヘルスケアのスケーラビリティを促進する必要がある一方、個別化や人間的なケアを失ってもいけません。Lyraの優位性の1つがその”Blend Care”です。

背景:NAMI(National Alliance on Mental Illness)によると、米国では5人に1人が精神的不調を抱えており、中でも不安障害とうつ病が最も一般的な2つの症状となっている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

ソーシャルインパクトを掲げるスタートアップたち【TechStars選出(2/3)】

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ピックアップ:Cox Enterprises Social Impact Accelerator Powered by Techstars TechStarsによるSGDsをテーマとしたアクセラレーションプログラム「Cox Enterprises Social Impact Accelerator Powered by Techstars」に選抜されたスタートアップを解説する、前回からの続き。第2…

ピックアップCox Enterprises Social Impact Accelerator Powered by Techstars

TechStarsによるSGDsをテーマとしたアクセラレーションプログラム「Cox Enterprises Social Impact Accelerator Powered by Techstars」に選抜されたスタートアップを解説する、前回からの続き。第2回目は、ヘルスケア・エネルギー関係のスタートアップを紹介する。

Invincible

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Invincibleウェブサイト

概要:慢性疾患に苦しむ子供たちの見守りアプリ

課題:多くの子供たちは、喘息、糖尿病、自閉症、てんかんといった慢性疾患に苦しんでいる。それはアメリカだけでも1,800万人にものぼる。

市場背景:慢性疾患を患った子供は、家族や学校の教員、友達など、周りの人たちからの支えを頼りにするしかない。飲まないといけない薬や注射の対応は問題なくできているか、体調に異変がないのかなどの連携が必要であるが、そう簡単には実現できていないのが現状だ。

提供しているサービス:慢性疾患に苦しむ子供の身の回りにいる人たちに何が起こったのか、異変がないかを入力してもらうアプリを提供。例えば、昼食時に決められた通りに注射をしたか、薬を飲んだかなどをアプリに入力する。

ビジネスモデル等:現在はベータ版を公開している。1家族あたり、月額10ドルとなる予定だ。

EnMass Energy

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EnMass Energyウェブサイト

概要:廃棄物エネルギー転換ビジネスの効率化を目的とした、SaaSプラットフォームを提供

課題:アメリカでは、一人1日あたり3.175kgのゴミが捨てられている。アメリカの人口は世界の4%にしか当たらないにも関わらず、この量は、世界の30%のゴミの量にあたる。

市場背景:プラスチックやタイヤなどの余剰な廃棄物は、エネルギーに転換することが可能だ。しかし、廃棄物エネルギー転換会社のボトルネックとなっているのは、燃料調達である。

廃棄物エネルギー転換ビジネスのプロセスは複雑で未だに紙が使われるなど、非効率な部分も多い。同社のCEOのAndrew Joiner氏は、アメリカ政府の廃棄物エネルギー転換に関するプロジェクトや施策を担当した経験があり、そこで培った経験に基づき起業に至った。

提供しているサービス:EnMass Energyは最先端のテクノロジーを活用することにより、廃棄物エネルギー変換に必要な燃料調達やプロジェクト運営・管理のプラットフォームを提供。効率的な燃料の収集手段、適正価格、在庫管理などのプロセスを最適化し、クラウドのプラットフォームで管理可能なのが特徴だ。廃棄物をエネルギーに変換するすべての関係者(サプライヤー、輸送業者、トラック会社、倉庫業、加工業者、配送業者)を繋いでいる。

ビジネスモデル等:同社は2つのビジネスモデルを持つ。1つは顧客よりアウトソースを受けるモデルと、2つ目は、顧客側でデータをEnMass Energyのプラットフォームに読み込み自社で管理するモデルである。月額のサブスクリプションモデル。創業当時は、農業廃棄物に特化していたが、TechStarsのアクセラレータープログラム参加以降は、エネルギー転換可能なほぼ全ての廃棄物も取り扱うことができるようになった。

グローバルでは、4000もの廃棄物エネルギープロジェクトが存在している。そのうちの500はアメリカである。これらのプロジェクトは多額の資金をサプライチェーンに費やしており、最新の統計結果では、廃棄物エネルギー転換の市場は2026年までに2倍になると予測されている(最終回に続く)。

執筆:NeKomaru/編集:岩切絹代・増渕大志

コロナ禍で需要増、従業員向け不妊治療支援サービス「Carrot」

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ピックアップ:Exclusive: Carrot Fertility closes $24 million Series B in a sign of the sector’s strength ニュースサマリ:企業向けに従業員の不妊治療を支援するサービスを提供するCarrotは、2,400万米ドルのシリーズBラウンドの資金調達を完了したことを2020年8月18日に発表した。本ラウンドはU.S. …

画像出典:Carrot 公式ホームページ

ピックアップ:Exclusive: Carrot Fertility closes $24 million Series B in a sign of the sector’s strength

ニュースサマリ:企業向けに従業員の不妊治療を支援するサービスを提供するCarrotは、2,400万米ドルのシリーズBラウンドの資金調達を完了したことを2020年8月18日に発表した。本ラウンドはU.S. Venture Partnersが主導し、F-Prime Capitalのほか、CRV、Precursor Ventures、Maven Ventures、Uncork Capitalなどの既存投資家が参加している。

詳細情報:今回の資金調達により、同社は累計4,000万米ドル以上を調達。現在、BoxやSnap、Pelotonなど100社以上の企業と契約し、北米、アジア太平洋、ヨーロッパ、南米、中東の42カ国以上でサービスを提供している。

  • Carrotは2016年、サンフランシスコにて設立。同社CEOで共同創業者であるTammy Sun氏自身が、34歳のときに卵子凍結を行った体験が設立のきっかけだった。
  • TechCrunchの2017年9月のインタビュー記事によると、当時AppleやFacebookなどの企業は従業員向けに不妊治療支援を福利厚生として取り入れていたが、Sun氏が当時勤めていた企業にはそうした制度がなく、ポケットマネーで約3万米ドルを支払ったという。
  • 同社は企業(雇用主)向けの不妊治療サービスプロバイダーとして、従業員の不妊治療の全行程をサポートする。契約企業は同社のサポートを活用し、経済的・医療的・精神的な面で従業員の不妊治療を支援できる。
  • 具体的な同社のプログラムには、卵子凍結、体外受精(IVF)、養子縁組、ドナーなどが含まれており、薬のセットが自宅に届く「Carrot Rx」や、不妊治療のためのデビットカード「Carrot Card®」といったオリジナルサービスもある。
画像出典:Carrot 公式ホームページ
  • 8月18日に発表された同社プレスリリースによると、今回の追加資金は、Carrot社のグローバルなサービス拡大、遠隔医療やそれに関する製品開発、優秀な人材の採用に充てられる予定だという。

背景:同社CEO兼共同創業者のTammy Sun氏がFortuneに寄せたコメントによると、COVID-19の影響下においても「不妊治療は必要不可欠でコアエッセンシャル」であることが明らかになったという。

実際に、2020年7月の同社サービスの予約件数はCOVID-19以前の数値を超えており、自宅から遠隔で2,000人以上の専門家にチャットで医療相談ができるサービスにおいてはパンデミック以前と比べ、4倍に増加しているそうだ。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

 

 

オンライン薬局「ミナカラ」が3億円調達、PB医薬品開発も

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オンライン薬局事業「minacolor」を展開するミナカラは8月24日、既存株主のインキュベイトファンド、STRIVEおよび新規株主としてSpiral Innovation Partners、朝日メディアラボベンチャーズ、カイゲンファーマを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達した資金は3億円で、出資比率などの詳細は非公開。同社はこれまで上記の既存株主以外にAGキャピタル、グロービス…

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ミナカラ代表取締役の喜納信也氏

オンライン薬局事業「minacolor」を展開するミナカラは8月24日、既存株主のインキュベイトファンド、STRIVEおよび新規株主としてSpiral Innovation Partners、朝日メディアラボベンチャーズ、カイゲンファーマを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達した資金は3億円で、出資比率などの詳細は非公開。同社はこれまで上記の既存株主以外にAGキャピタル、グロービス経営大学院、ジャパンメディック、千葉道場、本田圭佑氏から出資を受けており、これまでの累計調達額は10億円となった。

ミナカラの創業は2013年11月。オフライン薬局と同様に、チャットなどを通じて薬剤師の持つ専門知識から自分の症状にあった薬を知り、インターネットから直接購入することができるオンライン薬局を展開している。服薬管理も可能で、提供している薬品点数は800SKU(※商品サイズなどを含めた商品点数の数え方)。2018年には製薬メーカーとの協業でプライベートブランドの医薬品開発なども手掛けた。

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ミナカラが展開するプライベートブランド医薬品

2014年に第一医薬品のインターネット販売が解禁になり、また、昨今の感染症拡大により医薬品のオンライン販売は注目を集めている。今回調達した資金を元に、セントラル薬局(集合調剤、物流施設)の開発、製薬メーカーとのPB医薬品の企画開発、製薬メーカーのデジタル化支援活動を推進する。

via PR TIMES

 

九大発・AI病理画像診断「PidPort」開発のメドメイン、病院グループやVC複数などから11億円を調達

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病理 AI ソリューション「PidPort」や医学生向けクラウド「Medteria」を開発・提供するメドメインは24日、戦略的スキーム SPV(Special Purpose Vehicle)を活用し、11億円を調達したと発表した。ラウンドステージは明らかにされていないが、概ね、シリーズ A ラウンドとみられる。同社にとっては、2018年8月に実施した1億円の調達に続くものとなる。累積調達金額は約…

メドメインのチーム。中央が CEO の飯塚統氏。(2019年11月撮影)
Image credit: Medmain

病理 AI ソリューション「PidPort」や医学生向けクラウド「Medteria」を開発・提供するメドメインは24日、戦略的スキーム SPV(Special Purpose Vehicle)を活用し、11億円を調達したと発表した。ラウンドステージは明らかにされていないが、概ね、シリーズ A ラウンドとみられる。同社にとっては、2018年8月に実施した1億円の調達に続くものとなる。累積調達金額は約12億円。

この SPV では、Hike Ventures がメドメインの本ラウンド専用のファンドを組成、福岡和白病院グループ、国際医療福祉大学・高邦会グループ、QTnet、Hike Ventures、みらい創造機構、ディープコア、ドーガン・ベータ、名称非開示の個人投資家が参加した。ディープコアとドーガン・ベータは、前回ラウンドに続く参加。

SPV は、スタートアップにとっては、資金調達に要する期間や労力を下げられるなどのメリットがあり、近年では SmartHR がシリーズ B ラウンド調達時に利用したのが記憶に新しい。メドメインでは今回 SPV を利用した理由として、病院経営者をはじめ複数の投資家から大型の資金調達を迅速に実現するためだったとしている。

福岡和白病院グループは全国に24の医療機関と7つの医療教育機関、国際医療福祉大学・高邦会グループは全国に約60施設を持つ医療・教育・福祉のグループ。両グループの出資参画により、医療現場を巻き込んだプロダクト開発を加速する意図があるとみられる。

「PidPort の機能」
Image credit: Medmain

メドメインは今年1月、九州大学起業部から第1号として生まれたスタートアップ。同社が開発する PidPort は、ディープラーニングとメドメイン独自の画像処理技術により、スピーティーで高精度な病理診断が実現可能だ。これまで、九州大学医学部と九州大学病院の協力のもと開発を進め、スーパーコンピュータを用いて AI への高速学習を行ってきた。2018年冬にはα版、今年2月には正式版をリリースし、全国の医療機関ら50施設以上と共同研究を進めている。

医療とコンピュータビジョン(映像解析)は相性が良いとされる。数ある医療分野への適用(例えば、他には放射線画像や内視鏡画像など)の中で、同社が病理分野にフォーカスしたのは、この分野のデジタル化が特に遅れていると判断したからだ。病理診断は、医師が患者の身体から組織からを採取し、それを病理医が顕微鏡を使って確認し行う。メドメインではこのプロセスを、画像をデジタル取り込みするなどして病理医が遠隔でも診断できる環境を提供、また、取り込まれたデータは蓄積され、学習データが増えれば増えるほど、PidPort はより精緻な診断を支援できるようになる。病理医不足から来る病理診断の遅れの解消に寄与する。

「PidPort」のビューアー画像
Image credit: Medmain

医療に関わる法律の制約上、国内では現時点で研究ベースでの利用に留まっているようだが、海外では医療機器として実際の医療診断行為に活用されている。病理医が少ない国や地域では、PidPort 経由で示された患者の組織の画像をもとに、日本の病理医が現地で診断を担当する医師にコンサルテーションやアドバイスをする、といった事例も生まれているらしい。

また、新型コロナウイルスの感染拡大により、病理医もいかんせん行動が制約を受けるが、PidPort を使うことで、複数の病院を掛け持ちしがちな病理医は、移動せずにオンラインで画面越しで診断が下せるようになるため、デジタル病理が進む上で好機になっているそうだ。

メドメインでは今回調達した資金を使って、AI アルゴリズムの強化、病理組織をスキャンニングする施設の設備費用、海外展開や 国内の PidPort の AI 以外の機能(AI 部分は国内では法律上の制約から現在は研究に用途が限定されるため、特にデジタルスキャンやクラウドストレージの機能など病理診断の遠隔化に寄与する機能)の営業職の採用強化に充てるとしている。

すべての人々のリプロダクティブ・ライツの尊重を目指す「LOOM」

ピックアップ:This doula raised $3 million to build a digital platform for reproductive education 重要なポイント:女性の健康問題に関する教育を提供するLOOMは、7月30日にシードラウンドにて300万米ドルの調達を発表した。今回調達した資金は、2020年秋に予定されているデジタルプラットフォームの拡大や、リプロダク…

画像出典:LOOM 公式サイト

ピックアップ:This doula raised $3 million to build a digital platform for reproductive education

重要なポイント:女性の健康問題に関する教育を提供するLOOMは、7月30日にシードラウンドにて300万米ドルの調達を発表した。今回調達した資金は、2020年秋に予定されているデジタルプラットフォームの拡大や、リプロダクティブ・ライツに関する新たなクラス提供に活用される予定。

詳細情報:LOOMは2016年、ドゥーラ(産前産後の女性を支える専門家)の経歴を持つErica Chidi氏と、政策提言の非営利団体Growing Voicesを共同設立したQuinn Lundberg氏によって設立された。

▲LOOMのCEO・Erica Chidi氏

  • 同社は2016年以来、ロサンゼルスを拠点としてイベントを開催し、生理や妊娠、不妊や中絶に至るまで、女性の健康問題についての教育を提供してきた。さらに同社は親になりたいと考えているLGBTQカップルに合わせたクラスも提供しており、すべてのプログラムがLGBTQフレンドリーとなっている。
  • COVID-19の影響を受け、同社はここ数カ月でほとんどのクラスをオンライン開催に移行している。同社が提供する生殖医療の知識や教育へのアクセシビリティについて、CEOのChidi氏はFast Companyの記事で下記のようにコメントしている。

人種的・経済的な格差により、人々がこうした情報にアクセスできるか否かの差別はあってはならないと考えています。私たちは100%、アクセスしやすい価格帯でクラスを市場に投入するつもりです

背景:Crunchbaseの記事によると、今回の資金調達でChidi氏はベンチャーキャピタルで100万米ドル以上を調達した35人の黒人女性創業者のうちの1人となった。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

2滴の血液からAIが血液分析「Sight Diagnostics」が7100万ドル調達

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AI搭載の血液分析装置を開発するSight Diagnosticsは今週(※原文掲載日は8月5日)、これまでに調達した総額の倍以上となる7,100万米ドルを調達したことを公表している。同社の広報によると、Sight Diagnosticsは米国に注力しつつ事業のグローバル化を加速させ、敗血症や癌の状態および新型コロナウイルスに影響する要因を検出する研究開発を進めるために今回の資金を役立てるという。…

Image Credit: Sight Diagnostics

AI搭載の血液分析装置を開発するSight Diagnosticsは今週(※原文掲載日は8月5日)、これまでに調達した総額の倍以上となる7,100万米ドルを調達したことを公表している。同社の広報によると、Sight Diagnosticsは米国に注力しつつ事業のグローバル化を加速させ、敗血症や癌の状態および新型コロナウイルスに影響する要因を検出する研究開発を進めるために今回の資金を役立てるという。

米国では保険加入していない患者の場合血液検査に100米ドルから1,500米ドルもの費用がかかる。設備がすぐに利用できるとはかぎらない発展途上国では、さらに付随的なコストがかかり費用が大幅に上昇する恐れがある。

Intelの子会社のMobileyeに所属していたYossi Pollak氏とHarvard’s Wyss Institute for Biologically Inspired Engineeringの研究者だったDaniel Levner氏は、こうした理由からSight Diagnosticsを2011年に設立した。彼らの開発したOloというシステムでは、たった2滴の血液でラボ並の全血球計算(CBC:Complete blood count)を10分以内に行うことができるという。

Oloは現在、同社が認可を得ているEUと米国のほぼ全地域において利用可能だ。2019年後半、連邦食品医薬品局(FDA)は同社の510(k)を承認した。これによりCLIA認定クリニック(ポイントオブケアプロバイダーを除く)がOloを配備することができるようになった。

Oloはオーブントースターと同じくらいの大きさだ。AIと機械学習を利用して血液をスキャンする。血液はまず、分解能が1,000超の高解像度カラー顕微鏡画像として「デジタル化」される。次に、4年間の臨床研究から得られた0.5ペタバイトもの匿名データでトレーニングされたコンピュータービジョンアルゴリズムを実行し、細胞の種類を特定・カウントする。

Image Credit: Sight Diagnostics

Sight Diagnosticsの主張によると、従来の検査では専門家が数日かけて処理する必要があったが、Oloは対照的に、一般の人でも十分操作できるほど簡単だという。

診断スタートアップといえばTheranosが悪名高い。Theranosは1滴の血液から多数の検査を行うことができる装置を開発したとして投資家を騙したことが判明し、設立者は証券取引委員会によって詐欺罪で起訴された。

Sight Diagnosticsは慎重に、そして透明性をもって前に進んでいる。2018年前半、同社のOloシステムはイスラエルのShaare Zedek Medical Centerで287人に対し臨床試験を完了し、EUからCEマークを取得した。ラボ用血液分析装置のSysmex XN-SeriesとOloは、19のCBCパラメータおよび多数の診断フラグにおいて同等と認められた。Sight DiagnosticsによるとOloの大部分の基盤となる技術の「Parasight」は24カ国で100万件以上のマラリア検査に使用されているという。

これまでにSight DiagnosticsはPfizerを含む製薬会社や医療提供者と契約を結んでおり、来年にかけて1,000台の分析装置を配備すると述べている。Oxford University Hospital Trustは救急外科および腫瘍科でOloの評価を行っている。

最近Sight DiagnosticsはイタリアでのOloの提供を契約し、英国でSuperdrugを基盤としてクリニックに検査を提供するためのパイロット試験も始める予定だ。パンデミック対応として、同社はロンドンにポップアップ検査サービスを配備し、全血球数検査とCOVID-19抗体検査を提供したいと述べている。

Sight Diagnosticsはイスラエルでの試験結果と米国のColumbia University Irving Medical Center、Tricore Labs、Boston Children’s Hospitalでの試験結果を組み合わせた論文発表に注力し、FDAからのCLIA免除および米国の小規模医療機関や薬局でのOloの使用許可を得たいとしている。

Sight Diagnosticsは数年以内にリモートスキャンを容易にするクラウドサービスの試験を行う。また、Oloをさまざまな血液検査を行えるプラットフォームに発展させることも考えている。

シリーズDラウンドはKoch Disruptive Technologies、Longliv Ventures、OurCrowdが主導し、同社の資本金は1億2,400万米ドル以上となった。同社は英国、米国、イスラエルにオフィスを構えている。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

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