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次の10億ドル企業は「子供の寝かしつけ」市場を狙う

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 ピックアップ:Moshi, a sleep and mindfulness app for kids, raises $12M Series B led by Accel ニュースサマリ:子供向けの寝かしつけ音声アプリ「Moshi」は、AccelをリードにLatitude VenturesとTrip…

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

ピックアップ:Moshi, a sleep and mindfulness app for kids, raises $12M Series B led by Accel

ニュースサマリ:子供向けの寝かしつけ音声アプリ「Moshi」は、AccelをリードにLatitude VenturesとTriplepoint Capital参加のラウンドで1,200万ドルを調達した。同社は子供の睡眠を助けるアプリを開発。アプリには150近いオリジナルコンテンツが用意されており、80本の30分就寝ストーリーは、すべて同社が執筆・制作したものだ。

コンテンツ1つ1つの流れは、子供が寝やすいように忠実に練られている。たとえば、同アプリで最も人気のあるストーリーの一つである「Mr.Snoodle’s Twilight Train」では、ストーリー全体の背景に「シュッシュッポッポ」という電車の音が鳴り響く。この効果音は、子供の平均的な安静時心拍数に合わせたもので、子供が安らかな気持ちになれるように工夫されている。

現在10万人以上のサブスクライバーを抱え、8,500万回のストーリーが再生されているという。年間40ドルの利用料で収益化を図る。

もともとMoshiはMindy Candyという会社が名称を変更したもの。評価額10億ドルを超える「ユニコーン企業」の仲間入りをした瞑想アプリ「Calm」の創業者兼CEOであるMichael Acton Smith氏が創業したのだが、Calmに専念するために同社を抜けている(後継として現Moshi CEOのIan Chambers氏が着任)。つまり、流れとしてはCalmと同じDNAを汲んでいることがわかる。

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話題のポイント:お子さんの寝かしつけに悩まれている方は多いのではないでしょうか?

コロナの影響で子供と一緒に過ごすことが多くなり、寝かしつけ問題(お昼寝含め)がさらに顕著になっているかもしれません。これは長年に渡って親御さんたちの大きなペインポイントでもあり、ここを切り口に、子供を落ち着かせる音声コンテンツを提供するのが「Moshi」です。

室内フィットネス市場では「Peloton」「Mirror」などの大型器具が注目を集めています。一方、自宅で手軽にできる瞑想アプリ領域も「Calm」を筆頭に、「SimpleHabit」のような瞑想版Netflixや、「Journey Meditation」のようなオンデマンドライブ配信が人気です。「自宅 + フィットネス/瞑想」のトレンドが子供市場にもやってきた、と今回のニュースは読んで良いでしょう。

子供独特の精神状態全てに対応するため、まずは寝かしつけという誰もが共感する課題から入り、将来的には自閉症やADHDなどの特定状態に対応するための音声コンテンツを提供することができれば、巨大プラットフォームになる可能性も見えてきます。音声書籍ストアや、Amazon的なマーケットプレースなど色々な展開が予想できるので、まさに「子供向けCalm」の市場を独占できる戦略思考です。チーム背景も文句ないので、急成長が望めるスタートアップの匂いがしてきます。

ちなみに数年前にはAmazon Alexa Fundから出資を受けた、Echoを使った絵本読み聞かせサービス「Novel Effect」が登場しています。同社もまたMoshiと同じ読み聞かせ市場を狙っており、親御さんや教師が読む幼児向け本に合わせて、Amazon Echoやスマホから効果音が出る立体演出サービスを提供します。「音のAR」とも呼べる領域で、累計調達額は310万ドル。Techstartsアクセラレータプログラム出身のスタートアップです。

現在、Novel Effectは保育園を中心にB2B営業をかけてサービス展開させており、Moshiに関しても、仮に寝かしつけの一定の効果がしっかりと検証されたのであれば、保育園に卸せるかもしれません。Cにも、Bにも展開でき、坂路拡大に悩む出版社との提携も考えられます。日本でも十分にトレンドとなる領域だと感じますし、その最前線にいるのがMoshiと言えます。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

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経営管理業務を効率化する「Loglass」、ALL STAR SAAS FUNDから資金調達

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予算などの経営管理業務を効率化する「Loglass」を開発・提供するログラスは7月8日、シードラウンドにおける資金調達の公表をしている。第三者割当増資と融資によるもので、増資を引き受けたのはALL STAR SAAS FUND。これに日本政策金融公庫からの融資を合わせ、調達した資金は8000万円。株価などの詳細は公開していない。 Loglassは一般的に企業が経営管理として必要とする予算策定や予実…

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予算などの経営管理業務を効率化する「Loglass」を開発・提供するログラスは7月8日、シードラウンドにおける資金調達の公表をしている。第三者割当増資と融資によるもので、増資を引き受けたのはALL STAR SAAS FUND。これに日本政策金融公庫からの融資を合わせ、調達した資金は8000万円。株価などの詳細は公開していない。

Loglassは一般的に企業が経営管理として必要とする予算策定や予実管理などの業務を効率化してくれるクラウドサービス。従来、部署ごとに表計算ソフトや独自に開発したシステムなどで管理していた数値を一元管理し、関係者に必要な閲覧権限を与えて共有することができる。また、財務会計ソフトや販売管理、経費精算等の外部サービスとの連携も積極的に取り組むとしている。

同社の創業は2019年5月。今年4月にクローズドテストを開始し10社以上の有償利用が進んでいる。今回調達した資金で取り込み可能なデータ属性の拡張や分析機能の提供など、機能強化を進めるほか、開発・営業人員の獲得に充てる予定。

via PR TIMES

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ソニーがフォートナイト開発企業に戦略出資、その理由とは

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ソニーがFortnite(フォートナイト)を開発・運営するEpic Gamesに対し、2億5000万ドルのマイノリティー出資したことが本日発表された。今回の調達を加えることで、Epic Gamesはこれまでに18億3000万ドルの調達に成功していることになる。 両社は今回のディールで緊密な関係がさらに強化され、テクノロジー、エンターテイメント、ソーシャル・コネクテッド・オンライン・サービスの分野で…

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Epic Games is launching the Unreal Engine 5 in 2021.
Image Credit: Epic Games
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ソニーがFortnite(フォートナイト)を開発・運営するEpic Gamesに対し、2億5000万ドルのマイノリティー出資したことが本日発表された。今回の調達を加えることで、Epic Gamesはこれまでに18億3000万ドルの調達に成功していることになる。

両社は今回のディールで緊密な関係がさらに強化され、テクノロジー、エンターテイメント、ソーシャル・コネクテッド・オンライン・サービスの分野で最先端を行くという共通の目標が強まったとしている。この緊密な関係は5月にEpicがプレイステーション5で動作するUnreal Engine 5のグラフィックを初めて公開した際にも強調されたものだ。同社が開示しているように、Epic Gamesは過去3回の資金調達ラウンドで15億8000万ドルを調達している。2012年にはTencentから3億3000万ドルの出資を受けており、これは同社の全株式の40%に当たるものだった。

今回の投資により両社は、ソニーのエンターテインメント資産と技術ポートフォリオ、Epicのソーシャルエンターテインメントプラットフォームとデジタルエコシステム(ソーシャルスペースとしての利用が増加している「Fortnite」や「Epic Games Store」がそれだ)を活用した協業を拡大し、消費者やクリエイターにユニークな体験を提供することが可能となる。なお、今回の投資は、規制当局の承認などを経た上で実施完了となる。

またEpicは他のプラットフォームへのパブリッシュも引き続き可能となっている。というのも今回は前述の通り、マイノリティー出資であり、同社の支配権を取得するものではない。(更新:ソニーがEpicの株式1.4%を取得していることから、この買収によりEpic Gamesの価値は178.6億ドルとなる)。

さて、ソニーにとってこの契約は重要な意味を持つ。

ソニーは今年後半、Microsoftの「XboxシリーズX」をライバルとするプレイステーション5の発売を控えており、今後のコンソールゲーム戦争で同盟国を必要とするからだ。一方、Epicはクロスプラットフォーム技術の開発に関しては中立的な立場にあるため、Unreal Engine 5とFortniteはすべてのゲームプラットフォームで動作すると述べるに留まる。ソニーがEpicに出資することで何かメリットがあるのかどうかは、今回の契約からは明らかになっていない。

ソニーの吉田憲一郎CEOは声明の中で「Epicの技術はゲーム開発の最前線にあり、それはFortniteの機能にも表れていると」コメントし、EpicのCEOであるTim Sweeney氏は「ソニーとEpicは創造性とテクノロジーの交差点で事業を展開しており、ゲームと映画、そして音楽の融合につながるリアルタイム3Dソーシャル体験のビジョンを共有している」と述べた上で、次のような計画を明らかにした。

「両当事者はすべての消費者とコンテンツ制作者にとって、よりオープンでアクセスしやすいデジタルエコシステムを構築することを計画している」。

この音楽への言及は、最近行われたFortniteでのトラビス・スコット氏のバーチャルコンサートが2700万人以上を動員したことに触れたものだろう。

特によりオープンでアクセスしやすいデジタルエコシステムについての言及は注目すべきだろう。というのも、Sweeney氏が長らくオープンシステムを支持してきたのに対し、ソニーは独自の技術を守る企業の例として挙げてきた、という経緯があるからだ。

しかし、ソニーはFortniteを他のプラットフォームでも友達同士でプレイできるクロスプレイゲームとして機能させることを可能にしている。

スペシャル・ディール

このディールは6月にBloombergが報じたものとは異なるもののようだ。私たちの独自取材によれば、Epic Gamesがプレ評価額163億ドル、ポスト評価額(取引終了後の会社の価値)を170億ドルで7億5000万ドルの資金調達を求めたものにソニーが応じた形となる。Epicはこの件についてコメントを辞退した。

Epic Gamesは、3億5000 万人以上の登録ユーザーを抱えるFortniteの開発者でありパブリッシャーでもある。また、多くのゲームを開発するための基本的なツールセット「Unreal Engine」の開発者でもある(最近では映画やテレビの制作も増えていると聞く)。

Bloombergは6月、今回の調達ラウンドに参加する新たな投資家として、T. Rowe Price GroupとBaillie Giffordの名前を挙げており、既存の投資家であるKKRも参加する見込みであると報じている。Epicはその詳細についてもコメントしていない。

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Above: This Lara Croft-like character is not a glimpse at the next Epic Games title.
Image Credit: Epic Games

Epicの財務状況

6月頭に伝えた通り、非上場企業であるEpicは収益や利益を公開していないため、今回の調達によって現在の財務状況が明らかになった。なお、Epicは以下の数字についてコメントを拒否している。

情報筋がGamesBeatに明かしてくれた内容はこのようなものだ。

2019年のEpic Gamesの収益は42億ドルで、利息や税金、減価償却前利益(EBITDA、収益性の重要な指標)は7億3000万ドルに達したとのこと。2020年の収益は50億ドルで、EBITDAは10億ドルと予想されている。

またパンデミックの影響も大きい。情報筋によれば、4月だけでもFortniteの収益は4億ドルだったと教えてくれている。4月にプレイヤーはバトルロイヤルシューターで32億時間を費やしたそうだ。

なお、2018年にEpic Gamesは2019年よりも好成績を収めている。2018年の収益は56億ドルで、EBITDAは29億ドルだった。Epicはその資金の多くをEpic Games Storeへの投資、FortniteとUnreal Engineのスタッフの拡大、そしていくつかの買収に使った。

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Above: The Unreal Engine 5 can handle global illumination.
Image Credit: Epic Games

2017年には「2017 Disney Acceleratorプログラム」の一環として、ディズニーから戦略的な投資を受けている。そして2018年10月、Epicはポスト評価額145億ドルで12億5000万ドルを調達した。そのラウンドの投資家にはKKR、Vulcan Capital、Kleiner Perkins、Lightspeed Ventures、Smash Ventures、Iconiqなどが名を連ねている。

5月にUnreal Engine 5を発表した際、Sweeney氏はGamesBeatのインタビューにおいてEpicはソニーと密接な関係を築いているとコメントしている。

「私たちは、ストレージアーキテクチャやその他の要素について、かなり長い間、ソニーと非常に緊密に協力してきました。これが私たちの主眼でした。しかし、Unreal Engine 5 はすべての次世代プラットフォームに搭載されますし、Fortnite も同様です。ソニーはここで素晴らしいシステムを構築するという素晴らしい仕事をしてくれました。単にGPUが優れているというだけでなく、最新のPCハードウェアを採用し、かつ最も抵抗の少ない方法でアップグレードを実現したのです。またPlayStation 5のストレージアーキテクチャは、現在買えるPCをはるかに凌駕しています。この製品が出荷されるのを見た人は『うわぁ、2台のSSDでは追いつけないな』と気づくはずです。このようなイノベーションを見ることができるのは素晴らしいことです」。

Epic Games は、この資金を何に使うのかは明言していない。しかし、同社は今後も買収やEpic Games Storeへの投資、Fortniteの拡張、メタバースの立ち上げに向けた取り組みを続けていくことは間違いない。メタバースとは「Snow Crash」や「Ready Player One」などの小説に登場するような、すべてが相互に接続された仮想世界の宇宙のことだ。Sweeney氏は、これが目標の一つであると語っている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」が「AUBA(アウバ)」にリブランド、コンサルティングやハンズオン支援を強化

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パーソルイノベーションのカンパニーである eiicon company は10日、オンラインで記者会見を開き、同社が運営するオープンイノベーションプラットフォーム「eiicon(エイコン)」を「AUBA(アウバ)」にリブランドしたと発表した。また、「eiicon lab」として運営されてきたオンラインメディアも「TOMORUBA(トモルバ)」にリブランドする。カンパニー名に変更はない。 AUBA …

リブランドを発表する eiicon company カンパニー長の中村亜由子氏

パーソルイノベーションのカンパニーである eiicon company は10日、オンラインで記者会見を開き、同社が運営するオープンイノベーションプラットフォーム「eiicon(エイコン)」を「AUBA(アウバ)」にリブランドしたと発表した。また、「eiicon lab」として運営されてきたオンラインメディアも「TOMORUBA(トモルバ)」にリブランドする。カンパニー名に変更はない。

AUBA は2017年2月、インテリジェンス(当時。2017年7月にパーソルキャリアに商号変更し、現在はパーソルイノベーションが統括)の新規事業 eiicon としてスタート。これまでの3年4ヶ月間で、大企業とスタートアップなど15,000社以上が登録している。登録している企業同士が相互に連絡を取り合うのに必要なコンタクトチケットを販売するなどしてマネタイズしており、創業5年未満・資本金100万円未満のスタートアップは無料で利用できる。

eiicon company では今後、コンサルティングサービスを強化し、オープンイノベーションを通じた事業化を念頭においたインキュベーション支援、エンタープライズ支援部隊によるハンズオンサービスを強化するとしている。リブランドに合わせ AUBA のプラットフォーム上にみらいリレーションズのデータ解析エンジン「Synapse」を導入し、企業同士のオープンイノベーションの自動マッチング機能を実装する。

また記者会見では、Japan Innovation Network(JIN)の代表理事である西口尚宏氏が、eiicon company の外部顧問に就任したことも明らかになった。JIN は同組織の「IMSAP オープン・イノベーションプログラム」や、西口氏の持つアドバイスやイノベーション・マネジメントに関するノウハウを AUBA ユーザに提供するとしている。

<関連記事>

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サイバーエージェント・キャピタルが支援体制強化ーー開発や組織、PRなどグループノウハウを提供

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ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。 速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年か…

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サイバーエージェント・キャピタルメンバー

ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。

速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年からサイバーエージェントビットコインのCTOとして、仮想通貨取引所や暗号通貨の開発を手掛けた人物。その後、RPAプラットフォームの開発などに従事していた。

具体的な技術支援については、エンジニア採用から実際のコードレビューなどの相談を受け付けているほか、広報・PR支援についても、専任者の不在やノウハウ不足などの課題を解決する独自の支援プログラムを提供するとしている。

また、この支援室とは別に社内外のノウハウを提供するエキスパートの就任も伝えており、R&D、グロースハック、エンジニアリング、技術法務、組織戦略の5テーマについてそれぞれの知見を持った人材が支援にあたる。例えば組織戦略についてはサイバーエージェントの取締役として採用や育成、企業文化など人事全般を統括する曽山哲人氏が担当する。

CACは2006年の開始(当時の社名はサイバーエージェント・インベストメント)からアジア中心に8カ国10拠点でスタートアップ投資を手掛けるベンチャーキャピタル。累計投資社数は350社にのぼり、主な投資先にはSansanやスペースマーケット、ビザスクといった近年の国内上場組や、SEAで大きな影響力を持つコマースのTokopediaなどがある。また、同社はこれに合わせてサイトをリニューアルしたことも伝えている。

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リニューアルしたサイト

話題のポイント:ここ1、2年はテクノロジー系のスタートアップに投資するベンチャーキャピタルのファンドレイズラッシュでした。

実は市況の変化については「狼がくるぞ!バブルが弾けるぞ!」という声と共に随分前から囁かれていまして「2020問題は織り込み済み」として、逆にここを新ファンド設立のタイミングに指定している方もいらっしゃったぐらいでした。もちろん感染症拡大は(ビル・ゲイツ氏以外)誰も予想していなかったと思いますが。

なので、国内のスタートアップ投資における主要なファンドは堅調に出資を集めることに成功しており、あまりここでのドタバタ(メジャーなファンドが活動停止するなど)はなかったように思います。

一方、やや声が聞こえるようになってきたのが「ファンドの差別化」についてです。2010年前半はファンドサイズだけでも「50億円規模!すごい!」みたいなのがありましたが(もちろん今もすごいことなんですよ)、それをブランドとして全面に押し出す方は少なくなりました。

その辺りの状況についてはこちらの記事でもまとめています。

そこで出てくるのが支援体制の拡充です。従来ハンズオンと表現されていたものですが、ベンチャーキャピタルのパートナーや出資担当者が属人的にノウハウを提供するのではなく、組織だったらそれに特化した人材を採用(もしくは協力企業と連携)して支援にあたる、というチーム戦に変わってきています。

採用やマーケティング、広報・PR関連はよく聞くのですが、CACの開発支援というのは珍しいかもしれません。具体的にどういう支援をするのか、担当する速水さんにお聞きしたところ、次のように答えてくれました。

「ラウンドや規模によって支援の形は様々ですが、枕詞に”開発”や”技術”、”エンジニア”のつくことは、サイバーエージェントでの知見を活かし、サポートしたいと考えています。例えば社外取の技術顧問のようなサービスを、出資先の企業様は無料で受けられるようなものをイメージしていただけると、わかりやすいかもしれません。また、出資時に開発チームがないパターンもあります。その場合はどのように開発エンジニアを巻き込んでいくか、採用していくかなど、体制構築を企業様と併走しサポートしていく形になります」。

スタートアップ時に共同創業するエンジニアの方が創業経験豊富というパターンはそこまで多くありません。もちろんそれがベストですが多くの場合は元同僚などのケースでしょう。初めて会社経営する、というのもあるあるです。だからこそ、特に直接的な技術支援というよりはケーススタディを伝えてくれる存在は安心感につながりそうです。

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CACの支援領域

また、広報・PRについても特徴があります。サイバーエージェントと言えば2000年代に始まった祖業のネット広告代理事業からブログメディア、ゲーム、そしてインターネット放送と今もなお拡大・成長し続けるお化けみたいな会社です。

ややもするとこの振れ幅の大きさは「何やってるかよく分からない」ということにも繋がるわけですが、ここのコミュニケーションをしっかりと設計し、ブレないブランドに貢献してきたのが広報室の存在です。(詳しい内容は割愛しますが、興味ある方は「サイバーエージェント広報の仕事術」を参照ください)

「まだ創業間もない、ビジネスの社会的影響力が大きくないシード、アーリー期のスタートアップにとって、会社の信頼度や認知を向上させるための広報活動ができたかどうかが、その後の会社の姿を大きく変化させる鍵になることは少なくありません」(広報室を担当する下平江莉さん)。

私もこの広報・PRノウハウは今後、スタートアップにとって大変重要なピースになると考えています。サイバーエージェントが積み上げてきた知見を得られるというのはこれもまたひとつ、差別化に繋がるのではないでしょうか。

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リアルタイムに1000人が競い合う「Trivia Royal」が大ヒット、その要因は

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1000人のプレーヤーがクイズを通して競い合うモバイルゲーム「Trivia Royal」が大ヒットを記録している。開発・運営するTeatimeが6月17日リリースして以降、総ダウンロード数は200万回を超え、iOS App Storeにおいて1位を獲得している状況だ。 同社代表であるThor Fridriksson氏は、以前にも100万ダウンロードを越えた同様アプリ「QuizUp」を2013年の段…

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1000人のプレーヤーがクイズを通して競い合うモバイルゲーム「Trivia Royal」が大ヒットを記録している。開発・運営するTeatimeが6月17日リリースして以降、総ダウンロード数は200万回を超え、iOS App Storeにおいて1位を獲得している状況だ。

同社代表であるThor Fridriksson氏は、以前にも100万ダウンロードを越えた同様アプリ「QuizUp」を2013年の段階でリリースしていた。同アプリは2015年にGlu Mobileに買収されており、その後にゲーム開発のコアチームと共にTeatimeを設立した。

「QuizUpでは多くの成功を収めましたが、それでも上手くいかなかった点が数多くありました。その反省を含めた今回のリリースでしたが、再び成功を再現できて嬉しく思っています」(Thor Fridriksson氏)。

ゲームコンセプト

Trivia Royalはリアルタイム対戦とバトルロイヤルの概念をうまく組み合わせたゲームだ。参加者は1000人で1:1のバトル形式で優勝者を決めていく。つまり、1試合ごとに500人が勝ち進み、500人が敗退することになる。

バトルにプレーヤーが勝つと、「ロイヤル」と分類され、他のロイヤルに分類されているユーザーとチャットすることができるようになる。また、勝利を収めれば収めるほどソーシャルステータスやリーダーボードが強化される。

ゲームは当初、バトルに勝利したユーザーのみにしかSNS機能を開放していなかった。しかし、機能の一部を未勝利のユーザーにも開放するアップデートを実施したところ、ユーザー数の急成長が見られたという。

アプリの特徴的な点にアバターの作成機能が挙げられるだろう。バトル画面に利用されるアバターは、目や鼻の特徴などを細かく設定でき、ゲーム内通貨でオリジナルグッズを購入することも可能だ。

I beat 1,000 people (or some bots) on my first try in Trivia Royale.

問題自体はバラエティー豊かで、1試合は全部で5つの問題で構成される。ライバルよりも早く解答すれば、得られるポイント自体も多くなる。Fridriksson氏は急激なユーザー数成長の要因について以下のようにコメントしている。

「なぜここまで急激に人気が出たのかは、正直不思議です。おそらくですが、COVID-19により10代の若者が人と接することを失った反発がこの結果につながったのでは」(Thor Fridriksson氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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エンタープライズ向けWebシステムを画面上でガイドするテックタッチ、シリーズAラウンドで5億円を調達——DNX V、アーキタイプVなどから

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企業内の Web システムに画面上で操作ガイダンスを簡単に追加できるサービス「テックタッチ」を開発するテックタッチは10日、シリーズ A ラウンドで5億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、アーキタイプベンチャーズ、DBJ キャピタルなどで、それ以外の投資家は明らかになっていない。 同社は2019年9月にシードラウンドで1億2,000万円を調達している。DN…

テックタッチのチーム。後列左端が創業者で CEO の井無田仲氏。
Image credit: TechTouch

企業内の Web システムに画面上で操作ガイダンスを簡単に追加できるサービス「テックタッチ」を開発するテックタッチは10日、シリーズ A ラウンドで5億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DNX Ventures、アーキタイプベンチャーズ、DBJ キャピタルなどで、それ以外の投資家は明らかになっていない。

同社は2019年9月にシードラウンドで1億2,000万円を調達している。DNX Ventures とアーキタイプベンチャーズは今回、前回のシードラウンドに続く参加だ。なお、テックタッチは今後、数億円をデット調達する見込み。

テックタッチは、Web ブラウザ側にはプラグイン、サーバ側には js を導入することで既存の Web システムに説明ガイダンスをオーバレイできるサービス。サーバ側にコードを入れて完結する(ブラウザ側にプラグインを入れない)運用も可能で、Internet Explorer、FireFox、Google Chrome に対応する。日本のエンタープライズユーザを意識して、クラウド運用のみならず、オンプレミス環境にもサービスを提供できるのが特徴だ。

TechTouch
Image credit: TechTouch

テックタッチは、投資銀行やユナイテッドでアプリ事業などに携わった井無田仲氏らにより2018年に設立。昨年2月のクローズドリリース、5月にオープンリリース。昨年11月、損保大手のあいおいニッセイ同和が正式導入したのを皮切りに、大企業数十社の従業員累計9万人弱がサービスを利用している。導入企業は、鹿島建設、三井不動産、セガ エンタテインメント、損保ジャパン、トランスコスモス、富士通、ブックオフ、ベルシステム24、三菱 UFJ フィナンシャル・グループ、代々木ゼミナール、WOWOW など。

テックタッチによれば、企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する上で、新システムを導入した際の定着化、ユーザである従業員のオンボーディングなどに効果を発揮しているという。同社は将来、自動化等の高度活用支援も実施するとしており、一部 RPA 的な機能が追加される可能性も伺える。

テックタッチのベンチマークとして見れるイスラエル発の Walkme は、欧米を中心に Fortune500 の30%、1,000社以上が導入しており、2018年9月のシリーズ F ラウンドでユニコーン入りを果たしている。WalkMe は昨年日本法人を設立し、日本市場での営業攻勢を活発化している。

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Uber、フードデリバリーのPostmatesを26.5億ドル(約2,860億円)で買収

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Uberは7月6日、オンデマンドデリバリーのPostmatesを26億5,000万米ドル相当の全額株式交換で買収したことを正式に発表した。1週間前から憶測が飛び交っていたが、7月6日にBloombergが取引完了を報じたことに対し、Uber、Postmates双方からの反応はなかったそうだ。 UberはPostmatesを通して、需要が急増しているフードデリバリーサービス「UberEats」および…

Image credit: Pixabay

Uberは7月6日、オンデマンドデリバリーのPostmatesを26億5,000万米ドル相当の全額株式交換で買収したことを正式に発表した。1週間前から憶測が飛び交っていたが、7月6日にBloombergが取引完了を報じたことに対し、Uber、Postmates双方からの反応はなかったそうだ。

UberはPostmatesを通して、需要が急増しているフードデリバリーサービス「UberEats」および同社が幅広く展開する「delivery-as-a-service(サービスとしての配達)」をさらに加速させるつもりだ。Uberは買収後、消費者向けアプリの「Postmates」をスタンドアロンとして残しつつ、店と消費者の両方が統合デリバリーネットワークのメリットを受けられるようにする予定だと述べている。

Uberの戦略的買収は以前から行われている。最近では中東の配車サービスのCareemを31億米ドルで買収し、ラテンアメリカの食料雑貨デリバリースタートアップのCornershopの支配権を取得した。同時にUberは事業の一部を東ヨーロッパ中国東南アジアの競合に売却もしている。

IPOせず

サンフランシスコに拠点を置くPostmatesは2020年のIPO候補として有力視されていた。昨年、証券取引委員会(SEC)に非公開申請したが投資家からの反応がパッとせず、計画は延期されていた。今週(7月第2週)中にもIPO計画を復活させるために準備をしているという報道が出たが、それがUberによる買収に拍車をかけた可能性がある。

Postmatesは2011年設立。オンデマンドのフードデリバリー分野における主要企業の1つだ。食品配達で知られるが、あらゆる商品の配達に利用することができる。これは配車サービスの輸送インフラをUber Eatsへと再利用したUberに似た手法だ。Uberは7月6日、Uber Eatsの2020年第2四半期の予約数が前年比で100%増加したと発表した。また同社は数カ月前、ほぼ全てのアイテムを配送できる「Uber Connect」という新サービスを発表した

Postmatesは2017年にメキシコでローンチした時には国外への拡大も模索していたが、現在はアメリカのみで利用可能となっている。Uberはアメリカでのフードデリバリー市場における地位の確立強化に取り組んでおり、昨年はPostmatesの競合のDoorDashの合併を検討したと報じられている(DoorDashは今年IPOを非公開申請したが、その後4億米ドルを調達しIPOへの計画は不明となっている)。この他にUberが買収を検討していたフードデリバリー大手のGrubhubは1ヶ月前にヨーロッパの同業Just Eatによって73億米ドルで買収された

UberがマーケットリーダーのDoorDashとGrubhubを買収できず、Postmatesを次のターゲットとしたことは理に適っている。消費者データ分析会社のSecond Measureによると、Postmatesは5月のアメリカのフードデリバリー市場において8%のシェアを占めている。これはDoorDash(45%)、GrubHub(23%)、Uber Eats(22%)に次ぐものだ。このデータに基づくと、Uberは現在、競争の激しい国内のフードデリバリー市場で2番目に大きなプレーヤーであることは明らかだ。

UberはPostmatesの株式100%に対して約8,400万株の普通株を発行すると述べている。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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中国のオンラインメディア大手「Sina(新浪)」、NASDAQから上場廃止か

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重要視すべき理由:Sina は、アメリカの証券取引所からの上場廃止を検討している中国のテック企業としては、直近の1ヶ月で2社目となる。中国のオンラインクラシファイドマーケットプレイス「58.com(58同城)」は6月にニューヨーク証券取引所からの上場廃止の手続に入った。 詳細情報:Sina の会長兼 CEO Charles Chao(曹国偉)氏が所有する、英領ヴァージン諸島拠点の NewWave …

北京にある Sina(新浪)のビル外観
Image credit: TechNode/Coco Gao

重要視すべき理由:Sina は、アメリカの証券取引所からの上場廃止を検討している中国のテック企業としては、直近の1ヶ月で2社目となる。中国のオンラインクラシファイドマーケットプレイス「58.com(58同城)」は6月にニューヨーク証券取引所からの上場廃止の手続に入った

詳細情報:Sina の会長兼 CEO Charles Chao(曹国偉)氏が所有する、英領ヴァージン諸島拠点の NewWave は、Sina の発行済全株式を1株あたり41ドルで取得することを提案している、と Sina は6日の声明で発表した

この提案では、創業から22年目を迎える Sina の時価総額を27億米ドルと評価している。Sina 株式は2日に36.7米ドルで引けた後、6日の終値で40.5ドルに跳ね上がった。
Sina の取締役会は、提案を評価するために3人の独立した取締役で構成される特別委員会を設置した。

取締役会は New Wave から拘束力のない提案書を受け取ったばかりであり、取締役会は Sina の株主および証券取引を検討している他の方々に対し、提案された取引に対する Sina の対応については何ら決定がなされていないことを警告する。(Sina の声明)

背景:1998年に設立された Sina は、新聞など印刷メディアの記事を集約したニュースポータルとしてスタートした。2000年に NASDAQ に上場し、中国のテック企業としては初めてアメリカに上場した企業の一つとなった。

  • 2009年、Sina は Twitter のようなソーシャルメディアプラットフォーム「Weibo(微博)」をローンチ。2014年に Weibo を分社化し、Weibo は NASDAQ に上場した。
  • Sina の提出資料によると、2020年第1四半期の売上高は前年同期比8%減の4億3,500万米ドルだったが、純利益は前年同期の3,310万米ドルから8,240万米ドルに増加した。
  • 上場廃止の動きは、アメリカでの上場以外の可能性を模索する中国企業の波の一部に過ぎない。ゲーム大手 Netease(網易)や EC 企業の JD.com(京東)は6月、香港証券取引所に二次上場した。
  • 飲料チェーン「Luckin Coffee(瑞幸咖啡)」が金融詐欺を認めたことを受け、アメリカでは中国企業に対する監視の目が強くなっている。
  • また、トランプ政権はアメリカの市場関係者に対して、中国企業の上場廃止を命じると脅している。上院は5月、アメリカに上場している外国企業に監査記録の提出を義務付ける法案を可決しており、一部の中国企業はこれを敬遠する可能性がある。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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早産を早期特定する「Pregnolia」、注目集まる“10億ドル”妊娠モニタリング市場

ピックアップ:Pregnolia raises CHF 4.2 million to advance detection of premature births ニュースサマリ:スイスを拠点とし、早産の可能性を早い段階で特定する診断装置を開発するPregnoliaは6月25日、シリーズAラウンドでの420万スイス・フラン(約440万米ドル)の資金調達を発表した。今回得た資金は、主に診断装置の市場投…

画像出典:Pregolia 公式HPスクリーンショット

ピックアップ:Pregnolia raises CHF 4.2 million to advance detection of premature births

ニュースサマリ:スイスを拠点とし、早産の可能性を早い段階で特定する診断装置を開発するPregnoliaは6月25日、シリーズAラウンドでの420万スイス・フラン(約440万米ドル)の資金調達を発表した。今回得た資金は、主に診断装置の市場投入に向けた準備に充てられる予定で、具体的には新たな認証(CEマーク)の取得や欧州における販売網の構築、医療保険会社による保険償還の確立などが挙げられる。

詳細情報:Pregnoliaはチューリッヒ工科大学のスピンオフ企業として、女性博士のSabrina Badir氏の博士論文に端を発し2016年に設立。スイスの新興企業トップ100社の1社として、2016年から4年連続選出されている。

  • 同社は従来早産の診断で測定される子宮頸管の長さではなく、子宮頚部の硬さを瞬時に確認することで早産を特定する診断装置を開発する。同社プレスリリースによると、臨床試験のデータでは、子宮頸管の長さよりも子宮頸部の硬さを測定する方が、早産の可能性をより正確に予測できることが実証されているという。
  • CEOのSabrina Badir氏によると、今回の資金調達はコロナ禍という厳しい状況にも関わらず投資の応募が殺到したという。
  • 今回の資金調達に関する同社プレスリリースにて、Investiere Venture Capitalの投資マネージャー・Susanne Schorsch氏は妊娠モニタリングは10億米ドル規模の市場であり、同社が開発する診断装置は、既存の臨床ワークフローに導入しやすいのが特徴である、とコメントしている。

背景:2012年にWHOが発表した「Born too soon」によると、早産はほとんどの国で増加傾向にある。また2019年のWIREDの記事によると、米国で約10人に1人の赤ちゃんが早産で生まれており、さらに黒人女性は白人女性より50%以上も早産で出産する可能性が高いという。

フィナンシャル・タイムズ紙が運営する「Sifted」によると、2025年にはヨーロッパのフェムテック市場は50億米ドルに達すると予測されており、Pregnoliaは同メディアが選ぶトップフェムテック企業の1つとして選出されている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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