BRIDGE

News

ラクスルはペライチをどう評価したーーノーコードとスモールビジネス、その課題(2/2)

SHARE:

(前回からのつづき)サポーター制度の中心となる「ペラナビ」はユニークで、パッと見た感じだとビザスクやココナラのようなクラウドコンサルプラットフォームのような形式を取っていて、相談を受ける側は直接、相談相手に掲載されている費用を払ってレクチャーを受けることができる。 サイトのコンサルから一見すると関係なさそうなZoom講座まで様々で、基本的に彼らが対象するユーザーのお困りごとを支援している内容であれ…

ペラナビはスモールビジネスの課題を教え合う互助の仕組み

(前回からのつづき)サポーター制度の中心となる「ペラナビ」はユニークで、パッと見た感じだとビザスクやココナラのようなクラウドコンサルプラットフォームのような形式を取っていて、相談を受ける側は直接、相談相手に掲載されている費用を払ってレクチャーを受けることができる。

サイトのコンサルから一見すると関係なさそうなZoom講座まで様々で、基本的に彼らが対象するユーザーのお困りごとを支援している内容であればOKで、現時点でペライチはここで手数料などの徴収はしていない。

中小企業で360万、彼らが対象にする個人事業なども含めると桁がまた一つ上がる。こういった方々の細かい課題解決は確かにコミュニティモデルでなければ対応は難しい。

ノーコードであっても操作というよりデジタルマーケティングに対する知識や考え方、こういったサポートがなければ生きた施策にならない。この点でもうひとつ課題になるのが「予算」だろう。小さな飲食店であればこれを使うことでいくら儲かるのか、そのことを考えるはずだ。

中小企業ではマーケティングなどの知識・経験も乏しく、予算をうまく立てられないケースもあると思います。費用対効果をどう考えるか、また、用途によってバラバラの中、どのようにして価格を決めましたか

橋田:まずはウェブサイトを作るという点であれば、個人・中小の価格でも払っていただきやすいような価格感(1000〜2000円程度)と考えていました。その後、機能の増加に伴い用途がバラバラの中でも、基本的なウェブサイトを作って集客するなどのマーケティング行動は最大公約数的な共通項があるとは思っています。

これまではノーコードでウェブサイトを作れる、という価値提供が主だったと想像しています。価格の件にも関係していきますが、この先、ペライチはどのような提供価値を考え、ノーコードサービスのポジションをどこに置こうと考えていますか

橋田:ペライチでは作れるのその先へ、というビジョンを掲げておりその先、具体的にはユーザーさんに成果を出していただく部分、例えば決済や申し込み、予約といった箇所に力を入れていこうと思っています。

例えば同じくノーコードでアプリを作ることができるYappliは創業当初、価格を安く抑えて多くの企業が利用できる戦略を持っていた。しかし、実態は企業がプラットフォームを使って自由自在にアプリを作れる、とはならず、価格を大きく引き揚げてサポートを手厚くする戦略に切り替えて大躍進を果たしている。

橋田氏の話では今後、10名以内のスモールビジネス事業者という基本的なユーザー像は変えないものの、上位プランとなる価格設定や、前述の決済などのオプションで次の展開を作っていくということだった。

確かに数年前と違って競合も多い分野だが、ペライチの展開を見ていると、とにかくスモールビジネスの事業者にターゲットを絞り込んで、ユーザーサポートに正面から取り組んでいる様子がわかる。ノーコードの部分では使いやすさ等ももちろんあるが、それ以上にこれらユーザーの経営課題にどこまで寄り添えるか、そこが拡大の鍵になりそうだ。

ラクスルはペライチをどう評価したーーノーコードとスモールビジネス、その課題(1/2)

SHARE:

コロナ禍によってスモールビジネス、特に飲食や観光といった分野が大きな転換点を迎えている。 日本の中小企業は 約360万社と言われるのだが、 感染症拡大の問題で大きく動いたのがデジタル化の波だ。コマースプラットフォーム「BASE」では、GMVが前年同四半期比で196%増(2020年第2四半期)と大きく跳ね上がるなど、急な売上の落ち込みをECでカバーしようとした結果は如実に数字として現れるようになった…

ペライチチームとラクスル取締役CFO、永見世央氏(上段中央)・写真提供:ペライチ

コロナ禍によってスモールビジネス、特に飲食や観光といった分野が大きな転換点を迎えている。

日本の中小企業は 約360万社と言われるのだが、 感染症拡大の問題で大きく動いたのがデジタル化の波だ。コマースプラットフォーム「BASE」では、GMVが前年同四半期比で196%増(2020年第2四半期)と大きく跳ね上がるなど、急な売上の落ち込みをECでカバーしようとした結果は如実に数字として現れるようになった。

一気に動き始めたデジタル化の波だが、10年前であればもしかしたらここまでスピーディーにコトは進まなかったかもしれない。なぜか。開発が必要だったからだ。ホームページひとつ作るにも要件を決め、受託できる開発会社に依頼し、馬鹿高い費用に怯えながら仕上がりを待つ、なんてことは日常茶飯事だった。

この状況をゆっくりと、しかし確実に変えていった概念がある。それがノーコードだ。コロナ禍における業務効率化、リモート環境へのスムーズな移行の救世主として数多くのサービスが今、注目を浴びることになった。本誌でも特集として話題をまとめている。

ペライチも国内ノーコードサービスのひとつだ。極めて小規模の事業者が開発なしに手軽にホームページを簡単に持てる体験が支持され、2015年のリリース以降、40代から50代のユーザーを中心に中小企業や個人事業主が利用しており、現時点で会員登録数は26万件となっている。そして先月10日にはラクスルとの資本業務提携を発表し、49%の株式と引き換えとする4億9,000万円の増資を公表した。ペライチによれば無事、このディールは成立したそうだ。

ラクスルはペライチをどう評価したのか。同社代表取締役の橋田一秀氏にその裏側を聞いた。(太字の質問は全て筆者、回答は橋田氏)

創業から約6年ほど、中小企業向けのウェブサービス(ノーコード系)は増えました。中でもペライチが中小企業に支持されて、またラクスルが他のサービスと違って御社を評価した点はどこにありますか

橋田:やはりページ公開までの手数が早いこととサポーター制度などで、ユーザーさんが躓くところを一緒に解消してきたからではないでしょうか?ラクスルさんの評価でいうと、具体的なユーザー像が近かったことや、ペライチに足りないマーケティングやプロダクトの両面が見えていて、そこを補完できるチーム体制のイメージがあったということだと思います。

ラクスルの永見世央氏と橋田氏は数年前に出会い、ラクスルの得意とするローカルビジネスにおける「印刷」というリアルなマーケティング手法と、ペライチが目指すウェブ・デジタルマーケティングはターゲット層が近く、ただ、山の登り方が異なるという認識を持っていたそうだ。当時から出資の話はあったものの、ラクスルは上場したばかりということもあり、企業としては出資できなかったが、変わりに永見氏が個人としてエンジェル投資することになった。これが一昨年の話だ。

具体的なシナジーに向けての取り組みについてはまだ検討中ということだったが、例えばユーザー基盤を共通させることで、双方の顧客に適切なアナログ・デジタル両面のマーケティング施策を提案することができるようになる。

可能性が広がる一方、彼らがターゲットとする小さな事業者は常にリテラシの課題を抱える。橋田氏は現状としてまだまだ問題がなくなる様子はないものの、解決方法としてコミュニティを活用する方向性を考えているという。

特に非情報系の中小企業が問題とするリテラシ問題は、この10年でスマートフォンの進化と浸透により改善されたケースをよく聞くようになりました。ペライチが提供する中小企業の現場でこの問題はどのように乗り越えようとしていますか

橋田:リテラシの問題はいつでもついて回りますが、ペライチではサポーター制度で解決しています。これはペライチに詳しい方にサポーターになって頂き、直接対面で支援する方法です。現在26万人の方々にご利用いただいていますが、これをマス層に広げようとすると、チャットやコールなどのサポートでは不足します。ひとり一人に向き合おうとすると、SEOどうしたらよいかといった一般的なものならまだしも、渋谷で10人ほどの飲食店をやっているけどどうしたらよいか、というような個別案件の相談はやはり難しいです。

(次につづく)

脳血管内手術の手術支援AIを開発するiMed Technologies、初のエクイティファイナンスで1.7億円を調達

SHARE:

脳血管内手術の手術支援 AI を開発する iMed Technologies は1日、直近のラウンドで1.7億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、SBI インベストメント、GLOBIS Alumni Growth Investment、三井住友海上キャピタル。同社はこれまでに、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)の起業支援プログラム「1st Round」第1期採択や N…

Image credit: iMed Technologies

脳血管内手術の手術支援 AI を開発する iMed Technologies は1日、直近のラウンドで1.7億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、SBI インベストメント、GLOBIS Alumni Growth Investment、三井住友海上キャピタル。同社はこれまでに、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)の起業支援プログラム「1st Round」第1期採択や NVIDIA Inception Program などを通じて助成金など1,500万円を調達しているが、エクイティファイナンスで資金調達するのは今回が初めてとなる。

iMed Technologies は2019年、脳神経外科医の河野健一氏らにより設立。脳梗塞やくも膜下出血の治療手段として、近年、開頭を必要とせず患者負担が少ない脳血管内手術(足の付け根の動脈からガイドワイヤーやカテーテルを入れ、脳血管まで誘導して行う手術)が脚光を浴びている。一方でこの手術は、カテーテルが血管の中の正常な位置を移動しているか、脳を映したリアルタイムの X 線映像4つを見ながら細心の注意を払って行う必要があり、熟練の医師にとっても難易度が高い。

術者(医師)はミリ単位の調整を X 線映像を見ながら行っている。万が一、脳内の血管を破ってしまうようなことがあると大変だが、複数の医師や助手が映像を見守り、危険な前兆が見えたら「危ない」と声を掛け合って事故を未然に防いでいるのが現状。(中略)

人は一ヶ所に集中して注意を払うことはできるが、同時に一人で複数部位の複数箇所に注意を払うことは難しい。むしろ、それは AI が得意とするところ。我々は結果造影装置の映像を AI に取り込むことで、リアルタイム解析し、危ないシーンで医師に注意を促す「神の眼 AI 」を開発している。(河野氏)

脳内血管造影映像
CC BY-SA 3.0: u2em via Wikimedia Commons

iMed Technologies が強みとするのは、この道16年のキャリアを持つ河野氏らが築いた人的ネットワークと、医療機関や研究機関から提供を受けた X 線画像(静止画)100万枚という膨大なアセットだ。これらをディープラーニングにより AI に学習させ、危ないシーンで適切にアラートを出せるシステムの精度向上に役立てる。

iMed Technologies では今後、手術支援 AI に加え、動画などを使って術例共有により教育や評価に役立てられるプラットフォームの構築、また、「ダヴィンチ」のような手術支援ロボットと手術支援 AI を組み合わせることで、医師の熟練度に過度に依存しなくても安全な手術が受けられる環境づくりを展望している。研究開発・薬事承認などを経て、2023年の医療機関への販売を目指す。

iMed Technologies には現在、河野氏(代表取締役 CEO)のほか、経営共創基盤出身の金子素久氏(代表取締役 COO)、エンジニアの Jeong Doowon 氏らが業務に従事しているが、今回の資金調達を受け人員体制を強化する。本日、新たに VPoE(Vice President of Engineering)として、東芝メディカルシステムズ(現在のキヤノンメディカルシステムズ)でディープラーニングを用いた画像診断装置の新機能の開発リーダを務めた福田省吾氏が参画したことも明らかになった。

新興国向け営業管理SaaSの「SENRI」、小売店向け受発注モバイルプラットフォームを正式ローンチ——アジア・アフリカ10ヶ国で事業展開へ

SHARE:

<1日10時30分更新> 文中一部記述を訂正。 ケニア、ナイジェリア、インドネシアなどを拠点に、現地の製造・流通業向け営業マネジメントシステム「SENRI」を提供する SENRI は1日、新興国の小売店向け受発注モバイルプラットフォーム「SENRI Direct Order」を正式リリースした。また、同社は社名を以前のアフリカインキュベーター(Afri-inc)から SENRI に変更したことも発…

「SENRI Direct Order」
Image credit: Senri

<1日10時30分更新> 文中一部記述を訂正。

ケニア、ナイジェリア、インドネシアなどを拠点に、現地の製造・流通業向け営業マネジメントシステム「SENRI」を提供する SENRI は1日、新興国の小売店向け受発注モバイルプラットフォーム「SENRI Direct Order」を正式リリースした。また、同社は社名を以前のアフリカインキュベーター(Afri-inc)から SENRI に変更したことも発表した。SENRI Direct Order はアフリカのみならず、アジアの新興国にも展開する予定で、実情を踏まえて、社名からアフリカの文字を外すことを決めたと見られる。

アフリカインキュベーターは、JICA でアフリカのプロジェクトの立ち上げや運営を経験した後、外資系戦略コンサルティングファームでマネージャーをしていた永井健太郎氏が2015年に設立。消費財などを中心に製造・物流業企業100社ほどに SENRI を提供している。アフリカでは伝統的な小売店を通しての流通が主流のため、流通にかかるコストが大きく、受発注をはじめとする流通プロセスを SaaS 化することで業務を効率化、20%を上回る生産性向上を実現してきた。

永井健太郎氏
Image credit: Masaru Ikeda

SENRI Direct Order は、海外で広く利用されるモバイルメッセージングアプリ「Whatsapp」を活用し、小売店に対しブランドやメーカーからプロモーション情報が受け取れる発注サイトへ誘導。小売店は Whatsapp を通し発注業務が行え、チャットボットで配送状況の通知を受けられる。SENRI では既に事業展開しているケニア、ナイジェリア、インドネシアに加え、エジプト、ベトナム、フィリピンなどにも拡大し、2023年までにアジア・アフリカの10ヶ国で SENRI と SENRI Direct Order を提供する計画だ。

永井氏の note によると、SENRI は昨年3月〜今年3月までの1年間でアクティブユーザ数が2.7倍に成長。新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業活動の停滞で、アクティブユーザ数は一時期約3割程度にまで落ち込んだものの、新興国においてもコロナ禍は中間流通(卸)のデジタル化、EC 化の追い風となったため、SENRI Direct Order の開発を前倒しし5月にβローンチした。SENRI Direct Order の事業展開を受け、同社ではアフリカ・アジア各国で事業開発を担う人材の採用を強化する

SENRI は2015年にシードラウンドで実施した4,000万円、2018年9月にプレシリーズ A ラウンドで8,000万円、昨年10月にシリーズ A ラウンドで SBI インベストメントから2億円を調達している。

SENRI の現地スタッフの皆さん
Image credit: Senri

オンライン体験の最適解を目指す、国産テレカン&ネットワーキングツール「エリンギ」がローンチ

SHARE:

Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、Cisco WebEx、Skype、V-CUBE などなど、テレカンツールは枚挙にいとまが無い。テレカンツールを支援する周辺ツール—— Evernote 創業者 Phil Libin 氏が作った mmhmm や 先日紹介した「xpression camera」など——もにぎわいを見せ、まさにコロナ禍の会議オンライン化が生み出した特需…

「eryngii」
Image credit: Tsam

Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、Cisco WebEx、Skype、V-CUBE などなど、テレカンツールは枚挙にいとまが無い。テレカンツールを支援する周辺ツール—— Evernote 創業者 Phil Libin 氏が作った mmhmm や 先日紹介した「xpression camera」など——もにぎわいを見せ、まさにコロナ禍の会議オンライン化が生み出した特需と言ってもいいだろう。

一方で、参加者が予め定められたフォーマルな会議のオンラインとは別に、イベントをオンライン化したときの課題となるネットワーキングのためのツールも増えつつある。ロサンゼルス郊外に本拠を置くスタートアップが作った Remo や、東京に拠点を置く Nimaru Technology が開発する OVICE などは最近人気を博している。

しかし、いずれのツールも一長一短である。時を経て、便利な機能は追加され、使われない UI は削ぎ落とされていくのだろうが、どのツールが最良かという解にはまだ誰しもたどり着いておらず、レッドオーシャンながらも、ただ一つの正解が出せてない(つまりドミナントプレーヤーがいない)領域にはビジネスチャンスがある。

シリアルアントレプレナーの池森裕毅氏も、この領域に可能性を見出した一人だ。これまでに複数の事業を創業・バイアウトし、最近は他の起業家の事業をインキュベートする側に立つ池森氏だが、オンライン交流会でツールをいくつも試しつつ、その使い勝手の悪さから自らツールを開発することを思い立ち、個人プロジェクトとして公開したのが「eryngii(エリンギ)」だ。

もともと個人的に使うことを想定していたため、「パスタを作りながら、たまたま思いついた名前(池森氏)」を冠したツールだが、さらに数百万円の私財を投じてブラッシュアップし、本日それをローンチすることとなった。オンライン会議や交流会が、オフラインのそれの代替ではなく、オンラインにはオンラインの良さがあるはずで、そのメリットを最大限に引き出せるシステムづくりに注力したという。

「eryngii」でインタビューに答えてくれた池森裕毅氏
Image credit: Tsam

eryngii では、会議主催者が部屋を自由自在に増やせるようになっているのが特徴。また、各部屋の収容人数も自在にコントロールできる。一部屋あたり最大で200人まで収容可能で、一つのイベントでは理論上、最大で1万人までを収容できる。ある部屋にいながら他の部屋に誰がいるかを確認できたり、他の部屋から誰かを自分の部屋に呼び込んだり、複数の部屋を横断して往来できる UI も丹念に作り込まれている。

個人プロジェクトとして公開したところ、複数の企業から共同運営したいなどのオファーをもらったので、可能性を感じ事業として立ち上げることにした。まずはアーリーアダプターの人たちに使ってもらい、キャズムを越えられたら、マスに受け入れられるようにさらにブラッシュアップしていきたい。(池森氏)

eryngii はデスクトップだけでなくモバイルでも使えるが、今のところ、推奨ブラウザは Safari と Chrome に限定されている。実際、筆者は池森氏へのインタビューする際、普段常用している FireFox で eryngii への接続を試みたが、画面がうまく表示されなかった。こういった問題は今後、マスのへの対応を進めていく中で解決していくようだ。

eryngii は料金にも工夫をしている。他の一般的なネットワーキングツールは月単位課金制が多く、例えば、たまにしかオンラインイベントを開かない組織にとって、この費用体系は割高感は強い。eryngii では収容人数毎にイベント1回の単体で料金を設定し、ヘビーユーザではないオンラインイベントの主催者にも手を出しやす区している。

池森氏は、日本人ならではの細かいところにこだわった UX や機能を追求し、レッドオーシャンな領域ながらも、eryngii を国産ツールとして世界市場でプレゼンスを出せるようなプロダクトにしていきたいと今後の意気込みを語った。

WOVN、あらゆるサービスを多言語化できる「WOVN.api」をローンチ——第1号案件で、サイト内検索「NaviPlusサーチ」と連携

SHARE:

各種多言語化サービス「WOVN.io(ウォーブン・ドット・アイオー」を提供する WOVN Technologies(以下 WOVN と略す)は1日、新サービス「WOVN.api」を発表した。従来の WOVN.io は JavaScript を Web ページに追加する形を取っていたが、新サービスでは同機能が完全 API 化されるため、http 通信ができる環境にあれば、あらゆるサービスに多言語環境…

「WOVN.api」
Image credit: WOVN Technologies

各種多言語化サービス「WOVN.io(ウォーブン・ドット・アイオー」を提供する WOVN Technologies(以下 WOVN と略す)は1日、新サービス「WOVN.api」を発表した。従来の WOVN.io は JavaScript を Web ページに追加する形を取っていたが、新サービスでは同機能が完全 API 化されるため、http 通信ができる環境にあれば、あらゆるサービスに多言語環境を実装できる。同社にとっては、昨年発表した多言語化オンラインストレージサービス「WOVN WorkBox」に続く新サービスとなる。

WOVN.api の実装第一弾として、WOVN はナビプラスが提供するサイト内検索サービス「NaviPlus サーチ」と連携した。NaviPlus サーチはさまざまな企業の EC サイトなどでのサイト内検索機能の実現に利用されており、NaviPlus サーチ導入企業は、容易に多言語でのサイト内検索機能を EC サイトの訪問ユーザに対して提供可能になる。

EU の社会統計イニシアティブ Eurobarometer が加盟27ヶ国のインターネットユーザ13,700人を対象に行った調査によると、比較的多言語環境に慣れたヨーロッパの人々であるにもかかわらず、42%の人々が外国語の EC サイトでは買い物したことがないと回答した。また、日本で働く外国人労働者は増加の一途を辿っているが、一方、日本語がわからないことが最大の障壁となると考える人は多く、また実際にそうであることが多い。

WOVN.api の導入は、Web サイトにとどまらず、あらゆるサービスの多言語化需要に柔軟に対応できるようにするものだ。WOVN ユーザの中には、サブスク事業者向け SaaS「Zuora」の日本語カスタマーサービス提供、三菱 UFJ 銀行のネットバンクにおける多言語対応、コンピューター周辺機器メーカーであるローランド DG のアジア・中東・アフリカにおける顧客サポート強化などの事例がある。コロナ禍において出張や対面でのコミュニケーションが難しくなる中、オンラインでの多言語需要は今後さらに増すものと見られる。

WOVN.api により多言語環境を実現できるサービスの幅は Web サービス以外にも広がる。ネットワークに穴を開ければ、例えば、ATM、デジタルサイネージ、OOH 広告、乗車券売機、レストランのタブレットメニューなど、社会のあらゆる仕組みでシステム側の修正を最低限に留めた状態(最近話題のローコード、ノーコードに通じる)で多言語化できる点は興味深い。とかく外国語併記が少ないと揶揄される日本の社会だが、拡張性・自由度の高い API の登場で、多言語対応が一気に進められる可能性はある。

【Pixel 5発表】予想通り5G対応、でもお得意の「AIショーケース」ではなかった(1/2)

SHARE:

予想通り、Googleは本日(現地時間で9月30日)の新製品発表会「Launch Night In」で2つのスマートフォンを発表した。「Pixel 5」と「Pixel 4a(5G)」だ。Pixel 5は昨年のPixel 4の後継機種で、Pixel 4a(5G)は8月に発売されたPixel 4aの5G対応版となる。 どちらのスマートフォンも、既存のPixelデバイスで利用できないようなとんでもないA…

Image Credit:Google

予想通り、Googleは本日(現地時間で9月30日)の新製品発表会「Launch Night In」で2つのスマートフォンを発表した。「Pixel 5」と「Pixel 4a(5G)」だ。Pixel 5は昨年のPixel 4の後継機種で、Pixel 4a(5G)は8月に発売されたPixel 4aの5G対応版となる。

どちらのスマートフォンも、既存のPixelデバイスで利用できないようなとんでもないAI機能を搭載した・・ようには見えない(ちなみにPixelのハードウェアは、歴史的にGoogleのAI技術革新のためのショーケースとなっている)。代わりに彼らは、ミッドレンジ・ラインナップに力を入れることにしたようだ。

いずれのスマートフォンも手頃な価格で、飽和し切ったこの市場でパッと伸びる可能性が高いだろう。むしろこの件は最先端の技術よりも重要になっている。報道によればグーグルは今年のPixel 5 スマートフォンの生産台数を100万台以下にする予定なのだそうだ。5G接続可能なPixel5はおおよそ80万台程度の生産となる見込みらしい。

Pixel 5は名前だけ見ると後継機かもしれないが、クアルコムのSnapdragon 855プロセッサから低消費電力のSnapdragon 765Gに交換したという点で、Pixel 4からのダウングレードであることは間違いない。一方、RAM容量は6GBから8GBにアップグレードされており、アプリの切り替えなどのタスクを高速化に寄与するだろう。Pixel 5はまた、4,080mAhのバッテリーを搭載している。これはこれまでのどのPixelよりも大容量となった。Googleは、ユーザーがどのアプリを起動したままにしておくかを選択できるモード「Extreme Battery Saver」を使用することで最大48時間使えるとしている。

バッテリーといえばPixel 5では、GoogleのPixel BudsなどのQi対応機器をワイヤレスで充電できる逆充電機能「Battery Share」を導入した。SamsungのGalaxy S10やS20シリーズに搭載されたQi逆ワイヤレス充電機能と同様のものだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

シンガポールのeスクータースタートアップNeuron Mobility、シリーズA拡張で1,200万米ドルを調達

SHARE:

シンガポールに本社を置く電動スクーターのレンタルスタートアップ Neuron Mobility は、シリーズ A ラウンドで1,200万米ドルを追加調達した。シリーズ A 全体で調達した資金総額は3,050万米ドルとなった。新たな出資は、既存投資家であるオーストラリアの VC の Square Peg Capital と GSR Ventures が共同で行った。 今回の資金調達は、特にアフターコ…

Neuron Mobility 創業者の Zachary Wang 氏(左)とHarry Yu 氏(右)
Image credit: Neuron Mobility

シンガポールに本社を置く電動スクーターのレンタルスタートアップ Neuron Mobility は、シリーズ A ラウンドで1,200万米ドルを追加調達した。シリーズ A 全体で調達した資金総額は3,050万米ドルとなった。新たな出資は、既存投資家であるオーストラリアの VC の Square Peg Capital と GSR Ventures が共同で行った。

今回の資金調達は、特にアフターコロナのオーストラリアとニュージーランドにおける国際展開を加速させるために使用される。Neuron Mobility は、両国の自治体と提携し 9ヶ所で事業を展開している。また、今後12ヶ月以内に地域内の少なくとも5つの新しい都市に進出し、400人の雇用を創出することを目標としている。さらに、イギリスのスラウにも進出し年内には稼働する予定。

Neuron Mobility の CEO Zachary Wang 氏は次のように述べている。

世界中の都市が交通システムを再考しており、アフターコロナの安全で安価で社会的に分散した移動手段を求める人が増えている。これは、マイクロモビリティプロバイダーにとって大きなチャンスだ。オーストラリアとニュージーランドでの事業経験と新たな資金調達を組み合わせることで、この地域全体、そしてその先での成長を加速させることができるだろう。

2016年に Wang 氏と Harry Yu 氏がシンガポールで設立した Neuron Mobility は、シンガポール、マレーシア、タイ、ニュージーランド、オーストラリアで e スクーターのシェアリングサービスを運営している。

また、e スクーターが横向きに放置されているかどうかを検知し、オペレーションチームに安全に再配置するよう警告する転倒検知機能、誰かが転倒したかどうかを検知し、利用者が緊急サービスに電話するのを助ける緊急ボタン、利用者の友人や家族が e スクーターの旅をリアルタイムで追跡できる機能「Follow My Ride」など、さまざまなイノベーションを導入しており、安全性と安心感を高めている。

Image credit: Neuron Mobility

2019年12月の最後の資金調達ラウンド以降、Neuron Mobility はオーストラリアとニュージーランドのさらに8都市でローンチし、イギリス市場への参入を発表した。現在、4,000台の e スクーターを運用するオーストラリアとニュージーランドでは、40万人の利用者が200万回近く利用され、市内移動距離の総和は400万キロに達した。

2018年12月、Neuron Mobility はシードラウンドで、 SeedPlus、500 Startups、SEEDS Capital、ACE Capital などアーリーステージ VC から380万米ドルを調達した

アフターコロナに、都市で勢いを増す e スクーター

新型コロナウイルスを背景に、世界中の都市や消費者は、安全で便利で社会的に分散した交通手段としての e スクーターの可能性に気付きつつあると Neuron Mobility は述べている。国際線や州間の移動が制限されている中、人々はこれまで以上にローカルな場所を移動するようになり、多くの都市では e スクーターが地域経済の活性化に貢献している。

ロックダウン中のオーストラリアでは、5人に1人のユーザが今までに e スクーターに乗ったことがないと申告したが、それ以来、多くの人が積極的に旅行習慣を変えようとしている。オーストラリアとニュージーランドのユーザは、ソーシャルディスタンスを重視するようになり、e スクーターの平均走行距離は23%増の2.6kmになり、平均走行時間は10%増の14分以上になった。

10億米ドル以上の資金を運用する Square Peg は、Canva、PropertyGuru、Stripe、Fiverr などに投資している。一方、GSR Ventures は2004年に設立された世界的 VC で、30億米ドルの資金を運用している。エンタープライズ・ソフトウェア、コンシューマ・プラットフォーム、デジタルヘルスなどのアーリーステージのテクノロジー企業に投資している。GSR Ventures は、配車サービス大手 Didi Chuxing(滴滴出行)の最初の機関投資家だった。

【via e27】 @E27co

【原文】

Scrum Ventures、フードテック特化のオープンイノベーションプログラム「Food Tech Studio – ​Bites!」を発表

SHARE:

サンフランシスコと東京に拠点を置く Scrum Ventures は30日、日本の食品大手と世界のフードてックスタートアップをつなぐオープンイノベーションプログラム「Food Tech Studio – ​Bites!​」を開始すると発表した。 プログラムには、不二製油グループ 本社(東証:2607)、日清食品ホールディングス(東証:2897)、伊藤園(東証:2593)、ユーハイム、ニ…

Image credit: Scrum Ventures

サンフランシスコと東京に拠点を置く Scrum Ventures は30日、日本の食品大手と世界のフードてックスタートアップをつなぐオープンイノベーションプログラム「Food Tech Studio – ​Bites!​」を開始すると発表した。

プログラムには、不二製油グループ 本社(東証:2607)、日清食品ホールディングス(東証:2897)、伊藤園(東証:2593)、ユーハイム、ニチレイ(東証:2871)、大塚ホールディングス(東証:4578)の6社がパートナーとして参加する。また、戦略パートナとして博報堂、東京建物(東証:8804)、シグマクシス(東証:6088)、辻調理師専門学校が戦略パートナーとして協力する。

本プログラムに募集されるスタートアップの領域は以下の6つ。

  • ウェルネス&ヘルス
  • 次世代食品&機能性食品
  • サプライチェーン&物流
  • 自宅向け&消費者向け新技術
  • サステナビリティ
Image credit: Scrum Ventures

このプログラムの対象となるのは、日本のみならず世界中のスタートアップで、事業ステージ(アーリー、ミドル、レイターなど)は問わない。今日から11月末までスタートアップが募集され、パートナー企業とともに採択。来年1月から3月まで事業開発やメンタリングを展開する。スケジュール詳細は明らかになっていないが、プログラム修了時のデモデイも開催される見込み。

Scrum Ventures はスタートアップ投資を主軸とする Scrum Ventures と、大企業とのオープンイノベーションを促進する Scrum Studio の2つの事業を主軸としている。今年に入って特に Scrum Studio 事業の動きを加速させており、8月には、ニューノーマル時代のスマートシティをテーマとするオープンイノベーションプログラム「SmartCityX」を発表している

via PR TIMES

チャレンジャーバンクの「Kard」はZ世代家族にフォーカスした戦略を展開

SHARE:

  ピックアップ:Kard raises another $3.5 million for its challenger bank for teens ニュースサマリー:Z世代向けチャレンジャーバンク「Kard」は23日、昨年のシードラウンドに引き続き350万ドルの資金調達を実施したと発表した。これにより、同社はシードにて700万ドルの調達を完了したこととなる。Founders Futu…

 

ピックアップ:Kard raises another $3.5 million for its challenger bank for teens

ニュースサマリー:Z世代向けチャレンジャーバンク「Kard」は23日、昨年のシードラウンドに引き続き350万ドルの資金調達を実施したと発表した。これにより、同社はシードにて700万ドルの調達を完了したこととなる。Founders Futureがリード投資家として主導し、その他エンジェル数人が参加している。

話題のポイント:Kardは主にZ世代、特に10代の需要に合わせた戦略で金融サービスを提供しています。月額サブスクリプションを採用し、家族単位で月に約5ドル(4.99ユーロ)でサービスの利用が可能です。例えば同じチャレンジャーバンクのN26やChimeなどは、利用者からのサブスクモデルを打ち出していませんが、同社はあえて有料化することで10代の子供を持つ家族が利用しやすくなるような付加価値を提供しています。

具体的には、保護者が直接的に子供の口座を管理できるようアプリからすぐに入金できる点や、振り込み頻度のスケジューリングをフレキシブルに設定することができるなどです。また、口座を保有していれば自動でスマホ損傷保険を利用でき、ティーンの求める機能が今後も増え続ける雰囲気を見せているのも特徴です。

他のチャレンジャーバンクも、既存金融機関が実現できない関連機能を続々と実装していますが、同社では金融をベースとした包括的なライフスタイルサービスの提供も視野に入れているようです。例えば収益軸を月額利用料に置くことで、低金利な学生ローンも実現するかもしれませんし、また、10代の内から家族単位でお金の運用をすることで、投資体験を身近にできることも利点の一つです。

小さいころから始めるお金の教育が注目される中、「Kard」を始めとするZ世代+家族にフォーカスしたチャレンジャーバンクは大きな需要を集める気がします。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏