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資金調達

モバイル特化webマーケティングのTesTee、スタートアップ特化士業などのSeven Richが買収

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モバイルを使った各種 web マーケティングを展開する TesTee は、スタートアップ向けに士業サービスなどを提供する Seven Rich グループ(法人としては、Seven Rich Accounting などで構成される。以下、Seven Rich と略す)により買収されたことが明らかになった。Seven Rich は TesTee の過半数株式を取得する。買収金額を含め取引条件の詳細につ…

左から:服部峻介氏(Seven Rich Accounting 代表取締役)、横江優希氏(TesTee 代表取締役)
Image credit: Seven Rich

モバイルを使った各種 web マーケティングを展開する TesTee は、スタートアップ向けに士業サービスなどを提供する Seven Rich グループ(法人としては、Seven Rich Accounting などで構成される。以下、Seven Rich と略す)により買収されたことが明らかになった。Seven Rich は TesTee の過半数株式を取得する。買収金額を含め取引条件の詳細については明らかになっていない。

買収後も TesTee は現在の事業体を存続する。Seven Rich Accounting の代表取締役である服部峻介氏は以前から TesTee の社外取締役を務めており、今回の買収を受けての変更はない。また、TesTee の横江優希氏は、今回の買収を受けて、Seven Rich グループ横断での意思決定のための会議体「headquarters」に参加することになるという。

TesTee は2014年5月、横江氏が創業したスタートアップ。モバイル特化アンケートアプリ「Powl(ポール)」、チャット型広告メニュー「WeeQuiz(ウィークイズ)」など web マーケティングを主業としている。モバイルやチャットボットを使ったインターフェイスを採用したことから、スマホシフトを背景に10代や20代のユーザが多い。2016年3月には、Global Catalyst Partners Japan から資金調達している(調達額非開示)。

一方、Seven Rich Accounting は公認会計士・税理士・行政書士の服部峻介氏が2011年7月に設立。税務・会計・法律事務所のほか、子会社を通じて、就職・支援サービス、運送サービスなど多様な事業を展開。累積で800社を超えるスタートアップへの税務や会計での支援のほか、30社を超えるスタートアップに投資を行っているという。TesTee は以前から Seven Rich の労務や経理支援サービスを受けていた。

<参考文献>

Seven Rich グループが展開する北海道カレーレストラン「Suage」で開かれた懇親会で、Seven Rich と TesTee のメンバー(一部)
Image credit: Seven Rich

TesTee の横江氏は Seven Rich による M&A を選んだ理由について、BRIDGE の取材に次のように語った。

2019年くらいから売上規模が大きくなり、ここからさらに成長するのに、M&A か VC などから外部資金を追加調達してイグジットを目指すのかの判断が迫られた。

外部から投資を受けながらでは、既存事業を回しながら新規事業へ投資するのに難しい点もあると感じた。そこで M&A に向けて動いていたところ、当社が以前から付き合いのある Seven Rich が手を挙げてくれた。

また、Seven Rich の服部氏は次のように語った。

外部から資金が入っていることで、株主を意識した本業以外への動きが必要になることもあるだろう。TesTee が Seven Rich のグループに入ることで、そういう心配をせずに自由に事業運営ができ、可能性も上がるのではないかと考えた。

Seven Rich にとっても TesTee にとっても、両社ともちょうどいいサイズ感の間柄だ。上場以外にも多くの選択肢があってもいいのではないか。スタートアップへの投資や M&A は今後も積極的にやっていきたい。

今回の買収を受け、TesTee は Seven Rich グループの顧客に対し、Powl や WeeQuiz をはじめとする web マーケティング商材の営業アプローチが可能になる。また、これまでの Seven Rich グループ内にはマーケティング人材は多くないため、同グループが既存の各種事業や新規事業を開発する際に、TesTee の持つ人材・知見・ソリューションを活用できるメリットがあるという。

創業から10年、「マンガKING」運営のロケットスタッフをアニメイトが買収

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マンガ読み放題アプリ「マンガ KING( iOS / Android )」の展開で知られるロケットスタッフは20日、アニメ関連商品販売チェーンのアニメイトに買収されたことが明らかになった。買収金額は不明だが、アニメイトはロケットスタッフの日本法人と韓国法人の70%の株式を取得し、ロケットスタッフはアニメイトの連結子会社になると見られる。 この買収を受けて、アニメイト代表取締役の高橋竜氏と同社取締役…

Image credit: Wikimedia Commons / Rocket Staff

マンガ読み放題アプリ「マンガ KING( iOS / Android )」の展開で知られるロケットスタッフは20日、アニメ関連商品販売チェーンのアニメイトに買収されたことが明らかになった。買収金額は不明だが、アニメイトはロケットスタッフの日本法人と韓国法人の70%の株式を取得し、ロケットスタッフはアニメイトの連結子会社になると見られる。

この買収を受けて、アニメイト代表取締役の高橋竜氏と同社取締役数名が、ロケットスタッフの日本法人と韓国法人(로켓스태프)の取締役に就任する見通し。なお、ロケットスタッフ創業者の高榮郁(Kou Youngwook、고영욱)氏は今後も同社の代表取締役を務め、ロケットスタッフの事業内容に大きな変化は無いと見られる。

2,400億円規模とされる日本のアニメ市場において、アニメイトのグループ全体での売上高は約650億円(2019年実績)。実に3分の1を占める業界超大手だ。グループ会社は約30社ほどあり企業買収にも積極的だが、スタートアップコミュニティに身を置く者にとっては、イラストコミュケーションサービスを提供する「ピクシブ」が2015年にアニメイトグループ入りしたのは記憶に新しい。

ロケットスタッフのメンバーの皆さん(一部)。前列左が創業者で代表取締役の高榮郁氏。
Image credit: Rocket Staff

高氏は今から20年前、二十歳にして韓国から単身来日。テレビ局での勤務などを経て、2010年11月にロケットスタッフを設立した。韓国出身という出自を生かし、日本と韓国をまたいでのアプリ開発、アプリマーケティングのコーディネイト、韓国の IT テレビチャンネル向けに日本のテクノロジー事情をレポートする特派員の役目などを担っていた。手がけたアプリの代表作には、近くにいる人々とチャットや写真共有を楽しめる「Peppermeet(ペッパーミート)」や、ユーザが広告を見てポイントを貯められる「AD&JOY(アドエンジョイ)」などがある。

<関連記事>

ロケットスタッフは2018年、ブロックチェーンを使った非中央集権型アドネットワーク「ACA NETWORK」の開発に着手したが、これはうまくういかずサービスをシャットダウン。現在は、マンガアプリ「マンガ KING」が主力サービスとなっている。マンガ KING は、出版社と提携して以前に発行されたマンガをデジタル化、広告から得られる収入を出版社とレベニューシェアするビジネスモデルで運営されてきた。マンガ KING 上で無料で読める漫画の本数は50,000話以上、エビソードの累計ダウンロード数は3億件以上に達している。

ロケットスタッフがアニメイトのグループに参画することで期待されるのはアニメイトのデジタル事業推進、俗に言われる DX(Digital Transformation)だ。以前のインタビューで、高氏は、台湾や韓国の人気漫画家チームと提携、ブロックチェーンを使ったマンガの新流通システムの構築、出版社などと連携したファンの評価がクリエイターのモチベーションや収入につながる独自のエコシステム作りなどの構想を明らかにしていた。アニメイトグループ入り後の具体的な事業展開については、改めて詳報をお伝えしたい。

リモートワークで従業員研修:COVID-19教育にも活用(2/2)

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(前回からのつづき)Sana Labsはスウェーデンのストックホルムを拠点とするスタートアップ。同社によれば金融業界や製薬・ヘルスケアなどを中心に、Novartis、PepsiCo、Mount Sinaiなどが顧客として挙げられている。 Sana Labsによれば、パンデミック発生以降、同社プラットフォームは2,000以上の病院に採用され、COVID-19に対する治療と予防を適切に扱う教育コンテン…

Sana Labs

(前回からのつづき)Sana Labsはスウェーデンのストックホルムを拠点とするスタートアップ。同社によれば金融業界や製薬・ヘルスケアなどを中心に、Novartis、PepsiCo、Mount Sinaiなどが顧客として挙げられている。

Sana Labsによれば、パンデミック発生以降、同社プラットフォームは2,000以上の病院に採用され、COVID-19に対する治療と予防を適切に扱う教育コンテンツを8万人以上の医療従事者に向け提供したそうだ。初期段階の医療従事者の知識レベルに応じて、そのギャップを埋めることを目的とするプログラムが自動生成されるという流れになっている。

1つ課題として挙げるなら、本来オフラインであれば受けられる人によるコーチングや意欲を得られない点にあるだろう。例えば、教室という環境があれば教師はひとり一人の進捗を見て、課題を終わらすことを促すことができる。同社では、こうした課題を解消するため科学的根拠に基づく教育学的介入をナッジングと呼ばれる手法で取り組んでいるという。

「適切なナッジングは、コースの終了率を高めるための介入手段として一つの大きな要素と考えています。AIを利用し学習者のデータをパターン化し、パーソナライズされたインサイトをリアルタイムに提供することで、学習意欲向上を図っています」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

リモートワークで従業員研修:AIで学習コンテンツを最適化するSana Lab(1/2)

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機械学習を活用し各種専門家向けのパーソナライズされたトレーニングコースを体験できるスタートアップSana LabsはシリーズAにて1,800万ドルの資金調達を発表している。同ラウンドはEQT Venturesがリードした。 パンデミックの最中に、オンライントレーニングと教育領域は大きく成長し、学校や大学でもリモート学習の導入を余儀なくされている状況だ。企業においてもリモートワークが進んでおり、リモ…

Sana Labs

機械学習を活用し各種専門家向けのパーソナライズされたトレーニングコースを体験できるスタートアップSana LabsはシリーズAにて1,800万ドルの資金調達を発表している。同ラウンドはEQT Venturesがリードした。

パンデミックの最中に、オンライントレーニングと教育領域は大きく成長し、学校や大学でもリモート学習の導入を余儀なくされている状況だ。企業においてもリモートワークが進んでおり、リモートで従業員をコーチングしスキル教育を図る方法が模索されている。

世界経済フォーラムによれば、第四次産業革命により既存のコアスキルとされるものの40%以上が2022年までに変化するだろうという予測が出ている。Sana Labsではそうした動きを分析し、スキルのギャップを自動的に調整する「Adaptive Learning Platform」を目指しているとする。

Sana Labsを通して教育コンテンツをアップロードすることで、機械学習により学習プログラムがデザインされる仕組みになっている。

「自動化する学習のアシスタント技術は、個人のスキルに対してどこにギャップがあるのかを簡単に理解することができるようになります。個々のニーズに合わせた学習をパーソナライズさせ、それが必要とされるときに必要なものだけを提示します」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

インドの遠隔医療スタートアップmfine、SBIやBEENEXTらから1,600万米ドルを調達

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インド・バンガロール拠点のテレヘルス(遠隔医療)スタートアップ mfine は、Heritas Capital がリードし、シンガポール拠点のファミリーオフィス Y’S Investment が参加したオーバーサブスクライブラウンドで、1,600万米ドルを調達したとを発表した。SBI インベストメント(日本)、SBI Ven Capital と BEENEXT(共にシンガポールを拠点と…

Image credit: mfine

インド・バンガロール拠点のテレヘルス(遠隔医療)スタートアップ mfine は、Heritas Capital がリードし、シンガポール拠点のファミリーオフィス Y’S Investment が参加したオーバーサブスクライブラウンドで、1,600万米ドルを調達したとを発表した。SBI インベストメント(日本)、SBI Ven Capital と BEENEXT(共にシンガポールを拠点とする)、Alteria Capital(インド)など既存投資家も参加した。

mfine は声明の中で、新たな資金を技術ソリューションへの投資、インド全土での病院ネットワークの拡大、医薬品の配送、予防検診、診断検査を含む最近開始したサービスの拡大に充てると述べている。mfine はさらに、シリーズ C ラウンドの資金調達を今後数ヶ月間のうちに開始すると述べています。

2017年に設立された mfine は、AI を使ったオンデマンドヘルスケアプラットフォームで、ユーザにインドの病院からのバーチャル診療やコネクテッドケアプログラムへのアクセスを提供している。新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウン対策と、遠隔医療ガイドライン公開により、インド国内での遠隔医療の普及が進んでいる。

mfine は2020年に10倍の成長を達成、、プラットフォーム上で35の専門分野をカバーする600の病院から4,000人以上の医師が参加し、100万人以上のユーザを抱えているという。同社は地理的カバー範囲を拡大し、現在インド国内の1,000以上の町の人々にサービスを提供しているという。

同社は2020年に向けて、AI を活用したさまざまな健康状態の自己評価、慢性疾患の長期ケアプログラム、消費者だけでなく法人向けにも全てのサービスに特典を提供するメンバーシップなど、いくつかの新サービスを開始した。

2020年は我々にとって非常に大きな意味を持つ年になった。コロナ禍の中、厳格なロックダウンとソーシャルディスタンスが導入されたことで、我々は何百万人もに、必要不可欠なヘルスケアサービスへのアクセスを支援できる、ユニークな立ち位置にいることに気づかされた。(mfine 共同創業者兼 CEO の Prasad Kompalli 氏)

mfine は、新型コロナウイルス感染拡大の間、質の良い手頃な価格の医療サービスへ、継続的かつ信頼できるアクセスを確保できるよう、非常にインパクトがあると証明された説得力のあるソリューションを開発した。AI を活用した mfine の病院や医師との共同パートナーシップモデルは、限られた医療資源をスマートに最適化し、インド内外のアンメットニーズ(まだ満たされていない顧客の潜在的な要求・需要)への対応を可能にするだろう。(Helitas Capital CEO 兼エグゼクティブディレクター Chik Wai Chiew 氏)

新型コロナウイルス感染拡大により、2020年は世界のデジタルヘルス分野で資金調達活動が増加した。遠隔医療が資金調達カテゴリのトップであり、VC の資金調達活動をリードしたのは43億米ドルで、2019年の18億米ドルと比較して139%の増加となった。 Mercom Capital によると、デジタルヘルス分野における全世界での VC 資金調達額は148億米ドルとなり、2019年の89億米ドルと比較して66%の増加となった。

【via e27】 @E27co

【原文】

Grab、年内にも米国上場で20億米ドル以上を調達か【情報筋】

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 東南アジアの配車サービス・フードデリバリ大手 Grab は、IPO に対する投資家の熱心な期待に押される形で、年内にもアメリカでの情報を検討している、とこの動きに詳しい3つの情報筋の…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


東南アジアの配車サービス・フードデリバリ大手 Grab は、IPO に対する投資家の熱心な期待に押される形で、年内にもアメリカでの情報を検討している、とこの動きに詳しい3つの情報筋の話を引用しロイターが報じた

Image credit: Grab

これが実現すれば、シンガポール生まれのユニコーンである Grab は少なくとも20億米ドルの資金を獲得し、東南アジア最大の海外 IPO になる可能性があると、ある情報筋は述べている。この情報筋は、「市場は好調で、事業は以前よりもうまくいっている。これは株式市場でもうまくいくはずだ」と付け加えた。

しかし、IPO の規模や時期などの詳細はまだ確定しておらず、市場の状況に左右されると情報筋は語った。Grab はロイターからのコメント要請を拒否した。報道によると、この IPO の議論は、インドネシアの競合である gojek との合併協議が取り下げられたのを受けてのものだ。両社は昨年初めから合併契約に取り組んできたが、まだ具体的な合意には至っていない。

2021年初頭には、Grab 創業者の Anthony Tan 氏が、Grab と gojek 合併後の事業体の「終身 CEO」になることを求めたと報じられていた。また、Tang 氏は重大な議決権、取締役会の決定に対する拒否権、報酬への発言権を要求しているとも報じられていた。

その後まもなく、gojek が地元の EC 大手 Tokopedia と合併交渉を進めていることが報じられた。gojek と Tokopedia は、それぞれの事業のデューデリジェンスを行うための詳細なタームシートに署名した、とこの報道は指摘している。

<関連記事>

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

自動車サブスク運営のナイル、エクイティとデットで最大50億円超を資金調達

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新車や中古車の「おトクにマイカー 定額カルモくん(以下、カルモと省略)」を展開するナイルは18日、直近のラウンドで約37億円を調達したことを明らかにした。 このラウンドに参加したのは、DIMENSION、JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ、環境エネルギー投資、博報堂 DY メディアパートナーズ、SBI グループ、日本ベンチャーキャピタル、グリーベンチャーズ、デジタル・アドバタイジング・…

Image credit: Nyle

新車や中古車の「おトクにマイカー 定額カルモくん(以下、カルモと省略)」を展開するナイルは18日、直近のラウンドで約37億円を調達したことを明らかにした。

このラウンドに参加したのは、DIMENSION、JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ、環境エネルギー投資、博報堂 DY メディアパートナーズ、SBI グループ、日本ベンチャーキャピタル、グリーベンチャーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、その他個人投資家。なお、複数金融機関から合計13億円を上限とする融資契約を締結したことも明らかにした。

これより前、同社は2019年4月にスパークス・グループ(東証:8739)、SBI グループ、AOKI グループなど複数の投資家から約15億円を調達している。同社のエクイティによる累積調達金額は55.7億円。

ナイルは2018年1月にカルモをローンチ。月額1万円台から新車が持てるサービスを完全非対面のインターネット販売で展開、サービス開始から3年間で累計45,000件に及ぶサービス申込を獲得している。

今回の資金調達を受けて、ナイルではマーケティング活動を強化し、自動車整備工場や自動車ディーラー、サービスステーションなどとアライアンスを強化し、各事業との親和性が高い企業の M&A を検討するとしている。

via PR TIMES

ベトナムで2,600万人が利用するキャッシュレス決済「MoMo」

重要なポイント:ベトナムでモバイル決済サービスを提供するMoMoはWarburg PincusとGoodwater Capitalが共同で主導するシリーズDラウンドで資金調達を行ったと発表した。このラウンドには既存の株主であるAffirma CapitalとTybourne Capital Managementのほか、新たにKora ManagementとMacquarie Capitalも参加し…

MoMo

重要なポイント:ベトナムでモバイル決済サービスを提供するMoMoWarburg PincusGoodwater Capitalが共同で主導するシリーズDラウンドで資金調達を行ったと発表した。このラウンドには既存の株主であるAffirma CapitalとTybourne Capital Managementのほか、新たにKora ManagementとMacquarie Capitalも参加した。資金調達の具体的な額は発表されていないが、MoMo CEOのPham Thanh Duc氏はロイター通信に対して調達額は1億ドルよりやや大きい額であると明かしている。

今回の資金調達を受けて、同社はスーパーアプリ構想や国内のスタートアップを対象とした投資部門の立ち上げなど、同国内でのさらなる市場シェアを拡大するためのサービス強化を行っていく。

詳細な情報:どの証券取引所に上場するかについての議論は時期尚早であるとしながらも、2021年から2025年までの間(おそらく2025年)にIPOを実施する見通しであることも今回明らかとなった。

  • 人口約1億人に対して39のプロバイダーがシェアを奪い合うベトナムのキャッシュレス決済市場で既に2,300万人のユーザーを獲得しているMoMoは、今後2年間でユーザー数を約2倍の5,000万に増やす目標を掲げており、資金調達はこの目標達成に向けたサービス強化に使用される。
  • 2007年設立のMomoは、2010年にeウォレットサービスを開始し、現在iOS/Androidアプリによる送金サービス、携帯電話のリチャージ、個人ローン、オンラインゲームなど様々なサービスを提供。JCB、MasterCard、Visaなど、24の国内銀行および海外の決済ネットワークと提携している。
  • Momoはサービスのスーパーアプリ化構想を打ち出しており、調達した資金のうち25%は、「MoMoのアプリに統合できる国内のスタートアップを支援する」ためのMoMo Innovation Venturesと呼ばれる独自の投資部門の立ち上げに使用される。
  • MoMoには既に消費者金融、保険、送金、公共料金の支払い、エンターテインメント、eコマース、ショッピング、運輸、F&Bなど国内全体で1万を超えるパートナーがおり、中でもベトナム最大手のコンビニエンスストアやスーパーマーケット、コーヒーショップチェーンといったオフライン販売を行う大手事業者の囲い込みに成功していることが強みとなっている。

背景:ベトナムでは依然として現金による支払いが好まれているが、新型コロナウィルスの流行の影響で非接触型決済の利用が急増し驚異的な成長を遂げている。ベトナムのデジタル決済市場の総取引額は2021年に150億ドル、2025年までにはさらに15%増加し260億ドルになることが予測されている。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

採用イベントのオンライン化ツール「Bizibl(ビジブル)」運営、4,300万円をシード調達——各社ATSとの連携も視野に

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採用イベントのオンライン開催ツール「Bizibl(ビジブル)」を提供する Bizibl Technologies(旧称: リンクハック)は19日、シードラウンドで4,300万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、プライマルキャピタル、インキュベイトファンド、 F Ventures、鈴木悠人氏、名前非開示の複数の投資家。なお、F Ventures と鈴木氏は、前回エンジェルラウ…

前列左から:青野佑樹氏(インキュベイトファンド アソシエイト)、花谷燿平氏(Bizibl Technologies 代表取締役)、鈴木悠人氏
後列左から:佐々木浩史氏(プライマルキャピタル 代表パートナー)、両角将太氏(F Ventures 代表パートナー)、早坂啓伸氏(F Ventures アソシエイト)
Image credit: Bizibl Technologies

採用イベントのオンライン開催ツール「Bizibl(ビジブル)」を提供する Bizibl Technologies(旧称: リンクハック)は19日、シードラウンドで4,300万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、プライマルキャピタル、インキュベイトファンド、 F Ventures、鈴木悠人氏、名前非開示の複数の投資家。なお、F Ventures と鈴木氏は、前回エンジェルラウンドに続くフォローオン。エンジェルラウンドの実施時期や調達金額については明らかになっていない。

リンクハックは2018年、当時、大阪大学大学院に在学中だった花谷燿平氏らにより設立。関西の大学出身者が多数在籍するスタートアップだ。創業当初は、飲み会企画アプリ「LET’S DRINK」や、企業毎に転職事例や転職経験者のレポートが閲覧できるサービス「RUUT(ルート)」を開発していた。2019年には、大阪市のイノベーション創出支援拠点「大阪イノベーションハブ(OIH)」の Seed Acceleation Program 第8期に採択された。

その後事業をピボットし、転職潜在層などに向けて採用イベントをライブ配信できるサービスとして昨年 Bizibl をβローンチした。Bizibl は、採用説明会や座談会などのセッションを簡単に開催し効果的に運用できるオンライン説明会運営支援ツールだ。学生に刺さりやすいセッションの企画テンプレートや告知ページ作成、連絡業務の自動化、ソーシャルメディアでの情報拡散、視聴エンゲージメントに関するビッグデータ取得や活用が可能。実施したセッションはライブ配信に加え、アーカイブ保存もできる。

Image credit: Bizibl Technologies

コロナ禍においては、企業は採用イベントのオンライン化・バーチャル化を迫られており、これは Bizibl にとって追い風である。距離を超越してオフラインにまさる体験をオンラインで提供できることが証明されれば、花谷氏の起業の理由の一つにあるように、就職イベントや企業との面接のたびに地方から上京するといった手間はかなり緩和されるだろう。今回の資金調達を受けて Bizibl が取り組むのは、まさにこのオンライン体験のブラッシュアップということになる。

複数の転職希望者を集めた採用イベントをオンラインで開催した場合、同じイベントに集まった他の人の顔や名前が見えてしまうのはプライバシー保護の観点から芳しくないし、心理的な遠慮を生み出して自由な発言を促せないデメリットが生まれる。採用プロセスの効率化や個別面接だけでは個人の適性を見抜けないことを考えると、複数名が同時参加するイベントは不可避であり、既存のテレカンファレンスツールなどでは解決できない問題が生じる。

これまで目的にかかわらず Zoom・Microsoft Teams・Cisco WebEx などのテレカンツールを使ってきた時代は凌駕され、採用ベントにも最適化されたツールが積極的に選べる時代が来ると花谷氏は考えている。今後、企業の採用担当者と候補者という、あくまで立場の違う両者=非対称性を考慮したオンラインイベントの開催環境、採用業務に必要不可欠な付随機能を充実させていく。また、 ATS(採用管理システム)との連携に取り組むほか、合同イベントを主催する企業・自治体向けの管理機能なども実装する予定だ。

クリエイターの声をAIが自然に翻訳「Papercup」がすごい

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ピックアップ:Papercup raises £8M for AI translation ニュースサマリー:AIをベースとしたボイストランスレーションサービスを展開する「Papercup」は総額1,000万ドル(800万ポンド)の資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはLocalGlobeとSands Capiptak Venturesが参加し、Sky、GMG Ventures、E…

ピックアップ:Papercup raises £8M for AI translation

ニュースサマリー:AIをベースとしたボイストランスレーションサービスを展開する「Papercup」は総額1,000万ドル(800万ポンド)の資金調達を実施したことを発表している。リード投資家にはLocalGlobeとSands Capiptak Venturesが参加し、Sky、GMG Ventures、Entrepreneur Firstも同ラウンドに参加している。

話題のポイント:Papercupは世界の動画コンテンツをあらゆる言語で視聴可能なものにすることを目的とした、ロンドンを拠点とする機械学習スタートアップです。例えば次のようなコンテンツを英語・スペイン語の両方で配信したい場合、Papercupを使うと音声翻訳をしてくれます。利用料は1分20ドルのプランか一定の視聴者がいる場合はレベニューシェアが選べます。

英語版(同サービスサンプルから)

スペイン語版(同サービスサンプルから)

YouTubeクリエイターや、Spotifyでポッドキャストコンテンツを配信するクリエイターが、自分と似たような印象のの声で世界各国の言語に翻訳したコンテンツを届けたいと考えるのは至って自然です。YouTubeにも自動生成でキャプションが付く機能はありますが、映像を文字だけで理解しようとすれば体験価値はどうしても落ちてしまいます。

Papercupの技術は映像だけでなく、ポッドキャストのような音声もカバーできるのが音声市場にとってもブレイクスルーとなるでしょう。2021年はこうしたコンテンツの多言語化が新しい一つの音声体験となりそうです。いずれはSpotifyやYouTubeなどのプラットフォームの機能の一つとして、自動リアリスティック翻訳が標準実装されることになるのではと予想しています。

音声市場でいえば、Twitterがソーシャル・ポッドキャストプラットフォーム「Breaker」を買収し、本格的な市場参入を果たしています。また、Amazonがポッドキャスト企業「Wondery」を買収してコンテンツの充実度向上に動いているなど、GAFAと音声の繋がりもさらに強くなる一方、Clubhouseなどスタートアップ新規参入も多くなる1年となりそうです。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆