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インドの小規模店舗向けQRコード決済スタートアップBharatPe、3.5億米ドル調達へ——まもなくユニコーンに

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<ピックアップ> BharatPe in talks to raise $350 million フィンテックスタートアップ BharatPe がインドの次のユニコーンになる可能性が高い。時価総額20億米ドル以上で約3.5億ドルの投資を行う可能性が高いと、この件を知る2人の人物が語ったと Mint が伝えた。このラウンドには、Tiger Global が1億米ドルを出資するとされ、既存の投資家であ…

<ピックアップ> BharatPe in talks to raise $350 million

フィンテックスタートアップ BharatPe がインドの次のユニコーンになる可能性が高い。時価総額20億米ドル以上で約3.5億ドルの投資を行う可能性が高いと、この件を知る2人の人物が語ったと Mint が伝えた。このラウンドには、Tiger Global が1億米ドルを出資するとされ、既存の投資家である Coatue Management と Ribbit Capital も参加する見込み。同社の既存投資家には、Insight Partners、Steadview Capital、Beenext、Amplo、Sequoia Capital などがいる。

BharatPe は、今回の資金調達のため投資家との交渉を進めている。この資金調達は、Centrum Group と共同で進めている、経営難に陥った Punjab and Maharashtra Cooperative Bank(協同組合銀行)の買収計画に沿ったもので、BharatPe 共同創業者の Ashneer Grover 氏は、BharatPe が今後2年間で、同協同組合銀行に2.5〜3億米ドル相当を出資する予定であると述べていた。

BharatPe は、オフライン店舗がデジタル決済を受け入れ、運転資金を確保できるようにするためのサービスを提供している。インターネットが通じていない小規模店舗は、Paytm をはじめ複数種類のデジタル決済を簡単に受け入れられるようになる。同プラットフォームはインド決済公社が銀行間取引のために開発した決済システム「Unified Payments Interface(UPI)」を使った、QR コードと POS マシンで構成されている。

via Mint

韓国のAI-OCRスタートアップAKUODIGITAL、数年以内の東証マザーズ上場を目指す

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<ピックアップ> 악어디지털, 주간사 다이와증권과 일본 IPO 추진 韓国の AI-OCR スタートアップ AKUODIGITAL(악어디지털)は、日本の大和証券と IPO に関する主幹事契約を締結したことを明らかにした。数年以内の東証マザーズへの上場に向けて準備を始める。AI-OCR をめぐっては、日本では業界1位 AI inside が2019年12月に上場しているが(時価総額は、本稿執筆…

Image credit: Akuodigital

<ピックアップ> 악어디지털, 주간사 다이와증권과 일본 IPO 추진

韓国の AI-OCR スタートアップ AKUODIGITAL(악어디지털)は、日本の大和証券と IPO に関する主幹事契約を締結したことを明らかにした。数年以内の東証マザーズへの上場に向けて準備を始める。AI-OCR をめぐっては、日本では業界1位 AI inside が2019年12月に上場しているが(時価総額は、本稿執筆段階で約433億円)、AKUODIGITAL ではこの上場で AI inside と肩を並べたいと考えているようだ。

AKUODIGITAL は、韓国唯一の AI-OCR スタートアップで、AI-OCR や RPA をベースに、ドキュメント回収、スキャン、電子化、原本保管・破棄までの全過程をワンストップで提供する BPO サービスを展開。社会課題に向き合う ESG 投資への関心の高まりに合わせ、大企業や公共機関でペーパーレス化が加速しており、AKUODIGITAL にとっては事業の持続的な成長が期待できる。

AKUODIGITAL は2014年1月の創業。今年5月に実施したシリーズ B ラウンドでは Capstone Partners、KDB Capital、KB 証券などから資金調達を受け、累積調達金額は約10億円規模に達した。日本の投資家からは、これまでにコロプラネクストからマイナー出資を受けている。日本では、企業向けデータマネジメントサービス大手 AOS データなどと販売代理店契約を結び、OEM 販売などで市場攻勢に拍車をかけている。

via VentureSquare(벤처스퀘어)

韓国のハイブランドECモール「トレンビ」、日本で公式ストアをオープン

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<ピックアップ > 트렌비, 아시아 명품 시장 규모 2위 일본에 첫 발 韓国のハイブランドショッピングプラットフォーム「トレンビ(트렌비)」が、日本の Web サイトを27日に正式オープンし海外進出に本格的に乗り出した。トレンビでは、独自開発の検索エンジン「トレンボット(트렌봇)」が全世界から該当商品の最安値を見つけ、その場で決済することで世界各地から商品をデリバリしてくれるプラットフォーム…

<ピックアップ > 트렌비, 아시아 명품 시장 규모 2위 일본에 첫 발

韓国のハイブランドショッピングプラットフォーム「トレンビ(트렌비)」が、日本の Web サイトを27日に正式オープンし海外進出に本格的に乗り出した。トレンビでは、独自開発の検索エンジン「トレンボット(트렌봇)」が全世界から該当商品の最安値を見つけ、その場で決済することで世界各地から商品をデリバリしてくれるプラットフォームだ。2017年2月のサービスローンちから4年で、MAU は450万人、月間取扱高は約20億円に達している。

今年5月、ユーロモニターが発表した調査によると、日本は、アジア太平洋地域で二番目に大きなハイブランド消費市場で、特に新型コロナウイルス感染拡大以降、デジタル領域での商品購買の成長見通しが明るいと見られている。トレンビでは今回の日本進出を契機に海外事業を開始し、グローバルブランドショッピングプラットフォームとしての地位を確立する計画だ。現状、日本のハイブランド品取引の多くはオンラインでは C2C で行われており、トレンビではここに事業機会があるとみている。

トレンビでは、日本においても韓国でのサービスと同様に、製品の調達から検収、配達までを自社で行い、正式販売店購入の領収書と製品検査を証明する写真を添付する。トレンビは現在、現在、韓国、イギリス、アメリカ、ドイツ、イタリア、フランス、日本に海外支社を持っており、韓国、イギリス、アメリカ、イタリアで物流センターを運営している。全世界の主要ブランドショッピング拠点に海外支社と物流センターを設立し、現地製品の調達能力と価格競争力を一層強化した。

トレンビは昨年9月、日本のハイブランド EC モール「BUYMA」上に公式ストアを開設し、日本事業に着手した。トレンビ直轄の公式ストアが開設された今、本稿執筆段階でも BUYMA 上の公式ストアは運営されており、両ストアの棲み分けが今後どのように行われていくかについては定かではない。トレンビの現在の従業員数は、韓国とヨーロッパを中心に約180人。韓国の IMM Investment、Murex Partners(뮤렉스 파트너스)、韓国投資パートナーズ(한국투자파트너스)などから累計約40億円を調達している。

via Platum(플래텀)

初期コストゼロの店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ「toypo(トイポ)」、5,700万円を調達——福岡から事業拡大へ

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福岡を拠点に、店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ 「toypo(トイポ)」を運営するトイポは、アーリーステージで資金調達を完了したことを明らかにした。前回ラウンド(エンジェルラウンド相当と推定される)には TLM(現在の mint)と田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、今回ラウンド(シードラウンド相当と推定される)には FGN ABBA Lab ファンド、F Ventures、E…

Image credit: Toypo

福岡を拠点に、店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ 「toypo(トイポ)」を運営するトイポは、アーリーステージで資金調達を完了したことを明らかにした。前回ラウンド(エンジェルラウンド相当と推定される)には TLM(現在の mint)と田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、今回ラウンド(シードラウンド相当と推定される)には FGN ABBA Lab ファンド、F Ventures、East Ventures が参加し、両ラウンドを合計した累計調達額は5,700万円に達した。

toypo は、2020年1月にβローンチした飲食店やアミューズメント施設向けのエンゲージメント支援アプリだ。店舗単独のアプリではなく、WeChat(微信)のミニアプリ(小程序)のような「アプリの中の(店毎の)アプリ」の形をとる。会員証、スタンプカード、テイクアウト、事前注文、モバイルオーダーなどの機能を店舗は月額利用料だけで利用でき、顧客接点をデジタル化することで、効果的な販売促進や顧客満足度の向上を見込める。アプリのユーザは、お気に入りの店をまとめて管理し、お得な情報やサービスをアプリ1つで受けられる。

店舗用のダッシュボード
Image credit: Toypo

自社アプリを簡単に開発できるノーコードツールも出揃ってきたが、それでも店舗によっては、開発予算を十分にかけられなかったり、作った後の運用コストを捻出できなかったり、運用の中心となるべきマーケティング部門が無かったりする。このような店舗にとっては自社アプリを開発しても十分な効果を出せないし、予算が不十分だとアプリの品質も下がってしまう。一方で、店舗側にはアプリを出す出さないに関わらず効果的なマーケティングの実施ニーズがあり、toypo は彼らをターゲットとすることに成功した。

トイポの創業者で代表取締役の村岡拓也氏は、高校時代から「もっとお店を便利に使えたらいいのに」と、このアプリのアイデアを温めていたという。2019年4月に22歳で起業後は、福岡市内で飲食店を間借りし、自前で黒カレーランチの店を経営することを通じて飲食店のニーズを模索した。toypo では、店は基本無料で利用開始でき、客が2回目以降(すなわちリピーター)アプリを開いたときから店に利用料がカウントされる。この導入ハードルを下げたモデルが功を奏し、数十店舗で合計1万人ほどの客が利用しているという。

toypo のフォーカスは、店舗にとって費用対効果を高める一方、企画や運用のための負荷を下げることにある。飲食店はもとより、最近ではサウナーにとっての聖地の一つである「ウェルビー福岡」も toypo の導入を決めた。toypo のインターフェイスとサービスモデルの受け入れやすさは、同サービスが有料化された昨年10月以降、利用をやめた店舗が存在していない状況からも窺い知ることができる。同社では調達した資金を使って、toypo の開発強化に加え、福岡以外への事業展開を積極化するとしている。

<参考文献>

評価額240億円、スニダンは62億円調達してアジア戦へーーライバル・モノカブも買収

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ニュースサマリ:スニーカー、ストリートウェアに特化したマーケットプレイス「スニーカーダンク」を運営するSODAは7月29日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先となったのはNAVER子会社のKREAM、Altos、SoftBank Ventures Asia、JAFCO Group、および既存投資家のbasepartners、コロプラネクスト、THE GUILDなど。ラウンドはシリーズCでリード…

ニュースサマリ:スニーカー、ストリートウェアに特化したマーケットプレイス「スニーカーダンク」を運営するSODAは7月29日、第三者割当増資の実施を公表した。引受先となったのはNAVER子会社のKREAM、Altos、SoftBank Ventures Asia、JAFCO Group、および既存投資家のbasepartners、コロプラネクスト、THE GUILDなど。ラウンドはシリーズCでリードはKREAMが務めた。同社の今回ラウンド評価額は240億円で、調達した額は約62億円。それぞれの出資比率は開示していない。

また、同社はこれにあわせ、同じくスニーカー特化のマーケットプレイス「モノカブ」の買収も公表した。既存投資家に対して発行済みの全株式を現金で買い取る。株価については非公開で、モノカブの経営陣およびチームはそのまま継続してサービス運営にあたる。買収にあたっての詳細な条件や契約内容については公表しない。

モノカブの創業は2018年。創業期にTLM(現・mint)とエンジェルが出資し、2019年に入って引き続きTLMとW venturesから資金調達を実施し(※)、その後の2019年にX Tech Venturesとアドウェイズらから2.2億円、昨年12月にGunosy Capital、ユナイテッド、Heart Driven Fund、YJキャピタルらから4.5億円を調達していた。W venturesは2019年以降のすべてのラウンドに参加している。

買収したSODAの創業は2018年7月。メディアやアプリなどの利用者数は月間(MAUベース)で300万人を超える。調達した資金はインドネシアやフィリピンなどアジアを中心とした海外市場獲得のために投じられる。

話題のポイント:オリンピックで金メダルラッシュの中、また一社、国内から世界戦に挑むスタートアップが出てきました。しかも2社連合です。ということでSODA代表取締役の内山雄太さんとモノカブ代表取締役の濱田航平さんのお二人に話を伺ってきました。

モノカブ代表取締役の濱田航平氏はSODAグループとして世界戦に挑む

お二人の考え方はシンプルです。国内で小さくまとまるのではなくやるなら世界でデカくやってやろう、というものです。株式についてもこのタイミングだと株交換だったり色々な条件を付けたりすることがありそうなのですが、非常にシンプルに既存含めて買取でした。内山さんも濱田さんも共に年齢は30歳前後で近く、今回の買収で濱田さんは新設されるグローバルチームに参加するそうです。お二人が初めてこの話をしたのが1カ月ほど前だそうで、やはり次に登る山がデカイと話がまとまるのも早いですね。

そして気になるのはそう、世界戦で対抗することになるであろう絶対王者「Stock X」にどう対抗するか、です。

38億ドル評価の絶対王者「Stock X」

Stock Xはスニーカー・ウェアだけでなく商品ラインナップが拡大

スニーカーに特化したマーケットプレイスでありながら、同時にコレクションとしての価値・トレードの体験を提供したのがStock Xでした。2015年創業で、今年4月に実施したシリーズEラウンドでの評価額は38億ドル(日本円で約4200億円)のユニコーンです。競合にはStadium GoodsやGoatなどがありますが、この分野の草分けとして常に目標とされる存在です。

このCNBCのインタビューにもある通り、公表されている流通額(GMV)は2020年の実績で18億ドル、取引した商品件数は750万件に上ります。会社設立(2016年)からの総流通額が25億ドルなので、このコロナ禍で一気に爆発している様子がわかります。日本にもブランチはあるようなのですが、まだ市場調査の段階なのかあまり目立った動きはありません。

アジアから攻める

リードで出資した韓国・KREAMもスニーカーマーケットプレイスを展開

では、この世界戦どう戦うか、です。今回、リードで出資した韓国NAVERのKREAMも実は韓国市場におけるスニダンやモノカブのようなスニーカーマーケットプレイスで、実質は3社でアジア圏を獲りに行くという感じらしいです。らしい、と書いたのは、別に3社で合併するとかそもそも国内のモノカブをどのように扱うかについてはこれから協議するという状況だからです。

ただ、内山さんもお話されてましたが、モノカブを例えばゼロにしてなくしてしまう、というような考えはないということでした。

さて、では具体的にどう攻めるのでしょうか。ポイントは「売れ筋」「集客」「物流」の3つです。それぞれお二人のお話踏まえて軽く考察してみます。

まず売れ筋。Stock Xはマーケットプレイスにおける売れ筋を公表しているのですが、トップからジョーダン、ナイキ、アディダス、コンバースと続くようです。またウェアブランドについてはSupremeが人気になっています。実はこの売れ筋、スニダンもモノカブもそう大差ないらしいです。

グローバルで戦う際のポイントにローカライズがあります。文化が違う場合、ここの理解やマーケットフィットに時間がかかるとかなり厄介です。しかしこのスニーカー市場については、この傾向がある程度似通っているという特徴があるのです。しかもこのアジア圏におけるStock Xライクはまだ空白地で、誰が獲るのかといった状況になっています。

であれば、いかにして速く、安く集客できるかが次のポイントになります。スニダンはこれまで公表する指標を流通総額ではなくMAUにしてきました。ここも明確な戦略のひとつで、とにかくまず集客を最大化させることを徹底していたようです。アジアについても同じで、いくつかのターゲットとなる国で集客導線を確かめ、最大化できそうな地域から攻めていくということでした。

最後のポイントが物流です。内山さんは例えばC2Cで即日配達できるような体験が鍵になるとお話されていましたが、この物流網をどうやって各国で構築するかがかなりの勝負どころになります。国内メルカリもヤマト運輸と早い段階から提携し、メルカリらくらく便を作るなど、個人間での売買におけるロジスティクスが体験に占める割合は相当高いと認識されています。

例えばZHDは傘下のアスクル、出前館と連携してデリバリーネットワークを活用した「日用品最短15分」の配達テストを開始しています。デリバリー網が発達するアジアで独自の流通網を構築できれば相当に強い参入障壁になります。

SODAは現在150名、モノカブも95名と両社合わせて250名体制が実現します。今月は教育分野でatama plusが50億円の大型調達と共に世界戦への切符を手にしました。今、グローバルの投資は2021年上半期だけで32兆円近くがスタートアップのイノベーションに流れ込んでいます。

この海外への切符を手にすることができるかどうか、また、手にしたスタートアップがどう戦うのか、引き続き彼らの戦況をお伝えできればと思います。

※モノカブの増資時期表記について詳細を分けました

Kepple Africa Ventures、アフリカのスタートアップ93社に投資し1号ファンドをクローズへ

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Kepple Africa Ventures は29日、同社が2018年12月に開始したアフリカ向けスタートアップ向けの1号ファンドが、アフリカのスタートアップ93社への投資を完了し、まもなくクローズを迎えることを明らかにした。同社は並行して、2号ファンドの組成準備を進めているものと見られる。最終的な1号ファンドの規模は13億円で、東アフリカはケニア、西アフリカはナイジェリアという、サブサハラアフ…

Kepple Africa Ventures のジェネラルパートナー:左から 山脇遼介氏(ケニア)、品田諭志氏(ナイジェリア)、神先孝裕氏(日本)
Image credit: Kepple Africa Ventures

Kepple Africa Ventures は29日、同社が2018年12月に開始したアフリカ向けスタートアップ向けの1号ファンドが、アフリカのスタートアップ93社への投資を完了し、まもなくクローズを迎えることを明らかにした。同社は並行して、2号ファンドの組成準備を進めているものと見られる。最終的な1号ファンドの規模は13億円で、東アフリカはケニア、西アフリカはナイジェリアという、サブサハラアフリカでは最も市場が大きい2カ国を中心に活動し投資先は11カ国に達した。

1号ファンドの LP は明らかになっていないが、日本でスタートアップをイグジットした個人投資家が多いと見られる。日本の起業家がスタートアップの成功を通じた獲得して資金を、アフリカのシードスタートアップや起業家の育成へ還流する、国・大陸を超えた Founders Fund 的な位置付けを持つファンドと定義することができるだろう。ファンドのカテゴリはリープフロッギングにとどまらない、成長著しいアフリカの社会ニーズを取り扱った事業がほとんどだ。

投資先の7割は、ナイジェリアとケニア、そして、その周辺諸国。他には、エジプトが5社、それ以外に南アフリカなどだ。投資したスタートアップの中でも、最も成長が著しいところでは、時価総額がこの2年半で約17倍にまで伸びた。当初は5年ほどかけて投資することを考えていたが2年半で完了した。スタートアップはイグジットを急ぐ必要もなく、セカンダリ取引も増えてきているので、長い目で成長を見守っていける状況が整ってきた。(ジェネラルパートナー 品田諭志氏)

品田氏が最も成長著しいと評したスタートアップは、デジタルバンクの TeamApt のことだろう。ナイジェリアに拠点を置き、1,500万人と10万社を顧客に擁するこのスタートアップは、事業者・消費者を問わず、銀行口座を持たないユーザにその代替手段を提供するのが特徴だ。また、インディペンデントレーベルの多いアフリカで、8万人のアーティストをネットワークすることに成功したアフリカ版 Spotify の「Mdundo」は昨年デンマークで上場、600万米ドルを調達した。

Kepple Africa Ventures が出資した後、オープンイノベーションの可能性の観点から、日本の事業会社が戦略的にフォローオン出資する事例も出始めた。ゲームスタジオからゲーム配信プラットフォームにピボットした Carry1st(南アフリカ)はアカツキが出資、遠隔医療などを提供する Africa Health Holdings(ガーナ)にはエムスリーが、昆虫プロテインの nextProtein(チュニジア)にはオークファンが、エンジニア育成事業等を展開する Decagon(ナイジェリア)にはユナイテッドが出資した。

同社では VC としてリスクをとってシードやアーリーのステージで投資し、その後、投資先が成長し、日本の事業会社への紹介を通じて直接投資する事例を出てきたことで、「アフリカと日本を繋ぎ、日本の事業会社がアフリカのイノベーションを自社に取り込める環境を提供できるようになった」として、1号ファンドの果たした意義を評価している。Kepple Africa Ventures では今後も、アフリカのスタートアップへの投資を拡大する計画だ。

日本からアフリカのスタートアップへ投資を行うファンドは増えつつあり、UNCOVERED FUNDサムライインキュベートDouble Feather PartnersAsia Africa Investment & Consulting(AAIC) などが投資活動を活発化させている。

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SYNQA、自社サイトでのNFT運営を簡単実現できるAPI&SDK「Opn.Mint」をβローンチ

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東南アジアに拠点を置くフィンテック企業 SYNQA(旧 Omise Holdings)は、同社子会社の OPN が「Opn.Mint」をβローンチしたことを明らかにした。Opn.Mint では、ユーザが構築した自社サイトに API や SDK を組み込むことで簡単に NFT を販売することができる。 OpenSea のユニコーンクラブ入り、Animoca Brands の年内 IPO、Dapper…

「Opn.Mint」
Image credit: Opn

東南アジアに拠点を置くフィンテック企業 SYNQA(旧 Omise Holdings)は、同社子会社の OPN が「Opn.Mint」をβローンチしたことを明らかにした。Opn.Mint では、ユーザが構築した自社サイトに API や SDK を組み込むことで簡単に NFT を販売することができる。

OpenSea のユニコーンクラブ入りAnimoca Brands の年内 IPO、Dapper Labs が運営する「CryptoKitties」や「NBA TopShot」の人気ぶりが象徴するように、NFT 市場は急成長している。SYNQA では Omise Payment や 旧 OMG.Network などブロックチェーン開発に従事してきた経緯から、NFT 環境構築に関する要望が多く寄せられ、Opn.Mint の構築に至ったという。

SYNQA は2015年に創業(その前身となる決済プラットフォームとしての「Omise」は、 CEO の長谷川潤氏と COO の Ezra Don Harinsut 氏によって2014年に事業を開始)。2017年に Ethereum と連動する仮想通貨とスケーリングネットワーク「OmiseGO(略称:OMG、後に OMG Network)」を発表、この事業は昨年12月、香港拠点の仮想通貨店頭取引企業 Genesis Block の投資部門 Genesis Block Ventures(GBV)により買収された(買収額は非開示)。Genesis Block と OMG Network は、分散型金融(DeFi)セクター向けの「レンディングとトレーディングのプラットフォーム」を構築する計画中としている。

OMG Network の売却に先立ち、SYNQA は事業子会社として OPN を昨年3月に設立。以降、企業が自社アプリに e ウォレット機能を簡単に追加できるソリューション、ブロックチェーンを活用した ID 管理システム、カストディサービスなどを開発してきた。昨年末には、トヨタファイナンシャルサービスと「TOYOTA Wallet」のプラットフォーム構築で連携強化したことを明らかにしていた。Opn.Mint は、OPN が開発するブロックチェーン関連サービスの中の新プロダクトの一つで、SYNQA および OPN では他社の事業買収などを足掛かりとして、Opn.Mint 以外にも複数のブロックチェーン関連サービスを開発中とみられる。

Opn.Mint では、Stripe や決済ネットワークとしての OMG(当時)でも特徴の一つとされた Restful API を NFT 分野に採用しており、ユーザは訪問中の web サイトを離脱することなく NFT を購入可能で、この仕組みの実現に必要なバックエンドは OPN が提供する。Blockchain agnostic (マルチチェーン)に対応しており、NFT で一般的な Ethereum のみならず、さまざまなブロックチェーンに対してデプロイができる。「White-label NFT」と呼ばれるこの分野には、国内では Mint、海外では NiftyKit をはじめ数多くのプレーヤーが存在している。

メルカリがECプラットフォーム参入ーーソウゾウが1900万人リーチの「Shops」開始へ

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ニュースサマリ:メルカリの子会社ソウゾウは7月28日に都内で会見を実施し、新たな事業「メルカリShops(メルカリショップス)」のプレオープンを伝えた。メルカリグループとして一次流通を扱うEC化支援事業へ本格参入することになる。 メルカリShopsはフリマアプリ「メルカリ」内にスマホひとつで簡単に出品・販売できるコマースプラットフォーム。ショップを運営したい事業者はメルカリとは別のEC専用アカウン…

ニュースサマリ:メルカリの子会社ソウゾウは7月28日に都内で会見を実施し、新たな事業「メルカリShops(メルカリショップス)」のプレオープンを伝えた。メルカリグループとして一次流通を扱うEC化支援事業へ本格参入することになる。

メルカリShopsはフリマアプリ「メルカリ」内にスマホひとつで簡単に出品・販売できるコマースプラットフォーム。ショップを運営したい事業者はメルカリとは別のEC専用アカウントを開設し、商品を出品・販売することができる。月額利用料や初期費用などは無料で、売り上げに応じて10%の手数料を支払う。

出品した商品はフリマサービスとして運用されているメルカリ内に「ショップ」タブとして追加されたコーナーから購入できるほか、独自のAIマッチングにより、適切な消費者に商品を届けることができる。

iOS・Androidの両方に対応しており、個人・個人事業主・法人問わず利用できる。現在は9月の本格オープンを前にしたプレオープン状態で、クリエイターや生産者、小規模事業者などを対象とした先行出店の受付を開始している。なお出店開設には事前審査があり、また販売禁止商品などのルールも決まっている。要冷蔵の食料品については年内にクール便の提供が開始された後に取扱が可能となる。

運営するソウゾウはメルカリが昨年12月に設立した子会社で、メルカリの新たな柱となる事業の検討を進めていた。同社は2015年にも一度設立されており、クラシファイドの「アッテ」書籍特化の「カウル」ブランド特化の「メゾンズ」買取アプリの「メルカリNOW」シェアサイクルの「メルチャリ」などの新記事業を生み出していた。しかし全ての事業について成長性などの課題があり、2019年6月に一度清算をしている。

今回立ち上げた新規事業のメルカリShopsはこれらに次ぐものとなる。

新しい顔ぶれとなったソウゾウ経営陣(写真左から取締役の名村卓氏(CTO)と山田進太郎氏、代表の石川佑樹氏)

話題のポイント:昨年12月に設立されたソウゾウの第一弾(清算前を入れると6〜7つ目)のチャレンジはECでした。ただ、楽天やPayPayモールなどのECというよりはShopifyタイプ、つまりBASEとSTORESが鍔迫り合いを繰り広げているSMB向けのコマースプラットフォームです。

BASEのIRで6月時点のショップ数が150万店、ここ直近では50万店舗が増加するなど、コロナ禍における小規模事業者のオンライン化が如実に現れた結果になっています。四半期のGMV(流通総額)は2020年通期で951億円、2021年1Qが257億円という結果です。2020年1Qが125億円でその次の2Qが310億円と跳ね上がり、その後は250億円前後で推移するという状況になっています。一方のメルカリは2021年3QだけのGMVで2086億円、ユーザー数は1904万人に到達しています。

立ち上げの背景は明らかにコロナ禍による消費者動向の変化によるものです。BASEの決算にも表れているように小規模事業者はリアルでのビジネスチャンスを突然奪われ、オンラインに活路を見出そうとしました。BASE決算における2020年の1Qから2QへのGMV跳ね上がりはそれを反映させたものです。メルカリについても、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、在宅時間の増加から月間利用者数が約250万人増加しているそうです。

今回、新規事業を主導したソウゾウ代表取締役の石川佑樹さんも、こういった社会情勢の変化に加え、EC化率が7%前後でまだまだ伸びしろがあること、そして現在、市場に出ている小規模事業者向けのコマースプラットフォームに明確な課題があることを参入の理由に挙げていました。

特に課題で納得感のあったのは集客の部分で、BASEやShopify、STORESもすべて集客は事業者が担う必要があります。そもそも自分の周囲のファンの人たちに販売するツールとしての提供がはじまりですから、この辺りはモール型と言われる楽天やPayPayモールなどとは根本的に思想が違っていました。

こういった課題の声を石川さんはメルカリ利用ユーザーから丁寧に拾い集め、1900万人のユーザーベースをこれらの事業者に提供することにした、というわけです。さらにメルカリにはC2Cで培ったAIによるマッチングのアルゴリズムがあります。ただ出店するだけでなくAIにより幅広い年代の消費者にあった商品を提示することで、この集客導線という課題を解決できれば、確かに魅力です。しかもこれらは無料で提供されます。

メルカリが2013年に登場した当時、フリマアプリとしては最後発でありながら爆発させた体験のひとつが「マジですぐ売れる」という感動だったのは間違いありません。売れたお金を引き出す機能よりも売れる体験を優先させたのは今でも鮮明に記憶にありますが、この出品してすぐ売れる、これが彼らをしてユニコーンへと一気に押し上げた原動力のひとつとなったのです。

そういう意味でもメルカリShopsをホームラン級に押し上げるかどうかはこの「売れる感動」にあると思います。コロナ禍において困っている事業者の活路となれば、これはかなり大きなインパクトになるのではないでしょうか。逆に言えば、出店しても体験がよくなければソウゾウが数々繰り出した新規事業のひとつとして記録されることになるかもしれません。

パスワード管理の1Passwordが1億ドル(110億円)の大型調達、ソリューション拡大へ

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パスワード管理プラットフォームの1Passwordは、アクセルがリードするラウンドで1億ドルを調達した。今回の資金調達はカナダが生んだこのスタートアップの新たな製品群と共に公表されることとなった。 新たな製品として企業の情報インフラを保護する機密管理への拡大、セキュリティチームが1PasswordのサインインデータをSplunkなどのサイバーセキュリティツールに直接取り込むことを可能にする新しいA…

パスワード管理プラットフォームの1Passwordは、アクセルがリードするラウンドで1億ドルを調達した。今回の資金調達はカナダが生んだこのスタートアップの新たな製品群と共に公表されることとなった。

新たな製品として企業の情報インフラを保護する機密管理への拡大、セキュリティチームが1PasswordのサインインデータをSplunkなどのサイバーセキュリティツールに直接取り込むことを可能にする新しいAPI、そしてDevOpsチーム向けの新しいLinuxデスクトップアプリなどが公表されている。

1Passwordが解決しようとしている究極の課題は、データ漏洩の大部分がパスワードの漏洩によるものだということだ。1Passwordは、Slack、IBM、GitLabなどの企業をターゲットに、ユーザーがパスワードを安全に保管し、ワンクリックで無数のオンラインサービスにログインできるプラットフォームを提供している。また、ソフトウェアのライセンスやクレジットカードの詳細など、その他のプライベート文書の保存にも利用できる。

トロントを拠点とする同社は2019年に当時、14年の歴史の中で初めての資金調達を実施し、Accel、Slack(Slack Fund経由)、Atlassianの創業者などのエンジェル投資家から2億ドルを調達した。それから約2年間で、有料のビジネス顧客数は約2倍の9万人に達し、年間経常収益(ARR)も1億2,000万ドルを達成したという。

1PasswordのCEOであるJeff Shiner氏によると、パスワード管理ツールへの需要はさまざまな要因が絡み合って高まっているが、前回の資金調達以降の最も大きな変化は、社会がオフィスからリモートワークやハイブリッドワークへと急速に移行していることにあるという。

「大企業も中小企業も、一夜にしてリモートワークの導入を余儀なくされました。この変化は、集中型のオフィスに慣れていた企業が、突然、自宅で自分のデバイスを使い、安全でない可能性のあるネットワークを使って従業員をサポートする必要があることを意味します。このリモート・ハイブリッド化に伴い、社員やチームの生産性を維持するためのSaaSツールが急増しました。これらのツールの多くは、特定のチームが特定の問題を解決するために導入されます。つまり、組織全体で何百もの異なるソフトウェア製品が存在し、そのすべてが固有のログインやアクセスを必要とするのです」(Shiner氏)。

従業員がすべてのログイン認証情報を常に把握できるようにするために1Passwordは役立つ

パスワードの根本課題

数多くの企業が、いわゆる「パスワード問題」に取り組んでおり、電子メールで送信される「マジックリンク」や生体認証を活用してそもそものパスワード自体を完全に取り除こうとしている。先週、分散型パスワードレス認証プラットフォーム「Magic」が2,700万ドルの資金調達を発表しているが、その直後に「Transmit Security」が23億ドルの高額評価で5億4,300万ドルを調達し、「Beyond Identity」が7,500万ドルの調達を発表している。他にも、5月にOktaがAuth0を65億ドルという破格の金額で買収したことで、アイデンティティ・アクセス管理(IAM)分野の2つの巨大企業が手を結ぶこととなった。

一方、1Passwordは、AppleのTouch IDFace IDと連携して、指紋や顔で1Passwordのロックを解除できるようにしたり、Yubikeyなどの2FAハードウェアキーをサポートしたりするなど、さまざまな形でパスワードレス認証を取り入れている。また、Shiner氏は、今後数カ月のうちに発売されるであろう、パスワードレス認証に関連した新製品の可能性も示唆している。

「私たちは、パスワードレス認証が今後どのように成熟していくのかを注意深く見守っていますが、将来どのような状況になろうとも、私たちは可能な限り安全でプライベートな方法でお客様をサポートしていきます」(Shiner氏)。

しかし同時にShiner氏は、真にパスワードレスの未来を実現するためには、いくつかの課題が残っていると指摘する。

「例えばバイオメトリクスは、文字通りあなたのユニークな身体的特徴を活用することができるため、多くの場面で認証に最適です。しかし、バイオメトリクスを広く使用すると、例えば、指紋や顔のデータが盗まれ、攻撃する側があなたになりすまして操作したらどうなるのかという疑問を生じさせています。また、パスワードは気まぐれに変更することができますが、顔、指紋、声、心拍は変更が難しいという問題も抱えています」(Shiner氏)。

パートナーを求めて

Shiner氏によると、同社は十分な利益を上げており、新たな投資を積極的に求めているわけではないという。しかし業界を超えた無数の新しい投資家(彼はこれを「パートナー」と呼ぶ)を迎え入れる機会を得たことは大きな価値だったと語る。

実際、今回の資金調達では、Ashton Kutcher氏のSound Ventures、 Kim Jackson氏のSkip Capital、Slackの共同創業者兼CEOのStewart Butterfield氏、ShopifyのCEO Tobias Lutke氏、SquarespaceのCEO Anthony Caselana氏、Eventbriteの共同創業者であるKevin Hartz氏など、多くの機関投資家やエンジェル投資家が新たに参加している。

今回の資金投入は、13億ドル規模のパスワード管理市場でのシェア拡大に向けて、同社がさらなる飛躍を遂げるためのものになりそうだ。Shiner氏はこうメッセージを送った。

「当社の製品には多くの機能が搭載されており、今後もお客様に役立つ新機能やアプリケーションの開発を進めていきます。このラウンドでのテクノロジーリーダーとのパートナーシップは、私たちがとても楽しみにしていることのひとつです」(Shiner氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

ネットスーパー立ち上げ・サプライチェーン最適化支援の10X、シリーズBで15億円を調達

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チェーンストア e コマースの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を展開する 10X は28日、シリーズ B ラウンドで約15億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DCM Ventures と ANRI。両社はともに昨年5月に実施された 10X のシリーズ A ラウンドに参加しており、それに続くフォローオンでの出資だ。 10X は2017年、メルカリ出身の矢…

「Stailer」
Image credit: Stailer

チェーンストア e コマースの垂直立ち上げプラットフォーム「Stailer(ステイラー)」を展開する 10X は28日、シリーズ B ラウンドで約15億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、DCM Ventures と ANRI。両社はともに昨年5月に実施された 10X のシリーズ A ラウンドに参加しており、それに続くフォローオンでの出資だ。

10X は2017年、メルカリ出身の矢本真丈氏(現 CEO)や石川洋資氏により創業。当初は10秒で献立を作成するアプリ「タベリー」を運営していたが、昨年、小売・流通事業者向けのネットスーパー立ち上げサービス「Stailer(ステイラー)」をローンチし、主軸事業をピボットした(タベリは、2020年9月にサービスをシャットダウン)。

Stailer は、スーパーやドラッグストアなど小売チェーンが、自社におけるシステム開発を最小限にとどめてネットスーパー事業を立ち上げられるプラットフォームだ。事業者はイニシャルコストを抑えることができ、流通や運用のフローなどで必要になる微修正も吸収できるため、参入のためのハードルが少なく導入がしやすいメリットがある。

この Stailer をベースにしたネットスーパーの仕組みは、昨年のサービス開始時の段階では、イトーヨーカドのみに導入が決定されていたが、その後、広島のスーパーであるフレスタ、首都圏や関西で事業展開するライフ、岩手県や東北6県で事業展開する薬王堂などのネットスーパー基盤への採用も始まっている。

Stailer は当初、ネットスーパーの UI/UX やカスタマーエンゲージメントを高めるためのサービスという位置付けだったが、既存の小売・流通事業者がネットスーパーを立ち上げる際には、サプライチェーンを立ち上げることも難しいことがわかり、現在ではネットスーパーの立ち上げ全般を包括的に支援する体制に変化しつつある。

ネットスーパーの場合、例えば、今日オーダーを受けて明日品物を届けるには、明日の在庫や価格を扱える必要があったり、各店舗の需要予測や供給予測が行える必要がある。既存のスーパーは、店頭販売だけではそのようなデータを持っていないことも多く、プロダクト側でサポートする必要がある。(矢本氏)

事実、購買客向けの UI/UX としての機能に加え、Stailer にはモバイルアプリ決済、積荷管理、ルーティング、在庫管理、ピックパック、CRM 、受注管理など、ネットスーパーに関連する多数の機能が備わることになった。事業者に対する多面的な支援が可能になったことで、直近の薬王堂ではネットスーパー着手から3ヶ月で、325店舗への導入拡大に成功した。

一般的なネットスーパーは、既存店舗を中心に商圏を拡大する形で運用されているため、地域によってはサービス提供エリアの範囲外となることもあるし、キャパシティを超えると速やかな配達ができなくなるなど、必ずしもデリバリに最適化されたロジが組まれているとは限らない。10X では複数の小売・流通事業者の基盤となっていることから、将来はそのような制約を超越したネットワークの構築にも取り組んでいきたいとしている。

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